20:39 (Fake_) 【フィズ】「…い、今更すっごい緊張してきた――」 20:39 (Fake_) ゲーム内で、娯楽品として出回っている楽器。バイオリン――自分のリアルで使っている楽器を手に入れて。 20:39 (Fake_) ギルドハウス、誰も使っていない一室で、椅子に座ってそれを持ったまま…呟く。 20:39 (Fake_) テレサと約束した、一緒にやろうということ。自分の腕なんかで大丈夫なんだろうかと考えつつ…なら、練習かなと。 20:39 (Fake_) 誰にも知られないように、というわけではないけど…こっそりのつもりで。 20:39 (Fake_) 緊張のせいか、扉が閉まりきっていないことにすら気づいていないのは、彼女らしくないのかもしれない。 20:39 (Fake_) 【フィズ】「…よし――」 20:39 (Fake_) 大きく深呼吸。普段とは違い、長袖のワンピースの私服姿。バイオリンを構え…ゆっくりと、思い出すように。 20:39 (Fake_) 楽器を鳴らし、音を奏で… 20:46 (ballock_) 【テレサ】「あら?」ギルドハウス内を歩いている中、ふと聞こえてくる音――これはバイオリンだろうか。どこか技術は拙い部分もある、それに音の中にちょっと緊張を感じる。この音は誰だろうと、聞こえてきた部屋のドアの隙間からちょっと覗いてみた。そこに見えるのは見知った人間、まずは演奏が終わるまで聞いておく事にした 20:49 (Fake_) 【フィズ】「…」記憶の中で、練習していた曲を思い出しながら――楽譜を思い出しながら、弾く。所々躓きそうになりながらも、一通りを弾き終えて…。「は、ぁ……」もっと上手くできなきゃな、と…ため息が漏れた。 20:51 (ballock_) 【テレサ】「こんにちは、フィズさん。良い演奏でした」ドアを静かに開いて、小さく微笑みながら姿を現す女性が一人 20:53 (Fake_) 【フィズ】「っ…!?」びくっとその声に驚き、慌ててバイオリンを落としそうになる。何とか抱きしめ、そちらを向いて…「あ、えっと…テレサ、さん――」よりによってどうして、こうタイミングが、と…思ってしまう。 20:55 (ballock_) 【テレサ】「あら、驚かせてしまいましたか?」フィズの反応にすみません、と苦笑して「途中で声をかけるのも悪いと思いまして、終わるまで待っていたのですが」ぱたん、とドアを閉めて中に入る。使ってる場所から考えるに練習していたのだろうか 21:00 (Fake_) 【フィズ】「練習…してました。一緒にやるなら、下手なままじゃいけないと思って…」素直にその言葉には頷く。 21:05 (ballock_) 【テレサ】「わざわざ敬語でなくてもいいですよフィズさん、喋り難そうですし」くす、と笑みを向けて。おそらく自分に対しては他の人とは違う話し方をしてるんじゃないか。そう感じた。自分の喋りは最早癖なのだが「確かに、技術面をとやかく言う人でしたら何か言うかもしれませんけど――私は今聞こえてきた音は大好きですよ」笑みを浮かべたままに 21:07 (Fake_) 【フィズ】「でも、私より年上だし、先輩みたいなものだし……」それに、尊敬しているから、と。それは飲み込んで…「大好き…? まだ、そう上手いわけでもなくて…誰かに聞かせるようなレベルでもない感じなのに――」敬語じゃなくてもいい、という言葉には首を振る。色々と、複雑な自分の中の感情で。 21:13 (ballock_) 【テレサ】「確かにそうですけど…まぁ、強制はできませんね」首を振るフィズには微笑んだままで。「ええ、大好きですよ。自分の“音”を出せる人というのは、実はそれほど多くないですから――技術だけに囚われた音というのは、どこか寂しいものです」瞳を閉じてそんな風に語る。やはり、生きた音を聞きたい自分が居て 21:16 (Fake_) 【フィズ】「頑張ってみるようにします…違う、えっと、がんばってみる、だ」テレサの前だと、どうもぎこちないというか…ギクシャクしてしまう自分。「自分の音を…どういうこと? 技術を上げなきゃ…って言われるけど。技術だけに囚われる…ん…」 21:18 (ballock_) 【テレサ】「はい」ギクシャクするフィズに嬉しそうにして「技術面に囚われると、音が機械的、と言いますか――フィズさんは音楽を聞く際に惹き付けられるような音。と、上手ではありますがそれほど惹かれる事はないような音ってありませんか?」 21:22 (Fake_) 【フィズ】「そう言うのは…ある、かな。ないわけじゃないと思う――」と、テレサの言葉に小さく頷く。「上手くても、惹きつけられなかったり…そういうことは、曲を聴いていても、感じたことはある、かな」テレサの言うとおり、そういった経験はあった。 21:25 (ballock_) 【テレサ】「どれだけ上手に弾けても、“生きた音”を出せるかはまた別な面が必要なんです。フィズさんはそういう“生きた音”を出せていますから、私は好きですよ」上手くなろう、そういう焦りはそれを見失わせる事が多い。自分が一番好きなのは、ただ上手い音ではなく生きた音なのだから 21:29 (Fake_) 【フィズ】「生きた音を出せるかどうか…よくわからない、私にはまだ――」バイオリンを机に置いて…はー、と一息つく。「上手に弾けても、生きた音が出せなきゃ駄目、かぁ……」 21:33 (ballock_) 【テレサ】「弾き手の心を映し出しますから、音と言うのは」まぁ、口で言うのも難しい事です。と言い「上手になろうとするよりも、自分の出したい音を求めるといいんじゃないでしょうか。きっと、フィズさんならもっと素敵な音が出せるようになりますよ」ふわりと微笑んで、きっと大丈夫。と 21:37 (Fake_) 【フィズ】「上手になるよりも――出したい音を求める…」その言葉を聴きながら…考えるように。「私でも、テレサさんみたいに…って言うのは高望みしすぎかな。そういう風になれるのかなあ…」 21:40 (ballock_) 【テレサ】「きっとなれますよ」笑みを浮かべる。お世辞でもなんでもなく、心からの微笑みで「私は、私の出したい音を出してきましたから」世間にはただそれが偶然認められただけの話しだ。自分自身ではそれ自体は栄誉に思っている事ではないようで。本当に立派なのは本当の自分の音を出せる人間だと考えていた 21:44 (Fake_) 【フィズ】「…そうなのかなあ…頑張ろう、そうやって思ってはいるけど――」クラスの中で、技術面では…音という面では、成績は普通。いいのは、音を聞き分ける、覚える能力くらい。調律はだから、得意だった。「でも、やっぱり。テレサは…私にとっては尊敬する人ではあるし…」 21:48 (ballock_) 【テレサ】「それはそれで照れますね」尊敬する、なんて言われるとちょっと照れて頬を染めて「私も、フィズさんの事を尊敬できそうです」微笑みながらそう言い切った。自分にとっては自分の音を出せる人は尊敬の対象で。天狗になる事もなく、本当に音に純粋な事を示していた 21:51 (Fake_) 【フィズ】「私を尊敬…? そんな――」拙い音、まだ…そんな上手くないよ、と。思う――でも、テレサがそう言ってくれるのは、自分の気づかない何かがあるんだろうか。「…私、音を弾くより…聞くほうが得意って言われたのかな。」 21:54 (ballock_) 【テレサ】「聞くほうが、ですか?あ、そういえば楽譜無しでやってましたよね今」あら、と頬に手を中ててそういえば。と考えて、技術面の割りにというのは失礼ではあるのだが、出そうとする音に迷いはなかった「音の記憶が得意なのと絶対音感があるんですね」 21:57 (Fake_) 【フィズ】「楽譜をそこまで見てなくても…何回か聴いた曲は大体覚えてるのかな…?」大体、というほどよりも遥かに高い再現率なのだが。「絶対音感…? ええと…?」そう言われると、首を傾げて。 21:59 (ballock_) 【テレサ】「聞いた音がどんな音なのか、聞き分けができるような人ですね。割りと重要な部分で強みです」小さく微笑んだままに「曲を作るにも、聞くにも、とても」 22:04 (Fake_) 【フィズ】「聞いた音を聞き分け…。確かに、そういうのは得意だから…楽器のメンテナンスとかすぐにできるのかな…私。」そういえば、と…テレサに答えて。「そんなものなんだ…全然意識したことなかったし、普通にみんなできるものだと…」 22:08 (ballock_) 【テレサ】「流石に誰でもできるわけではないようですよ、聞く話ではそういうのはむしろ少数派なようですし」絶対音感は自分もあるので、他者から聞く限りの部分であった「フィズさんが諦めたりしなければ、ずっと素敵な音が出せます」私が保証します。なんて言ってみて 22:11 (Fake_) 【フィズ】「そうなんだ…頑張ってみよう、かな――。頑張ってなかったわけじゃないけど…もっと自信を持って、やってみればいいのかな。どちらにせよ、ここから出れないと…だよね」その保障しますという言葉。あは、とちょっとだけ笑って見せる。 22:14 (ballock_) 【テレサ】「まずはそこから、ですね。皆で頑張って此処から脱出できるように、私達も」頑張りましょう。と微笑を返して「現実に戻れたら、フィズさんの通っている大学にお邪魔したりもしてみたいですしね」 22:16 (Fake_) 【フィズ】「…戻りたいな。戻って――レイミにちゃんと戻れたよって伝えなきゃ…私まで帰れなくなるわけには…」テレサの言葉、脱出するという言葉…戻れなくなってしまった親友のことを考えると、心は沈む。けど、諦めちゃ。と今は考えていて。 22:18 (ballock_) 【テレサ】「はい、それでしたら――尚更にですね」その言葉を察して、軽くフィズを撫でる。そうして微笑を向けた 22:20 (Fake_) 【フィズ】「わ……」不意に撫でられた頭、そして手。見上げるような状態になって…「…頑張らなきゃ」その微笑に、小さく笑みを返す。どこか、でもその笑みは力ないものだったのかもしれない。 22:22 (ballock_)   22:22 (ballock_)   22:22 (ballock_)