21:07 hikami >―――アラートのセットは終えた。 21:07 hikami >日課という程連日行える訳でもない“天使”の掌握訓練は……往々にして“手助け”をしてくれる事になった魔剣の少女の都合に左右されるのだ。 21:07 hikami >“勝手な”自主練習も時折行ってはいるものの、過日の教訓から余り大掛かりな……それこそ“翼”の具現化を伴う訓練は流石に避けていた所でもある。 21:07 hikami >【燐】「……ん、着替えもできたし……準備、良いわよ」              21:07 hikami >これも過日の教訓……目の前の少女……マナに、2度目にあった時の大失態、そう安くもない服の背を盛大に破いてしまい、結局あの服は駄目にしてしまった、という苦い経験がある。 21:07 hikami >故に纏うのは薄手のシャツに……本来ならショートパンツでもあわせるべき場所だが、動きのトレースの阻害を避けて膝丈のスカートを選んだ。 21:07 hikami >ふわり、と、金糸を背の側へと払い除け、魔力集中の為にと持ち出した銀色のコインを掌へと握りこむ。 21:07 hikami >こつ、と、そこだけはいつもの装い……黒い厚底のブーツを鳴らす常の歩みを“標的”として用意した木偶人形の正面へと向け…… 21:07 hikami >【燐】「………今日も“繰り”から?それとも、何か良いプランとか、あったりする?数回の変化を見て、とかで。……実感できる程、メルクリウスを扱えてる気がしないからね」 21:07 hikami >珍しく、とでも言うべくか、気弱げな言葉の響きでもあり……また、暫くは収まっていた“焦れた”様子をまたも覗かせ始めていた。 21:11 ballock_ >【マナ】「そうですね…」             そろそろ時間も無い、まずは単純な力の放出よりも固定化できなければ話にならないか――             「“天使化”の状態を維持もそろそろ考えないといけませんね……流石に時間も圧し始めてますし」             軽くその様子に息をつく 21:16 hikami >【燐】「………ま、そう、よね………」             ぎゅ、と、手の中に握りこんだ金属の感触……“これ”を用いる事で刃のイメージ具現化を保っていると言う現状もある。強く、と言える程度の力加減に微かな痛みを与える程には……             「……一回、盛大に失敗してるものね。あれきり上手くできてはない、けれど…………状況は余り、って言うのは賛成よ。不動が何時動き出すかなんて判ったもんじゃない、シュナの……ハイドの方だって同じだもの、いつまでも余裕があるとまでは思ってないわ」              21:21 ballock_ >【マナ】「ですね、さてと…翼の具現化が上手く行かないのは単にイメージを組みきれない事もあるでしょうね」             さて、とふと思う――             「“自分の翼”ただそれを“出す”事だけをまず行ってください――出たら“そのイメージを保つ”ように」             何時もどおりとも言える淡々とした言葉を腕を組んで燐へと投げかけて 21:30 hikami >【燐】「…………言うのは簡単、だけれどね……」             ふぅ、と、微かに零れる嘆息の響き。ならば“これ”は……手に持たない方が良いだろう。月匣の中へとしまいこみ、軽く頭を振る仕草、軽く肩を竦めてみせて             「………出す、ね。何かあったら、制御装置押して。前回はそれでどうにかなったからね」             とん、と、軽く靴音を響かせての瞑目、口内でもご、と、何事か呟き深呼吸……             「―――『遠く果て消ゆ深奥の隣、広がりまどろむ微かな幻想の宴……』」             意図して“昔”の言葉は避けた。軽く視線を伏せ……             「…『称えよ勝鬨称えよ安寧称えよ美酒を――遠く果て消ゆ深奥の燐光』……っぁ…………!」             びくん、と、そこまで口にした段階で……背が、震えた。膝が奇妙に軋み、次いで感じる、痛み………             「っう……ぁあああっ………!」             ぞく、と、感じる…異物の、感触。今までの翼とは違う、モノが……みしり、と、その体を、音がする程に軋ませるのを感じていた。未だ、途中、ゆっくり、として尚、こう、進捗としては芳しいものではないのだろう。 21:33 ballock_ >【マナ】「自身の感じるその“異質”を拒まないでください、拒めば散りますよ」             瞬き一つせずに、言いながら様子を見る             「“それ”も貴女の一部なんです、自分の一部としてのイメージを崩さないでください」 21:37 hikami >【燐】「わかっ、てる………今更………怖くなん、て……ない、わよ………!」             それでも痛みに、怯む…今までは“こんな事”は、なかったのだ。ソレもそのはず、自分のモノだと思っていた翼は異なった代物であり……言わば夢の欠片、でしかなかったのだから。             「っぁ…………!」             びくん、と、背が一度大きく震え……みし、と、体ではない場所、即ち、着衣からの異質な悲鳴、そのまま―――             「っ―――!」             ―――びり―――と、ひどく乾いたオト、それと共に室内の風を震わせる漆黒の翼、1対、今までのそれと比べてもまだ一回り大きい、身の丈を完全に覆い隠せそうな程の巨大な両翼を……             「でき、た……?」             広げは、した。それでも予め“こうなる”事を予測していた安物の上着は背中部分が完全に裂け、糸数本で首筋が繋がる程度……同時に繰るべき夢は、その余裕を逸していた。 21:40 ballock_ >【マナ】「今までやってた事に加えて、燐自身の精神的な変化もあればそのくらいまで行くのは当然ですよ」             むしろ今までできなかったのがおかしいんだ、と。溜息をつくような物言いをしてその姿を眺める 21:43 hikami >【燐】「……っ、ふう…………」             ほぅ、と、零すのは熱っぽい類のため息。ふるり、と、首を振り、若干鈍った思考を覚ます。矢張り、とも言うべきか………外すべきか悩んだ下着は矢張り翼の所為で留め具ごと引きちぎれ、心もとない事この上ないものではあるのだが             「……う、うるさい……こういう時ぐらい、喜んだっていいじゃない………」             ふら、と、微かに足元が覚束ない。腹部には少し痛みが残り……翼も、あまり思うようには動いてくれていないのだから世話はないのだが 21:45 ballock_ >【マナ】「まぁ、いきなりやって一度で成功したのは――上出来ではありますか」             やれやれ、と。ぽつり呟き             「動かすのはまだ流石に無理ですけど、魔力の流れはどうですか?」             普段よりも強くなっていないか?と 21:50 hikami >【燐】「当り前、よ、実際マナも……言ったじゃない。“ただ出すだけでいい”って。………そう思考すれば良い、って思い当る事がなかった、だけ、よ」             時折息が詰まる……思うように酸素が取り込めていない、これも…いつものこと、か。それに“一度”と言うわけでもない、明確な意思としては二度目、曖昧な意思としてはこっそり、の練習で背の感覚を意識した事ならば数度…か             「……流れ、は良く判らないけれど、そうね…ん……」             ばふ、と、それでも片翼を微かにはためかせ、その“感触”を身に刻む。掌に試しにと常の繰りを集中させ―――             「………心なしか、だけれど……“盾”の繰りが早いわね。これなら…消耗は抑えられるかもしれない」 21:54 ballock_ >【マナ】「つまりは今までは余計な事を考えすぎてたという事ですね」             やれやれ、と言いながらも軽くダミーのターゲットを出現させる。設定としては今までの燐だと少し傷をつけれた程度のを             「では、次はコレに攻撃してみてください。」             どの程度まで操れるかのテストとでも言うかのよう二 21:58 hikami >【燐】「仕方ないでしょ、今までは……ずっと自然に“夢”として繰っていたんだから」             きしり、と、体の筋が痛む……維持を行うだけでこれ、なのだから……少し先が思いやられる程度、だろう。それでも……             「……攻撃?盾や、治癒……て、そっちの訓練なら設備が違う、か……」             砲門を用意したものは確かにあるがそれはシュミレーターでの事、今回は“それ”ではいけないからこその生身でもあり……             「……ま、やってはみるけど、ソレ……癒し手向けじゃないからってとっかえられた奴じゃない」             訝しげな視線、視線を細めた状態で……再度月衣から取り出す一振りの、刃。コインの変じたものではあるが、この変化ならば、容易い             「……“できるだけ全力で”って意味、よね、攻撃、ってのは」 22:01 ballock_ >【マナ】「“天使”の力は多種多様なのは以前もお話しましたが――“天使化”は“戦闘形態”としての姿です。“ただ放つ”くらいはできないと先が厳しいので」             できるだけ全力という言葉に頷きながら趣向の説明をして 22:05 hikami >【燐】「……判った、じゃあ………コピーは抜きで“私”の攻撃のが良いって事ね」             余計な繰りを混ぜてしまえばそれだけ面倒になるのは判っている。軽く白銀の剣を振るい、それに闇を纏わせ………体に覚えこませた風華の型、そのままに……             「っぁ………!」             タン…と……軽い踏み込み、以前は体重の軽さを補う為に翼のフォローで姿勢を整えていたソレではあるが…今は"動かせない”筈、である、だが………             「っぇい……!」             ザク、と、切っ先が深く、食い込む。両断とまでは行かぬまでも戦闘で言えば中傷程度、少なくとも弾かれずに"食い込ませる”事はできていた             「……………は?」             ―――種々の違和感、それを感じつつのもの、全力とはいえ蒼の魔神の模倣は止めたもの、それなのに……             「……翼だけで、魔力強化できてた、って事……?」             きょと、と、少し…間の抜けた声が零れた。 22:08 ballock_ >【マナ】「“天使化”…ただこれだけを取ってもこのくらいの影響力はあるというのはおわかりいただけましたか?」             その燐の様子に軽く…くす、と笑う 22:10 hikami >【燐】「…………理解、したわ。これは……使えれば結構なもの、ね……」             ぐ、と、そんな木偶から刃を引き抜く動きですら……随分と食い込ませてしまったのだろう、腕の強張りも伴って―――結局は一度コインに戻す形で回収した。そこで……ほぅ、と、零す熱っぽい吐息             「……なんか体にたまった感じが残ってるし……これが上手く外に出せて夢と併用できれば……一段、あがるわね…」 22:15 ballock_ >【マナ】「まだまだ不完全ですからね。見立てとしては決戦までには完成も難しいですが、それでも充分な助けにはなると思いますよ」             天使としてのみで見れば未熟極まりないが燐にはもう一つの力がある。なら補助程度には最適だ――             「とりあえず、今日の維持はこんなところでいいでしょう。戻していいですよ」 22:19 hikami >【燐】「……"難しい”じゃないわよ……やるしか、ないの」             ぎり、と、微かに歯噛みし、眉が潜められる。コインに戻した刃は……そのままに収められた、が……             「………大丈夫よ、まだやれ……っぁ………!」             言い、掌に魔力を集めようとした反動……ぞくりと腰元に感じる言い知れない寒気と……熱、同時に感じる偏頭痛、そんなモノに圧され、がく、と、膝が、崩れ―――……             「っは……っ………!」             けほ、と、零れる咳、いい、と言われた事で緩みでもしたのだろう、翼はふわりと、それこそ溶けるかの如く虚空に消え、ただ残されたのは盛大に背面の破かれた着衣を纏い、膝を突く少女の姿。"翼”のあった箇所は…少し紅く腫れていた。 22:23 ballock_ >【マナ】「限界が近いと思ったから言ったんですが…」             膝をつき限界を迎えて翼が消えた燐に溜息を一つ零す             「一旦、休憩室…というよりも更衣室の方まで戻りましょうか――立てますか?」             やれやれ、と言った風に咳き込む燐の背中を撫でて 22:26 hikami >【燐】「……っ、だ、大丈夫よ、このぐらい……」             きし、と、微かに軋む体と……同時に感じる確かな熱、ああ、いつもの事だがこれは厄介だ、連戦には向かない……この制御も必須事項なのだろう、維持時間もひどく短く、1戦闘耐え切れるか否か、もう少し……―――そんな風に内側へと沈んだ思考、つまり……             「ひゃふぁぅっ!?」             …"己の感覚”へと沈んでいた思考、素肌を擽られる感覚に零す甲高く、甘い、響き。零した記憶のない類の音に…きょとん、と 22:26 hikami >、思考が静止してしまっていた。 22:29 ballock_ >【マナ】「どこがですか、意地張っても意味ないですよ」             と、溜息をつき…背を撫でた瞬間漏れた燐の声――             「―――何変な声あげてるんですか…?」             同じようにきょとんと動きが止まる、その表情は驚きか、ちょっと間の抜けた表情 22:32 hikami >【燐】「意地、じゃないわよ……時間がない、っていったの……マナ、じゃない。」             軋む体、帯びる熱……ひく、と、震える体は寒気、と言う訳では無いだろうが………             「へ、へんなこえって……なに、よ……っふ………ぁっ……ふぅ…………」             ふる、と、指先の残る背から感じる微かな擽ったさ、その曖昧な感触で零れる熱っぽい吐息……             「く、くすぐったい所……なで、るからよ……」              22:36 ballock_ >【マナ】「時間が無いと言ったのは確かですが…今の時間のうちに戻っておかないとその恰好他の人に見られますよ?」             一つ息をつき…なんとなくもう一度明確に撫でてみた             「(――あぁ、そういう事ですか…)」             内心で完全に悟った…燐の弱点此処か、と――             「(羽根を使う方は付け根が弱い事が多いんでしょうか)」 22:39 hikami >【燐】「………へ……そんなに時間……た……ひゃぅっ…!?」             びく、と……今度は露骨、びくり、と、完全に背筋を反らせる格好で身を竦め、反射で微かに涙が浮く。じんわりと、腫れた翼の付け根は…その朱が広がるかの如く肌にも火照りが広がり、頬の熱は耳元へと至る             「……だ、だから……背中、くすぐった、いの……!」 22:44 ballock_ >【マナ】「燐の意外な弱点発見、と言ったところですね」             少し、にやりとしたような気がするか             「さて、誰かに見つかる前に戻りましょうか…流石にそんな恰好見られたくはないですよね?」             燐の現在の恰好を指摘する、羽で破けたせいで… 22:47 hikami >【燐】「じゃ、くてん……く、くすぐったい所ぐらい、だれにだってある、でしょ………」             言う声音も常の反発心が取れ、熱を帯びた緩やかなモノ、ふわふわと、少し頼りない、微かな響きとなっている事だろうか……睨む視線も"睨めて”など、居ない。表情が崩れかけてしまった所為で寧ろ"拗ねて”いた             「………わ、かってるわよ……!」             後背部は丸見え、挙句、ちぎれた下着の一部が覗き、火照った肌もよく、見える。どころか、正面にまわって見れば先刻の斬激の所為なのだろう、留め具を失ったモノがずれ……―――             「……あ、あれ……」             かく、と、立ち上がる足が……萎えた。 22:50 ballock_ >【マナ】「まったく、仕方ないですね」             仕方ないとばかりに肩を貸す…手を回す際に背中に若干擦れるのは仕方ないとして             「くすぐったい、というには敏感すぎますよ」             まるで性感帯か、なんて考えて 22:55 hikami >【燐】「………天使化して魔術を繰ったの、初めてなんだから仕方ないじゃない……さいしょの時なんて……途中できぜ、つし……ふぁっ……!」             ……そんな擦れた感触、袖口のソレであっても……クスグッタイ、のだろう。目端に微かに涙の雫が浮くのをじとめで睨んでしまって             「………む、むかしっから背中は、よわ、いのよ……髪、とか凄いくすぐったい………触られるの嫌いなのは、その所為、だし……」             寄りそう身は熱っぽい、と言うよりも、火照った、だろう。零れるため息も何処か艶、と言うのがふさわしいものが混ざっていた。無自覚の感覚、足に力が入りづらいのも……天使の所為、と思っていた。 22:57 ballock_ >【マナ】「“天使化”とはまた違う理由が含まれてそうですが…」             睨まれても動じずに歩き出して――そっち方面は無知か。何てことも察した 22:59 hikami >【燐】「………違う理由って、何、よ……」             ふるり、と、軽く頭を振る。足取りは余り穏当なものではないのだが………幸い、更衣室はこうした設備である為かそれなりに近い。それでも少し廊下を通るのだから……心許ないことこの上ない             「……………服の変化も同時進行でしなきゃ、だめね、これじゃ…」 23:00 ballock_ >【マナ】「というか、背中は開けておいたほうがいいですよ。そんな所にコントロール割く程余裕ができると想いますか?」             今日の訓練である程度わかっただろうコントロールの難しさを指摘しながら、更衣室まで辿り着いて 23:05 hikami >【燐】「だから、よ。どっちにしたってユメの繰りで服の装甲化はするもの……だったら"形状”を背中の開いたものにすれば問題、ないわ。最も………暫くはキャミソール辺りでやるのが無難か……背中全開の服なんて持ってないけど。下手にあけておくとやっぱり、くすぐったいもの……っふ……」             さらり、と……"背中の中ほどまで伸びた”髪が露出した肌を擽る感触、かつ、と……更衣室に入り込めば漸くの、安堵か。 23:11 ballock_ >【マナ】「此処まで来れば問題ないでしょう」             ようやく離して、そこらに置いてあるベンチに座る             「まぁ、そこまでするにはまだかかると思いますが……なんというか、やる事贅沢に考えすぎじゃないですか?」             少し呆れ気味に、どうやら服の装甲化まで手を出すなら維持の時間に割いたほうが効率的だろうなんて思ってるようで 23:15 hikami >【燐】「…………はふ…………」             とん、と、此方も…一度ベンチへと腰を下ろす。零すため息は艶やかに甘く、ふるり、と、髪を振ってしまって             「………"そっち”は片手間、よ。装甲化の手順を考えておけば……大丈夫。事前のイメージを服と"箒”に投影するだけ、だもの……夢想の範囲は私の得手、この妙な熱と痛みがなければ集中する事ぐらい…っ、ふう………」             嘆息、篭った熱を吐き出し……             「…なんてこと、ないわ。“そっちだけ”なら、今やれっていわれても……大丈夫なぐらいよ」              23:18 ballock_ >【マナ】「あぁ、なるほど……“メルクリウス”の位置と燐の様子で何となく予想はついてましたが、“そういう事”ですか」             熱、痛み…そしてメルクリウスのあると思われる下腹部、繋げると――あぁ、それならしばらくその悩みは消えないだろうと思った 23:22 hikami >【燐】「…………何、これ、が………何だか、わかるの?魔力酔いってのがあるって………資料で見た事、あるから……そんなの、だと思ったんだけど………」             ふる、と、軽く首を振り―――それですらも刺激になってしまうのだろう、ひく、と、微かに肩が震えた             「……どう、にかできる対策があるなら、聞いておきたい所、ね。ん、とりあえず………着替える、わ」             もぞり、と、そんな位置のまま、月衣から取り出す着てきたゴシックロリータの衣装。ワンピースタイプになってでもいるのだろう、夏服とは言え広げれば結構な存在感。 23:23 ballock_ >【マナ】「わかるっていうか、単純に燐が敏感になってるだけとも言うんですけどね」             やっぱり何も知らないのか、なんて半分呆れ気味で             「今まで魔力を無理に流して下腹部が痛んだ事はありますよね?」              23:27 hikami >【燐】「……敏感?嗚呼……確かに“天使化”を意識した後は結構熱、残るし……指の感覚とかも少し、おかしい気がするけれど……」             もぞり、と、半ばぼろ布となったシャツを相手に半分背を向ける格好で脱ぎ落とし……最後の支えを失った薄水色の下着がぽとり、と、更衣室の床へと落ちる。拾い上げる事もできるが……立ち上がり辛い今、しゃがめば“見える”可能性があるのだから、と、ひとまずは放置、せめてもの、とその上にシャツを投げ捨てた             「……ある、わね。と言うより……マナに教わるまでは毎度、か……最初の頃は出血もあったから何かとは思った記憶あるけれど」              23:31 ballock_ >【マナ】「単純にそれは…直球で言えば子宮回りに無理な負荷が掛かっていたからそうなってたわけですが。無理な流れが減ってきた現状で…まぁ、絶妙な流れに変わったと推測はできますか」             なんでこんな説明をしてるんだろう、なんても思いながら             「その微妙な魔力の流れが快楽を生み出す要因…かと」             少し呆れ目な感じで言った 23:34 hikami >【燐】「―――…………………………………へ?」             スカートを脱ぎ落とし同色の下着を晒し、さて、と思った頃合。ふるり、と、髪を揺らす形にしてはみたものの、耳に届く最後の一言が……違和感、耳慣れない、どころか……             「……か、快楽って……何、よ。快楽って…っ……!」             かぁ、と、耳までもが真っ赤に、染まる。その程度の意味は……理解しているのだから。それが“どういうものか”までは程遠い位置にはいたのだが…… 23:38 ballock_ >【マナ】「そのままの意味ですよ?」             あぁ、そのくらいは知識に合ったか――そこまで説明しないといけない事にはならなかった             「子宮の辺りは、刺激次第では女性としては快楽を引き出されやすい位置ですから」             なんともなしにしれっと言い放って             「ついでに言うと燐は背中もそういう位置に含まれるようですが」             微かに、含んだ笑いを見せた 23:40 hikami >【燐】「………う、うそ、って………何、じゃあ……―――」             そんな“顔”を見せていた、とでも言うのか。今まで……?意識してしまえば……かぁ、と、そんな事だけでも頬に帯びる羞恥の熱。己の姿の危うさも忘れ、着る筈であった服を抱き込む形に体を隠した             「って………何言ってんのよ……!な、なでられればくすぐったいに決まってるじゃない背中なんて……!」 23:42 ballock_ >【マナ】「くすぐったいだけであんな声を出す人は始めてみますが」             明後日の方向を見ながら肩を竦めて、だが明らかにその表情は微妙に笑っているようにも―― 23:45 hikami >【燐】「あ、あんな声って………」             言われ、思い当るのは今まで感じた事のない先ほどの声色、きゅ、と、眉を潜め……浮かべるのは不快、か             「………二回目、確信犯って事………?」             二度目、のモノ……発想に至れば微かに向ける疑念の響き、じとり、と、半眼の睨みは……             「……こ、この………判ってたんならもっと早く、教えなさいよ……!」             ―――焦りを、生む。がばり、と、勢いで、立ち上がってしまった。 23:49 ballock_ >【マナ】「二回目は“確信犯”ではありませんよ、“確認”です」             悪びれもせずにしれっと言い肩を竦め、そんな様子の燐を見るのが何か楽しい             「説明するの面倒でしたし、というよりも訓練中にする話題でもないかと」             いっそ清々しいくらいに言い切った 23:56 hikami >【燐】「…か、くにんって……し、しないでいいわよそんなの……!」             がた、と、響くベンチの音。激昂の反動でか無事、立ち上がる事は出来たの、だが………ひく、と、微かに腰元に感じる違和感。それの正体も……相手が“教えて”くれていたのだ。つまりは、そう言う事、あまり歓迎すべき状況ではない、のだろう             「…………迂闊……………そっち方面もちゃんと、勉強すれば、よかったわ……」             そのままに背中を向け……流石に下着の替えは、ない。あきらめてその姿のままで常のゴシックロリータを纏っていく 23:58 ballock_ >【マナ】「勉強した所で“耐性”がつくわけでもないですけどね」             ほんと初心だ、と思いやれやれ、と肩を竦める             「まぁ、上手く扱えても“そういう状況”もあるという事です…そういう意味でもあまり長時間の使用はお勧めしませんよ」 00:02 hikami >【燐】「……対処だって、出来るようになるかもしれないじゃない。認識と把握が……必要、なんだし」             しかし“そう言うこと”を覚える、と言うのもどうなんだろう、と思わないでもない。そっと、着替えを終えかけた所で唇に指を触れ―――――――――             「っ……ち、ちがう、ちがう、違う!」             浮かんだ“感触”に、つい……慌てて首を振る。これは……いつもよりも不味い、か             「………………“こう”ならないように上手く引き出す方法、とか……ないわけ?」 00:04 ballock_ >【マナ】「どれだけ上手くやろうとも“魔力というのは触媒を流れるもの”ですよ。そして燐は“メルクリウス”を介さないといけませんから――そもそも子宮に“メルクリウス”がある人なんて始めて見ましたしね。つまりはそこまでは知りません」             あっさりと答えた 00:07 hikami >【燐】「……っぁー…………私だって知らないわよ、変な所に埋められてるなんて……!」             荒く背のファスナーを閉じ、ボタンを留める指…が、縺れる。熱の残滓か、そもそも単純に残った天使化本来の反動か……急いただけ、とも言うだろう。かつ、かつ、と、指がボタンを弾く動きが余計に苛立ちを高める             「……………せめて軽減する方法とか、自分なりに探して見る、わ………」 00:11 ballock_ >【マナ】「まぁ…ぶっちゃけると人間は“痛み”には耐えられても“快楽”には弱いですから、のめりこみ過ぎないように気をつけてくださいね」             肩を竦めさらっと言って             「軽減する…だけで言えばより滑らかに魔力を流せれば影響は少ないでしょう。完璧とは言わずともですが――ちなみに燐の場合は“認識”しすぎると逆効果にもなりかねないので注意してくださいね」 00:15 hikami >【燐】「のめりこむ事なんてするわけ、ないじゃない………!」             寧ろ……戦闘の度に“これ”を求める…?それこそ有り得ない。揶揄とわかっていて尚噛み付くようにしてしまうのは羞恥に起因するもの、だろう。まさか反動がそんなものだなんて思いもよらなかったのだから……             「………逆効果、って……何よ、把握して認識する事が繰りの基本、それはマナだって判ってる事、でしょ」             ぷつ、と、漸くそれで…ボタンが留まる。ふわり、と、後背に髪をなびかせる形で整えれば…ひと段落、か。 00:18 ballock_ >【マナ】「“快楽を認識”しすぎる、つまり…“どれだけの流れが自身に取って最も心地よいか”…という部分が出かねない、という事です」             そのくらい考えればわかりませんか?とでも言うかのように呆れて             「大事なのは“そこ”ではなく、“どの流れが最も効率が良いか”の認識の方が重要です。ちなみに今回羽根を操れなかったのは…出した瞬間上手く動かせなかったせいで“動かせないもの”という認識の結果というのもついでに言っておきます」 00:23 hikami >【燐】「っ―――しないわよそんなの、して何の得があるっていうのよ……!」             かぁ、と、火照った頬は……もはやかなり熱く、羞恥の響きに脳までもが熱を帯びる。微かに揺れる瞳は快楽の残滓、今更……となれば少し、拙い。何せ、こう、となれば“火照って”しまった理由はもう“認識”してしまっているのだから             「………判ってる。“あの翼は自分のもので、自由になるはずだ”―――こう認識すれば大丈夫、ってことでしょ。……痛みに怯んだ、っての言い訳しないわよ。でも、一度出せたんだもの、あとは……どうとでもしてやるわ」 00:26 ballock_ >【マナ】「そうですね、“出す”という課題はクリアしましたし――後は維持とその状態での訓練ですね。しばらくはこちらも予定は空けておくので」             この様子なら、翼を扱い一つか二つくらいは天使の力を扱えるようになるか。とも思って 00:30 hikami >【燐】「………―――助かるわ」             ぽつ、と、零す言葉はすこし掠れ気味の感謝の意図。視線を逸らし、軽く汗ばんだ頬に張り付く髪をわずらわしげに跳ね除けた             「…………時間が、無いのよ。もう……何時、連中がくるかは判らない、それに……八鬼との決戦には間に合わなかった……このまま“間に合わない”じゃ、済まないのよ。結果を出す事しか“戦場”に意味は、ないもの。だから………やる、わ。絶対に、使いこなしてみせる」             く、と、微かに零れる笑み、余裕、とまでは言わないものの……             「……続けられるだけ、続けるわ。だから、マナの都合で引っ張り出してくれて構わないから……頼んだわよ」 00:33 ballock_ >【マナ】「感謝されるほどの事じゃないですよ、そもそも私だってマスターの指示じゃなければやるつもりは無かったんですし…というか感謝の言葉が聞けるとは想いませんでしたね」             軽く肩を竦め軽口で返し             「まぁ、頼まれました。この街にお互い留まる間までならやりましょう」             仕方ありませんね、などと呟き 00:41 hikami >【燐】「………………助かったのは事実だって、今回の一件で判ったからね。“出せた”だけでも収穫だもの、これだけの期間で“別物”の能力を習得できたって事なら尚更、間に合わせて貰えればもっと、だけれどね。……土守に、って事なら少なくともシュナを助ける時には間に合わせないとどうしようもない、って事だから……それこそ、時間が無いわ」             そう遠くない先、この“翼”は役にたつ筈なのだ、後は……             「―――……そう、ね……」             お互い、の言葉にはつい、声音が落ちる。そう……“片付いて”しまった“後”のことは…判らないのだから。 00:44 ballock_ >【マナ】「別に間に合わなくてもマスターは何も言わないとは思いますけどね。それはそれで“あるもの”で何とかするのがマスターですから」             肩を竦めて言い切って             「まさか、寂しいとかでも言い出すんですか?」             子供っぽいなぁ、なんて思わせるような微妙な笑み 00:49 hikami >【燐】「……“借りっぱなし”は癪、なのよ。シュナに対しての最初の動機だってそう、だったからね。今は……単純にハイドも赦せないし、まりかの事もなんとかしたい、まりかのおねえちゃん、って、つまり家族じゃない。そんなの、放っておけるわけ、ないわよ」             ほぅ、と、未だすこし残る、熱。嗚呼……擽られた背が…まだすこし疼く             「………悪い?」             つまりは、図星、嘆息にも似た吐息を零してしまい、軽く前髪をかき上げた             「…“一華燐”には、ここが必要なのよ。今更………アンブラの“一華燐”には戻れそうにない。尚也も、春奈も、風華も、シュナも………あそこには、いないんだもの」              00:52 ballock_ >【マナ】「お互い死にはしなければどこかで会う事もありますけどね」             肩を竦めてそう言う             「私は私で寿命なんて無いですしね、燐さえ生きていればどうとでもなりますよ」             くす、と笑う 00:55 hikami >【燐】「……ま、そうね……」             ひょい、と、軽く肩を竦める、だれかさんから移ってしまった癖。曖昧な姿ではあれども笑みを浮かべる余裕を取り戻したのは……             「…―――何、慰めてくれたの?それ。まぁ……そっちもどうにかするわ。“箒”のブラックボックスだと思ってたものがメルクリウスっていう異界の代物だって事、まだ黙ってるしね。検査結果は随分悪くなったから…そのうち、何か言われるかもしれないけれど。“此処”があるんだもの。―――どうにか、してみせるわよ。そのためにも、ね。……さっさと、慣れてみせるわ、天使に、ね」 00:59 ballock_ >【マナ】「んなっ、慰めたわけじゃありませんよ」             微妙にむ、とする辺り図星か             「大体、燐なんて居なくなる事考えて寂しそうにするくらいに情けないじゃないですか」             言い返しにそう切り替えす             「まぁ、一組織の一支部程度にどうこうできる代物じゃないですしね。それこそ扱いを間違えればこの世界を敵に回しますし――とりあえず、大口叩くからには結果くらいは見させてもらいますよ」             そう言って立ち上がる 01:04 hikami >【燐】「う、うるさい……いいじゃない、せっかく……なんだし、ああ、もう……!仮の話よ、仮、の。別に本当になるわけじゃないし……―――ま、だれかさんみたいに“慰めて”くれる人が居る場所ってのも悪くないわ。道具とか実験材料程度の扱いじゃ満足できなくなったのは確かだもの」             ふぅ、と、零す…すこし熱のこもった吐息。微かに残る頭痛も……その正体の把握を成した成果なのか、随分と軽くなっていた             「……勿論、見せてやるわ。……マナに丸め込まれっぱなしじゃ癪だもの、天使の力を使いこなして戦う所でも見せて悔しがらせてやりたいもの」             それでも、こつ、と、相手の側へと歩む。その足取りに乱れは無く、常よりも幾分か回復は早いのだろう             「……―――喉、渇いたから、何か、飲みに行くけど?」             …暗に、一緒に来るか、との、問いではあるのだろう。 01:07 ballock_ >【マナ】「まぁ、そのくらいなら仕方ないですし付き合いましょう“寂しがられても”なんですし」             やたら強調するのは反撃かどうか。実際は自分は魔剣なので飲み物の摂取などはしなくても問題ないのだがそこは今は置いておこう―― 01:10 hikami >【燐】「っ………寂しがらないわよ!」             吼えてしまうのも、このまま一人になりたくないな、なんていう………快楽が収まった直後特有の寂寥感に、先刻の“連想”が付加された所為での、最近認識し始めた“悪癖”である。……孤独、なんてものには弱かったんだな、なんて思えば……不本意、ではあるけれど。否定なんて出来るものではない、そんな状況に緩く首を振る             「………行くわよ、ほら」             故に相手を追い越す形、頬の熱を悟られぬよう、不可思議に、とるべき表情に悩んだカオなど見られぬよう、すこし足早に、それでも置き去らぬ程度の速度で―――………