21:26 rouge_ >【まりか】「……よいしょ。」            21:26 rouge_ >三角巾を外して、額の汗を拭う。 21:26 rouge_ >どうも、最近は落ち着かない。 自分の走ってきた目的、そのゴールが、見えている。 21:26 rouge_ >  21:26 rouge_ >姉の身体が近くにあって。 それを取り戻す手段がある。 21:26 rouge_ >後は、シュナが準備を整えてくれるのを待つだけだ。 21:26 rouge_ >  21:26 rouge_ >待つだけ……なのだが。落ち着かない。 21:27 rouge_ >……姉に、りゅかに会ったらなんていおうか、とか。 やっぱり実家に帰らなきゃかなとか思ったりとか。 21:27 rouge_ >そんな、幸せな想像もすれば。 失敗して、また方法が見当たらなくなってしまう可能性だってある。 21:27 rouge_ >悪い想像だってする。 ……気分が落ち着かない。 ………とりあえず、目に付くことをやっておく、今は、そんな気分だった。 21:27 rouge_ >  21:27 rouge_ >無駄にぴかぴかになった(シュナが汚した分含む)アパートの中で、まりかはぼんやりと考える。 21:27 rouge_ >【まりか】「……他に、やっておくこと…やっておくこと……」 21:27 rouge_ >小さく呟きながら、寝転がる。 床において充電中の携帯電話を手に取る。 21:27 rouge_ >……大分増えた、アドレス。 ここに来て増えた友達。 名前を見て、その人たちの顔が浮かぶ。 21:27 rouge_ >自然と、笑みがこぼれた。 ………だけど一つ、表情の曇る名前があった。 21:27 rouge_ >  21:27 rouge_ >槐紫苑…いや、茉莉というべきだろう。 21:27 rouge_ >協力と引き換えに、抱かれにこい、なんて告げた人。 覚悟を決めたら、電話をする事になっていて……そのまま。 21:27 rouge_ >あのときの私は、凄く焦ってた。 あとで、ちとせに言われるまでは気付かなかったけど……。 21:27 rouge_ >それに今は、一応のゴールが見えている。 協力は、要らなくなった。 21:27 rouge_ >そりゃ、普通にウィザードとして手伝ってくれる分には、有難いんだけど。 21:27 rouge_ >   21:27 rouge_ >【まりか】「これも、やっておくべきことだよね。」 21:27 rouge_ >何時までも宙ぶらりんじゃ、駄目だ。 断る事は、ちゃんと断っておかないと。 21:27 rouge_ >  21:27 rouge_ >意を決して、そのアドレスのダイヤルを、押した。 21:43 hikami >――ぷつり、と、電話が切れる音。 21:43 hikami >【紫苑】「……と……これでよかったのでしょうか、姉さん…?」 21:43 hikami >一瞬前まで手にしていた携帯電話をぱたりと閉じ、傍らで笑みを浮かべる姉の姿を見上げる視線、疑問、と言うよりも…確認、だろうか。 21:43 hikami >【茉莉】『んふふ、ええ、勿論よ?あの子が“話したい”って言うんだもの、だったら……招待してあげるべきだと思わない?』 21:43 hikami >くすくすと、くつくつと、おぼろげな姿を持つ“少女”がワラウ。 21:43 hikami >自室と呼べるのはRGが一括して借り上げているマンションの一室、なのだが……2DKの間取りは実質一部屋は空き部屋状態、 21:43 hikami >残る一部屋も、あるのは少ない服を納めたクロゼットと、一人で眠るには些か以上に大きいクィーンサイズのベットが一つづつ、 21:43 hikami >ダイニングの傍らには学業用の書籍を修めた小さな本棚があり、ゆったりと座れる3人がけのソファと、その正面にある高さを揃えたテーブル。 21:43 hikami >―――これが、この部屋の家具のすべてであった。 21:43 hikami >それ以外の“もの”に乏しく、キッチン周りにも最低限冷蔵庫や電子レンジといった必需品や、細々とした調理道具はあれども殆ど使われた形跡はなく… 21:43 hikami >殺風景を通り越したいっそ歪な空間とも呼べるバショ。 21:43 hikami >【紫苑】「………あの、ダンピールの子や……胡鞠さんよりも先にあげて、良いんですか?」 21:43 hikami >ソレが、何を意味するのか、姉が―――あの子と“どういう”約束をしているのか、なんて、とっくに認識しているのだから… 21:43 hikami >【茉莉】『あら、だって用途は一緒でしょう?んふ……―――それに、胡鞠を気に入っているのは紫苑の方、ちゃんとヤクソクは、守ってあげるわ?だから……」 21:43 hikami >…………………… 21:43 hikami >……………… 21:43 hikami >………… 21:43 hikami >…… 21:43 hikami >… 21:43 hikami >―――さて、頃合か。ゆったりとソファに身を委ね、漆黒のスカートと、同色のガーターストッキング、白のブラウスと…ある種いつもの装い。 21:43 hikami >欠けているのは羽織っている上着と……両手を覆い隠す長手袋、そして……髪を飾る黒い、リボン。 21:43 hikami >蛇の瞳を持つ少女は携帯のデジタル表示を認め、緩やかに口元を歪めていた。 21:43 hikami >  21:53 rouge_ >【まりか】「ん……」              シュナは、よく道に迷う。 そして警察のお世話になる。 それもあちこちの。 自然と地理には強くなる。 地図を探ってどこかに向かうのは、凄く得意になってしまった。 教えられた住所をたどって、マンションにたどり着き、2人が入居しているという一室の前に立つ。 白のブラウスに、短めのスカート。 肌の露出は抑えたほうがいいかと思ったが、あつかったのだ。 それにそもそも、そんな話をしに行くわけでもない。 ゆっくりとチャイムを押した。 21:57 hikami >【茉莉】「……んふ……」             響く音、耳にすれば微かに毀れる笑みのの響き。ふわり、と、実体をもった今であっても体重を感じさせない幽霊の様な足運び、扉の鍵はもう……あけてある。それでも“来客”なのだ。本来こうした出迎えは“妹”に任せる事が多いのだか……今のあの子ならばきっと“ばらして”しまうから……―――かちゃ、と、内側から扉を開いた             「んふふ、いらっしゃい?それと……オヒサシブリ、ね?さ……入って良いわよ?」             ただの、それだけ。いっそあっけない程の簡素なモノ、それでも浮かぶ笑みは蛇の如きモノ……金色の瞳孔が逆光に鈍く、揺れた。 22:00 rouge_ >【まりか】「あ……はい。 ……」              年のころは、資料で見る限り変わらないどころか下のはずなのに、どうも敬語が抜けない。 威圧感……だろうか。 でも駄目だ、それじゃ。 ちゃんと、相手に呑まれずにしないと。言葉を言い直す。              「うん、ひさしぶり、だね。 それじゃ、お邪魔します。」              靴を揃えて、茉莉の後をついて部屋の中へと入って行く。 22:03 hikami >【茉莉】「…そぉんなに硬くならなくても良いわ?……んふふ、そうそう……―――アナタの方が、年上、でしょう?」             くす、と、響く笑い声、良く磨き上げられたフローリングの床は“妹”の成果であり、普段ならば勧めるスリッパは、体を譲り渡す前にとせめてもの、と玄関脇に並べてある。―――無論、茉莉の側はそこまで気の利いた事はせず、矢張り歪な家具配置のダイニングへと招き入れた             「で……?“覚悟はできた”のかしら?」             ふわ、と、そんな中…一つきりのソファの片側に寄る様にと座り、笑みとともに手招きを向けた。 22:11 rouge_ >【まりか】「…………」              ふと、家の中を見回す。 綺麗な家だな、と印象。 ……自分が、台所、家でよく動いているから分かる。 ここは、綺麗なだけだ。 生活感が………まるでない。 ここで、この人は…この2人は、どんな生活をしているのだろうか。 同じ、姉と妹の二人暮らし…シュナは厳密には違うけど……姉代わりみたいなものだ。 ああ……シュナとお姉ちゃんはとても仲良くなるだろうな。 凄く、趣味が似ているし。 ……そんなことを考えて現実逃避したくなるくらいには、おかしく感じる部屋だった。              「覚悟は……全然、出来てないよ。」              小さく首を振って、立ったまま、ソファに座る茉莉にそう宣言した。              「今日は……謝りに、きたから。」 22:15 hikami >【茉莉】「……へぇ?」             緩い笑みを崩さぬまま……座らぬ様を見れば僅かに視線を細め、相手の瞳を射る様にと視線を向ける。とさ、と、女が始めて発したオト……ソファへと背を預ける為のものではあるのだが、それこそが正しく“体”を持った証拠の響き             「……てっきり電話をかけてきたぐらいだから、覚悟はできたんだと思ってたけれど?まぁいいわ、話を聞きましょう…?」             軽く腕を上げての頬杖の位置、にぃ、と……意味は、察せた、それでも……否、それが故に、その形は深まっていた。 22:21 rouge_ >【まりか】「うん、だから、まずはごめんね。」              ぺこり、と頭を下げる。              「あの話……お姉ちゃんを探し出すため、すーちゃんとのつながりを作るために協力してもらうって話、なかったことにしようって思います。」              目を反らさずに、そう告げて。 紡ぐ言葉は、心苦しくはあったけれど。              「見つかったんだよ、お姉ちゃん。 目的……達成できそうなんだ。 凄く、勝手な話なんだけどね。 ……でも、みつからなくても…。 やっぱり、こういう風に断っていたと思うよ、私。」 22:27 hikami >【茉莉】「へぇ………―――つまり………」             くす…と、その言葉、嗚呼、ある意味………             「アナタの目的は、私抜きでも達成できるって事、ね?んふふ……“良かった”じゃない?お姉ちゃんがだぁいすきなアナタが、お姉ちゃんに逢えるなら………んふふ……―――シアワセな事、だもの?」             くすくすと、そんな、穏当である筈の響きが妖しく揺らぎ、細められた視線はそのまま相手の瞳を眺め続けたまま……             「“私とアナタのヤクソクはなかった事になった”―――そう言う事で、いいのかしら?」             確認、の、言葉を紡ぐ。それすらも愉しげに、だが…ふわり、と、その問いと共に…少女は再度、立ち上がった。 22:35 rouge_ >【まりか】「………ん…そういう、こと、だね。」              頷く。 言葉に棘が混じるのは、仕方がない。 自分の言っているのは、とても身勝手なことであるのは確かなのだから。              「……でも、正直言うと茉莉に協力をお願いするのには、悩んでたよ。 ……凄く、迷った。 でも………自分を削って…自分を削るのは怖くなかったけど…。 それで、悲しむ人もいるって事、思い出しちゃったから。 ……だから、お姉ちゃんのことが分かる前に、それは決めてたんだ。」 22:40 hikami >【茉莉】「んふふ……判ったわ…じゃあ。“なかったこと”にしましょう?」             くすくすと、クツクツと、喉の奥に篭る甘く、淡い、蛇の笑み。ぬらり、と、濡れた瞳は蛍光灯の灯りを照り返し金色の……ヒトでは有り得ぬ瞳孔で相手の姿を捉え、揺れる。ふわり、と、相変わらず足音のしない歩み、ふわりと、いっそ頼りない程の緩やかさ、それでも…             「―――でも、ねぇ?んふ、本当に……“削れる”事だって、思ってるのならぁ……残念だわ?んふふふ、だぁって、良くみてごらん?私はオンナノコよ?オトコに犯されろって話じゃあないもの、ちょぉっと……―――スキンシップをしたいって言ってるだけ、だもの?」 23:03 rouge_ >【まりか】             「や、削れるは言葉のあやにしても……。 その、えっちいこと…なわけ、でしょ?」              言いたい事を言って、流石に気が抜けたか、茉莉の言葉にとんとんと自身の額を指で刺しつつ、答える。 どうも……あの金色の瞳で見つめられると、落ち着かない。              「それにほら、私はそういうの初めてだし、大事にしないとかなー、と、あはは…。」 23:07 hikami >【茉莉】「…ええ、勿論…?んふ、でも……シてる事は、自分でスルのと一緒よ?男のモノがあるわけじゃあなし、指と舌と……相手の肌の感触でキモチヨクなるってだけの、小さいけれど……とぉっても大きな差があるだけ……」             ふわ、と、そこだけを見れば柔らかく、穏やかな笑み。それでも瞳だけはぬらりと爬虫類の輝きを保ち……ふわり、ふわり、曖昧な、漂うような動きと共にその腕を……柔らかく、脇からの抱擁の形にと、ごく自然、そうする事だけが“当然”であるかの如く躊躇いのない動き、にぃ、と、探るように……その瞬間に歪む口元だけが妖しく、変じた。 23:15 rouge_ >【まりか】「ああいや、その……ええと…」              自分で、する。 ……自分は生粋のお嬢様学校の生徒な訳だけれど。 周りには有害な図書が多数あったわけでありまして。 思わず、言葉をすぼませて。              「……ぇ、あ、ちょっ……!?」              そんな負い目のせいで、回された腕には対処できなかった。 23:18 hikami >【茉莉】「……“やくそくはなかったことになった”のよね……?」             ふわり、と、相手の体へと回された抱擁。右の手のひらは相手の胸元へと、左の手のひらは抱き寄せる様に腰元へとそれぞれ触れ、くす、と……囁く様な笑みの響きは耳朶へと落ちる。探る様な、そんな、響き、そのまま……             「………さぁて……“いま、まりかは、どこにいるのかしら”?」             くすくす、くすくす、と、甘く、妖しく…吐息の様な愉しげなワライゴエ…そんな仕草のままに、ぺろり、と、軽く、耳朶を舐めた。 23:22 rouge_ >【まりか】「ひぅ……ん…!?」              びくり、と、身体を震わせる。 まさかそんな、急にそんなことをされるなんて思っても…思ってはいたけど覚悟はしていなかったから、覚悟不足だ。 思わず、つんのめるように声が上がってしまう。              「ゃ、やめて、ください、私、そういうことしにきた、わけじゃ……」              茉莉を振りほどこうと、回された腕からにげるように。 23:26 hikami >【茉莉】「……あら、さっき私は……アナタを連れ込んだわけじゃない、扉を開けただけ……んふふ、一度襲われそうになったのに無用心ねぇ……?」             舐めた舌先はそのままに耳朶を擽り、抵抗の腕を萎えさせようとか唾液濡れにした唇で軽く食む。それでも膂力は……恐らく相手の方が上、だろう。逃れようと思えばこそ軽く動ける程度の力でしかない……それを理解して尚“襲う”動き。指先の触れた胸元はそのまま…ふにゅ、と、柔らかくするつもりのいたづらが少し強く、指のカタチに歪める程度の動きとなってしまった。 23:34 rouge_ >【まりか】「ん……ぅ…っ……」              部屋に、小さな声が響く。 慣れきった、指としたと唇の動き。 本で聞きかじり、恐る恐る触れる程度の知識では、そんな手管には対抗できずに、漏れる声。              「やめ……てっ…!」               それでも、振りほどく。 だが、             「ぁ…っ…!?」              足元ががくりとゆれて、後ろへと転倒する。 ……不味い、と思いながらも…。 23:38 hikami >【茉莉】「……んふ……―――」             くす、と……解かれるがままに腕が離れる―――…ふわ、と、軽く身を揺らがせただけ、襲いきれないまでも“解かれる”事にも慣れているのだろう、だからこそ……転がる姿すらも愉しげに眺め、そのまま蛇の様なすべる動きで相手の上へと覆いかぶさった             「……もう一度聞こうかしら。……“アナタは、何処にいるの?”んふふ……あははっ……あんな、更衣室なんてアブナイ場所じゃあない、ちゃぁんと……二人っきりのお部屋よ?それにぃ………」             甘く、柔らかい動き、それだけを見ればアイスルモノへとする行為。そっと、指先を相手の太腿へと這わせた。 23:46 rouge_ >【まりか】「あ……ぅ……」              じり、と、背中ではいずって逃れようとする。 だけど、相手はそれに、ぴたりとついてくる。 こんな状況だって、何度も経験しているのだろう。 戦いは、場数がものをいう。 此れだって、戦いであって……圧倒的に不利な自分を、自覚してしまう。              「茉莉……わたし……こういうつもりで、ここに来たわけ…じゃ…っ…」              太股に感じる相手の指の感触、這い上がってくる蛇…そんな印象。 その蛇は、小さいけれどきっと猛毒を持っているのだ。  23:51 hikami >【茉莉】「……んふ、じゃあ、どういうツモリ?」             くす、と、愉しげな響きと共に指を這わせ、覆いかぶさるようにと体をずらす。空いた左の掌は膨らみへと伸び、やんわりと、淡い弄りを与え初めていた             「……“私の部屋で二人きりになること”―――その上でなぁんにもされない、だなんて……んふふ……甘いって、思わなかったの?それにぃ……」             クッ、と、喉を震わせるのは…僅かに見える怯えの色を察してのモノ、ふわり、と、その太腿の指先が内腿へと伸び、緩くスカートをめくり上げていく             「……タノシミにしてたコトを取り上げられてそれだけ、って……ヒトリだけシアワセになるんじゃぁ、まりかは……ズルイと思わない?」             なんて、コトバ、揶揄の響きすら乗る“毒”を、吐息に乗せた。 23:58 rouge_ >【まりか】「ずるいと、思ったから………。 ちゃんと答えを出さないとならないって、思った、から…っ。」              慣れない体勢と、慣れない刺激と……やはり、取引を持ちかけておきながら一方的に破棄する負い目。 押し倒されてしまった経緯から考えれば、お人よしでしかないような葛藤だが……叶まりかは、そんな人間なのであって。指が這い、捲りあげられいく衣類に、頬が自然と高潮する。              「ん…っ…ぅ…私と、こうする以外で……茉莉が幸せになるのって…何…なのかな?」              ちゃんと言葉にしなきゃ、通じるものも、通じないんだ。 ………正直に言えば。 言えば、分かってくれるって思っていたから。  00:03 hikami >【茉莉】「―――……さぁ、何かしら?んふふ……私が欲しいのは快楽だもの、アナタのヌクモリと、あまぁいあまぁぃ声のイロ………」             火照る色に煽られるのか愉悦の笑みはさらにと深まり……する、と、そのまま下着が曝け出される寸前、指先の感触を股布の方へとずらし、滑らせ……クッ、と、軽く、曲げた             「……悪いようにはしない、イタクはシないわ?それは……ちゃぁんと“ヤクソク”してあげる。“まりかが、私に抱かれるなら、きちんと感じさせてあげる”わ?んふふ、ヤクソクしないでえっちしたら―――その保障はちょぉっと、できないかもしれないけれど、ね……?」 00:10 rouge_ >【まりか】「んぅ……っ!?」              自分の指で触るより、ずっと浅く触れられているだけのはずなのに。 身体が、一瞬だけぞくりとした、得体の知れない何かを覚える。              「……でも、だめ…っ…。 こういうこと、しにきたんじゃ…ない…。 そんな約束、しな…いっ……。 だから、別の約束に、しよう? こんなのじゃ…なくて……2人とも、納得出来る事を、さがそ…っ?」 00:16 hikami >【茉莉】「んふふ………―――ほぅら、良い声よぅ?」             くっ、と、緩く曲げる指先、軽く、ほんの軽く……割れ目へと押し付け、カタチを浮き出させる様にと浅く、淡く、擽るようにと弄ぶ。いっそ焦らす程度の淡い愛撫の動きではあれども……             「……へぇ……?じゃあ、まりかは私とどんなヤクソクをシたいの?んふふ―――私が、まりかに欲しいのは……」             緩く、その胸の稜線を撫で、煽り、浮き出させる様に、薄いブラウス越しに下着のラインを手繰るように……             「―――アナタとのあまぁぃあまぁぃ一時、だもの?さぁて―――どぉしたら納得してくれるのかしらぁ……?」 00:22 rouge_ >【まりか】「一緒にご飯食べたりとか、一緒におしゃべりしたりとか…そういう、普通のこと、友達…みたい、に…っ…」              口から漏れる、青い少女の言葉と、時折漏れる、桃色の女の吐息。 少女でいたいのに、茉莉の指が、思考を女にスライドさせていく。              「すく…なくても…こんなやり方じゃ、なっ…ひゃ…ん…っ…納得、しないっ……だから、ちゃんと…はな…そ…?」              それでも、言葉を紡ぐ。 納得の行くように、話そうと。 00:29 hikami >【茉莉】「ざぁんねん……私に味覚は無いわ?だからご飯は食べても美味しくないの、おしゃべりするだけじゃつまんないもの?フツウのコトは……“幽霊”の私には関係のないコト……狭間の私は享楽を愉しむだけ、だもの?それともぉ………」             くっ、と、すべる、指、紡がれるコトバに混ざる色を察してのモノなのだろう、徐々に深く食い込ませ、露骨に女の声を愉しみ、僅かづつではあれど感じ取れ始める感覚に愉悦の笑みを浮かべた             「……猥談でもする?んふふ、まりかのえっちな妄想をたぁっぷり聞かせ…」             ―――瞬間、鳴り響く……最近になって時折聞く様になった、妹の設定した“オト”……そんなモノに反応したのだろう、ひく、と、少女の体が一瞬こわばり、言葉が不自然な形にと途切れてしまい、その指からも力が抜け、覆いかぶさる動きが…はっきりと、とまる、どころか……緩く、身を起こしかける位置、見ようによってはその“着信音”によって少女を解放した、ともとれるだろうか。 00:36 rouge_ >【まりか】「………ん…ぅ…」              改めて、目の前の人が、自分の接してきた普通、と違うのだと思い知る。 これなら…まだ、ヌルや八鬼のほうがよほど、人間的だ。 それでも、違うと分かっていても……言葉を紡ぐのは、やめない。 抵抗もやめない……私は、これでいいんだって、そう信じてるから。 熱に浮かされそうな頭をふって、断続的に漏れ出る吐息を深呼吸でかき消す。              「………っ…!?」              押しのけたからだが、思いのほか簡単に、外れる。 するり、と、抜け出られてしまう。             「………え?」              拍子抜けなくらいに。 立ち上がり、距離をとる。 00:42 hikami >【茉莉】「………―――全く……んふ、ざぁんねん………」             ぺろり、と、つい先程まで少女の下肢を弄っていた指先を物足りなさげに舐め……くす、と、それでも崩さぬ余裕の、笑み。緩く瞼を閉じ……―――             「……あの電話を放置すると“妹”に怒られちゃいそうなんだもの?だから今日はオシマイ?本当は続きがシたかったならぁ……―――すこぅし、向こうで待ってればシてあげるわ?」             クッ、と、喉を鳴らし、ふわり、と、髪を翻し……携帯へと向かう。ゆっくりと、ゆっくりと―――……まりかをか、電話の向こうの相手をか…それとも“妹”をか、焦らす様な、緩慢な動き。 00:48 rouge_ >【まりか】「……また、くるよ。」              まだ、少しぼうっとする頭を振って、はっきりと答える。              「でも、その時はこういうことをするためにくるんじゃ、ないから。 今度は、ちゃんと押し倒されないようにしてくるから。 ちゃんと、2人で納得できるやり方、探すんだから。」              自分に溜まった熱を吐き出すように、そう、言葉を残して。 踵を返す。  00:52 hikami >【  】「……―――ええ、また……いずれ、お逢いしましょう」             緩く拾い上げた携帯電話、零す言葉の響きは……矢張り少し甘く、それでも先程と比べれば圧倒的に落ち着いた言葉の響き。ぱたん、と、閉じる扉のオト……“ヒトリ”になった頃合を見計らい、通話のボタンを……――― 【茉莉】『随分“良いタイミング”ね、紫苑?』―――そんな、コトバを耳にしながら、軽く深呼吸した後に…押した。 00:56 rouge_ >【まりか】「………はぁ。」              エレベータに乗りながら、溜息をつく。 乱れた服を、誰も居ない空間でこっそりと直しながら。 ……浮かんでくるのは、茉莉の指と言葉。 甘い吐息と熱。              「………そういうことが、したいんじゃないのに。 ………どうすれば、分かり合える、かな。」              それを振り払うように、言葉を紡ぐ。 エレベータが揺れて……扉が開いた。              「…甘いこと、言ってるよね。 でも………此れが、私なんだ。」