21:08:09 torazou_ >   21:08:10 torazou_ >   21:08:11 torazou_ >   21:08:12 torazou_ >   21:08:46 torazou_ > 光が収まり行く 21:08:46 torazou_ > 目の前に広がる光景は予想とは違い、今までなら確りと吹き飛ばされている筈の姿が二本の足で立っている 21:08:46 torazou_ > 僅かながらの進歩……大きくは無い今までと比べると本当に極僅かの 21:08:46 torazou_ > しかし大事な事である……誰に教えられたのかと思いながらイオを見る 21:08:46 torazou_ > 【マルディナ】「……ふむ……」 21:08:46 torazou_ > 人間にしては良くやっている 21:08:46 torazou_ > 人間だからこその速さの進歩 21:08:46 torazou_ > それが何処か羨ましくもあり…… 21:08:46 torazou_ > 【マルディナ】「休憩にするぞイオ」そう言い捨てながら箒を仕舞うと同時に月匣を解除する 21:08:46 torazou_ > 現所であるそこは金色の魔王の館の裏庭 21:08:46 torazou_ > この街で尤も危険で尤も安全な場所 21:08:52 torazou_ > (こんな感じ 21:13:06 rouge > 【イオ】「っ、は、ぁ。  はぁ…っ…」   荒い息をつきつつ、ふらつく身体を整える。  「はいっ……!」   弱っているところを表に出してはならない。  声の通る限りに返事をして、マルディナに近づく。 ……ただ、辛い辛いといっても、これも慣れてきた気がする。 それに最近は、少しずつ力の使い方が分かっていくのが、楽しくすらある。 急激に歴戦の勇士となることは出来ないが、歩みをとめることは出来ない。  「今日も、ありがとうございます。」 21:18:23 torazou_ > 【マルディナ】「少しは器用になったな、褒めてやろう」駄犬に師事していいるのは知ってはいるが、さて他には誰がと考えつつ……こういう時冬子の状態であれば(『おっと言い返事ですねーイオちゃん。駄目な返事だったら弟子一号ブルマの刑にする所でしたよ、残念っ!』)と言ったのだろうが、それはそれでとても駄目な気がした「礼序だ、茶を飲みながら少し話をして行け」とグラスに入った麦茶を取り出すと渡しながらそんな事を言った 21:24:34 rouge > 【イオ】「すみません…」  いつもは準備する側だが、渡されると少し恐縮してしまう。 しかし、月衣便利だな、なんてそんなことを考えながら。 「そういわれるのなら。」   改めて、腰を落ち着けた。 手に冷えた感触が感じられ、心地よい。 21:26:30 * nick D_EX_M → DEXM_AWAY 21:27:46 torazou_ > 【マルディナ】「……なにか私に悪いことでもしたのか?」すみませんとの言葉に少し考えるとああ礼かと思い当たり「少しは上達したようだが、あの後主人の役には立っているのか?」と尋ねて 21:29:51 rouge > 【イオ】「前よりは……と、思いたいです。」 麦茶を一つ、口にしながら。 実際のところ、認めてはもらえているようだが……前の失敗で帳消しもいいところである。  少し口調は重い。 21:34:42 torazou_ > 【マルディナ】「はっ、自信が無いのは先日無様に転げたからであろうが」僅かに嘲ると「限界を超えるなど生涯に一度でよい、私に師事している以上余り無様な真似をするな」と諌めると「聞きたい事と言うのはな、その主人の事だイオ貴様にとってあの主人は如何見える?どんな女だ?」 21:39:35 rouge > 【イオ】「その限界を、限界じゃなくするための底上げ。 結局は、そこに尽きるんでしょうけれどね。」  マルディナからは基礎術式能力の実践方式で、冬子からは、どちらかといえば座学に近いのだろうか? アルテールからは、力の練り方を。 クーからは実戦形式の訓練を。  そんな感じのメニューである。  「どんなって、そりゃ……。」  少し、口ごもる。 表現に迷ったせいだ。 「……素敵な人、だと思います。 どっちの意味でも。」 21:45:50 torazou_ > 【マルディナ】「力と言うのはその身と言う箱に入った物だ、収納するのと同じできちっと使えばそもそもの箱だけで済む、イオお前は其処まで上手くなったのか?」限界を押し広げるなど10年早いとトンとイオの胸を軽く突いて「どちらの意味でも……なぁ」微妙な表現に首を傾げると「……ああ、懸想でもして居るか?」とその顔を覗きこみながら尋ね 21:51:58 rouge > 【イオ】「……った。」  厳しいなあ、なんてことを思いつつ。  だが、自分の扱える力は増えている、と感じはするのだ。  マルディナに言わせると、それは限界が向上したわけではなく、自分が箱の容積に気づいた、ということになるのだろうか。 難しいな…なんてことを思いながら。  「ち、違いますよ! フェダーインとしても、主としても、尊敬に値する人だってことです!」 21:52:17 rouge > 懸想、の言葉にはぶんぶんとかぶりを振って否定した。 21:59:56 torazou_ > 【マルディナ】「嘆くなそれとて本来大した物なのだからな」イオの表情に気が付いてぺちぺちと頬を叩く「限界に気が付く事は誰にでもできるが限界の有り様に気が付けるものはそう居らん、だからこその修行と言うことになるのだろうが」人を褒めるって難しいなぁ等と考えながら「……どちらも立場に根ざすものだが……面白みの無い答えだなイオ」十分過ぎるほどの否定それは逆に興味を引いて「それでは女としては魅力が無いか?」 21:59:57 * Maris mode +o keima 22:04:17 rouge > 【イオ】「……フォロー、ありがとうございます。」 なんだかんだで、面倒見が良くて優しい人だと思う。 ただ、すこし底意地が悪いことはあるけれど。 「面白みのない…って、どんな言葉期待してたんですか。」 無う、と首を傾げて。  ぶふ、と、お茶を噴出す。   「…そ、そういう意味で聞いてんですか!?」 22:09:29 torazou_ > 【マルディナ】「……事実だ」ふんと息を吐いて乗りかかるような体勢だったのを元に戻すと「人間社会の特権階級はそれはそれで力だが私には然程意味が無い」魔王だからなと続け「性根の部分だろう。位は捨てれるが生まれ持っての物は捨てれんしな、それは確固としてその者を図る言葉と為るだろう?」至極真面目な顔つきで尋ねて 22:13:02 rouge > 【イオ】「マルディナさんって、どのくらい生きてるんです?魔王って言われても、あんまり実感がないので。」  その台詞を聞いてまず思ったのが、そんな言葉であった。 つい素直に口に出してしまいつつ。 「…ああ、そういうこと、でしたか。 でも、それも、さっきの答えに入ってますよ。 尊敬できる主って言うのは、そういうことですから。」 22:17:16 torazou_ > 【マルディナ】「ああ千や二千では効かんぞ?」その問いには素っ気無く答えると「だから合えて尋ねている。主と言う衣を取り去った後に何が残るかと……そこにイオお前が命を賭けるだけのモノを見つけているのかと?」ぐびと泡の出る麦茶を飲みつつ 22:25:46 rouge > 【イオ】「……1000や2000……。」 ダメだ、想像が付かない。 2000日生きてる、って言っても信用できそうな外見ではあるのだが…。 …年、なんだろうなぁ。 と。  「……命、ですか。 俺は、メティストって国が好きです。 だから…カルミア様の元で働けるようになったのは、凄くうれしかったです。 それだけで命はかけられます。 でも……」  もう、メティストの力と庇護の届かない世界だ、ここは。 それでも、自分がゆるいではいないのは…。 22:25:46 rouge >   「…それだけじゃ、ないです。」 22:32:25 torazou_ > 【マルディナ】「今失礼な事を考えたかイオ?」その言葉の前に触覚の様に飛び跳ねた二本の前髪がピクと動き「それが判っているなら、まあお前は幸せなのだろうさ」それだけの内容には合えて振れずに答え 22:36:51 rouge > 【イオ】「いえ、2000日だよなとかは思ってませんよっ!?」 言っちゃ、ダメだ。  「言葉で説明しろっていったら、難しいんですけどね。  でも、嬉しいんですよ。 あの人の傍で働けるっていうのは…。 そりゃ、少しおてんばな部分もあって、それに困らされる人間も多かったですけど。 王族だから、じゃなくて、カルミア様の元で働けるのは、俺は、誇りです。」 22:43:53 torazou_ > 【マルディナ】「考えはしたな」あまりの正直さにくつくつと笑い「聞きたい事が他にも有れば聞いておくのが良かろう、等価ぐらいの返事はしてやろう」ひとしきり笑うとそう告げて「誇りはその胸で咲き誇ればそれでよい、余人の理解も共感も必要は無いからな。おてんば……なぁ?」と再びイオの胸板を突付くとイオが倒れた時の様子から気性は激しそうだとは思って居たが「ああ、つまり将来的にも尻に敷くタイプか」 22:49:17 rouge > 【イオ】「将来的には、って、なんですか!?」 また突っ込む。 将来って、この人は自分とカルミアのことをどのように考えているのだろうか。 従者と主君。  ……プライベートでは、友人に、なった、と思う。 自分も、彼女も、そう思ってるはずだ。  だがそれと将来と何の関係があるのかは! 男女の関係のことを言っているのか、この人は…!? 「い、いや、ありえませんから! そういうのないですから!」 22:57:05 torazou_ > 【マルディナ】「尽くすタイプよりはそちらの方がイメージしやすい……だれもお前を、とはと言って居らんが?しかしまあ盛りの付く年頃の男にあの格好は色々と酷な気もするが……」うんと意地悪く答え返すと「ありえんのか……つまらんなぁ」 23:02:45 rouge > 【イオ】「や、そりゃ、そうですけど。」  額を押さえる。 どうも、以前の唇の接触から、ふと意識してしまうような、気がする。 好きだとか、恋愛対象とか、そういうことはあってはならないわけであるが。  ……綺麗な女の子と事故でも唇を重ねるような事態になれば、意識してしまうのは当然。 実に当然。 やましいところはない。 「あの格好はっ! メティスト王家の神聖なるクロスアゾートです!  刺激的だとか肌の露出が多いとかそんなこといわないでくだ 23:02:45 rouge > さい!」 23:08:58 torazou_ > 【マルディナ】「そうだろう、……ああだが、ツンデレとか言う種にあたるのかも知れんな」冬子に毒されてか余計な知識が蓄えられた証の言葉である「……ふむ……しかし若いなイオ……ふむ……ふむ……ふむ……」何か思案げに考えながらこくこくと何度か頭を振る、その度にひらひらとアホ毛がイオの目の前で揺れて 23:12:17 rouge > 【イオ】「いや、つん、でれ、っていうか。 普段、別につんつんとした態度取ってるわけじゃないです。」  ふらふらとゆれるアホ毛にふと目を奪われながら。 ………このはね具合が妙に気になる。 思わず引っ張りたくなるような衝動を必死で抑え。 「デレるすがたも、ちょっと思いつかないですけどね、そりゃ。」 会話が分かる辺りは若者なのか。  流石ツンデレ、8世界共通の言葉である。 23:16:52 torazou_ > 【マルディナ】「違うのか……ならば今度会わせよ。百聞は一見に如かずとか人間の言葉にもあるからなぁ」イオの視線にうん顔を上げるとなんだと首を傾げて「……うん……それが良いな、異論は有るか?」 23:20:57 rouge > 【イオ】「マルディナさんには、迷惑ばかりかけてますから。  それに、カルミア様もいろんな人と話すのは、楽しいでしょうし。 折角、メティストじゃないんですからね。」  ふむ、と考えて。 「今度、お茶の席にお呼びします。  そうだ、冬子先生も一緒にどうでしょう? 冬子先生と、お知り合いなんですよね?」  マルディナと引き合わせてくれたのは冬子だ。 どうせなら、二人いっぺんにお目通りしてもらうのはどうか。 そんなことを考えた。 23:25:54 torazou_ > 【マルディナ】「ああ構わぬか、では一つ条件を伸べれば第八世界には一客一亭のもてなしと言う美徳がある、それで頼む。それに、あれと同席するのは不愉快だ」 23:27:20 torazou_ > 心底嫌そうな顔をすると「それに主と師を客として引き合わせるのに労を惜しむでないぞイオ」 23:29:29 rouge > 【イオ】「…? 仲、良くないんですか?」  ……と、聞いてから、納得した。  …確かにあのテンションの高さは、マルディナとは水と油だ。 一方的に冬子がマルディナを抱きしめなですくめ言いくるめる姿が脳内に浮かぶ。  結局いいように言いくるめられてしまうマルディナの姿が脳内で見事に描けてしまった。 「………苦労なさってそうですね、マルディナさんも。」 小さく、そう答えを返した。  「分かりました、じゃあ、その辺りは別々に、日を改めてとい 23:29:29 rouge > うことにしましょうか。」 23:34:56 torazou_ > 【マルディナ】「どうとも言えぬ間柄だ……ことばにするのは難しいな」先ほどのイオの言葉を使って答えると「まあ、身に纏う苦労など無いに越した事は無いぞ」と苦労と言う言葉に頷いて「うむ、素直な弟子で安心したぞ」こっそり発動真近だった奇跡を中止すると 23:40:22 rouge > 【イオ】「それでも、あの人の教え方は、むちゃくちゃな例えも多用しますけど、結構的を得てたりして実のところ、凄く助かってるんですよね。 ……割とよく玩具にされるのだけどうにかしてくれたら、凄い人なんですけどね。」  彼女から習った理論は、確かに日々の訓練と戦闘に生かされている。 腕が確かだからこそ性質が悪いのかもしれない、が。 23:47:37 torazou_ > 【マルディナ】「……………そうだな、アレが役に立ってるなら何よりだ」如何答えものか悩みつつ無難に返すと「……ふむ……それで駄犬の教え方は如何だ?他にも師が付いたようだが」 23:54:03 rouge > 【イオ】「あの人は、クーさんは教えてくれません。」 ちょっと困ったように言葉を返し。  「要所でアドバイスはしてくれるんですけどね、基本的に、自分で考えて、自分で見つけろ。 そんな感じです。 実戦形式で、色々やってくれます。」  リープクラッシャーをもってしても捕らえきれない男の動きを反芻しながら。 「マルディナさんの教え方をより放任主義かつ実践主義にしたら、クーさんの教え方になるんでしょうか。  後は、アルテールさんという人に。  23:54:03 rouge > こっちは、精神的な修養ですね。 プラーナを、淀まずに使うことができるように。」  23:58:39 torazou_ > 【マルディナ】「業は盗めば済むからな……もっとのあの犬の場合単に面倒臭がってる公算は高いが……」それでも足捌きなどは最初の授業より格段に進歩が見られ「アルテール……ああ、一寸のんびりした感じの娘だな……それでか成る程」妙なところで名前を聞いたと思いつつ、あれはあれでお節介かと考えながら 00:05:05 rouge > 【イオ】「いえ、アルテールさん、話し出すと、結構止まらない感じですよ。 凄く言葉の密度が高い、というか。」 教養と、言葉をつむぐ力に長けているのだろう、あのひとは。  「いろんな方に見て貰って、凄い助かってます。 おかげで、闘い方も知らなかったのに、何とか食いついていくことが出来る。」 勿論、マルディナさんにも、と。   00:08:57 torazou_ > 【マルディナ】「それは興味有る事柄について貪欲なだけだとは思うがな……しかしイオ師の数に恵まれているではないか」ああそう言えば、この訓練ルーも興味を持っていたなとふと思い出して 00:15:28 rouge > 【イオ】「本当、ありがたいです。」  一週間、誰かに休み無しに見てもらえるのは、非常に大きかった。  「強くなるには、一つだけを磨くのではかえって道は遠い、って。 俺の尊敬する人も言ってましたから。」 00:23:37 torazou_ > 【マルディナ】「目的を見据えて一足飛びと狙わずに選んだ道なら大差は無いと思うがな、結局の所どの道目的を見据えて居れば繋がるしな……。正しい道など何処にも無い、選んだ道を正しくしていくそれが人間だろう?」 00:29:22 rouge > 【イオ】「どうなんでしょう、ね。 多分……人によって考え方は違うんでしょうね。 でも、俺はその言葉を分かった気がします。  なんていうか、俺、そそっかしいんで。 ……わき目も振らずに走ると、絶対に転ぶ、というのが、分かってきた感じです。」 00:32:38 torazou_ > 【マルディナ】「誰も彼も同じ考えならばつまらんわ」可々と見た目と似合わぬ笑い声を上げて「自分が危なっかしい自覚はあるのだな」だからこそ師の如く付く物が居るのだろうか「……まあ、それも一つの人徳か」等と頷いて 00:38:21 rouge > 【イオ】「……人徳、ですか?」  自分には最も程遠い言葉の気がしたが。 「っと、話しすぎましたかね。 ……もう少し頼みたかったんだけど…」  体内時計が次げる。 そろそろ、職務の時間だ、と。 カルミアの夕食の給仕を行わねばならない。 00:39:27 torazou_ > 【マルディナ】「ああ、まあ弟子の可愛らしさが判って有意義だったぞ」頷いて立ち上がると 00:48:54 rouge > 【イオ】「それじゃ、また5日後に。  今日の続きから、お願いします。」  立ち上がり、ぺこりと頭を下げると。  「お茶、ありがとうございました。 今度マルディナさんをもてなすときに、このお返しをさせてもらいます。」  カップを返し、服のほこりを払う。 00:52:47 rouge > 今日もまた、あわただしく一日が過ぎていく。 人が見れば、休む暇もない殺人的なスケジュールの毎日。  それを、少年は前に立つ一心で積み重ねていく。   効果は、少しずつ見え始めている。 ……恐らく。