21:19 hikami >ギルドハウスに張り出された“リムネイア”からの依頼。 21:19 hikami >AAA用の申請用紙で掲示されている理由は判る、邂逅の際に冬子がリムネイアへと手渡している。 21:19 hikami >しかし、戦線を共にする時までの約束と葵に手渡された結晶は未だ割られて居ない。 21:19 hikami >……彼女が潜り抜けたのは例のゲート……つまり、雪山の奥の“図書館”が唯一の入口なのだ。 21:19 hikami >徒歩での下山、風をその本性とする女にとってはそう苦行と言う訳でもない。 21:19 hikami >問題は………… 21:19 hikami >【リムネイア】「困った……」 21:19 hikami >ふわりと靡く翠の髪、淡い緑のゴシックドレスは石造りの町並みには良く映えた。 21:19 hikami >【リムネイア】「……場所を聞き忘れた」 21:19 hikami >ぽつん、と佇む少女が一人、これは張り出された“依頼”がギルドハウスに辿り着くまでの、ちょっとしたおはなし。 21:30 rouge >その少し前、ラビリンスシティ内、椎名宅。 21:30 rouge >三人のちょっと不思議な少女達が住まう家。 21:30 rouge >【 ヒ オ 】 「どーはどーなつーのどー、れーはれんげのれー、みーはみーかんーのみー、ふぁーはふぁんたのふぁー、そーはそらーまめー」 21:30 rouge >【 あさひ 】 「……うるっさいっ!?」 21:30 rouge >ふわふわと廊下に漂いながら無駄な美声で調子の外れた歌を歌う女性。ヒオ=シイナ。 21:30 rouge >モップをもったまま、手をわなわなと震わせている栗色の髪の少女、椎名あさひ(家主)。 21:30 rouge >  21:30 rouge >【 ヒ オ 】 「あーちゃん! わからないのかなー。 この歌に込められた意味が!」 21:30 rouge >【 あさひ 】 「掃除の邪魔なんだけどなぁ………!? なんで廊下でそんな奇妙なダンス…!」 21:30 rouge >【 ヒ オ 】 「りっちゃんに比べてあーちゃんは観察力が足りないー…。 ひーちゃんの歌に込められた言葉を読み取れば分かるはずだよっ!」 21:31 rouge >【 あさひ 】 「……なにかな?」 21:31 rouge >【 ヒ オ 】 「おなかすいたー。 おひるごはーん、まだー?」 21:31 rouge >【 あさひ 】 「出てけぇー!! 夕飯まで帰ってくんなァー!」 21:31 rouge >忙しいさなか、傍若無人に振舞う居候に、家主はキレた。 21:31 rouge >  21:31 rouge >そして、ふらふらとした足取りでヒオはラビリンスシティを彷徨う。 21:31 rouge >お尻が痛い。 21:31 rouge >【 ヒ オ 】 「あーちゃん、何であんな暴力さんに育っちゃったのかしら…おねーちゃん悲しい…。 あ、クレープ食べようっと。」 21:31 rouge >悲しみながら買い食いを敢行する姿があった。 21:31 rouge >【 ヒ オ 】 「ばななー、いちごー、なすにー、あぼがどー。」 21:31 rouge >片手に二つづつ、クレープを手にして歩く。 注意は完全に手元にうつっていた。 21:31 rouge >……勿論前など、見ていない。 21:36 hikami >【リムネイア】「…………ん……」                 こちらは此方で、ぼぅ、と、少し眠たげな表情……登山ならぬ下山により消耗した体力が、休眠を欲していたらしく……かくん、と、肩が、落ちる。                 周囲への警戒なんて勿論無い、と言うよりも、此処がどこ、だか、先ず理解していなかった。石造りの建物に混ざる真新しい建造物、やたらと目立つ金色の屋根……                「……目印……」                 あれが目印だったらいいのに、そう思ったのと……ぺしゃり、と、彼女の双丘それぞれにクレープの先が命中したのと、ほぼ、同タイミングであった                「……人?」                 ぽよん、と、手(ただしクレープ越し)に伝わるのは確かな弾力。しょぼしょぼと、かすみがちな視界が、相手の顔を捉えるべく、上がった。 21:41 rouge >【 ヒ オ 】 「まずいちばーん、ナス。 お口に飛び込みまーす」                 ナスクレープから口にしようと満面の笑みを浮かべ、口を開き……                  「わとと。」                 目をぱちくりとして、視線の先を見やる。                 「可愛い子が瞬間移動だ、凄いー。」                 いや、見えていなかったのは彼女自身なのだが。 ふっと手の力が緩んで、ぽとぽとと二つのクレープが床と仲良しになった。                  「…わーん、まってー!」                 なんだか大忙しだった。 21:43 hikami >【リムネイア】「……?」                 きょとん、と、首を傾げる……薄緑のゴシックロリータの胸元へと少しクリームが、付いていた。続いて、視線が落ちる。……ここまでで、数秒。                「……瞬間移動なんて、してない。それと……それ、何?食べ物?」                 鼻腔に漂うのは甘い……甘い、ような、香り。どこか違う香りも漂っているが……長いスカートの裾が、ひらり、ひらり、と、風もないのに淡く揺れていた 21:46 rouge >【 ヒ オ 】 「いちごちゃんとバナナくんがー…。」                 しょぼん、と、土ぼこりの付いた二つのクレープを手にして。                  「ねえっ!」                 ぎゅ、と、目の前の少女の手を握り締める。                 「三秒ルールってありだよね?」                 目を見て、やたらと真剣に、問いかけていた。 21:49 hikami >【リムネイア】「三秒ルール……」                 ぽわんと、掌に伝わるぬくもり。ふわりと漂う、髪……その表情から、手元へと視線―――それだけの緩慢な動作で、2秒程経過                「おなかを壊さなければ、何でも食べていいと思う。……アルティエも良く、落としたお肉、そのまま食べてる。生で」                 こくん、と、頷く。……とろん、とした喋り方の所為で、追加で4秒程経過していた 21:53 rouge >【 ヒ オ 】 「だよねー、三秒ルール、有効ですっ! みどころあるよ、えーっと……みどりふわふわちゃん?」                 手を握り締め、ぶんぶんと振って喜びの意を示すヒオ。名前も知らない少女の手を取って、一通り喜ぶ。  その間にも時間は刻一刻と経過していた…。                  「というわけで、ひのふのさんびょー。」                 ぱっ、と取り上げて、軽く土ぼこりを払う。   21:56 hikami >【リムネイア】「……緑……」                 ぽよん、ぽよん、と、二の腕に押された胸が柔らかく、跳ねる。揺れる手も、だらーんと、力が入って居なかった。……                「……蟲、そこ」                 しかし、目だけは良い、らしい。……イチゴの上によじ登っていた蟻が一匹。かといって、それを如何、と言う事もなく                「私、リムネイア。……あなたは、だれ?」                 そう、またもスローモーション。片手だけを離して胸元へと触れ、自分、の名を告げた。 22:04 rouge >【 ヒ オ 】 「なんと、一割ルールを主張するのか。 たくましいなありさん。 でも先生、そんな意欲のある生徒大好きです。 腕白でもいい、たくましく育って欲しい。」                 イチゴクレープを、そっと地面に横たえて。                 「ひーちゃんからの心ばかりのおくりもの。 大事にしてね…!」                 ばいばい、と、手を振ってイチゴクレープと蟻を見送り。                  「えーっと……。  りむちゃん。 りむねちゃん。 りむりむ。 りっちー。 …りっちー?」                 ぴっ、と、指をあごに当てて考え込みながら、じっとリムネイアの顔を見て。                 「あいあむヒオ。 またの名はすーぱーてぃーちゃーひーちゃん?」 22:08 hikami >【リムネイア】「……それ、五割……?むしろ、蟲さんにとっては、10割……?」                 そ、っと、足元へと視線。……蟻は、なかまをよんだ、今や新たな蟻も、クレープへの登山を開始していた。……こうして食物連鎖は維持されているのだろう。                 ―――きっと、違う。ぽぅ、と、そんな蟻達の戦利品を見やりつつ……いや、それどころじゃない。―――1分経過                「すーぱーてぃーちゃーひーちゃん。……ヒオ?ん……ヒオは……」                 ごそ、と、胸元から一枚の紙を取り出す。……スリーエース謹製、依頼用紙                「……スリーエース、知ってる?」 22:14 rouge >【 ヒ オ 】 「スリーエース……。」                 その依頼用紙はどこかで見たことがあるような…。                  「えーっと………」                 うーん、と、額を押さえて。                  「うんとうんと…」                 その場を何度か、ぐるぐると回り始めて。                  「そうだ、りっちゃんのお仕事するところ!」                 君も、です。  そんな突っ込みはさておき。                  「答えは知っている、でした、ひーちゃんすごい。 どんどんぱふぱふー。」                 胸を張る。 形のよい胸がふるんと揺れた。 22:16 hikami >【リムネイア】「……知ってる……」                 ぼぅっとしてる思考は、動くものを自然と目で追うもの、らしい。……顔の動きが挙動に合わせて動き、最後に、胸。……大きい、そう思った時に零れたのが……                「レクティアが悦ぶかも」                 ―――文脈が、繋がらなくなった                「知っているなら、教えて欲しい。……私、迷子。スリーエースに行きたいけど、場所聞き忘れた」                 かく、と、再び、肩が落ちた。 22:20 rouge >【 ヒ オ 】 「知ってるとー、レクティアちゃんが喜ぶ。」                 なるほどなるほど、と、目を閉じてうなずいた。  誤解が始まりつつあったが、会話は進む。                  「りっちーは、迷子さん?」                 つんつん、と、額を指でつついたりしながら、眼をじいっとみて。                 「じゃあ、ひーちゃんに任せるといいよっ。 困ったときのひーちゃん。 あなたの街に、あなたの家に、一家に1人のひーちゃん。                 …なんであーちゃんは私を追い出すんだろうね? 酷いんだよ? キックでお尻ぽーんなんだから。」                 酷いよねー、と、全く文脈のつながらない同意を求めて。 22:23 hikami >【リムネイア】「ん……りっちー……私、リムネイア」                 そう、繋がって居るようで繋がっていない。それでも、こくん、と、頷きを返す。……了承、にも見えるのかも知れない                「ん、迷子。……正確には、里を出てから、目的地を知らない事に気づいた。……戻ると魔力を使う、探そうとしたけど……ねむくなってきた」                 かくん、と、今度は首が傾ぐ。脱力、と言うのが相応しい形容……ぐにょんと、突付かれた指に額を―――もとい、頭の重量を預けた                「きっくは、だめ。足を挫く。……ヒオは追い出された?それは、困る。…………帰る場所が無いのは、大変」 22:29 rouge >【 ヒ オ 】 「りむねいあちゃんは、は、りっちー。」                 問題ない、とでも言うようにうなずき返した。  ちなみにこの間にリムネイアの了承があったかどうかはヒオにとっては関係ないのであった。                 「うにゃにゃー、突き指やーん。」                 体重がかかってきた指を引っ込めて、胸元でリムネイアの頭と体重を受け止めて。                 「眠いんだったらごはんを食べないと。 ご飯を食べると元気いっぱい。」                 くい、と、目線を右手に向けさせ。 握っていたアボガドとナスが具のクレープ。                 「どっちかがアボガドでー、どっちかがナスー。  バナナはあーちゃんへのお土産にしよう、うん。 あーちゃんはおいだしても夜になると許してくれるから、へいきー。」                 にこり、と、微笑んでみせた。  22:33 hikami >【リムネイア】「……ん、りっちー……」                 こくん、と、頷く。微かに首を傾げる、と言うのが相応しいのかもしれないが……一先ず、それが自分を示す、と言う事は理解した、らしい                「ん……やわらか、枕……―――すぅ……」                 頬に感じた柔らかな弾力、一瞬、その“枕”で、意識が、落ち―――……                「……あぼがど、なす……?知らない食べ物。……食べ物?」                 何か、凄い色が見えた。緑と、紫。……取り合わせは、どんなものだろう                「ん、大丈夫なら、あんしん。……それじゃあ、連れて行ってほしい。スリーエース。……私は今日中に戻らないと大変。あの子達だけだと……心配」 22:38 rouge >【 ヒ オ 】 「食べものー。 新商品ー。 安かったー。」                 不安になる単語を並べながら、ずい、と、リムネイアに突き出しながら。 いる? と首をかしげ。                  「あーちゃんはかりかりっとしてると実はふわふわでもこもこなんだよ。 きっと夜にはハンバーグを作って待っててくれるー♪」                 にっこりと笑いながら、大丈夫、との言葉に答えて。                 「それじゃあ、ひーちゃんがりっちーをスリーエースに案内してあげよー。 ついてきてっ。」 22:43 hikami >【リムネイア】「……ん……貰う」                 かぷ、と、そのまま、咥える。……ほんのりした甘さの後に来るアボガドの癖のある味と茄子の繊維質。……一口目で、中々にインパクトが強かった。―――そのまま、フリーズ。                「……ハンバーグの方が、いい」                 そっちは、知っている。アルティエが作れと喚いていた。……実物が判らない為、上手く出来ているかは不明のままだが                「ん、助かる。……これで、安心」                 ふわりと、柔らかな笑み。そのまま相手の後ろに従って歩く………………ぽて、ぽて、ぽて、と、妙な遅さのままに。 22:47 rouge >【 ヒ オ 】 「むー。 甘くない……」                 クレープを食べての感想がそれだった。 苦い顔をしながらのんびりと歩く。 ふわふわと。                 「そーいえばー、おうちに誰か残してきたの? りっちー?」                 まるで道を確信しているかのようにしっかりとした足取りで、先に進みながらリムネイアを振り返り、尋ねる。 22:50 hikami >【リムネイア】「……うん、甘くない。」                 それだけは、同意できた。さらにいえば、美味しくもない。……苦いものは、苦手だった                「ん……私、精霊の里から来た。……此処とは違う世界……とても、大変な事になってる。」                 その言葉に返すは憂いを帯びた表情。そう、していれば儚げに見えない事も無い。……胸元のボリュームだとか、相変わらず眠たげな視線を無視できれば、だが                「里には、妹が二人、待ってる。……アルティエと、レクティア。」 23:01 rouge >【 ヒ オ 】 「精霊の里ー……?」                 首をかしげた。                  「知らない場所だなー。  でも、知らない場所でも大変なのは駄目だね、ぽわぽわでぽえーんがいいなー。 お昼寝できないとーやだー。」                 その表情を見る限り、なんだか大変そうなのかなー、ということは分かった。                  「妹ふたり、うちにもいるよー。                 りっちゃんに、あーちゃん。 りっちゃんはきちきちかちーん、で、あーちゃんはうがうがぎゃおー、なの。  りっちーは、おねーちゃんなんだね、えらいえらい。」                 こしょこしょと髪の毛をくすぐりつつ。 23:07 hikami >【リムネイア】「お昼寝は、大事。……出来ないと大変。りっちゃんに、あーちゃん……りっちゃんが、きちきち、あーちゃんがうぎゃー……りっちー……私、かちーん、違う」                 ……早速、混ざった。軽くくすぐったげに身を捩り、それでも、こくん、と、頷きを返した                「妹は大事、大切。……アルティエとレクティア、本当は良い子。でも、少し誤解されてた。……もう大丈夫、葵達のおかげ。」                 恐らく、話しは通じていない。それでも、言葉は続いていた                「……私達の“里”は……冥魔に、取られた。“ママ”も、冥魔に、取り込まれた。……世界の核、が冥界に取り込まれかけてる。……とても大変、困った。……でも、これを貰った」                 ひらりと、先程の紙を、見せて……                「お願いをしに、スリーエースに行こうと思っていた。……この世界の人は、いい人。困っていたら、助けてくれた」 23:11 rouge >【 ヒ オ 】 「りっちゃん。」                 自分の家の方角(?)を、指差して。                  「りっちー。」                 ぴっ、と、リムネイアを指差し。                 「ゆーあーりっちー。」                 もにゅもにゅ、と、リムネイアのほっぺたをつつきながら。                 「冥魔……。」                 なんだっけ、と思い出しながら。                  「…悪い奴!」                 ぽむ、と、思い出し。                 「りっちーの家族は、ママを取り返したい、ってゆーことかな?」 23:17 hikami >【リムネイア】「……りっちゃんと、りっちー……この世界の言葉は、難しい」                 かくん、と、身が傾ぐ。器用な事に……だらん、と、両腕を脱力させ、若干の前傾姿勢のまま歩いて居た。―――ぽたり、と、石畳に白いモノ、胸元に付いたままだった生クリームが、落ちた                「そう、冥魔」                 あってる、とばかりに、頷く。……身を起こし、じっ、と、表情を、伺う…………そのまま、ふるり、と、軽く頭を振った                「……取り返せるものなら、取り返したい。でも、駄目。……冥魔王……ママが、そう名乗った。体も、少し変わった。……手遅れ、だから…………助ける」                 それは、つまり……                「でも、私達では、勝てなかった。……スリーエースの人も、心配。でも……助けてくれるって、言ってくれた」                 そう、葵の真摯な視線を、思い返し……                「―――だから、信じる。……でも、危なかった、信じたのに……辿り着けない所だった。だから、ヒオも恩人」 23:24 rouge >【 ヒ オ 】 「やり直せないことも多いけど、やり直せることだってとっても多いから、大丈夫ー。」                 俯きがちなその表情を見てか、そっと頭を撫でて。                 「1人で駄目なら二人、二人で駄目なら三人、三人でも駄目ならー沢山! 助け合う姿は先生感動を禁じえません。 だいじょーぶだよー。 なんとかなるなる。 なんとかするする。」                 胸を叩いて、私にも任せろ、と言わんばかりに。 23:27 hikami >【リムネイア】「……駄目」                 ふるり、と、軽く、頭を振る。……手遅れ、その言葉は、詰まって出てくる事は無かった                「ん……葵も、言っていた。……―――ヒオも、言ってくれた。だから……もう一度、頑張ってみる。ううん。……力を、貸してもらう。でも―――」                 きょとん、と、首を、傾げる                「……ヒオも、スリーエース?」 23:31 rouge >【 ヒ オ 】 「そうそう、頑張るところから何事もすたーとっ。」                 もぐもぐ、と、クレープを一口で残りを口に詰め込む。                 「ひーちゃんはー。 がっこーのせんせいでー、スリーエースの一員なのー。 お仕事はあんまりしてないけどー。  しかたないよねー、おうちの廊下、ぽわぽわであつたかいんだもん。」                  23:36 hikami >【リムネイア】「学校……そういえば、てぃーちゃー……」                 なるほど、そういう事だったのか。……相当な時間を経過させた後に、理解完了。こくん、と、小さく頷いた                「……お仕事、してない?ん……―――ヒオも、手伝ってくれる?私達の里を、助ける為に」                 そのまま、軽く首を傾げて……                「助けてくれるならもっと安心。……一杯、スリーエースの人が助けてくれる。これなら……ママも、助けられるかもしれない」 23:41 rouge >【 ヒ オ 】 「ひーちゃんはー、およびとあらば即参上!」                 しゅばっ、と、ポーズをとって見せる。  よくわからないポーズだった。                 「幸せな人は多いほうがいいのだ。 りっちーも、りっちーの妹もママも、幸せが一番。」                 こくこくとうなずきながら、                 「あ、クレープ屋さん。」                 話を中断して、再びクレープを購入。  今度は、プリンとヨーグルト。 プリンのほうをリムネイアに渡しつつ。                  「ということで、ひーちゃん一肌脱いじゃう、いやん。」 23:43 hikami >【リムネイア】「ん……安心」                 こく、と、頷く。心なしか表情も先程よりも明るい…………とて、とて、と、遅れて寄り道へと付き合い―――                 それが寄り道、だと判ったのはクレープを差し出されてからの事。受け取り、じっ、と、先ずは手元のプリンクレープ。続いて、ヒオの、胸。                「……アルティエとレクティアも、きっと喜ぶ。アルティエはご飯がすき、レクティアは、人肌、脱ぐと喜ぶ」                 ……文脈が、致命的に違う。しかし、音、だけはあっていた 23:48 rouge >【 ヒ オ 】 「アルティエちゃんもレクティアちゃん、食事にお風呂、楽しいこと大好きなんだねー」                 後半は平和的に解釈しながら、うっすらと酸味の利いたヨーグルトクレープをかじり。                 「ひーちゃんもどっちも大好き。 りっちーの妹さん達とも、お話してみたいな。」 23:53 hikami >【リムネイア】「ん……そう、二人とも、大好き」                 間違っては、いない。……入浴の目的が、何か違っている気もするのだが……―――そこはそれ、平和的、と言うよりも、こっちは“そういうもの”として解釈していた                「……ん、里が平和になったら、皆を招待したい。……私の、理想。……きっと叶う。葵も、ヒオも、いいひと。もっと、一杯の人が居た。                 ―――助けてくれるって言ってくれた。だから……きっと大丈夫。ヒオにも、あの子達をきっと紹介できる」                 はむ、と、クレープを咥える。今度は、ほど良く甘い。頬が緩んだ、のだが                「……けど……そろそろ―――眠い。スリーエース。……案外、遠い。近道とか、無い?」                 危うく、クレープに顔を突っ込みかけていた。……下山から合わせて、結構な時間を歩いて居た、と言う事もあるのだが―――                 安心して甘いものを食べたら、気が、緩みすぎたとも言うだろう。 23:57 rouge >【 ヒ オ 】 「じゃあ、そのときにはあーちゃんとりっちゃんも、紹介するねー。 皆でパーティしよー。」                 そんな約束事を持ちかけつつ。                   「ぁれー………。」                 そこまでリムネイアの言葉を聞いて、首を傾げる。  そういえば、ここは何処だっけ? と、呟いて。                 「……うーん、何処だっけー、ここ。 ………ひーちゃんぴーんち。」                 ばんざーい、と、両手を挙げた。 お手上げとでもいうつもりかこの女。  00:00 hikami >【リムネイア】「………………―――迷子?」                 やっぱり、駄目かもしれない。軽く、目を細める……―――                「…………すぅ―――」                 ……響く、寝息。いや、そんな逃避をしている場合じゃ、ない。かくん、と頭が一度落ちた辺りで、目を開けた。……半分だけ                「………………あーちゃんと、りっちゃん、にお迎え頼める?」                 そう、逃避。……助けがあれば、何とかなるかもしれない。そんな、淡い望みをかけていた。 00:04 rouge >【 ヒ オ 】 「ひーちゃん、けーたいの使い方わかんなーい。わかんないものは、もちあるかなーい」                 あっけらかーん、といってのけた。  リムネイアの眠気に、更に拍車をかける答え。                 「でもしょーがない。 これはやり直しかなー」 00:06 hikami >【リムネイア】「……けーたい……確か通信端末……」                 つまり、アウト。……辿り着けるだろうか、やたらとスローモーションで振り返る……最早、どこから来たのかが、判らなかった                「……やり直せる?」                 ひょっとしたら、今まで来た道を覚えているのだろうか。……そうだとしたら迷子に、ならない                「……―――眠い」                 ごめん、レクティア、アルティエ。……今日は帰れないかもしれない。 00:09 rouge >【 ヒ オ 】 「ひーちゃんもお昼寝したーい。 りっちー、一緒に眠っていこーか?」                 そんな場合ではない。 本人は、ほわほわとした表情のままだが。                  「りっちー、こっち寄って、こっち。」                 ちょいちょい、と、リムネイアを手招きする。                  「魔法でびゅーんとじゃんぷ!  目印を付けておいたところに戻れるのー。」 00:12 hikami >【リムネイア】「ん……その前に、スリーエース……」                 眠気を堪えている支えは、そんな所にあった。寄って、と言われればそのまま……もぎゅり、と、抱擁。肩に寄りかかり、胸を押し付けるような格好で……                「……便利な魔法。それで、ヒオが判る所まで、行く。…………それなら、大丈夫。きっと、辿り着ける。……頑張って」                 しかし、頼るしかない、のだ。……体を預けた。文字通り、ぐったりと。 00:15 rouge >【 ヒ オ 】 「じゃあ、その後でお昼寝だねー。」                 先程、帰らなければならないといっていなかったか、とゆーのは、自身も眠気に陥りつつあったゆえ、覚えていなかったらしい。                 柔らかな感触と程よい体温は実に眠気を加速させてくれた。                  「ひーちゃん、じゃーんっぷ!」                 気の抜けた声で、呪文を唱える。  ………周囲の景色が、ぐにゃりと歪んで…… 00:18 hikami >【リムネイア】「……その後は……―――」                 帰る、うん。……帰りたい。ここまで遠いとは思わなかった―――行程の半分は、山道、ではあったのだけれども。ぐったりとした体は、それでも不思議と軽い。                 ―――軽すぎる、かもしれない。人が寄りかかっている、のではなく……何か短剣程度の重さ。最も、体温と弾力だけはそのまま、である。                 ……微かな違和感を与えつつ……寝惚け眼で、ヒオの服を掴んでいた。―――ぐらりと揺れる景色、あの、ゲート、と言うものも、こんな感じだった。……実に眠くなる―――…… 00:19 rouge >……そして、二人の目の前に次に移った景色は、スリーエースのロビー、掲示板の見える部屋。         【 ヒ オ 】 「あれー……おうちじゃない……。  あ、そっか。  昨日りっちゃんに仕事はここで探すんだから忘れちゃ駄目だ、って、いわれて教えてもらってたんだった。」                 たはは、と、頭をかく。  つまり、最初から寄り道する必要は無かったわけで… 00:22 hikami >【リムネイア】「……―――」                 目に見えた光景、広がる風景。掲げられた看板……自分の手元にある紙と、同種の紙片が掲示された、場所……つまり―――                「………………限界」                 一気に、脱力が、来た。到達した、と言う安堵もあってか、そのまま―――……                「…………すぅ………………」                 ヒオに抱きついたまま、安らかな寝息を立てていた―――…… 00:27 rouge >【 ヒ オ 】 「……」                 じーっ、と、リムネイアを見詰めた後……                  「……おやすみなさーい。」                 眠気は、伝染する。  ロビーのソファで、二人で腰掛けて。  そのまま直ぐに寝息を立て始めた…。