14:13:17 rouge >   14:13:17 rouge >   14:13:23 rouge > 朝の決まった時間には朝食が並び、カーテンは開け放たれ、居間にはテレビの音が流れていて…… 14:13:23 rouge > 起きてきたクリスやエーデルに真衣は笑いながら朝の挨拶を交わす。 14:13:23 rouge > この家では、何時ものことだった。 14:13:23 rouge > だが、今日は違った。 14:13:23 rouge >   14:13:24 rouge > カーテンは閉められたまま。 朝食の香りもしてこなければ、テレビの音も聞こえない。 14:13:27 rouge > そんな、わずかな違和感。 14:13:29 rouge >   14:13:32 rouge > ……それもそのはずだ。 14:13:35 rouge > それを毎朝やっている人間が、ベッドから起き上がってこないのだから。 14:13:38 rouge >   14:13:40 rouge > 彼女は、ベッドの上で荒い息を何度もつきながら、必死で起き上がろうと身体を動かしていた。 14:13:43 rouge > (きゅいーん 14:28:29 torazou > クリスの朝は多分一番早い……ネットゲームをして朝日を見た……という訳ではない 14:28:29 torazou > 日課として鍛錬が有るのだ、まだ寝静まってる間にそっと家を出て2時間程身体を動かして戻ってる 14:28:29 torazou > ポストに入った新聞を手に取り玄関を開ければ僅かな違和感……味噌スープの臭いを感じなければ 14:28:29 torazou > 誰かが動いているような音もしない…… 14:28:29 torazou > 【クリス】「……ふむ?」寝坊でもしてるのだろうか?そんなことを考えながらがらんとしたリビングを眺めると 14:28:29 torazou > そのまま奥を目指し 14:28:29 torazou > 【クリス】「……真衣?起きてますか?」 14:28:29 torazou > トントンとドアをノックしてから、開けるのは不味いだろうと思い部屋の中の様子に意識を向けて 14:28:36 torazou > (こんな感じで 14:31:40 rouge > 【真衣】「っ……」  呼びかけられる声。 起きなくては。 起きなければならない。  力を込めて立ち上がる……立ち上がることには成功した。 「あ、はい、いま……」  しかし、また直ぐに力が抜けて、そのまま倒れこむ。   ゴトン、っと、部屋の外までベッドの上から彼女が落ちた鈍い音が響いた。 14:37:11 torazou > 【クリス】「……!?」向けた意識に届くのは、扉越しとはいえ小さな声と、それに続く何かが落ちる音「失礼、入ります」断りではなく宣言のように声を出すと同時に扉を開けて「真衣?」ベッド側に崩れた彼女に歩み寄って抱き起こそうと手を伸ばし 14:40:03 rouge > 【真衣】「ぁ……だめ……」  小さくかすれる声で拒絶の言葉を呟くも、時は既に遅く。   そのまま、クリスの手が身体に触れる。 ひんやりとした、体温の低い冷え切った体の感触を伝えて。 「……ちょっと、めまいが、しただけで…」  ばつが悪そうに、目をそらした。 14:45:24 torazou > 【クリス】「……そうですか?」触れた身体は冷たい体温を伝る……最初に会った時に触れた手も随分とひんやりしていたのだが杞憂させるには十分な体温で「寝不足、と言う訳でもありませんよね……うん、無理はいけませんよ真衣?」そらされた視線、それでも安心させるように微笑みかけながら抱き上げて 14:49:26 rouge > 【真衣】「無理なんて、して、ない…です。 何時もどーり、元気、ですよ…?」 その笑みに、申し訳なさそうな表情をして…… 「ごめんなさい、ごはん、用意できてなくて……」  クリスの前で本格的に倒れたのはこれが初めてのこと。 身体が丈夫でない、ということはこれまでの生活で何となく察しているだろうが、本格的によくないと知られるのは、何となく、嫌だった。 14:55:42 torazou > 【クリス】「元気ですか……では真衣仕事をしてください、その言葉が信じれる様になるまでゆっくりと休む、それが今日の真衣の仕事です。」そのままベッドに横たわらせると「真衣のご飯が食べれないのは残念ですが、後でエーデル君と何か見繕いましょう……」タオルケットをかけながら「それに真衣の顔がその様に曇っているほうが残念ですよ、とても」 15:01:59 rouge > 【真衣】「私の仕事は、そんなのじゃ……」  しかし、そういいつつも身を起こすのがやっとで、ベッドの弾力に沈み込んでいってしまって。 「…私、どんな顔してます…?」 曇っている、と言われて笑顔を形作る。 しかし、意図して明るくしているような…そんな痛々しさも持っていて。 15:07:29 torazou > 【クリス】「今日の所はです。調子が良くなったら休んだ分の変わりにご馳走を作ってください期待してます」否定の言葉には力強く、押し留める様な声色で返し「一生懸命な顔です……でもそれは無理をしている顔でもありますが……」熱を測るように額に手を当てて 15:11:19 rouge > 【真衣】「……無理、なんて……」  ひんやりとした、それでも自分よりも体温のある、温かい手のひら。  「………本当、ごめんなさい。」  今は、それだけをいうことしか出来ない。 「迷惑は、かけないようにしますから…、だから…」 15:21:24 torazou > 【クリス】「喉は渇いたりしませんか?……んー真衣?」途切れ途切れに返ってくる言葉……それは随分と沈んだ言葉、額に当てた掌をその頬っぺたに動かすと軽く摘んで「勘違いしてませんか?誰も迷惑だなんて思ってません」芝居ががった怒ったよう仕草で答える 15:25:08 rouge > 【真衣】「ひゃう……」 頬をつままれて、小さく声を上げる。 「喉とかは、大丈夫です…。 あんまり、乾いてませんから。」  こくり、と頷いた。 「でも……看病とかそういうの、面倒でしょう? 明日には、大丈夫だと思いますから…」 15:31:15 * nick D_EX_M → DEXM_AWAY 15:31:24 torazou > 【クリス】「そうですか、では多少何か食べたほうが良いですよね?後で前に作ってくれた粥と言う奴を用意します」大丈夫との言葉に頷いて答えると「看病が……面倒……?」ふむと考えると「明日には元気な真衣の顔が見れるなら安いものです」 15:36:31 rouge > 【真衣】「……。」  少し、考え込む。 確かに、一日で治るなら、治ることが分かっているなら…。 「明日になっても、明後日になっても、ずっとずっと先になっても治らなくても……同じこと、いえます?」  ぽつり、と呟いて。  「ご、ごめんなさい、なんでもないんです。 …忘れてください。」  思い出したくない記憶が、幾つもフラッシュバックする。 看病に疲れ果てた、治療費を払うことに疲れ果てた、両親の表情…。  ふるふると首を振って、精一杯の笑顔を浮 15:36:31 rouge > かべる。 15:46:11 torazou > 【クリス】「それでもです……ああでもずっと看病するのは嫌ですね、真衣が元気になる手段を探す事にします。薬でも医者でも魔術でもやれる事は幾らでも有りますからね続けながら」しかしそもそもと、思う。理由はわからないが自分はこの家で死にかかけていたのだから、それを返すのに不服など……と「……だから安心してください、側にいますよ」と頬より手を離すと真衣の手を握る 15:46:55 torazou > 訂正:【クリス】「それでもです……ああでもずっと看病するのは嫌ですね、真衣が元気になる手段を探す事にします。薬でも医者でも魔術でもやれる事は幾らでも有りますからね」しかしそもそもと、思う。理由はわからないが自分はこの家で死にかかけていたのだから、それを返すのに不服など……と「……だから安心してください、側にいますよ」と頬より手を離すと真衣の手を握る 15:50:32 rouge > 【真衣】「……」 無言でただ、クリスの手を強く握り返す。  「………ひとりは、いや、です。  くらくて、さむくて…怖いから。」  ぽつりと呟くと、まるで童女のようにじっとクリスを見詰めて。   15:57:17 torazou > 【クリス】「………」握り返す手を優しく包む、自分の手とは違い柔らかな手を「……ええ、一人は嫌ですね」記憶を無くし放り出された世界は……一人ぼっちの世界のようなもの、それをそれと意識しなくて済んだのは彼女のお陰だろうか、そう思いながら見つめ返すと「側にいますよ」再び繰り返して 16:00:33 rouge > 【真衣】「クリスさんの手は、あったかい。」  とろん、とした目で見上げる。  先ほどまで自身を苛んでいた発作も、少しはおさまったようで。  代わりに全身を包む疲労と、クリスの体温と、タオルケットの暖かさがゆっくりと、彼女を眠りへと引き込んでいく。 「…クリスさんは、何処にも言っちゃわないで、くださいね。 あはは、我侭かな…。 こうしてるだけで、我侭なのに…」 16:26:12 torazou > 【クリス】「真衣の手が冷たい分、暖かであればそれで十分です」それを暖めれるように……少しゆったりとした息遣いに変わった真衣を見て安堵する……「証拠がほしいですか?」何処にもとの言葉にはそう尋ねて 16:41:10 rouge > 【真衣】「……証拠……?」  ぼんやりとした声で、聞き返して。 握った手の感触を確かめるようにしながら、クリスの顔を見上げる。  16:45:46 torazou > 【クリス】「……はい証拠です、必要ならばですが……」確かめ返す手の動きにあわせて小さく握り返しながら、真衣の顔を覗き込んで答え 16:48:47 rouge > 【真衣】「私、ずっと明日があやふやだった。 …確かなものは、一つでも欲しいな…。」 意識がはっきりしているのか、混濁しているのか、それすら分からない。 弱々しげに笑って、一際強く、手を握る。 16:53:13 torazou > 【クリス】「……では……今確かに有るたった一つ……」そう言うとそのまま弱々しく笑う真衣の唇にそっと唇を乗せると「……証です、お渡ししましたよ?」 16:58:07 rouge > 【真衣】「ぁ………ぁ…え……?」  唇に感じる、暖かなぬくもり。 だけど、それが何かはしばらくの間分からなくて。 しばらく、ぽかん……としてしまう。 「……私、本気にしちゃいますよ…?」 全身の体温が上がっていくのを感じながら、かすれた声で告げる。 タオルケットで、顔の半分を隠しながら。 17:02:56 torazou > 【クリス】「僕は何時だって本気ですよ?だからこそ、これは証なんです」タオルケットから見える髪を撫でると「多少卑怯なタイミングではありましたけどね……」 17:06:43 rouge > 【真衣】「……こういうとき、どんな顔していいのかわかんないです。 だって……こんなこと今までなくて…」 心臓の鼓動が早い。  …だけど、何時もの息切れや、めまいのときに感じる動悸とは、全く違う何か。 「……ありがと、クリスさん。 ………凄く、嬉しい。 こんな私に。」 17:14:59 torazou > 【クリス】「……判らなくても良いんですよ、真衣らしく歩いていけるならそれで良いと……僕はそう思います」そう微笑むと「だから元気になったら、また料理をしたり散歩に行ったり、そんな他愛の無いことでも二人で出来るなら……それは特別な宝物です」早く元気になってほしいそう願いながら「だから、うん。次からは『ごめんなさい』なんて言葉より『ありがとう』そう行って下さい」 17:22:25 rouge > 【真衣】「……」(こくこく、と、何度も、小さく頷く。 目元を手で覆い隠しながら。 「……そんな優しい言葉、聞かせてもらったの、凄く、久しぶりで……。  私……ごめんなさい…。 ううん、ありがとう……クリスさん…。 私も、やりたいこと…いっぱいあるんです…。 クリスさんと、たくさん。 ……だから…」  ぎゅ、と、クリスの服の裾を掴んで。 「そばにいて」  小さく、だけどはっきりと。 17:32:03 rouge >   17:32:03 rouge >   17:32:03 rouge >