◆ れいまな:現行犯逮捕、懲役膣出し刑10回 人間にとって無防備な瞬間というのは必ずある。 安心しているとき、あるいは予測をして慢心しているとき。 男の場合であれば、自慰によるいわゆる賢者タイム。 それらが重なったとき、その少年は地獄と天国を垣間見たという。 >>> 長期の仕事がない限り、週1のペース出続けている出稽古。 普段は教わる立場にあるとはいえ、一応の黒帯を得ているレイヴンにとって、それは貴重な「教えることによって学ぶ」時間だ。 祭日、休日に少し離れた神殿のない村に出かけて、子供達の心身を鍛え読み書きを教える、神官としての職務。 自然と帰りは日没過ぎになるが、心地の良い疲れは所属している「真鍮の鎖亭」の大浴場でさっぱりと取り払って、あとはプライベートな時間。 普段であればマギテック協会から帰ってくる時間である恋人、マーナといちゃこらするのだが、数日前にパトロンご指名の討伐依頼が入ったため、彼女は留守。 二人の名義で借りている宿の部屋も、今はレイヴン一人だ。 「……ふぅ」 暇をもてあまして一通りの体操を済ませても、時刻はまだ夜半。寝るにはまだ早く、かといって誰かと話し込むにはもう遅い頃合い。 ふらりと酒場に降りてみても、仕事で出払っているのか、それとも各自の部屋で懇ろなのか、寂しげにマスターがグラスを磨いているのみ。 「マスター、何か仕事ありませんか?」 「ぁー、悪いけどねえな。酒場の床掃除も、さっき暇つぶしにレディとかがやっちまったし」 「そうですか。なら、今日はもう休みますね、おやすみなさい」 「おう、ゆっくり休め」 階段を昇って自室に戻る。ドサリとベッドに倒れ込むと、自分の体臭以外に香る、かすかな彼女の残り香。 「……そういえば、もう3日目かぁ。マーナ、大丈夫かな」 ふっと愛しい女のことを考えれば、奇妙に胸が騒ぐ。 マーナ・リクライン。冒険者としての経験は一回り以上上で、実力でも追いつけない先輩。そして誰よりも大切で、守りたい女性。 「…あ」 むくりと、ベッドに押しつけるように自分の雄が目覚める。 思い返してみれば、マーナを仕事に送り出してからは、街中の依頼を果たし、出稽古に行き、と健康的かつ禁欲的な生活だった。 「マーナ…」 名前を呼んで、いつも彼女が頭を置いている枕をきゅっと抱きしめる。 こんなに切ない気持ちになるなら、シーツを洗わずに残り香をもっと楽しめば良かった、というのは後の祭り。 一度思い出すと、自分の中にため込んだその欲望はむくり、むくりと大きくなるばかりだった。 >>> 「はぁ……金払いもいいし、私をそういう目で見ないからいい人なんだけど……人使いが荒すぎるわよ、まったく」 一人愚痴りながら、宿に戻る。愛しいあの子を置き去りにしてしまった宿に。 「ただいま、マスター。はいこれ、依頼達成書と、あと宿への上納金。ついでにこれも預けておくわ」 「お疲れだな、マーナ。彼氏が寂しがってたぞ」 「ふふ、なら、もうちょっと無理をして早く帰ってくればよかったかしら」 布袋に入れた剣の欠片をマスターに放り投げて、軽く旅装を解く。帰り道でマギバイクをけちったのはやはり失敗だったかもしれない。 「それじゃ、部屋に戻るわ。欠片の精算とか、お願いね」 依頼の精算を済ませて、ついでに部屋の借り賃を追加で払って、階段を昇る。 帰り道でマナをけちってしまった所為で、時刻はもう夜中だ。宿の人は、一部の宵っ張りを除けば起きていまい……まぁ、部屋の中までは知らないが。 案外、夜通しの人も多いかも知れない。 「……ーナ、まぁ、な」 ドア越しに聞こえるほど大きな寝言を言っているのは、誰かしら。 部屋の鍵を探す間に聞こえてきたかわいい声にくすりと微笑みを漏らし、私はそっと、ドアを開ける。 「――っ、あ、ま、マーナ!?」 ベッドに座ったレイヴンが、股を少し開いた状態で体をのけぞらせて、手でしごいたペニスから真っ白な液体をはき出すところだった。 「……ただいま、レイヴン」 まさか、彼氏がオナニーしている現場に出くわすとは、思っても見なかったけどね。 >>> 「ごめんなさい」 裸土下座は斬新だ。それもオナニー直後で、腹にはべっとりと濃い精液がへばりついていて、なおかつ中途半端な半脱ぎであるのがいい。ついでにいうと、なんでかペニスは勃起したままだ。 「いや、まぁ、いいのよ……レイヴンだって若いんだし、私もそこまで鬼じゃないわ」 荷物を下ろして、鎧を脱ぐ。帰る前にパトロンの屋敷で湯浴みをしてきたので、今夜はこのまま眠れるだろう。 「いや、その、そういうのじゃなくって……」 そろりとレイヴンが頭を上げた気配。情けない格好をしているのに、なんとなくナデナデしたくなるのは彼の小動物っぽさがさせる業か、中身は狼どころではないクセに。 「マーナのこと勝手に妄想したりとか、そういうのが」 あ、また少し筋肉がついてる。腹筋が少し割れて、そこにこびりついている白濁がすごく美味しそう、もちろん本体込み。 「ふぅん…そっかぁ、悪いと思ってるんだ」 くす、と笑ってみせる。最近はえっちしても主導権握られることが多いから、こういうときに少しは躾けておかないと、ね? 「じゃ、レーイヴン♪」 「ふぇ?」 トン、とデコピンついでに体を押してそのまま倒す。割り座のように脚を広げて、だらん、とだらしなく腹の上に乗っかったペニスと、べしゃべしゃの精液。はだけた胸板と、地面に広がった黒髪。 子供と大人の境目で、ただ逸物だけが妙に黒光りするアンバランスなレイヴンの体。 「妄想した回数、素直におっしゃい? それと同じだけ相手してあげるわ」 「じゅ、じゅっかい…」 「ふふ、サカってるわねぇ」 にやり、と笑って、彼の雄々しいモノを見て発情していた私は、そそくさと下着を剥ぎ取るように脱いだ。 触らなくても分かる、ここ数日ご無沙汰だったから、もうとっくに潤って、彼が欲しいと、叫んでる。 >>> 一度つながってしまえば、あとは獣のように貪るだけだ。 緊急の依頼でも入らない限り仕事はないし、焦って働かなければならないほどにお金がないわけでもない。 お互いに体力の限界まで、愛し合うだけ。 床の上に押し倒されて、マーナが座り込むようにして跨がってくれば、射精直後だったペニスも簡単に力を取り戻した。 「私が仕事に出て、結構経つモノね…1回分損しちゃった気がするけど、その分、ちゃんと取り戻してね?」 ぎゅ、と一度だけ強く握られて、そのまま導かれる。 「マーナ、その、前戯、とか」 「野暮なこと言わせないの、レイヴンの凄い格好だけで十分よ」 軽く額に口づけられて、そのまま腰が落とされる。十分に濡れたその孔が、人外の快楽と共に僕のモノを飲み込んでいく。 ぬるり、と腹同士がこすれて、先ほど果てた液体が塗り広げられる。普段ならぬるくて気持ち悪いだけなのに、彼女に塗り広げられるとそうでもない。 「ふふ、もったいない…」 す、とマーナの手が腹の間をくぐって、指の腹についたどろどろとしたものを、朱くてらてらとした舌先で舐め取る。 ただ舐めるだけなのに、なんとも男心をくすぐられる。 なによりも、もったいないというその言葉が、うれしい。 「マーナ…!」 腰を引き寄せて、ズン、と奥深くを穿つ。 「ぁん……ふふ、強引ね」 腰をうねらせて、余裕を持って受け入れているように見えるけれど、知っている。 サキュバスの膣がうねり、ぎゅるぎゅると強引に締め上げてくるけれど、この奥を突かれた時のあえぎ声は、本当に気持ちいいときしか漏らさない。 「強引でないと、マーナ、気持ちよくないでしょ?」 「ん、やっぱり分かっちゃう?」 ぐいぐいと押し込んでいく。搾り取られそうな快楽だけれど、1度射精してしまったペニスは容易には達さない。 抱きしめるようにしてマーナを引き寄せて、片方の乳首を口で吸う。片手でアナルをほぐすように触りながら、もう片手でぎゅうっと、背中を抱きしめて。 「ん、レイ、ヴン…っ♪」 小突くようにして腰を揺すり上げると、とてもかわいい声で名前を呼んでくれる。 そのたった少しの事がとても嬉しくて、より強く抱きしめて、胸をついばんでいた唇を鎖骨へ、首へ、そして唇へと移していく。 床の上だと少し腰が痛むけど、そんなことが気にならないくらい、気持ちがいい。 気づけば愛しい名前を呼びながら膣内に欲望の塊をはき出していて、その量が先ほどの自慰より多いことに少しだけ安心する。 さすがに一戦構えるとぐったりとする。 「マーナ、寝ませんか?」 だけれど、僕の彼女は有言実行で、なおかつ力関係で言えば僕が少し負けている。 「あれ、私、さっき言ったわよ? 『妄想した回数だけ、しよう』って。とりあえず、あと9回ね?」 極上の笑顔と極上のテクニック。 目が覚めたのは翌日の夕方で、マーナの膣からは両手に余る回数分の精液がとろりとこぼれ落ちていた。 そろそろ終われ