22:36 (BrancB0rd) ラビリンスシティのとある裏路地 22:36 (BrancB0rd) 一匹の三毛の子猫が路地裏の片隅で小さな声を上げて鳴いている 22:36 (BrancB0rd) 【陽那】「にぃ、にぁぁ……」どこかさびしげな、ほおっておけない鳴き声 22:36 (BrancB0rd) ただ、それに応える者も誰もおらず 22:36 (BrancB0rd) ▽ 22:38 (Tamaki_) 【ミーミル】「……あれ?」 買出しの途中で、鳴き声が聞こえた気がした 「……ここの路地、かな?」 目の前の路地裏へと入っていく 22:39 (BrancB0rd) 【陽那】「……にぁ、にぁぁ」薄暗い路地裏、一匹の子猫が鳴き声を上げている。上がる鳴き声に気力はなく、どこかくたりとした様子で地面に腹ばいになり 22:41 (Tamaki_) 【ミーミル】「……大丈夫」 荷物を横に置いて猫の様子を見る。大分弱っているみたいだが、自分の持つ知識の中から小動物の応急手当の仕方を思い出して処置しようとする 22:43 (BrancB0rd) 【陽那】「にゃぅ、なぁぅ……」人になれているのか、近寄ってきたミーミルにすり寄っていく。体に怪我をした様子はなく、どうやらただの空腹のようで 22:46 (Tamaki_) 【ミーミル】「えっと……」 さすがにこの場で弱っているこの子に上げられそうなものはない 「人に慣れてるみたいだし、大丈夫だよね」 ひょいっと猫を荷物と一緒にかかえあげる 「すぐにちゃんとしたご飯あげるから、ちょっとがまんしてね」 そういって早足で宿舎へと歩き出す 22:48 (BrancB0rd) 【陽那】「にぅ……?」差し出された手をぺろり、と一舐めする。疲れているのか、ミーミルの腕の中で小さな、温かい感触が丸くなるのがわかる。特に警戒した様子などもなく 22:48 (Tamaki_)   22:48 (Tamaki_) そして、相変わらず本に囲まれた自分の部屋へ猫を連れてくる。 22:49 (Tamaki_) タオルで体を温めてやって、これまたぬるめの温度まであたためたミルクを皿に入れて猫の前に差し出す 22:50 (Tamaki_) 【ミーミル】「これでいいはず。……はい、ごはんだよ」 22:52 (BrancB0rd) 【陽那】「………にぃ?」温かいミルクに鼻を近付ける。すんすんと、小さく鼻の鳴る音。ちらり、とミーミルを見ると、まるで会釈でもするように一度頭を下げる。ミルクの入った皿に舌をつけると、ぺろぺろと勢いよく飲み干していく 22:53 (Tamaki_) 【ミーミル】「うん、正解みたいだ」 小さく頷く。弱ってる事も考えて猫缶などではなくミルクにしたのだが、どうやら当たりだたらしい。にこにこと微笑を浮かべて、猫を眺める 22:56 (BrancB0rd) 【陽那】「ぴちゅ、ぴちゃ……」一心不乱にミルクを飲み干していく。その様子から察するに、おそらくよほどお腹がすいていたのだろう。暖められたそれを舐めるうちに、子猫の動きにも生気が戻っていく 22:57 (Tamaki_) 【ミーミル】「よかった」 元気そうな様子をみて溜息を吐く 23:00 (BrancB0rd) 【陽那】「にゃ、みゃぁ……」瞬く間にミルクの入った皿が空になる。お皿を押し返すように小さな前足で差し出し、若干薄汚れていた毛並みを舌で整え始める 23:02 (Tamaki_) 【ミーミル】「あ、もうごちそうさま? というか、まるで人の言葉がわかるみたいだ。頭いいんだね」 押し出されたお皿を拾い上げたあと、頭を軽くなでる 23:05 (BrancB0rd) 【陽那】「にゃぅ!」元気のいい鳴き声。撫でられる手に目を細めると、自分から頭を擦りつけてくる 23:06 (Tamaki_) 【ミーミル】「よしよし」 今度は首のあたりをこしょこしょとくすぐる 23:07 (BrancB0rd) 【陽那】「にゃふ、なぅ、にぅ」咽喉をゴロゴロと鳴らしてうっとりして 23:11 (Tamaki_) 【ミーミル】「かわいいなぁ」 この子は首輪をしていない。どうやら野良みたいだ。「うーん、飼えるかどうか。相談してみるかな」 そんなことを呟く 23:13 (BrancB0rd) 【陽那】「にぁ?」きょとん、と首をかしげる。妙に愛嬌のある仕草。よく見るといつの間にか尻尾が2本在るように見える 23:15 (Tamaki_) 【ミーミル】「あれ?」 体を撫でようとして、尻尾が二本あることに気がつく 「……尻尾が二本?」 何かの文献で見たことがある気がするのだが、思い出せない 23:16 (BrancB0rd) 【陽那】「……なんじゃ、ぬし、わらわを飼いたいのかの?」どこからともなく聞こえる声。その声と同時、子猫の口がぱくぱくと開く 23:17 (Tamaki_) 【ミーミル】「ひぃあ!?」 びくぅっとして手を引っ込めて 「ね、猫がしゃべった?」 23:19 (BrancB0rd) 【陽那】「なんじゃ、猫がしゃべるのがおかしいのかのう?うぃざーどともあろうものが、そのように常識に囚われておっては行かんぞ」ひょい、と椅子に飛び乗る 23:20 (Tamaki_) 【ミーミル】「……あの、ぼく、第五出身ですけど」 マンガ汗ひとつ浮かべながら答えて 「ウィザードということは人狼の方ですか?」 あるいはエミュレイターか。とりあえず探るように問いかける 23:24 (BrancB0rd) 【陽那】「む……?異世界の者、じゃったのかの?」ぽん、と煙が立つ。風もないのにすぐに煙は消えていく。「まぁ、ならば無理はないかの。わらわは仙人、種族は猫又、かのう」椅子に座り、ぷらぷらと足を揺らす幼女の姿。道士服は短く、やたらと扇情的で 23:25 (Tamaki_) 【ミーミル】「猫又? 確か猫が長い時を経て妖となったものを指す単語、でしたね」 ようやく思い至った。エミュレイターなどの特徴を知るために読み漁った書物の中に書かれていた言葉だ 23:27 (BrancB0rd) 【陽那】「なんじゃ、知っておるではないか」ぴょこん、と椅子から飛び降りる。「そ・れ・で・じゃ……」てくてくと歩み寄るとミーミルの顔を覗き込む。「わらわを、かいたいのかの?」くすり、とからかいを帯びた笑み 23:29 (Tamaki_) 【ミーミル】「え?」 あ、そういえば普通の猫だと思っていたから飼おうかなとか考えていたのだった。だが、正体(?)がこの姿だとすると、その響きはいろいろヤバイ 「え、いやそのっ」 真っ赤な顔でしどろもどろになる 23:31 (BrancB0rd) 【陽那】「ん、どうかしたのかの?そのように真っ赤になって」顔が密着しそうなほどに近付く。不思議な甘い香りを帯びた吐息が、ミーミルの鼻孔をくすぐる 23:32 (Tamaki_) 【ミーミル】「うあっ?」 すぐ近くに顔がきて、ぺたんと後ろ側に倒れてしりもちをついてしまう 23:34 (BrancB0rd) 【陽那】「なんじゃ、どうかしたのかの?」尻もちをついたミーミルにのしかかるように体を押しつける。「先頃までのぬしの腕の中、心地よかったぞ……?」じりじりと壁際に追い詰めるようにして 23:35 (Tamaki_) 【ミーミル】「いや、そのあれは倒れかかっていたから助けただけでその……」 あわあわと弁解をしながらついに壁際に追い込まれる 23:37 (BrancB0rd) 【陽那】「ふむ、では座っておったら助けてくれなかったのかの?」とすん、とミーミルの頭を挟むように壁に手をついて動きを封じてしまう 23:39 (Tamaki_) 【ミーミル】「いえ、えっと」 檻のような両手に挟まれて、何か打開策はないかと必死に周囲を探る。……何もなかった。このときばかりは本だらけの自分の部屋を少し後悔した 23:42 (BrancB0rd) 【陽那】「何が違うのかの?それともこの姿では魅力がないかのう……」しょぼくれたような言葉、しかし言葉と裏腹に顔がゆっくりと迫ってくる。逃げ場なくあわてるミーミルの視界に唇が迫り……ちゅっ、と唇の触れる感触が―――額にある 23:43 (Tamaki_) 【ミーミル】「へ?」 額に受けた柔らかい感触。「……っ」 自分がすごく恥ずかしい思い違いをしたのをしって更に顔を紅くする 23:44 (BrancB0rd) 【陽那】「なんじゃ?どうかしたのかのう?」真っ赤になったミーミルをくすくすと笑いながら見つめる。少女の顔に人の悪い、しかし憎めない笑みが浮かぶ 23:45 (Tamaki_) 【ミーミル】「……いえ、何もです」 しゅんっと小さく縮こまる。穴があったら入りたかった 23:49 (BrancB0rd) 【陽那】「んん?そうかの?本当はもっと別の事を想像しておったのではないかの?」全てを見通したような笑み、縮こまったミーミルにちろり、と唇を舐める赤い舌を見せつける。「べつに、してやってもよいがのう」くすくすと余裕たっぷりの笑みで 23:51 (Tamaki_) 【ミーミル】「……うぅ、別にそんなんじゃありません」 真っ赤になりながらふいと横を向いて 「食べられたりしないかと焦っただけです」 確か文献にはそれっぽい事が書かれていた 23:54 (BrancB0rd) 【陽那】「ほんに、かのう」す、とゆっくり体を引いて行く。あとにはあの、興奮を煽るような甘い香りが残されていく。「わらわとで仙人じゃ、人を襲ったりせぬわい。ちと空腹で倒れておっただけで、の」 23:55 (Tamaki_) 【ミーミル】「……仙人って霞を食べて生きるって文献にあったのですけど?」 なんとなく気になったので質問してみる 23:56 (BrancB0rd) 【陽那】「ん、霞というよりは、ぷらーなを集めるのじゃな。わらわのいた忘却界は、プラーナの枯渇で消えかけておったでのう。決死の覚悟でこちらに逃れてきたのじゃ」 23:58 (Tamaki_) 【ミーミル】「ああ、なるほど」 納得した。どうやら彼女は忘却世界の一つから逃れてきた人間(?)らしい 「それは、お疲れ様でした。そして、ようこそラビリンスシティへ」 00:00 (BrancB0rd) 【陽那】「まぁ、腹もくちたしの、あとはどうにかなろうて」顔の前に突き出した手を真っ赤な舌がちろり、と挑発的に舐める。微かに変身する前についていたミルクが残っていたらしく。「まぁ、この礼は今度、かならずするでの」 00:03 (Tamaki_) 【ミーミル】「いえ、しばしお待ちを」 引き止めて 「聞けば、忘却世界が消えかけているのでしたよね? でしたら、貴女には帰る場所が無い」 先ほどとはうって変わった静かな表情で続ける 「ならば、ここ、AAAに滞在してはいかがでしょうか?」 そう勧める 00:06 (BrancB0rd) 【陽那】「ふむ……まぁ、もとよりそのつもりだったのじゃが、の」少しバツが悪そうに「まぁ、腹がすいてよわっとる姿を見せたくもなかったでのう。あ、念のためにいうておくが……他言無用じゃぞ?」 00:08 (Tamaki_) 【ミーミル】「はい、承りました。でしたら、僕が案内いたします。付いて来てください」 そういってドアの前に立つ  00:09 (BrancB0rd) 【陽那】「うむ、では頼むとするかの」 00:10 (Tamaki_) 【ミーミル】「はい、それではこちらに……」 00:11 (Tamaki_) こうしてAAAに新たなる戦力が加わる事になった 00:11 (Tamaki_) だが、彼女の言う「恩返し」がどういったものなのか 00:11 (Tamaki_) 今のミーミルには知る由もなかった 00:11 (Tamaki_)   00:11 (Tamaki_)   00:11 (Tamaki_)