21:01 hikami >【燐】「さ、てと………」 21:01 hikami >RG内の一角、シャワールーム併設の更衣室を前に少女は小さく、呟く。 21:01 hikami >常のゴシックロリータの装いではあるものの“夏服”となったそれは腕を大きく露出していたりと春先までの物と比べれば幾分も露出度は上がっている。 21:01 hikami >とはいえ………今必要としている程の盛大な空き面積があるでもなく、そもそもそれが必要なのは背中、なのだ。 21:01 hikami >本質的には露出の多い服装はどうにもくすぐったくて苦手だという事もあり、当然……今必用としている程に大きく背中の空いた服は持っていたとしても“普段着”にはなり得ない。 21:01 hikami >それでも常の服はそう安いものでもなく、破けてそれでオシマイ、とするには……財布の方の痛手が嵩む事となり、こうして訓練を前にしては着替えに行く、と言うのが次善策と言う訳である。 21:01 hikami >“付き合ってくれている”少女との訓練以外では無理をするなと言われて久しくはあっても、だからといっておとなしくその言う事を完全に護るわけでもなく、 21:01 hikami >おまけに最近では結構“制御をする”事そのものは―――その反動を除けば比較的問題のない程度までは手にしつつある。 21:01 hikami >ならば、という訳で、今日のように体調を含めたコンディションの良さそうな頃合にはあえて一人で翼を出してみる事も増えつつあり、それらの兼ね合いから“この部屋”を使う頻度も相応に増えた。 21:01 hikami >故に、無造作、その更衣室の扉を開き、手早く室内へと滑り込んでいった――― 21:01 hikami >  21:09 torazou >【瀞】「…………ふぁ」 21:09 torazou >どうも今日は調子が出ない、シュミレーターで訓練をしてみたものの戦果は思わしくなくて 21:09 torazou >気分転換に浴びたシャワー……これがまたぽかぽかして眠気を誘う 21:09 torazou >【瀞】「まっ、こんな時もあるかしら」 21:09 torazou >我ながら覇気が欠ける気もするが、こんな気持ちの日はゆっくりと甘いものでも食べて過ごそうかなどと考えると 21:09 torazou >身体を拭くのを止めると、バスタオルを巻きつけ更衣室のほうへと向かう。 21:09 torazou >中からは誰かの居る気配…誰だろうと思いつつも扉を開いて中に入って 21:10 torazou >【瀞】「うん?リン、貴女もシャワーを浴びに来たのかしら?」            極自然にそう尋ねた 21:15 hikami >【燐】「……ぁー…………」            かちゃり、扉を潜り抜け、目隠しの役割も果たすようにと迂回構造になった通路を進み……ある種偶然、とも言えるタイミングなのだろう、出会い頭に見るには少しばかり戸惑う風景。……そこで一度“眼を留めて”しまう辺りが昨今の悪影響なのだろう。            「……っと、違う、わね。“更衣室”の方の用事ね、訓練室の辺りからは此処が一番近いから」            気分転換用なのか何なのか“風呂”まである為着替えが可能な場所は数箇所あるからこその言葉か。ある種無防備な相手の姿から視線を外し、手近な椅子を視線を彷徨わせていた 21:19 torazou >【瀞】「ふーん……序に浴びていけば良いのに今日は中々に気持ち良いわよ?」            相手の戸惑いなど特に気にせずにそう言うと            「今日はちょっと調子が出なくて私の方は切り上げたから、今だったらシュミレーターも空いてると思うわよ」            自分の荷物の入ったロッカーの前に立つと下着や着替えなどを取り出しながら答え 21:23 hikami >【燐】「ん……この後運動するつもりだからね、だったら……後のが良いでしょ」            術者、としてはある種歪な言葉ではあるし……それこそ此処へ来た当初ならばそもそも、訓練室を利用する事そのものが無かったのだから。此方はとてごろな椅子に座り込むと月衣から薄手の衣服を引きずり出し、ひらり、と靡かせる形で皺を伸ばしつつ            「ん……いや、そっち、じゃないわ。防壁くっついてる生身の方だから、殆どいつでも空いてるわ」            なんて、言葉と共に顔を上げる―――流石に着替えを見る程の趣味は無いものの、かといって所在がわからぬのもどこか落ち着かないのだろう、居る位置検討はつけるべくか顔を一度上げた。 21:30 torazou >【瀞】「それもそっか」            と頷くいて、運動と言う言葉には特には興味を示さない、基礎体力というのであれば術師であろうとなかろうと必要だろうから            「シュミレーターの方が面白いと思うけどもね、普通だとこんな訓練の仕方できないもの……ああでもそう言う訓練なら誰かに教わったりとかしたのかしら?」            バスタオルを付けたまま足に下着を通して履くと 21:35 hikami >【燐】「ん―――まあ、ね」            ぽつ、と、小さく呟くような言葉と共に今度はいわゆる旅行用のスーツハンガーを引っ張り出す。仮にも今の装いは“ドレス”に分類されるものであり、いかに月衣とてそのまま放り込むのは余り本位ではなかった。胸元のリボンを全て解き寛げると背に手を回し、同様にとリボンを解く。            隠される形にある銀のファスナーを引き下ろし、そのままワンピースタイプの衣服をずるりと脱ぎ始めて………同時に周囲を、観察。シャワーブースになら兎も角“此処”には二人きり、だろう            「……瀞は見てるわよね、私が“日本刀”振るってるの」            銀、ともつかぬ妖しげな金属だけで刀身から柄、鍔までも一体成型されたものを“日本刀”と呼べるのであれば、だが……形状としては“そのもの”では、ある。 21:41 torazou >【瀞】「うん?ああ今は他には誰も居ないわよ、お陰でのんびり出来たわ」            背後の扉に向けて感じる視線にそう言って答えるとバスタオルをかけてこちらもやはり白のブラを付ける            「……ええ見たわよ、流石に私には真似できない動きよね。ああ言うの鍛えとかないと身体に負担がかかるんじゃないのかしら?」            自分と差ほど体格の変わらぬ少女の方を向くとそう尋ね 21:48 hikami >【燐】「ああ、そっか……」            ほぅ、と、微かに零す淡い安堵の吐息。ならば、と遠慮なく着衣を脱ぎ落として薄水色の下着の上下のみとなればゴシックロリータをスーツハンガーにとかけ、月衣へと放り込んで            「……らしい、わね。“何度もやるな”って、言われたわ。―――剣を、ね、使ってやろう、って思ったのよ。一時期尚也がぐっでぐっでにへこんでた時、あったでしょ。……出来ないんだったら、レイセニアの事もエイラベスタの事も斬ってやる、ってね。――― 21:48 hikami >風華と仲良くなったの、そこがきっかけなのよ、あの型は全部風華の物まね、だもの。普通にやったら刀の長さも重さもそもそも体にあってない、って話し……当然よね、体育の授業すらまともにこなせないぐらいだもの、普段は」            なんて言うも気負った様子はなく、背後に手を回しブラのホックをぷつり、と、外した            「―――だから実戦では“夢”のチカラでトレースしてるだけ。足場、安定させてたのもそうだけど、月匣内でも自分の居る手近な空間をちょっと弄って“動きやすく”してるだけ。……ま、結局尚也とかみたいに起用に“剣を使い続ける”事はできなかった、って話よね」 21:56 torazou >【瀞】「まあ着替えなんて無防備な姿余り誰にでもさらしたいものでもないか……」            リンの様子をそう納得すると            「ふーん、フウカの真似なのか……地力を基底にしてる業みたいだから真似るのは他の人のより大変なような気もするけど……体育の授業?画一的な運動なんてそれこそあの動きには意味が無いでと思うわね、勿論素人考えだけど。私だって運動は苦手ではないにしろ持久力はあまり無いから……ねぇリンはナオヤ、フウカ見たいに戦いたいの?」 22:04 hikami >【燐】「……ま、それもあるけど…………ちょっとしたい話もあったしね。湯上りだけど、話してて平気?」            ぱふ、と、再度ワンピースを広げるとそれを改めて纏う―――背中の中程までもがあいてしまい、ブラをつけたままであればホックが見えてしまうから外す必用があるのだ―――先程までの衣服とは違い酷く簡素なものは直ぐに着る事ができる            「そ、風華本人に教えてもらって、ね。……基礎を教えてもらって“振るい方”を学んで、後は一足飛び……ズルって言う方がきっと相応しい事だけれどね」            くす、と、それでも楽しげな笑みになるのは―――            「……“それ”が私本来の力、だもの。意思が通じるものなら“世界”だってだまして見せる。自分の体に“あの動き”を認識させて、追いかけて“イメージを形にする”……言葉にしちゃえばそれだけだけどね、あれは“真似てる”のよ。            ……攻撃の払い方、その際に見るべき“場所”に、風華の足運び…………普段はアノぐらい早いから見えないけど、ゆっくり、それこそ私でも見えるように動いてもらって、何度も“覚えて”ね。だからあれを何度もやれ、って言われてもちょと厳しいけれど、ああいう風に一瞬の隙を創る役には、たつわ。            りゅかの足を斬った時だって、そう。“癒手”は通常脆いものだからね、自分を囮に攻撃をひきつける事が出来て、それを排除できるだけの技術が身についたのは―――結果的には大収穫、ね」            ある種自信、でもあるのだろう。成果を自慢する子供のようにも、それこそ“惚気”とも取れる声の軽さ、だ。            「……“そう思ってた”……少なくとも尚也が“出来なくなっても”いいように、あの人の為に、出来る事を―――思えばあの時から好きだったのかもしれないわ、分不相応に風華に教えを頼んで、体を痛めながら覚えた、なんてものだからね。……今はそんなことないけど、位置がちょっとずれただけ、ね」 22:18 torazou >【瀞】「ええ別に構わないわよ、天宮瀞の今日の予定なんて後は何処かでパフェでも食べて家に帰るだけだもの、ちとせも環も今日は居ないようだしね」            とそう言うと了承の意を示して手早くブラウス着てから            「ほんの少し手の届かせ方が違うだけだと思うけどな……それに、あっさりフウカやナオヤと同じ腕を手に入れれるのなら同じような戦い方をする人間からはズルって言われる気もするけれど…ほんの一瞬世界の虚を突いた動きだけなら奥の手って感じじゃないかしら?」            今からあれそのままというのを目指すならそれは厳しいものなのだろうが            「出来る事、やりたい事、周りがやらせたいことって言うのは、中々一致しないもの、それでリンはその出来る事の新たな場所を見つけたと」            スカートを履くと椅子にかけ 22:24 hikami >【燐】「ま、その通りね。多分……全力で動いて1〜2分って所、ね」            恐らくそれも“良くて”と言う区分に入るだろう……それが何処まで伸ばせるのかも今後の課題ではあるだろうけれど            「まぁ、ね………―――周り、は……」            ぽつ、と、声のトーンが、落ちる。今まさに直面すべく問題は“そこ”だろうが……ふる、と、軽く首を振り誤魔化すようにと            「……ま、ね。新しい場所は“見つかった”だけで……先客がいたけどね」            ひょい、と、軽く肩を竦めるようにして見せつつの言葉、それでも、と一度言葉は区切れたものの            「だから別のアプローチで“新しい場所”に居座るつもりじゃ、あるわ。今はその準備、ね……色んな意味で、としか言えないのが難、だけれど、ん……?」            しかし、だ、今何か、引っかかった。きょと、軽く首をかしげつつ……            「……そこで星野の名前が出てくるのは何となくわかるけど、祈と、って言うのはなんか珍しい組み合わせよね。そんなに仲良しだったの?」 22:31 torazou >【瀞】「そう、私はコレで十分よ。戦い方なんて変えてあげないもの……ああでも殴り倒し方ぐらいは覚えても良いかもね、気に入らない奴をぶん殴るのにも使えそうだし」            ちらと火の粉を舞わせてから拳を握ってみたりすると            「居場所なんて自分で切り開くものではあるけれど……そこは頑張ってって言うしかないわね」            他人がでは余り意味は無いだろうと唇に手を当てつつ考えると            「えっ……ちとせとは買い物に行ったり家に遊びに行ったりはしてるけどそんなに変かしら?……弱気っぽく見えるけど付き合ってみると強いんだなってわかって、なかなか私の好みではあるのよ」            何時も前向きだと嬉しいけどねと笑いつつ 22:41 hikami >【燐】「ぁあ……クロスレンジの脆さは術師の欠点になりやすいものね………ん、何なら今度、インファイトの訓練とか、してみる?剣士程じゃないけど“捌きかた”を風華に教えてもらったのは本当だし、夢の奇襲が無くてもちょっとぐらいは付き合えると思うわよ?実際……“体力不足”同士なら丁度良いだろうし」            言えども、獲物抜きの素手、となれば動きは違うのだろうが……実際あの刀でなく木刀になっただけで随分と調子が狂う部分は出てくるのだし            「ん………まあ、ね。時々引きずってる自分が嫌になるけど、一先ずの目的は……“隣に立つこと”かな、代わりになる必要はないけれど、後ろに隠れて護られるだけじゃ支援が1拍、遅れる事もある。だったら折角インファイトを覚えたなら尚也とも、風華とも“隣に”立って闘えるように、ってね」            言う言葉は何処か気取った調子、それこそ“だれかさん”の言葉を真似るような調子、になるだろうか            「……ん、なんか瀞と接点ある感じじゃ、なかったからね。それに―――……」            きょろ、と、今度は己の入ってきた入り口の側を探り……            「―――星野と並ぶって事は随分だろうな、って思ったのよ。嗚呼……そうだ。惚気、聞かせてくれるようにはなった?―――参考、とは言わないけどね。“隣に立つ”夢想には体験談を聞くのも良さそうだもの、瀞の問題、ってりゅかの事だったんじゃない?」            あの時は踏み込んで内容までは聞かなかったものの“魔力で抑える”事の負担はそれなりに判るつもりでは、いた。 22:55 torazou >【瀞】「ん、機会があれば今度御願いしてみようかしら?覚えておいても損は無いでしょうから、実践的な奴を」            軽快に空を切る音をさせてから            「隣に……ね、後ろを護れるだけでも十分だとは思うけれど貪欲なのねリンってば、どっちの横に立ちたいのかしら、やっぱりナオヤ?それともフウカ?」            と少しだけ探るように尋ねてみたり            「まあ、そうね最初は環に紹介してもらった訳だから……」            暫く前の事を懐かしそうにすると            「それはそうね……春奈は私にとっては特別だけど……環に並ぶのはちとせしか居ないんじゃないかしら……リュカと言うかシュナは友達の様なものだからそれも問題の一つではあるのだけれど……目が覚めたら遊びに連れ巣心算ではあるのよ、まあマリカ次第ではあるのだけど」            何時目覚めるかしらと気にはなってる相手の顔を思い浮かべ 23:02 hikami >【燐】「ん、じゃあそのうち、ね。もうちょっと私は私でコントロールできるようになっておかないと……だし」            それでも見える拳は相応に“威力”はありそうで―――……相手が殴り合いの喧嘩をする光景を想像してしまってか……少し、口元が緩んだ            「ん……“両方ね。欲張りなのは承知の上だし、その時の戦場が何処になるのか、なんてのも判らないわ。後ろで護る必用があるかもしれないし、瀞も含むバックスと一緒に居て後方援護の護衛兼、って出来る必用があるかもしれない……なんて言っても言い訳、ね。            ……歳も体格も、過ごしてきた経験も何もかもが“遠い”もの。尚也の隣は指定席がもう春奈にあるからそこまで欲張るつもりは無いから安心して良いわよ」            そんな探る調子には“冗談”の言葉で濁す……珍しい対応、である段階で怪しげではあるが            「―――……へ?」            何か、繋がらない。連れ出す、の言葉に反応するより前に言葉を、区切って            「………星野と……っていうか“彼氏”と、ええ、と……なら、ぶ?」            ―――何か、おかしな想像を、した――― 23:10 torazou >【瀞】「……うん、よろしくねリン。そう言えば環には当たらなかったなこの拳骨……あれから更に強くはなったのだから環はさらに遠くにはなったのかしら……」            と拳を見てから            「……リン、誤解してるようだけど環はまだ彼氏と言う訳じゃないのよ……まあ好きなのは好きだし、好かれてるって言う自覚も有るけど」 23:12 torazou >【瀞】「…………大事な物が並ぶってやっぱりそんなに変かしら?」            戸惑うリンにやや憮然として返して 23:15 hikami >【燐】「………ま、星野は俊敏さだけなら結構なものだしね」            風華の動きを“真似た”今となっても……目で追うのがある意味やっと、ではある。ユメを使っての短時間なら追いつく事もできるだろうが相手の地力に追いつく程度、矢張り奥の手、であるのは確かか―――並ぶ、には、やっぱり少し、遠い            「……―――へ?」            きょと、と、それこそ“意外”だった、何せ……            「……い、いや、そんなこと、ないけど。………ま、私も並べてるし、ね。そっか、ん、てっきりもう、瀞と星野は付き合ってるものだと思ってたわよ。“びっくりすること”なんていうから、んー……―――“惚気てもらう”内容が、かな、って……?」            歳不相応に幼い知識、それでも興味の先行でなのか、昨今の不本意な目覚めによるものなのか……具体的な事は判らぬものの“こいびとどうしのすること”は少し踏み込んだものがあるのだろう、という事は何となく、判る            「―――……凄い事してるのかと思ったわよ」 23:22 torazou >【瀞】「凄い事……流石にキス位しかしてないわよ……そうね、言いふらす物でもないのだけど……」            むーんとしばし沈黙して考えると            「良いわ、リン他言は無用よ。」            としっかりと念押してから            「環と私は正確には付き合う一歩手前って感じかしら……それが私だけではなくちとせもって言うのが、この前言った問題なのよ。世間的に不味いのは判ってるから……春奈にだってぎりぎりまで隠してたんだけど……」 23:26 hikami >【燐】「ぁあ、したんだ、それは………いい、なぁ……」            ぽつ、と、そんな小さな呟き、ほぅ、と、微かに零れる嘆息と……己の唇にそっと触れる、指。他言無用、の言葉にはそんな状態で頷き―――……            「……………………………へ……?」            きょと、と、一拍、思考が固まったのだろう、恐らくは間抜けな顔をしていることでもあろうか            「……え、え、と、ごめん、一個、確認するわ。……“二人同時に恋人一歩手前”って、こと?ん、と……どっちを星野が選ぶか、って事じゃ、なくって?」 23:34 torazou >【瀞】「……リンが硬直するなんて今とても珍しいものを見た気がするわ」            やはりそれが普通の反応だろう……そう思いながら、固まったリンを見ると            「そう言うことね、ちとせとは話し合って決めたし……春奈には怒られたけど味方をしてくれるって言ってくれたから……後は環に返事をするだけ……ああ、その前に環の方には春奈と話すって言う大仕事が待ち受けるみたいだけど……」 23:38 hikami >【燐】「……そ、そりゃするわよ………!」            がた、と、半ば慌てた調子で立ち上がり、相手の方へと向かう。―――問題点は今の格好が薄着であり、わりと緩めの服でもあり、ノーブラだ、と言う事実。吼えては見るもののその所為で少し格好が危うい            「…………ぁあ、なんだ。“そう言うこと”になってるわけ、ね。」            がた、と、それでも……再度座り込む。零す嘆息と共に軽く頭を振り、ひょい、と、肩を竦めて            「……―――今から言う事も他言無用で、多分、瀞にとっては少し癪な事、よ。……その前置きで…………正直な感想、言って良い?」 23:40 torazou >【瀞】「そう言うことになってるのよ」            やはり之が普通……かなぁと、その危うい格好を冷静な視線を見返して            「……ええ良いわよ。正直じゃない感想というのも余り聞きたくないものだもの」            言葉少なく頷くと 23:45 hikami >【燐】「……“羨ましい”と言うか……ん、なんか違うわ。―――“いいなぁ”って、曖昧だけど、そんな言葉が一番、しっくり来たわ」            がた、と、椅子を鳴らす形で座り込み、こん、こん、と、手の甲を額に数度、押し付けて……            「“ちとせ”の事も好きなんだろうって事は何となくわかるし、だったら“ちとせ”と“環”を含めた三人の空間を手に入れらた……じゃないか、手に入れられそう、なわけでしょう?            ―――尚也がちょっとでも私の事を“女”として扱ってくれたら、とか、思わないでもないもの。“妹”としてなら近くに居られるし“妹”よりも随分甘えた事してるって言うぐらいの自覚はある。            それでも“女”としては絶対に見てない―――見ろ、って誘惑するつもりなんてもう、ないけどね。それで春奈が泣くのも、にっこり笑っても内心で傷つけるのも、嫌、だもの。            “それでも”―――……“そんな関係”が上手く行く、って言うんなら……“羨ましい”わ。失恋して、手から零れ落ちた側の無いもの強請り、負け惜しみって気も、するけどね」 23:57 torazou >【瀞】「いいなぁ……か……どうかな?良くはする心算だけれど苦労も多そうだもの……勿論自分で選んだ選択だから、結果は良いものにする心算では有るけどね……選択自体に結果なんて付いてこないもの」            と自分自身を奮い立たせるような色で答えると            「……そうね、ちとせが好きじゃなかったら蹴落としてたかも、それはモノの見事にね。逆の可能性も有るけどそんな可能性は粉砕して見せる自信はあったのよ」            勿論そんな考えはとうの昔に消えている、だからこそのその選択            「だから『“そんな関係”が上手く行く』じゃなくてそんな関係を上手く行かせる……そんな心算ね……。リンの選択だって立派な選択よ羨ましいなんて言うより、リンが羨ましいと思われる選択には変えれないのかな?」 00:03 hikami >【燐】「……まぁ、そうよね。実際私もさっき言ったみたいな自覚症状が無かったらちょっと退いてたと思うし…………ん―――“応援”できるかどうかは判らないけど、と言うか……対人関係で私ができる事なんてきっと、何もないと思うけど、ね」            ひょい、と、軽く身を起こし……そのまま膝に肘を置く形に俯く格好。ほぅ、と、軽い嘆息と共に            「……それこそ“上手く行くなら”惚気、もっと聞きたくなったわ。実際“羨ましい”のは確か、そんな風に大好きな人を複数腕の中に抱きかかえられるなんて…………やっぱり、理想、だもの。“羨ましいと思われる事”なんて……それこそ想像の外、よ。私は……―――結局“一番にはなれない”って事実には、代わりが無いわ」 00:14 torazou >【瀞】「やっぱり引かれるわよね、でも手放したくない其方のほうが今は勝ってる、そう言うことよ……“応援”はそうね唯見守ってくれるだけでも十分な“応援”だとは思うけども……それに対人関係なんて言ったら私だってそれなりに凄いわよ?」            と返しつつ            「……そうね聞かせれるぐらい幸せになって見せるわ……その時はまた聞いてもらおうかしら。広くは無いけど無いけど広げるの……それがこの選択の義務だもの……”一番になれない”のと“一番になれる”のと“一番になろう”とするのは違うわよ、それに選択の先に何も無いわけじゃないものね……リンは次の選択もそうやって選ぶのかな?」 00:21 hikami >【燐】「ま……余り褒められた事じゃあないわよね。実際……祈も瀞も可愛いもの、やっかみも過ごそうだしね。なんで星野が、って―――まぁ、それを言ったら“なんで尚也が”って事にもなるわよね……」            言って、なんだか少し、情けない。“判っていても”なんてもの、なのだろう。実際そんな感覚が判ってしまうだけに―――癪、では、ある            「そうね、じゃあ“聞かせてもらうのを楽しみに”するわ。……出来ることは当面コレを黙っておく事に“それが当然であるように振舞う”かしらね。」            “厄介ごと”といってしまえばその通りの事情、なのだろう。―――次ぐ言葉には、きし、と……椅子が、軋む。            「…………わかんない。誰かを好きになれるかも、判らないし、それに多分……“いちばんになれない”は二度目も見たのかもしれない、し。…………星野の言い分もわかるわ、好きな人が居て“選ばずに両方を欲する”っていうのもね。            ―――私にとってはそれがきっと、尚也と風華よ。二人とも……大好き、だもの。それでも二人にとっては何処まで行っても私は“妹”よ。……瀞とか、春奈が居るような位置には、至れない。―――“選択する事ができる機会”も……ちょっと想像できないもの。弱音、だけどね。それでも―――これでも結構凹んだのは事実だもの」 00:31 torazou >【瀞】「そうねそうしておいてくれると嬉しいわ……だって、そうしてくれないとリンのこと確実に嫌っちゃうもの……うん、自衛に近い感想になるんだろうけどこれは……やっぱりこの件には私も守りが入ってるわね、春奈に秘密だって……ちとせに言われなければ未だに秘密だったろうし」            ぱちぱちと頬を叩いて気合を入れると            「私の方は……リンには頑張ってとは言えないわ……だけど黙っててくれる代わりに愚痴ぐらいは聞いてあげる……凹んだってその場所には居るんでしょ?」 00:37 hikami >【燐】「……だったら尚更、ね。私は瀞に嫌われたくないもの、もっと仲良くしたい、って思いはしてもね。―――今言ったことも尚也にも、春奈にも、勿論風華にだって聞かせられない様な話、だもの。“秘密を片方だけが知っている”よりも、良いでしょう?……だからお互い内緒に、ね。            “星野と瀞と祈”が恋人同士であることが“普通”だって事。実際自分に“嘘をつく事”は得意分野だもの、ちょっとまだ変な感じだけど……そのうち慣れるでしょ。私の側は惚気られそうにないけど、瀞の惚気は期待してる」            なんて言葉と共に身を起こし、軽く首を振る            「……今更出て行け、って言われたって出て行きたく、ないわ。“父さん”に連れ戻される可能性はないでもないだろうけど、そっちはまだ先の事だろうし……今は考えても仕方ない事。愚痴を聞いてくれるって言ったって―――“寂しい”としかいえないわよ。            だって……私には“キスしてくれる人”はいないんだもの。抱きしめてくれる腕で満足してるつもりだったけどね―――ちょっと最近、色ボケてる。」 00:48 torazou >【瀞】「了解、それはそれで一寸面白いかなじゃあ秘密の共有者ね私達。そっちはもう少し先の事に為りそうだけど……騒がず相手をしてくれると嬉しいわ……うん、ありがとうリン」            そう言うと右手を差し出して            「……父さんね……私も余り好きじゃないけど…………自分ではしてみないのかな?リンは」 00:52 hikami >【燐】「そう言うこと、お互いの“秘密”を共有しておけばお互い、裏切れないでしょう?それに―――フェアじゃ、ないもの。瀞の選択に“納得できる”理由がそのまま私が尚也達についてる“嘘”に繋がってただけ、って話もあるけど、ね。ん……ええ、と―――」            此方も、と、右手を差し出す。どうにも……慣れない行為ではあるのか、若干、ぎこちなさは残るものの握手、の形を取ろうとして            「……私の場合はそう呼べ、っていわれてるだけの便宜上の保護者、だけどね。“一華”の保護者は通帳と印鑑でしかないわ。まぁ……良いわ、そっちは今度追々話す、折角甘そうな話の中で“父さん”の事をしっかり話す気にはなれないもの。………何いってるのよ、瀞、自分で自分にキスするなんてどうやって?鏡越しにでもすればいいのかもしれないけど……それじゃキスの意味、ないじゃない」 00:57 torazou >【瀞】「話したくなければ話す必要も無いけどね……愚痴ですっきりするなら聞くけど喋るのが気分が悪い話を無理に聞く心算はないもの」            握られた手をそっと握り返すと            「……違うわよ、好きな人に決まってるでしょ、リンの外見なら問題ないわ欧米式だって言ってしちゃったらどうかしら?」 01:01 hikami >【燐】「―――ん、じゃあ後者ね。実際……言いたいけどいえない事、ではあるもの。“尚也が好き”で“風華が好き”よ。……春奈とか瀞とか、りゅかが好きなのとはやっぱり違う“好き”だけど……まぁ、そう言うこと」            やはり未練、か。ふるり、と、軽く首を振る形で引きずられかけた思考を追い払い、きゅ、と、手を握り合う。            「…………っぅ……!?で、できな、あ、え、と、ぅ―――…………」            否、できない、わけでは、なく……            「…………こ、こっそりした事はあるけど、ぅ…………だ、だめ、絶対……意識、しちゃうわよ。軽くなんて、できない、し、ええ、と……ああ、もう…………!」            ぼっ、と、頬に熱が上る、軽いパニックでもあるのか、慌てたように口がぱくぱくと、言葉に出来ぬコトバを求め、視線を彷徨わせ―――完全に、舞い上がっていた。 01:07 torazou >【瀞】「……私もそうだけど、ナオヤとフウカが同じラインに居るところにリンの業の深さを感じるわっ!?」            慌てたリンに驚いて            「意識しない、挨拶んだし。大体嫌いな相手にしろって言うなら乙女の唇の高さを思い知らせてやるところだけど、そうじゃないでしょ?」            言い聞かせるように言葉に力を入れて 01:11 hikami >【燐】「…………だ、ぇ、あー―――…………」            そう、か。“そう言う事”なわけで………            「ち、が……わない、か。ぁあ、ええ、と……―――尚也にフられた後に風華に慰めてもらって、その前から……風華の事は頼りにしてたりした、から、そこで、なんだと思う、けど……―――ぅ、ぁー………」            ぼふ、と、火照った頬は……白人、とも言える肌ゆえに酷く、目立つ。ぺし、と、軽く頬を叩くようにして見せても……            「……む、むり、むり……!だ、だって、キスよ、キス……っ!」            ―――声が、大きい            「…………あ、挨拶じゃないわよ、あんなの……好きな人、にするから、こそ、意識しちゃうんじゃない。ああ、もう…………」            はふ、と、大きく、吐息を、零す            「……―――駄目、想像すると……恥ずかしいわ、でも……ぁー………―――キス、したい……」            ―――末期、だった。 01:20 torazou >【瀞】「……私よりよっぽど乙女よねリン」            この劇的な反応に可愛らしいなぁと言った気持ちが芽生えるのは……ナオヤやフウカもだろうか、などと思案して。真っ赤になったリンを見て            「見てる分には貴女の方が重症だと思うわよリン……別に之ぐらいの事じゃない」            染まった頬にちょっと唇を近づけて軽く触れると直ぐに離して            「したいなら、ちゃんとした親愛をこめて、しちゃいなさい」 01:26 hikami >【燐】「…………な、何よ乙女って……したいのに出来ないから、余計に、クルんじゃない。重症、っていったって…………っぁ……!?」            びく、と、肩のが僅かに強張りそのパニックは面白いぐらいにと沈静化し……僅かとは言えど熱の触れた場所に手を触れ……―――            「か、簡単に、言わないでよ……」            ずるり、と、滑り落ちる形にと床に座り込み、嘆息―――            「…………不意打ちってのもあるんだろうけど、今のでも随分……キた、わよ。嬉しい、って方だけど、ぁあ、もう、恥ずかしい…………って言うか、悔しいわ……」            何かこう、色々と……出遅れすぎ、なのだろうか。ばくばくと、跳ねた鼓動を押さえつけるようにと胸元を押さえつける形、ほぅ、と、零す吐息は少しだけ艶めいていた            「…………ほっぺなら、セーフ、よね。多分、ああ、でも、そっちでも凄い恥ずかしい…………唇だと思って慌てたけど、頬って判っても……けっこう、クルわ……」 01:36 torazou >【瀞】「まあ、私も今の之は流石にテレが残るわけだけど……」            見ててまあ後押ししたくなったのでうっかりやってみた訳だが……この選択は正しかったのだろうかと激しく揺れ動くリンを見て            「流石に唇にしろだなんていわないわよ……でもやっぱりリンにはどちらも無理そうかな?」 01:37 hikami >【燐】「…………っ、ぁー…………え、っと…………」 01:40 torazou >【瀞】「……うっ、口ごもられるような事言っちゃったかしら」            僅かに反省を混ぜてリンを見て 01:41 hikami >【燐】「い、やじゃ、ないっていうか、ちょっと、嬉しかった、から、ええと、ありがとう、になる、のかな…………」            ―――否、それもどう、だろう。まだテンパっているのだろう反応にふるり、と、首を振って            「…………したい、わよ、したい、けど、ああ…………もう、言ってたらどんどんしたくなる……っ……!」            完全に、墓穴、である。大きな嘆息と共に首を、振り……            「……出来るようになったら、言うわ。それが多分私の“のろけ”に、なり、そう。…………唇にしたい、けど、それこそ“恋人の位置”だものね。だったら………ほっぺ、なら……ん、無理、だけど、がんばる。だって……―――したい、もの」 01:43 torazou >【瀞】「そう、じゃあまあその“のろけ”を楽しみにして……さてと、それじゃあ気が変わったから今から、私もリンの訓練付き合うわ。その代わりそれが終わったらパフェでも食べに行きましょ」 01:47 hikami >【燐】「え、ええ、そうね、って、つきあ……っ―――」            かぁ、と、反射で火照りかけはするものの……何も“天使”を用いるだけが訓練ではないのだ。ああ、やっぱりテンパっているのだろう……            「………………甘いものだったら、いつでも付き合うわよ?甘いものは好き、だもの」            幸いなことに助け舟もセット、であった。ぽん、と、微かについた埃を払うようにスカートを叩き立ち上がって            「……でも、助かるわ。瀞の焔も瀞のチカラも、ちょっと……もう少し見たかった所だし。前もいったでしょ“似てるようで遠い”って、だから……何かの手助けになるかもしれないし。じゃ……頼むわ」            思考を、切り替えろ、いつまでも―――呆けている場合では、ないのだから。火照った頬は若干名残を残すものの…………きっとこれは“前進”なのだろう。そんな思いを抱ければ……こんなのもきっと“楽しい時間”だと、思えるのだろうから。