00:05 (rouge_) 大地を揺るがす巨大魔獣との戦闘の後。 00:05 (rouge_) フェルミィとAAAの一行が狩りを終えて帰還する際のお話。 00:05 (rouge_)   00:05 (rouge_) 必要な部分を削りだしたとはいえ、巨大魔獣はそれ相応に大きい。 00:05 (rouge_) コンテナに詰め、引きずっていってはやはり行軍は遅くなる。 00:05 (rouge_) ………世も更けたため、一晩、森ですごしてから、改めて出発しよう。 そんな決定が為された。 00:05 (rouge_)   00:05 (rouge_) 軽く火を炊き、携帯食をかじり、テントを建てて野営を楽しんだ後、交代で眠る。 00:05 (rouge_) そんな夜をすごす事と、なっていた。 00:05 (rouge_)   00:05 (rouge_) 【フェルミィ】「…………んー……」 00:05 (rouge_) どことなく眠れなかった。 見張りを続けている仲間に告げてから、ふらりと足を動かす。  00:05 (rouge_) そう遠くにもいけない…キャンプ地近くの湖へと足が自然に動いていた。  00:05 (rouge_) 湖の端に座り込むと、ブーツを脱ぎ捨て、素足を冷たい湖面に浸す。 「………」 空に輝く星を眺めながら 「つめた……」 小さく声を上げた。 00:11 (tyty_)   00:11 (tyty_) 【ヴァルツァ】「……お姫様の夜の一人歩きは危ないんじゃないかしら…?」 00:11 (tyty_) その背中に、樹の陰から声をかける娘が一人。 00:11 (tyty_) 色素の薄い肌の色は、月明かりと森の影に、更に白く映って。 00:15 (rouge_) 【フェルミィ】「ん、一応見張りはつけてもらってるけど、このあたりは本当に聖地だから。 ……ランブレイ王家謹製のまじないがかかってるの。 静かなものだよ、ここは。」 振り返らずに、言葉を返す。 「そっちこそ、寝なくていいの? 疲れたでしょ、昼間色々してたんだし。」 00:20 (tyty_) 【ヴァルツァ】「あら、そうなの? じゃあ、気にするだけ無駄だったかしら?」くすっと安心したように笑いつつ、「ん、私は大丈夫よ。告死天使は、そんなやわじゃない」 00:22 (rouge_) 【フェルミィ】「こくしてんし……。  しをつげる、天使?  自称とか他称じゃなくて、役割として?」  ぱしゃぱしゃと足を動かして、水面にしぶきと波を立てる。首だけを後ろに向けて、そんなことを尋ねて。 00:26 (tyty_) 【ヴァルツァ】「えぇ、そう。戦闘中も、そんな事言ってたでしょ…?」都合、2回は聴いただろうから、何処かで聴き覚えてるのはある筈、と。「人の死期を感じ、その最後を告げる…。そして、まだ最期の時では無い命に、生を伝える。そんなのが、私の仕事よ。信じられなくても、構わないけれど」此方向いたフェルミィに、笑顔を向けて。 00:30 (rouge_) 【フェルミィ】「ん……信じる信じない、かぁ。」 唇に人差し指を当てて、何か考え込む。 「ここまで不思議な人たちを見せ付けられて、そうだ、っていうなら、ヴァルツァは告死天使なんだろうね。」 00:36 (tyty_) 【ヴァルツァ】「ん…、ありがとう。信じてくれるのね…?」ちょっと歩いて、隣に座る。「まぁ…、信じて貰えたのは嬉しいけど、自分がそうなのに付いては、あまり快い訳でもないのだけれどね?」自分を皮肉るように、肩を竦めるポーズ。 00:38 (rouge_) 【フェルミィ】「……好きじゃないんだ、その天使のお仕事?  ……止めないの?  好きじゃないんだったら。」 ちらり、と、横を見て。  また足を湖に沈める。 00:45 (tyty_) 【ヴァルツァ】「あぁ、それはね…」う〜ん、と考える仕草を暫く。フェルミィの水面を掻き混ぜる音だけが響いて。「…まぁ、良いわ。貴女には、教えてあげる。止めたくても、止めれないの。それが、私の生まれた理由だし、存在そのものでもあるから……」 00:45 (tyty_) そう、切り出しながら、自分の母親的存在に当たるものも告死天使であること、父親的存在に当たるものに死を告げる事を拒否し、恋に落ちてしまったこと。その二人が侵した禁忌への罰として、自らが生み出されたこと、狭界に巣食う冥魔を666体倒す使命を与えられた事…を教えていく。 00:50 (rouge_) 【フェルミィ】「………天使の恋、かぁ。 ……じゃあ、ヴァルツァは、その二人のために戦ってるの?  ……あれ? でも、おかしくない? 当人じゃなくて、何でヴァルツァ?」  んん、と首をかしげて、出された言葉を噛み砕く。 00:50 (rouge_) 【フェルミィ】「…子供のような存在が必死で戦っている姿が、何よりも罰になる、って話なら……それを考えた人は、いい考えかたしてるよ。 …そんな風に思うかな」 00:54 (tyty_) 【ヴァルツァ】「…えぇ、そうなるわね。二人は、此処よりもずっとずっと狭くて暗い忘却世界に幽閉されてるわ。外には出せないから、代わりが私、って事なんじゃないかしら? 禁忌を侵した告死天使は使えないけど、告死天使は必要…、と言うことかしら?」自分を気遣うようなフェルミィの言葉に、少し嬉しそうな表情を魅せて。 00:59 (rouge_) 【フェルミィ】「そっか。  ……じゃあ、ヴァルツァも、告死天使は止められない、っていうことなんだ。 守らなきゃならない人が、助けなきゃならない人がいるから。 」 すっくと立ち上がり、身体を伸ばす、草の付いた軍装を手で払いつつどこか遠くを見つめるように。 01:02 (tyty_) 【ヴァルツァ】「…まぁ、ね。止めたら多分…、消えるんじゃないかしら?」冗談めかして、くすっと笑って。「少なくとも、フェルミィみたいな明確な使命感を持ってやってる訳じゃないわね。でも…」立ち上がった背を見上げつつ、言葉を途中で切って。 01:09 (rouge_) 【フェルミィ】「明確な使命感、かぁ。」  ぽりぽり、と頬をかいて、少し困ったような表情を形作る。 しゅる、と、後ろにまとめた髪を止めるリボンを解いて。  流れるような動作で自身の軍装のボタンを外していく。 直ぐに一糸纏わぬ姿となって。 ふわりと舞う金色の髪と白い肌が月明かりに輝く。 服をそのままに、湖へと一歩を踏み出し。 01:16 (tyty_) 【ヴァルツァ】「…えぇ、あるでしょう? そう想ってたけれど?」困ったような顔に首を傾げつつ、脱いでいく背を見詰める。「…泳ぐの?」 01:19 (rouge_) 【フェルミィ】「そんな気分、なんだよ。」  そのまま、頭のてっぺんまで水に沈めてから、頭だけを浮き上がらせて。 深い池なのか、足で水を掻きながら。 「んー………冷たくてきもちい……。」 ふにゃり、と、表情を緩ませる 01:21 (tyty_) 【ヴァルツァ】「…そうね。あんなの運んだんだし…、生臭い? 私も返り血浴びちゃったし…、臭うかもね…。ご一緒しても良いかしら?」一応、尋ね聴きつつも、立ち上がり、脱ぎ始めて。 01:22 (rouge_) 【フェルミィ】「ん……どうぞどうぞ。  ちょっと深いから気をつけてね。」 力を抜いて水に浮かびながら 01:26 (tyty_) 【ヴァルツァ】「…えぇ、それじゃ、ご一緒させて貰うわね。お姫様…?」ふふっ、と軽く笑いつつ、レオタードのような戦闘飛行服を脱いでいく。スタイルはフェルミィとだと…、どうなんだろう…?( 01:31 (rouge_) 【フェルミィ】「熱が抜けて、なんだかとってもいい感じ……」  力を抜いて、身体を浮力に任せる。  豊かな双丘、くびれた腰、丸みを帯びたヒップライン。 王女として、女性として、磨いてきた肢体をリラックスさせながら、自身の濡れた髪を撫でて 01:34 (tyty_) 【ヴァルツァ】「…そうね、気持ち良い…」ちゃぷん。水の中に身体を入れて。薄白い肌が、水面下で輝くように。「そう言えば、あのフォースメイルの中って、暑いのかしら…?」天使。人々の理想を以って、神に形作られたその肢体で、フェルミィに張り合うように。 01:39 (rouge_) 【フェルミィ】「……んー? フェイムツェールは、快適だよ。 外同じように空気も吸えるし、気温も調節されてる。 赤のエルダー・コアは熱を操ることに長けてるからさ。 ………もっとも、ほんとに特別なんだけどね。 大体のフォースメイルのコックピットは、蒸すよ。」 01:39 (rouge_) 思い出したのか、ぶるりと身体を振るわせつつ。  おや、ヴァルツァって、女王にも勝るとも劣らない肢体をしてるんだ、なんてフェルミィの私観を交えつつ。 01:43 (tyty_) 【ヴァルツァ】「…そうなのね、良かった。フェルミィが汗疹だらけとかだったら、ちょっとヤだもの…」静かな森の中、裸同士で語らって、幾分か解放感を感じて。「…やっぱり、すべすべのお肌の方が…王女様らしくて良いわよね?」背泳ぐように浮かぶフェルミィのおなかを、そっと撫でさすり。 01:48 (rouge_) 【フェルミィ】「どーかな?」  くすぐったそうに目を細めつつ、身体をよじる。 ぱしゃぱしゃと水をはねさせながら、無防備な姿をさらして。  「そもそも王女って、積極的に前線に出ることもないから、汗疹の心配ってしないと思う。」  01:51 (tyty_) 【ヴァルツァ】「…ふふ、そうね。王女様とか、私の世界じゃ、ファンタジーって言われる存在だから、本当のところ、どうなのかは知らないけど、確かに、前線のイメージは無いわね。貴女は違うけど…」あら、構わないの?とばかり、あまり暴れないのを良い事に、撫でる範囲を広めていって…。 01:58 (rouge_) 【フェルミィ】「んにゃ……ぅ…」  ごろごろと喉を鳴らす子猫のような声を上げて。  ぷかーっと水に浮かぶ。 心なしか冷えた身体とほほに赤みを刺しつつ。 「フェイムツェールは、私を選んでくれたからね。 ……それなら出来ることをするだけなんだっ…って、にゃー!」 くすぐったさに身をよじった際に、バランスを崩してひっくり返り。 02:03 (tyty_) 【ヴァルツァ】「…えぇ、頑張って、フェルミィ。でも…、無理はしちゃ駄目よ…? 貴女まで倒れちゃったり…、倒れそうになるのを、我慢したりとかは…して欲しくはないわ…」ランブレイのもう一人のフォースメイル乗りを想い出しながら、ひっくり返ったフェルミィの細い腰に腕を回し、掴まえ支えて。 02:09 (rouge_) 【フェルミィ】「それは、約束は出来ないかな。 向こうしだいだからね、これってさ。」  そっと水中で抱擁を返し、冷たい肌を重ね合わせ。 「死んだら悲しまれる立場でもあるから、そこだけは気をつけるけどね。」  02:13 (tyty_) 【ヴァルツァ】「…ん、判ってるわよ。それが貴女の使命、そうでしょう…?」ぎゅ…っ、強く抱き締め、素肌重ね合わせて。「本当はね、貴女の生と死が揺らぐのは…、私にも見えるの。まだ、早急にどちらに転ぶと言った事は、死期が近いなんて事は無いけれど…、でもね、不安は感じるわ。どうしても…」普段、あまり表情を変えないその顔を、哀しそうに歪めて。 02:20 (rouge_) 【フェルミィ】「今更止められないのが、喧嘩と違うところだよね。 姉さまとの姉妹喧嘩なら、止めたいときに止められるんだけど。  ……実際に戦争をして、命のやり取りをして…意見を通そうとしてる。 お互いになくしたものも沢山あるから……後には引けないもの。」 抱き返す彼女の表情は、笑っているような……悲しんでいる様な。 02:20 (rouge_) 【フェルミィ】「…でもヴァルツァ、ヴァルツァに言われるとさ、その、ちょっと、不吉だよ? …うそでも、死は遠い、って言ってくれなきゃ。 友達なんだしさ。」 02:26 (tyty_) 【ヴァルツァ】「…えぇ、そうね。だから、私も、その戦争を終わらせる為に努力してみるわ。AAAの一員として、初めて使命感を感じたわ…」抱き締めたまま、じっと瞳見詰めて。 02:26 (tyty_) 【ヴァルツァ】「ん…、御免なさい。そうね、友達…、友達だものね。だからこそ、貴女が死ぬ時は、私がそれを告げる。だから、私の居ないところで、貴女は死なない。そして、私が居る時は、全身全霊を以って、貴女を護るわよ…」友達と言われて、表情に嬉しさを見せて。無茶な論理だけど、死なない、死なせないと、そう続けて。 02:30 (rouge_) 【フェルミィ】「天使のお墨付き貰っちゃった。 これで、大丈夫だね。」  星の下で、太陽のように笑みを向けながら。   「……うん、頼りにしてる。」  そっと、濡れたヴァルツァの髪を撫で付ける。 02:34 (tyty_) 【ヴァルツァ】「…ん、そうよ。生と死を司る天使のお墨付き。貴女に、祝福と加護を届けるわ…」儚げな姿の中、強い意志を秘めながら。撫でられる薄桃の髪が静かに流れて…。ゆっくりと顔を近づけ、そっと唇を重ねる。 02:40 (rouge_) 【フェルミィ】「ん……ぅ」 重なる唇、柔らかな感触。 突然のことに目を白黒とさせて、ヴァルツァを見やる。 それでも、ぼうっとしたまま唇が離れるのをまつ。 「天使流、祝福と加護、かぁ。  ………これは、はじめてのキスに分類されるのかしら…。」   02:43 (tyty_) 【ヴァルツァ】「……ん…っ、ふ…っ」抱き締めを強め、豊かな丘を重ね合わせたままで、唇の方は一旦、離して。「えぇ、大事にしてね…? 初めてのキス…ってことにするんだったら、私も一緒で初めてになるけれど…?」やや頬を染めながら、くすくす笑って。 02:49 (rouge_) 【フェルミィ】「第二王女のファーストキスをここで使用した、って言うのもなんだから、二人の秘密にしておこうか。」 同じくあはは、と、笑い。  「あれ、初ってことは……はじめてなんだ、加護を、誰かにくれるのも。  ………そっかー…うん、そっか。」 02:52 (tyty_) 【ヴァルツァ】「…生まれたてにも近い身だし、ね…? AAAの仲間を除いて…加護を与えたいと願う相手、友達になりたいと感じた相手は…、貴女が初めてなのも、あるわよ…?」冷たい水の中、ほんのりと肌を火照らせつつ、フェルミィの背中の手触りを感じるように、撫で上げながら。 02:56 (rouge_) 【フェルミィ】「………んう……」 ぱしゃぱしゃ、と、水音を立てながら。 背中を撫でられるまま、もたれかかる。  「ねえ、ヴァルツァ。  ……やっぱ、いいや。」  口を開きかけ、口をつぐむ。 02:59 (tyty_) 【ヴァルツァ】「……ん…っ、なに…だったのかしら…?」口を噤んだその姿を、不思議そうに見詰めて。 03:05 (rouge_) 【フェルミィ】「なんでもないっ。  ね、軽く泳いでみようよ?  気持ちいいよ?」  身体を離して、すいすいと、無防備に、無邪気に泳ぎ始める。  …つぐんだ言葉は。  (………死後の世界って、どんなかな。 特に、罪人が落ちる場所って。)  心の底でぬぐえない、人が抱く戦争への罪悪感。  …それをいったん閉じ込めて、再び笑う。 03:07 (tyty_) 【ヴァルツァ】「…ん、そう…? 判ったわ。のんびり泳ぎましょ…?」フェルミィが瞳の奥に隠した感情を気にはしつつも…、快く受け入れて。フェルミィを追うように、静かに水面に体浮かべて。 03:11 (rouge_) 【フェルミィ】「うん。 すいすいーってね。 ……空眺めながら、ぼーっといこうか?」  ヴァルツァの手を取り、足で水を蹴ってゆっくりと進む。  今は、この出会いを楽しもう。 明日から、また、フェルザアーミィ=ランブレイとしてあるために。 03:16 (tyty_) 【ヴァルツァ】「えぇ、そうしましょ? そう言えば、この世界に来てから…、ゆっくり星を眺めるのも、初めてね…」取られた手、指を絡め合わせるように握り返して。友情…なのだろうか? 天使の自分に初めて芽生えた、この奇妙な感情を噛み締めるように、空ではなく、フェルミィの横顔を、眺め続けて―― 03:16 (tyty_)   03:16 (tyty_)