21:34 hikami >状況把握が済んで居るか、と言う意味で言えば、否、と言うしか無い現状は余り喜べるものでは無いだろう。 21:34 hikami >何処とも知れぬ場所、空に広がるのは己の住んでいた場所とは全く異なった“夜空”であり、周囲に見える樹木もやはり見覚えのないもの。 21:34 hikami >幸運と言える部分があるとすれば真っ先に挙げられるのは“生きていた”と言う事実。 21:34 hikami >及第点としては当面の拠点と成し得る移動トレーラーが一応、とはいえ形を保ってくれていた事だろう。 21:34 hikami >全長にして20Mを超える程度、軍事行動では無いとの示威から砲塔を持たぬ形式、悪路走破を考えた重キャタピラ仕様の物を用いていたのは幸か不幸か…… 21:34 hikami >駆動部及びキャタピラの大破、及び一部動力系の消失、と言った事態にただの動かぬ鉄塊の如き惨状を晒しはしているものの雨風程度は凌げるだろう。 21:34 hikami >元より祖国からパーリスまでの工程を1小隊単位で無補給走破するだけの食糧の備蓄があったこと、その大半は保存食であること、 21:34 hikami >内部滞在を見越して移動キャリアーとしては“居住”性能に気を払った王族仕様であった事等も現状としては幸運の部類か。 21:34 hikami >とはいえ形としては落下に相当するのか、冥魔との戦闘中に被弾した余波か室内は惨憺とも言える荒れ具合であり、ここで過ごすにせよ、まずは住環境を整える必要がある。 21:34 hikami >【カルミア】「―――ってわけで、まずは休める場所作らないとどーしよーもないわね、コレ」 21:34 hikami >周囲の環境が未だ判らない現状、夜に下手な動きをするのは余り好ましいとも言えないだろう。 21:34 hikami >愛機が大破してしまっている現状を差し引いてもこの森林地域を鋼騎で出歩けば木々を蹴り倒す事にも繋がるだろうし……まずは一晩乗り越えるのが先決、と。 21:34 hikami >己と同様、なんとか“生き残った”らしい従者へ向けての言葉を放る。 21:34 hikami >同行者は彼を除いてもまだ10は超えぬまでも相当数居た筈だと言うのに……他の姿は誰一人、見受けられない。 21:34 hikami >生きているのか、死んでしまったのか 21:34 hikami >そもそも……戦闘中、死を覚悟した胡乱な意識の中で見えたそれこそ妄想とも思えた意外な人物の奮闘も、直後にぽっかりと開いた“空間”に、体感としては“落下”して行った末の出口たる現在地の正体も判っていないのだ。 21:34 hikami >推測すら無意味、フェダーインとしての部分がそう無情に切り捨て、己の生存を優先させねばならぬ王族としての教育がそれを是とし、 21:34 hikami >【カルミア】「ほら、手伝いなさい、イオ」 21:34 hikami >“個人”としては不分明な不機嫌さを覚えつつ、おおよその状況確認をひと段落とみてか、対面に在る従者へと言葉を続けた後、 21:34 hikami >体裁を繕うようにと適当に引っ張り出した簡素なドレスを纏った赤毛の女はその言葉への返事を待つ事なく旅程の間自室と定めた己の部屋へと歩を向けた。 21:49 rouge__ >【イオ】(手伝えっていわれてもな…) ぐるりと周りを見回す。 カーゴの中は無事でないものを探すのがひどく簡単なような状況。  21:49 rouge__ >(大体、何がどうなってるのかさっぱりだ……俺は、鋼機に乗って…乗れて…それからどうしたんだっけ…)  21:49 rouge__ >無事だった、のは分かる。 周囲がさっきまでと違う事も理解している、が。 それ以上のことは分からない。 21:49 rouge__ >頭にいまだに靄がかかっているような気がする。 ……一通り、カーゴの部屋は検分済みだ。 21:49 rouge__ >相当勢いよく叩きつけられたのか、どの部屋も大惨事で……… 21:49 rouge__ >そして、人の気配は欠片もなかった。 21:49 rouge__ >こんな状況になってからであった人間は、自身が仕える第三王女である、目の前の女、カルミア=アメテュストスのみ。 21:49 rouge__ >(………俺と……王女だけ? ……馬鹿いってる。 カイエンの爺さんや、他の騎士も、メイドも、小間使いも…誰もいない?) 21:49 rouge__ >改めて、自分に状況を認識させる。 21:49 rouge__ >(馬鹿げてるよ。 なんだこれ。) 21:49 rouge__ >頭を抱えたくなるような状況だが、取り乱すわけにも行かない。 21:49 rouge__ >「はい、今、私が扉を開けます、姫様。」 21:49 rouge__ >役割を忘れるわけにもいかない、すっと彼女の前を歩き、通行の妨げになるような大きいものを脚でどかしながら、恭しく扉を開いた。 21:56 hikami >【カルミア】「…………ん」               返すのは小さな頷きのみ。ドレスの裾を軽く摘みあげる形で足元の散乱物を引っ掛けないようにと注意しつつ歩み……その覗く足元はすらりとした実用本位の白いブーツ、といった様相。               クロスアゾートに付随するブーツはそのまま着用しているのだろう、大物は兎も角細やかな雑品や、割れ砕けた何がしかの物は踏みつけてしまっても大丈夫な様にと               「……で、無いのわかってて聞くんだけどさ?」               開いた戸を潜り抜ける先は、他の部屋よりもマシとは言えどもかなり乱雑に散った物品の群れ、いわば大地震の後の様な様相には幾度見ても溜息の一つでも零したくなる               「……あたし達以外、だれか、いた?」 22:02 rouge__ >静かに、首を振ってから。          【イオ】「軽く、全ての部屋を確認しましたが、私と姫様以外の人影は。」                目を伏せ、どこか黙祷するように。              「この部屋は、比較的損害も少ないようですね。 これならば……」                少し時間を掛ければ終わる、と。   22:06 hikami >【カルミア】「……ま、それもそっか。外に転がってたのが“2機”だった時点でそんな気はしたけどさ。―――あたし達は生きてたンだし、あの“穴”が何だったんだかさっぱりだけど……」               本棚として使われていたのだろう位置、傾いだ棚の位置を修正しつつ先ずは置き場所、の整頓。背を向けたまま、故に小さく音のない嘆息を零して               「―――で、さ、イオ。“この状況”がどんだけ不味いかってのはそろそろ認識してるわよね?」 22:14 rouge__ >【イオ】「そう、ですね。」                 (……この人は、気にも留めてないのか? それもそっか? ………軽すぎないか? それとも、そんなもんなのか? そりゃ、俺たちだってこの人の代わりに死ぬのだって、仕事だけどさ…。                   顔に位………いや、子供の考えか、こんなの。 …この人にとっちゃ、こうじゃなきゃ、ならないんだよな。)              起きた事を、それはそれ、として、次のことを考えている姿勢を見つつ、そんな考えを抱く。              「周囲の地形は不明。 カーゴの損傷は軽く見た限りでも復旧は困難。 問題じゃない部分を探すほうが難しいような状態です。」 22:25 hikami >【カルミア】「……正解。カイエンのじーさんのケインでイオがアレの魔導機構動かせた時点からして不思議だらけなンだし―――っと……」               棚板のうち2枚は無事、だが残る一枚は留め具が見事に転げ落ちたのか見当たらず、足元を探せども……まぁ、床に落ちた小さなビスを探せるような状況には、ない。               早々に諦めた棚板を取り外し、本来そこに収められていた筈の書籍の類を、見るも適当、といわんばかりの乱れ具合で“とりあえず”の収納を続け足元を見渡せる状況にと整える               「とりあえず、あたしが覚えてる範囲じゃこのカーゴは“落っこちて”る訳なンだし、どっかに“おっこちて”るんじゃない?じーさんもそうだけど、あたしの行軍にイオよりヤワな子が居るとも思えないし、ま、こう外が暗くっちゃ探すのも難だし夜明けは待たなきゃいけない。               ―――何があるのかも判らなけりゃどこなのかも判ンない、景色なんて東部の樹林とも違うっぽいからそもそも人が住んでンのかもわからない、言葉が通じるかも勿論、ね。」               随分と長い前置き、でもあろう。くるりと振り返り、明らかに本ではなかった置物を手に相手の傍へと               「……ここまで言って、イオの態度に一個、すーっごい問題があンだけど……気付いてる?」 22:29 rouge__ >【イオ】「ぇ…っ!?」                姿勢を整えなおす、直立不動。 (ヤバイな…ちょっと、思考が別の方向に傾きすぎたか…?)               「………すみません、気づいてません。 ご指摘いただければ、以後同じことは繰り返さないようにいたします。」 22:35 hikami >【カルミア】「……ソレ」               ぽん、と、その強張った、と言うよりも露骨に畏まった肩口を手袋――クロスアゾートなのだから実質としてはグローブだが質感は手袋の柔らかさ――越しの掌を置き               「“此処はドコだか判らない”以上、癪だけどとメティスト王家の名が使えるかも判らない上に、何かあった時に使える手勢はじーさんのモリオンと、カーゴの予備パーツで組んだルークだけ、ベルセリウスみたいなトコだとしたら色々と不味いと思わないわけ?                ……ま、こんなかでやる分にはどーせ誰も見てないだろうけどさ。“姫”って単語をイコール金儲け、にしたがる連中が居たらその“姫様”が不味いわけ。あと、何度も言ってるけど……あたしは“ヒメサマ”って名前じゃないンだし、それだけじゃ妹達だって“姫様”だっての、そろそろ覚えた方がいーわよ、イオ?」               そのまま掌を外すと置物は邪魔にならぬ位置、部屋の片隅へと放り出してしまった」 22:47 rouge__ >【イオ】「ええ…と?」                 首をかしげ、言葉の意味を改めて考える。              「………それは、確かに。」                ここが何処だか分からないのは、分かる。 先程までの荒野があっという間に森林だ。               (この人は、何を考えて…いや、警戒してるのか? …この人を護衛できるのは、俺一人なワケで…。 俺の言動から、問題が発生する可能性がある、って、いうことか。 …そういうものか…そういう、ものなんだろうな。 …正直、血統の強さっての、俺には理解の及ばないところだからな…)               「私は、姫様の従者ですから。 ……呼び方を変えろ、とおっしゃられるのでしたら。」 22:56 hikami >【カルミア】「だぁ…………」               がく、と、肩を落す……それこそ私室でのみ見せる様な無防備、と言うよりも素の仕草、呆れ半分……実直すぎる様相への“仕込まれっぷり”への感嘆半分、といった所か。               「まず、普通に呼んで、あたしは“カルミア”であって“ヒメサマ”じゃない、ってのは前にも言ったと思うンだけどさ、今はその“姫”の地位も怪しいンだから。あたしも詳しくは知らないけど“船団”が異世界に旅立ったって話だし、此処がそーゆー所だったらそもそも、国が無いンだから。                ―――仕えてくれるのは助かるンだけど、あー…………」               何と説明すれば良いのやら、言葉にならぬ音を漏らして……               「……もーちょっと普通にして、って言ってンの。此処には今のところあたしとイオしか居ないンだから……肩凝る事する必要ないって、礼儀なんてもんは人に見せるパフォーマンスなんだから、観客も居ないのに気取ったって胃が痛くなるだけよ?」 23:04 rouge__ >【イオ】「普通……ですか。」                言いよどむ。              (いや、普通ってどんなんだよ。 この人に、メイドの皆やスコットやマーカスみたいのと同じ対応とれって言うことか? それは間違ってるだろ、だって、王女様だぞ? 俺たちの生活を守ってくれてる王族の、第三王女だぞ? それに、そんな口をきけって、この人自体が言うのか?               そりゃ、この人は…外、で言われてるのと、中で近くで実際に見るにゃ、大きな隔たりがあるけどさ…猫かぶり上手だけどさ…それに俺があわせて、いいのか?)               複雑な表情で、ぐるぐると考えを回す。              「ええ、と、では、カルミア…様…?」 23:11 hikami >【カルミア】「……ま、良いわ」               この辺りが及第点か、そもそも、この地帯の文化圏も判らないのだ。己の服装からして何がしかの問題を起こす可能性もあるわけで、となると……               「今はソレで良いわ、イオ。けど、一応聞くンだけどさ。……あたしはじーさんみたいにソレそのものが凄いんじゃなくって、あたしの“凄さ”は」               言い、己の紫の瞳を示して見せて               「コレがあって、アメテュストスの名に意味があったから、って事は忘れないよーに」               それもドコまで効力を発揮するか、どころか……無意味、となる可能性の方が多いのだ。続いて手を伸ばす先はベットシーツ、幸いにして埃まみれという事もないらしく、零れ落ちた雑品を片付ければどうにか使い物になるだろう。 23:20 rouge__ >【イオ】「俺は……私は……そうじゃなくても、カルミア様のことを尊敬してますよ。 仕えるに…値する人だっても。」                王家には、世話になった。 語りつくせない位には。 だから、その力が及ばない場所でも、責務を果たす。 それに彼女は…王女でありながら、フェダーインでもある。 力さえも持っているのだ、彼女は。              「すみません、出すぎた口でした。」                雑然とした部屋、小間使いらしく、所定の位置へと散らばったものを戻していきながら。 23:29 hikami >【カルミア】「ん……」               やっぱり少し、釈然としないのは不分明な感慨によるもの、か。未だに信じられぬ……逃走にと渡した筈のモリオンが従来通りか……もしかすればそれ以上の挙動を見せた一件、そのおかげで生きている、とも言える訳だが……―――どうにも結びつかないのだ。               目の前の男にそれだけの能力があるとも思えず、それを行使できた経緯も不明、素養なんて無いとすら思っていた。……故に触れ辛いその話題、頷き、肯定する音と共に少しの沈黙               「……ま、そんじゃあのモリオンはイオにあげるわ。じーさんが帰ってきたら返してあげれば良いだろーけど、そんとき前にはあたしのレウカンサも動かせるようにしてあるだろーし、そしたらカーゴの予備パーツでグランデ組みあげれば今のイオなら使えンじゃない?……今はなんかあったら、イオにも戦ってもらわないと正直兵数たんないしさ」               ―――言及は、出来ない。命令違反を嗜める事も、なぜ動かせたのか、を問う事も。―――それがそのまま、自らの敗北宣言に直結する矜持への“瑕”ともなり得る事実、故に試す、故に探る、余り好まれた行為でもなかろうが               「だからイオもきちんと休むこと、怪我だってお互い治りきってないンだろーし、休憩も“義務”よ」 23:37 rouge__ >【イオ】「私に……モリオンを? っっ!?」                書物を手に抱えて、戻そうとしていたそのとき。 驚きのあまり、それを取り落とし、盛大に親指の先を打ちつけながら。              「っく、くっ……」                体を上下にゆすりながら痛みを抑えつつ、振り返る。              「いや、でも、だって。 俺は、フェダーインの証だって持ってないし。 あの時は…正直、よく覚えてないわけで、無我夢中で…。」                鋼機は欲しかった。 フェダーインとして、神の塔へと挑戦したかった。 だが、それを昨日と変わらないような自分の実力で、手に入れていいのだろうか? 疑問しか残らない。                「……今は、兵力が足りない、というのは、理解してます、が。」 23:45 hikami >【カルミア】「持ってンじゃない、っていうか、放り投げたでしょ、杖。アレを動かした時点でイオもフェダーインみたいなもんよ、モリオンの真名を知っただけで兵装解除まで出来るンだから……イオはモリオンが認めた、ってコトでしょ。                モリオンはじーさんのカスタムなんだし、あたしのレウカンサがあたしにしか動かせない様にモリオンはじーさんだけのものだったはず、それが動かせたンだから、アレの今の騎手は」               くるり、と、身を翻しての正面、ああ、情けない……もう少し自信を持つなり素直に喜ぶなりすれば、まだこの苛立ちも薄れたろうに……そんな感慨を裏に押し込め、表出させるのは呆れ、の意図               「イオ、あんたよ。正直、レウカンサが動かない今“ただの人間”をグランデで護るより、モリオンに篭ってるイオをカバーした方があたしも、楽なの。ンで、一応あれは国の保有物だから勝手に動かしたら罰しなきゃ駄目、ってこと。                ―――ややこしいからあげる、って言ってンの、素直に使いなさい。理解してンだったら、今の状況で“やっぱり乗りません”が通用しないのも判ってンでしょ?」 23:52 rouge__ >【イオ】「それは………」                 自分が、どういう選択をしたのかくらいは分かっている。 主の判断にそむいた挙句に、勝手に戦闘行為だ。 メティスト王家に知られれば、あまり色よい結果にならないであろうという事は学のない自分にも、容易に想像できる。               (俺がフェダーインみたいだって…そりゃ、いいすぎだろ。 …アレだけやっても、何一つ形にならなかったのに。)                 懐を探れば、渡されたケインアゾート。 使い込まれたそれを、じっと眺める。              「……分かりました、謹んで受け取らせてもらいます。」                自信などない、が、他に選択肢も、ない。 23:58 hikami >【カルミア】「ん、じゃあイオも戦力として計算できるようになった処で……」               くるり、と、周囲を見渡し……そもそも時計、と言う物が果たしてまともに機能しているのかも判らず、参考となるのは夜の暗さだけ。幸いにして足の踏み場を作り上げ、ベットの上も休める程度は片付いただろう頃合。ぽふ、と、無造作に片側へと座り込んで               「続きは明日にして、とりあえず今日は休憩しよ。正直疲れたわ、イオ達に任せ切りだったのがこんな面倒なコトとは思わなかったし、傷は塞がっても失血と疲労は治んないでしょ、休まないと」 00:04 rouge__ >【イオ】「ああ、姫様………」                 まだ、慣れない。 ふとした拍子にそう口に出してしまう…。              「カルミア様はお休みください。 後は、私がやっておきますので。」                 ベッドメイクを手早く、現在出来る限りの精度で終わらせて。 (…はあ、重労働だよな。 この部屋終わったら…どの部屋を使うべきかな…。 最悪、廊下でいいか……毛布さえ見つければ、問題ないだろ。)  まだまだ自分の眠れる時間は遠そうだ、なんて、そんな事を考えながら、一礼する。 00:08 hikami >【カルミア】「……あのさ、イオ。最初のは聞かなかったコトにしたげるけど……さっきまでの話、聞いてたわけ?」               おおよそ、ドレスで採るべき行動ではなかろう。ベットの淵へと腰掛け、長い裾の中でしなやかな足を組む。視線は半眼、呆れ、を前面に押し出した格好となっていて               「此処でいーじゃん、ベットは2個あるんだし、此処片付けるのにかかった時間考えて、他片付けて明日動けるぐらいに休める時間取れるか判らないでしょ?そもそも一人じゃないと寝れないって程神経細い訳じゃないだろーし、片付いてるトコに纏まってた方が安全じゃない」                00:15 rouge__ >【イオ】「い、いや、だって、俺は、その…」                 言葉尻がしどろもどろになる。 男性と女性だからというわけではない、断じてない。 女性として意識する以前に、カルミア=アメステュトスは自身の主であり、主と同じ部屋で眠りにつくというのはどう考えてもお門違いもいいところの話であって…。              「いえ、それでも、今日片付けておけば次の日以降…」                 何処か、カルミアから目をそらしつつ、ぼそぼそと言葉を返す。 00:21 hikami >【カルミア】「今日が平穏だから明日も平穏、なんてあり得ないてコトは体験したばっかりでしょ?だったら休めるうちに休む事を覚えるのもフェダーインの使命ってのを忘れないよーに。寝不足でへばってるイオをグランデで庇ってる暇なんて無いンだし、モリオンで居眠りしたらじーさんにまた杖で叩かれるンじゃない?それともイオ」               そんな様子に想像した、もっとも単純な理由は……               「―――あたしのコト、そーゆー対象と思ってみてたりする訳?女だからーって気になるンだったら、もっと前に気にしてそーだし、その気なんてさっぱり無いって思ってたンだけど?」                00:26 rouge__ >【イオ】「あ、ありませんよ、そんなっ、そんなこと考えるわけないだ……考えるわけありません!」                 思わず、そのままの勢いで返答しそうになり、従者の仮面をかぶりなおしつつ返答するも。 …あれ、これはこれで、まずい返答じゃないのか? 目の前の彼女に対して女としての魅力なんて感じたことないよトウヘンボク! と、いったのと意味がそう変わらないんじゃないのかと、自分の発言に青ざめる。              「あ、いえ、そういうことではなくて、ですね…」                駄目だ、何を発言しても、どつぼにはまって行く頭を抱えつつ、ああでもない、こうでもないと自問自答を繰り返す。 00:32 hikami >【カルミア】「ぁー……まー…………」               実際に言葉にされて受ければ、それはそれで憮然とするもの、か。一応は自分の容色に自信のある方でもあるのだ。最もそれで得をした、と思った事よりも面倒になった、と思う回数が多いわけだが……               「……ま、予想通りだから良いわ。ンじゃ、別に問題ないでしょ?そっちで、寝なさい、起きたら片付けと、周辺の捜索、安全かどうかを確認して、安全面に影響が出るよーだったら周辺の平定、と……やることも一杯あるンだし、夜襲を受ける可能性まで考えると一箇所に居る方が対処もしやすいでしょ。               着替えるならどっか、適当に服引っ張り出してくれば良いだろうけど直ぐに起きれる格好のがいーわよ、こう言う時は」               やはり、釈然としない……いや、男女、の意識があるとは思って居ないが全否定は多少なりとも矜持を刺すモノがあったのだろう。―――無造作、ドレスをほうり捨てる形に脱いでしまったのもそんな理由。最も……色気のある下着などの眼福ではなく、戦時のクロスアゾートを纏ったまま、なので見られる事そのものへの問題はないわけだが。 00:39 rouge__ >しどろもどろとした、言葉としてまとまりのない言語の羅列を終えて、一息。 自分はあくまで召使でありあなたは王女であるとかなんかそんな事をつらつらと述べたような気がする。           【イオ】「…っ!?」                 そんな、気が抜けたときのカルミアの挙動。 ドレスを脱ぎ捨てる様子に。 確かに男女の関係などないと今言ったばかりだが、そこまで気にされないと…! 手をじたばたと動かして講義しようとした矢先、目に映ったのは、クロスアゾート。 体のラインこそ浮き出ているものの、恥らう衣装、ではない。              「ぇー、あー。」                 伸ばした手が、むなしく空中をさまよう。              「………今日は、ここで休みます」                 ようやく、それだけを搾り出して。 00:44 hikami >【カルミア】「ん、宜しい」               その反応には少し、矜持も満たされたのだろう。傍らに引き寄せておいた椅子にドレスを引っ掛け、皺にならぬ最小限の対処を施す。……ハンガーを含めた真っ当な保存方法を採るには片付き具合が足らず、そもそも引っ張り出し、整えるだけでまた“一苦労”となるだろう事から便宜を採った。               続いて就寝の邪魔になるブーツを脱ぎ捨てての素足、ごろり、と、先んじてベットに寝転がってしまった               「そっち、空きベットあるから一人いっこ、同衾するわけでも無いンだから寝相も気にしないでいいしね、きちんと明日動ける様に眠ること―――……休むって言って起きてて寝不足だった、って言い訳は聞かないからそのつもりで」 00:53 rouge__ >【イオ】「はい。」                 ドレスに、眼をやる。 問題があれば直そうかとも思ったが、目の前の王女は、そのようなことにも案外長けているようで、わざわざ仕舞いなおさずとも現状では問題ないような気がした。 現状ではベスト、だろう、アレで。 …身の回りのメイドの立場など、あまりなかったのではないかと思われる。             (…分かってたけどさ、おてんば姫だよなァ…)                 ため息をつく。 しかし……これは、どうなっているのだろうか。 これから、自分達はどうなるのだろうか? また同じ規模の冥魔が現れたら、今度こそ生き残れる自信がない。 そして………              「カルミア様は…明日には、どうなされる…」                これからの事を訪ねようとして、口をつぐむ。              「いえ、ゆっくり、お休みください。」 01:00 hikami >【カルミア】「―――……起きたら考えるわ、正直今のカードじゃ“このカーゴを片付ける”が一番建設的な行動ってなるんだし、周りに何があるか判んないから迂闊にグランデも使えない、そもそもカーゴの動力がヤられてるから当面遠出も不能―――ま、なるようになるでしょ、命とレウカンサがあれば後は冥神が導いてくれるわ」               もぞり、と、毛布を引っ張りあげる形にと身を包む。その実……本当に無警戒なのだろう、寝やすいから、との癖でもあるのか相手に背を向ける形で横を向き               「……ん、オヤスミ。寝坊すんじゃないわよ」               起床時間を定めた訳でもなければ、ほんの少し前の宣言通りに見通しの立たぬ今、行動の指針となるべき“時間”すら奪われた状況には酷な言葉ともなるだろう、ソレにも構わず数分と経たずに響く小さな、寝息―――……そのまま、女はゆったりと、眠りに、落ちた。 01:10 rouge__ >【イオ】(この人は、強い、よな。 爺さんの名前、さっきから何事もないように出してるけど…。  ……気づいてないはずがないんだ。 この人は、全員を守ろうとして、見てたんだから。 俺みたいな一人に、逃げろなんて指示を与えられる位には、みてた。 もう、生きてない事くらい、分かってるだろうにさ……暗く、ならないように。              ここから先に進む意思をくじかせないように、あえて考えないようにしてる。 ……王家だから、王女だから強いのか? …多分、違うんだろうな。 これが、カルミア=アメステュトス。 …この人が、俺の主で…。 塔に挑戦できるだけの、フェダーインで… それで……)               こんな状況になってしまった以上、身を賭してでも、守らなければならない対象。 すぐに、自分の力量が思い浮かぶ。              「…おこがましいってんだよ。」                強く、ケインを握り締め…。               「…………やるしか、ないよな。」                小さく、つぶやいた。 何をどうすればいいかは、まったく思い浮かばなかったが。                寝息を立てる姿をしばし見守ってから、自身も彼女に背を向け、ベッドへと入った。