22:05 hikami >数日前、一人の少女がその姿を変えた――― 22:05 hikami >曰く、切り札たる、魔剣……言葉の響きからすればそれは剣の形を採ると思われたが実際には銃となり、ある青年の相棒となった。 22:05 hikami >実利はこの目で確認している、相当なものだと……その破壊の爪痕の生き残りである身には認識する事ができた。 22:05 hikami >それでも生半可、と言う訳にはいかないだろう事は容易に想像がつくが、絶望、の二文字で彩られた戦いを勝負可能なものにと成したと判断できる。 22:05 hikami >しかし先日―――“誰か”の葬儀が行われていたと聞く。 22:05 hikami >我が身を呪いと判断するが故に葬列への参加は行わず、ただ己の役務と淡々とこなして日々を送っていたものの…… 22:05 hikami >医務の仕事の一部を引継いだとはいえその負担が劇的に増えたわけでもない……手遅れが、それだけいるという事実。 22:05 hikami >そんなある日、着替えの最中にローブから落ちた一枚の、紙…… 22:05 hikami >ある少女の綴ったメモを自分の役務に役立てる為にと写させてもらったなんでもない紙切れ。 22:05 hikami >そういえばあの時以来彼女にも、その相棒にも、逢いに行ってはなかったか…… 22:05 hikami >思い立ったが何とやら、脱いだばかりのローブを纏いなおし“彼”の部屋へと向かい―――…… 22:05 hikami >………… 22:05 hikami >…… 22:05 hikami >… 22:05 hikami >【サラサ】「フロウ、居るか?とサラサは問う。急な来訪だが…………少し顔を見たくなった。」                22:05 hikami >戸を叩くと共に向けられた平坦な声音は……そんな、言葉であった 22:34 Ponko >【フロウ】「…んぁ?」               …寝ぼけ眼に聞こえた声。…軽くベッドから身を起こし…               「珍しい客だな…」               窓際のボトルを掴み、軽く口をつける。               「…いい目覚ましだ」               軽く苦笑しつつ… 22:34 Ponko >【フロウ】「いるにはいるが…顔を見たくなった…というほど仲がよかった関係か?」               (くっくっと笑いつつも…)用事があるだろ?入れよ。」               くい、と合図する。ぴょこぴょこと跳ねたポメロがガチャリ、とカギを外し… 22:34 Ponko >【フロウ】「いいぜ?話し相手くらいにはなるさ。」               んー…っと身体を伸ばし、いつものジャケットを軽く羽織る。ベッドから降り、椅子を二つ並べ…さて、何用だろうか…。可能性があるとすれば…。視線を壁にやり、軽く眼を細める。…苦渋とも、信頼とも付かない複雑な表情を浮かべ… 22:34 Ponko >【フロウ】「いらっしゃい、歓迎するぜ。サラサ。」 22:39 hikami >【サラサ】「…………?」               きょと、と、首を傾げる仕草は少し子供っぽいものか。ぼさぼさに伸ばされた後ろ髪は長く、前髪もその下にある歪な仮面を半ば隠す程度には長い。扉を開ける為にとローブの前あわせから手を伸ばしてしまえば半裸、とも言えるその中身が僅かの間晒される事になるだろう               「“顔を見たくなる”と言う感慨は知己であればおかしなものではないとサラサは認識している」               呼びかけの言葉の色っぽさに加え平坦な声色、返す言葉もやはり、平らなものか。無造作に椅子に腰掛け、此方も傍らへと、視線……               「…………アムの様子が、急に気になった。先日“葬儀”があったともサラサは聞いている……参列はしていないから仔細は知らないが病魔、だとサラサは推測する。……それで顔が見たくなった」 22:45 Ponko >【フロウ】「合同葬儀だな…。レニエの事か。まぁ…あって、アムも落ち込んでたよ。(苦笑しながら)…今は少しマシになったけどな。人格があるって言うのは大変だな。特に今のアイツは身体がない分どうにかしたい、と思ってもできない…俺らよりよほど歯がゆいだろうさ。」               一つ息をつき…やや目線は逸らしながらも…                「…ま、女の子に言われて悪い気はしないか。」               はっはっは、とわざとらしく笑いつつも…                「アイツに会いたいならいつでも来てくれればいい。」 22:50 hikami >【サラサ】「レニエ……レニエ=リヴィエ、だったか?」               名前には聞き覚えこそあれども直ぐに顔が思い出せる程近しいわけでもない、そんな……言ってしまえば希薄な、位置。同僚となっていたアムとは違う              「……いや、サラサが“顔を見たくなった”のはフロウの事もだ、と訂正しておく。アムが選んだのはフロウだ、その真意をサラサは聞いていない。加えて、魔器と言うものについてアルハに師事を請う約束についても未だ果たされていないという事も追加しておく。                ―――“魔器保有者” 現状で病魔に抗し得る存在の一人として、思考に浮かぶ事はある、アムと共に在るフロウであれば、アムの顔を見ようとする事はフロウの顔を見ようとする事と同じ意味であるとサラサは考える」               それでも表情は恐らく、読めない。向ける“視線”はそもそも―――歪な仮面の奥にあるのだから 22:57 Ponko >【フロウ】「ああ。あいつの…クレイルの妹だ。…新しい魔器の使い手でもあった。傍に居たんだがな…無力感は感じるぜ…。いくら割り切っててもな。」               それに選んだ真意、と言われても…           【ポロ】 「アイショウ、アイショウ!アトダイスメ!」               ぺちん、と相棒の頭をはたき…          【フロウ】「正直それは本人に聞かなきゃ分からないな。」               肩をすくめ…               「それに、師事うんぬんについては俺はどうしようもないだろ。アルハ自身の問題だ…。ま、そういう意味で会いに来てくれた以上、歓迎すると言っている。」 23:06 hikami >【サラサ】「……そうか…………つまり……」               ふ、と、間が、空く。言葉の無いままのアムの姿、ほんの僅かだけれども気遣う、ような視線を向けて              「……“魔器も万能ではない”と言う結果が出たのだとサラサは認識しよう。」               ぽつりと呟くような言葉、それこそ独り言、にもにた調子であって              「……嗚呼……問題ない、ある意味ではその双方は口実である、とサラサは白状しよう。今回の来訪は衝動の様なもの、特に理性的な理由があったわけではないとも重ねて告げる。何……だが、用事、はある」               言うと、ローブの内側から一枚の紙切れを取り出す。中身の文字は己のモノ、若干以上に癖の強いものではあるが正しく、とアムの記したあの時のメモの内容であって              「……“無力”を感じる必用はないとサラサは思考する。割り切る必用も、同様に不要であるとサラサは重ねて告げる。                ―――何、アムも悲哀と共にフロウに身を託したわけではないとサラサは思考する、このメモの内容も“継ぐ”ものであった、こうして、複写としてサラサの手元にも存在する。“シ”は嘆くものではない、無為に、孤独に、ただ葬られるだけならば“嘆く”べきものだ。だが……“ヒトノカタチ”を喪ったアムとてサラサに継いでいる。」 23:27 Ponko >【フロウ】「ああ、そのとおりだ。アム自身も言ってたがな…俺達はこれでようやく戦えるようになった、っていうだけだ。別段何も優勢に立った、ってわけでもない。…魔器っていう手段を手に入れただけなんだ。後は俺達がうまくそれを生かせるかどうか、だ。」               道具、とはいわない。それが自分の最後の一線であるか、と言うかのように。…ふと耳に掛かった              「衝動?どういう意味だ?…言葉通りだとただ会いたくなったから来た、そのような意味か?(ふぅ、と肩をすくめ)随分と俺の顔も広くなったもんだ。」              「ああ、サラサの言葉もまた事実だろう、だがな…死ぬ事で間違いなくその人間にとって本来できた事、まだあった可能性が失われる事は事実だ。コレは戦争だからな…死もある程度割り切ってるさ。…けどな、生まれて来て、まだ幾年もない女子供が、そんな世界、こんな世界しか知らないと思うとさ…どうにもやりきれないのさ。」               苦笑とともに漏れるのは間違いなく本音  23:36 hikami >【サラサ】「―――それは違う、とサラサは否定しよう」               出来なくなる、という言葉、である。もぞり、と、微かに身動ぎをする形で腕を―――びっしりと、歪な紋様の刻まれた腕を―――伸ばす。肌蹴られた前あわせから覗く腹部も、小さな臍の周囲を彩るかの如くびっしりと紋様が刻まれており、解読できるものならばそれが“呪い”であると判るだろう              「先刻、サラサは“継ぐ”と言った。アムを“継いだ”フロウには二人分の人生があるのだとサラサは判断している。一人を背負うには“一人”では足りぬ、余剰の憎しみを受けるべくサラサは造られたが……それ以外の“幸福”の可能性は人に継がれるものであると認識している。アムが得るはずであった愛をフロウは得るだろう。               恐怖と怨嗟の中でアムの与えた安らぎの幾許かはサラサが継ごう。―――エリザに連れられて“外”に出て判った事だが…………“聞く”程に悲惨、凄惨であるとサラサは思っていない。それだけ、であるのならばこのメモが産まれるはずも無く、こうしてサラサが“顔を見たい”と思う衝動を得る事もなかっただろう。」               ……一応は“心配”してでもいるのか、そんな苦笑に応じて零れるのは常よりも若干早い、口調              「……フロウにはそれが出来る。必用ならばサラサを使え、サラサは“呪具”だ。“悲哀”は引き受けよう」 23:41 Ponko >【フロウ】「ああ。そうだ。俺はこいつが俺の願いを叶えてくれた分…あいつがやろうとしていること、やりたかった事、そのすべてを背負ってやるって決めたさ。…けどな…おいおいちょっと待てよ。そんな良いトコ取りみたいなことさせんなよ…」               ぽりぽりと頭を掻き…              「俺はアムを相棒って言ってるんだぜ?…それに、だ…生きて何かを出来る、ソレが背負うって事ならお前も生きてるって事だ・・・あんま自分を道具とか言うなよ。必要ないとかいわれようと気にする奴はするもんだ。」                23:45 hikami >【サラサ】「……何故だ?」               きょと、と、再度首を傾げる。その仕草そのものはやはり子供っぽく、仮面の奥で数度、目を瞬かせた              「“呪具”は使われてこそのものだ、生憎と村が亡くなりサラサを使うモノも喪った。今はエリザがいるがエリザもサラサを“使う”のは嫌だと言う。……―――変わっているな、フロウもエリザも」               それでも口元に浮かぶのは微かな笑み、良く見なければ判らない程度、そんな小さなものであり、意図せず反射で漏れたもの、なのだろう              「―――サラサは……人、か?」 23:56 Ponko >【フロウ】「エリザ…エリサニアか。…人って…違うのかい?」               ため息混じりに問い返しながら               「道具は、そんな疑問すら持たないものだぜ?」               ぴ、と指を立て軽くウインク。               「道具っていうならな…たとえそれがそういう役割であったとしても自分でそれを引き受ける…とかそういうことを考えるものじゃない。考えて、自分でそういう行動を申し出るっていうのは人間らしいぜ?その表情もな。」 00:04 hikami >【サラサ】「ああ、エリサニア=ツクヨハラ。サラサの村を通りかかった際にサラサは拾われた。幸いにサラサは壊れずに済んだが病魔が通り過ぎた跡だったとサラサは聞いている。―――飢えを待つ以外の選択として“此処”の名を聞いて同行を決めて以来の付き合いだ、とサラサは説明しよう」               名への捕捉とそう告げると……続く言葉には、じ、っと、己の手を見下ろす。長く“使われて”来たこの身、言う言葉にも“納得”できるのだろう。考え込むような、間。じ、っと、そのままの姿勢で暫し、固まっていて―――              「…………成る程、遺志を継ぐ意思を持つのもまた人間、ならば……サラサも人、か……?」               掴みきれてはいないのか、戸惑いと躊躇いの覗く響き、だが……              「―――成る程、ならばサラサも“人”なのだろうと理解した。フロウの言葉に間違った所はないとサラサは判断する。……感謝する、フロウ。これでアムの遺志を継ぐ事に悩まずに済む」 00:07 Ponko >【フロウ】「じゃあそのついでに一つだ。遺志を継ぐっていうのはな、良い事も悪い事も継ぐって事だ。悪い事だけを継げば、それはアム…アイツがそんなお前の事を気に病む。不要だ、と言われてもあいつはそうする。そんな思いをさせたいがために、継ぐわけじゃないだろう?それなら、悪い事に限らず、いいことも、かきねなく受け入れる気を持ちようで持ったほうが吉ってもんだ。」 00:12 hikami >【サラサ】「……成る程……その言葉も正しいとサラサは受け止めよう。ならば……」               側頭部へと手を、伸ばす。髪の中に埋没した留め具を外し……仮面を、外した。ふるり、と、纏わりつく髪を振り払い覗くのは紫の瞳。感情に薄く、平坦なモノ、だが……              「―――フロウは“優しさ”を継いだのだとサラサは判断しよう。アムの良き理解者であったのだろう、とも重ねて判断しよう。―――アムならばそう言うだろう、サラサが“人”であるのならば。思えば……“笑え”と言われた覚えもある。“アムの明るさを少しは見習え”とも。―――サラサは“人”としてそれらも受け入れよう。」               次いで、向ける不器用な、笑み。先ほどと違って“笑おうと”した所為で……少し、変な顔。 00:26 Ponko >【フロウ】「(ほぅ…と感嘆にも似た息を吐き)ああ、人として、って言うならそのほうがいいな。」               軽く微笑を浮かべ…               「表情が見えるっていうのは相手に安心を与える意味もある。経験が無いなら積めば良いやった事がないのならやれば良い。そうやって新しい事に挑戦できるのもまた、人だぜ?」               そっと頬に手を当て              「…余計な力を入れようとするからうまくいかないんだ…力を抜いてみろ?」 00:28 hikami >【サラサ】「…………こう、か?」               触れられる事への動揺はないのか。力を抜く、の言葉に従っておとなしく……“力”を抜く。添えられた手に若干もたれるような格好、姿勢を正していたモノを少し抜き、それでも……意識が、邪魔をするのか。傍目には少し甘えるような格好、それでも目を細めるも少しぎこちなく、頬は……さっきよりもマシ、程度か              「…………中々難しい。アムはなぜあんなにもたやすく出来ていたのかとサラサは疑問に思う」 00:37 Ponko >【フロウ】「ずっと笑い続けてきたからだろ。…そうする事で自分ももちろん、周りを元気付けてきたんだろうさ。…その内側でどんな気持ちを考えているか、それに気づけなかった俺が言うのもなんだがな。俺はな…笑える奴、笑顔を持っている奴の方が無い奴よりずっと強い人間だと思う。…それほど、難しいものなのさ。純粋な笑顔って言うのはな。」 00:41 hikami >【サラサ】「成る程、奥が深いものなのだとサラサは認識した。ならば……」               こく、と、手を触れられたままで無造作に頷く。そして視線をそっと、アムの、方へと―――……              「……否、フロウはアムの“相棒”だ。共に仕事をしてきたサラサよりもアムの事を余程判っていたのではないかとサラサは思考する。故に、そうだな……アムの笑顔を継ぐ事を目標の一つとしようとサラサは思う。……―――強ければ“病魔”を打ち滅ぼし、そう……“こんなせかいしかしらないおんなこどもにほかのせかいをみせてやれる”のだろうとサラサは思うとしよう」               一部、完全な棒読みなのは人の言葉を借りて造ったモノだからなのだろう、そこにどんな感情を込めれば良いのかも、判らぬままに               「……ふむ、顔を見に来るだけのつもりが随分とためになる話を聞くことができた、サラサはフロウに感謝しよう」 00:48 Ponko >【フロウ】「サラサにとっては難しい目標になりそうだな。や、否定するつもりはない。…やりがいのある目標じゃないか?良い目標さ…。」               一つ息をついて手を離し              「ああ、さっきよりはやわらかいな。」               言いつつも…              「おいおいおい…棒読みだぞ…。人の言葉だからどう喋れば良いかわからないか?」               くっくと喉で笑い…              「そういう時はな、言葉の意味を考えた上で…自分なりの感情を、思った事を言葉に乗せればいいさ。他人の言葉だからといって、他人の真似をする必要はないからな。」               そんな事をいっておきながら…自分が一番自分の強さ、と言うものに自信がない…という事には口をつぐみ。…ああ、俺は弱いさ…結局世界のため、だれかのためとか言いながら… 00:54 hikami >【サラサ】「……―――感情……フロウは難しい事ばかり言うとサラサは感じた」               む、と、今度は少し不機嫌、と取れる言葉の響き。しかしあくまでも言葉だけであり…………あまり、表情に変化はないのだが              「手近な所で目の前のフロウを真似ようとしたがどうやらそれも難しい事だったのだとサラサは認識した。何……―――“人”であるのならばそう学ぼう、だがすべき事を違えるつもりはない」               言いつつ、その身を、起こす。仮面は再度付けられる事もなく右の手に握られた、まま              「……フロウの笑みは少し辛そうだ。慰めが必用なものとまでは思わないが、必要ならばサラサをつか……」               使え、と、言おうとしてか不自然な場所で言葉を、区切る。暫しの思案……出した言葉は              「……教えて欲しい、とサラサは願う。何、これも“アムを継ぐ”事にも繋がるだろう、アムに出来ぬ事でもサラサには出来る事があるだろうと思考する。―――今日の礼もしたい、力にはなろうとサラサは約束しよう」 01:05 Ponko >【フロウ】「おーけー…いい傾向じゃないか。そこで使う…って言ってたら叱ってやるところだった。」               ぽん、と軽く頭に手を乗せ               「そもそも…俺を真似って言われてもな…俺が手近か?」               苦笑を浮かべ…                「必要だからどうこうじゃなくそうだな、サラサがさっき言ったようにまた衝動でも感じたら会いにいくさ。…そっちもまた来るだ?」 01:11 hikami >【サラサ】「…………成る程……叱られずに済んだ事は助かったのだろうとサラサは判断しよう」               そんな手の動きにも動じる事は、ない。ぽん、と、軽くおかれた手の重みに俯く視線、重力の成せるある種人形的な動きのままに              「“目の前にいる”のは“手近”だろうとサラサは判断する。先刻のセリフの一部引用を含め、フロウとの対話中にフロウの言葉運びを真似ようとしてみた結果だと注釈をしておこう。しかし―――難しいものだと認識した。どうやら“手近”と言うのは距離の事ではないのだとサラサは判断した」               それで漸くと顔を、あげる。手を退けようともしなければ少しおかしな格好だろうか              「……―――そうだな、そうしよう。嗚呼、それと―――フロウ、時々アムと一緒に医務室に、サラサが当番の時に来て欲しい、と願う。……アムのメモに一部判り辛い所があったからな“本人”に聞くのが手早い。―――現場を前にしての方がサラサも、助かる」 01:31 Ponko >【フロウ】「ああ。異存ない。っていうかだ…アムに医療を教えてもらう…って約束してるからな。サラサの事がなくてもちょくちょくいくさ。…包帯の結び方位は分かってたつもりなんだがな…応急処置とアムのやり方じゃあやっぱり違うらしい。」               ポン、ともう一度軽く叩き…               「目の前って言うよりは…そうだな。精神的なものに近いが難しいか?…ま、衝動的に感じる相手ってのは手近なのかもしれないがね。」 01:35 hikami >【サラサ】「……成る程、アムは手先が器用だからな。サラサも随分と学ばせてもらった、サラサができる事は“布を巻くこと”であって“包帯を巻くこと”ではないとアムに言われた事を記憶している」               ぽん、の動きに頷くような振動、首がかくん、と、微かに揺れて              「……?精神的……また難しい事をフロウは言うのだな。」               む、と、少し悩むようなそぶり、だが……それでも機嫌を損ねたわけではないのだろう              「ならば近いうちに医務室で逢う事になるな、アムの指南はサラサも受けたい所だ。どうにも上手く行かない部分が出てサラサが先日文句を言われた」               報告、のようなその口調は相変わらず、ともいえるか。 01:40 Ponko >【フロウ】「ははっ…サラサには難しいか。じゃあ簡単に言うなら…。会いたいって思えるような相手は自分の身近な相手だと考えていいと思うぜ?ま、なんでも身近で済ませりゃ良いってモンでもないだろうけどさ。」                くっくっとまた笑い              「そういう失敗談もいいもんだ。…次、同じミスをしないようにしようって思えるだろうしな。」               ピ、と立てた指をくるくると教師のように回し、その指をサラサへとむける。              「来た時より随分とはなしやすくなったぜ?」 01:46 hikami >【サラサ】「……そう、か……?」               きょとん、と、首を傾げる。ならば……と、納得の、意思。今度は、じ、っと、フロウの顔を見上げ、視線―――              「……ならばフロウはサラサにとって“身近”なのだろうと判断する。フロウの言葉は難しいがアムのそれと良く似てきたとサラサは思う。               ―――ああ、同じミスはするつもりはないとサラサは思っている。参列はしていないが、酷く落ち込んだ様子は医務室に戻ってきた者の様子にも悟った。サラサはやはりもう少し魔器について学ぶ必用があるだろうと再度認識した―――繰り返さないために」               それは本心、だったのだろう。こく、と、頷き……身を、翻す              「……サラサの思考の助けにもなった。また、逢おう。フロウ」               それが退出の挨拶のつもりなのだろう、戸口へと―――向かった。 01:56 Ponko >【フロウ】「ああ。俺が言うのもなんだが…人間として生きるんだ。…背負い過ぎんなよ。人間に背負える量ってのは限られてる、不便な事にな…でも、限られてるからこそ人は考えるし悩むもんだ。…自分の抱えられる量を見極める事さ。ま…今のお前なら理解できるんじゃないか?」               椅子から離れ、もう一度ボス…とベッドに横になる。 コロコロ、と転がったポロがサラサを見送るように戸口まで転がり 02:00 hikami >【サラサ】「……―――理解できるように努めよう。約束だ」               こく、と、そう、頷く―――それでも              「お互いに」               その言葉を最後に、ふわり、と身を翻し戸を、潜る。転がり来るポロへと向けるのは淡い、それこそ、愛玩する何かを見つけたかのような少女の笑みだったのだが               ―――無意識、それを知る事も、認識する事もなくその表情は消える事となる……ほんの小さな成長、少女が“人”である事を意識したからこその小さな、ほんの小さな変化、それが何を齎すのかは――               ――――まだ、わからない――――――