21:07 hikami >「無理に使う必要なんて無いんです。あなたの力である事には間違いありませんから、まずは少しづつ慣らしていくと良い」 21:07 hikami >フォローを買って出た……と、言うよりも彼女のマスターから押し付けられた、と本人は言っていたのだったか…… 21:07 hikami >彼女そのものは“これ”をもっているわけではないらしく、やるべく事は“いつもどおり”とも言えた。 21:07 hikami >【燐】「ふぅ…………にしても、これはどうにかならないのかしらね………」 21:07 hikami >訓練所の壁に寄りかかり、小さく溢す嘆息には若干の熱っぽさが混ざる。 21:07 hikami >白人種とも間違う程の色白はそんな頬の熱すらもあっさりと浮き上がらせ、滲む汗は運動量のわりに多く…肌に張り付く服が少し、不快。 21:07 hikami >もう少し休もうかとも思ったが……時間的に少し、不味いかもしれない。 21:07 hikami >格段に安全性の増した状況になったとはいえ、少し拙い部分はある……ほぅ、と、零れる吐息こそ、その証拠の一端ともなるのだろう。 21:07 hikami >余り、心配をかけたい訳ではないのだ、ふる、と、軽く頭を振ると訓練室のロックを外す。 21:07 hikami >軽く……シャワーでも浴びて落ち着こう。 21:07 hikami >それで休憩室で漫画を数冊、読み終わった頃ならきっと………頃合だ。 21:07 hikami >聞きたいことも、言いたい事も、いろいろとある。 21:07 hikami >だったら……… 21:07 hikami >―――そろそろ、彼女もこの辺りにくる時間、少し、時間をずらそうか、なんて、扉を……あけた。 21:13 ballock >【風華】「さってと…今日はどのくらいにしようかな」 21:13 ballock >何時もどおり学校部活からの帰り、最近は春奈の護衛を尚也と交換する頻度も増えて(というか増やした?) 21:13 ballock >訓練室へと向かう、そしてちょうど扉が開くのを見て――そこから姿を見せたのは見覚えがある少女 21:13 ballock >【風華】「……燐?」 21:13 ballock >此処何日間か会わなかった少女、姿自体あまり見かけなかったので少し心配になっていて 21:13 ballock >  21:13 ballock >思わず軽く駆け寄った 21:13 ballock >  21:17 hikami >【燐】「ん……」             一点、と言う意味ではその熱っぽさが原因……注意力を働かせて居なかった、と言うのが“敗因”なんだろう。二点目は……きっと、甘え。相手の気配を心地よいものと感じてしまう所為で、強いて反応する必要すらない…自然。それでも今日のタイミングならば……             「ふ、風華っ………」             …慌てて、時計を見上げる。嗚呼、そうか……うっかり眠ってしまっていたのか。己の目算よりも1時間ばかりずれており、だったら……来たっておかしくはない、か             「……こんばんわ、風華。ちょっと久しぶり………ごめんね、自分で言い出したのに、帰り……しばらく寄らなくて」             それでも、逢おう、と思っていた事には間違いのない事実。なるべく訓練の邪魔をしないように、と…ずらそうとしただけ、なのだから。 21:20 ballock >【風華】「謝らなくてもいいよ、燐」             何時もどおりの微笑みを浮かべて、しかし訓練室を使うって言うのは珍しい気がしてふと気になる             「訓練するなら言ってくれれば手伝ったのに、大丈夫疲れてそうだけど?」             ふと様子がおかしい燐にちょっと心配げになって 21:24 hikami >【燐】「…うん、ありがと。ちょっと………色々あって、落ち着く、っていうのかな。考える時間、欲しくって」             ふわ、と、見上げる視線はそれでも柔らかく、口元に浮かぶのは照れくさいような笑み。最も……少し熱っぽいのまでは隠せないのだろう。風邪っぽい、と言い換えられるかもしれない             「…うん、それも、なんだけど…後でにしようと思ったんだけど、今……風華の顔みちゃったら我慢したくない」             こういった我侭を言える程度には…甘えていた。その程度の自覚はあり、そのことそのものに気恥ずかしい様子を見せるわけではないのだが             「…訓練、する所、だったのよね。……先に邪魔、しちゃってもいい?待ってた方がいい?」 21:26 ballock >【風華】「訓練は後でもできるし、先にでいいよ」             燐の頭を優しく撫でて             「でも、大丈夫?風邪引いたりとかしてない?」             なんだか熱っぽいその表情に 21:29 hikami >【燐】「ん……」             軽く眼を細め、鼻を鳴らす。髪は…少し汗が残るのか若干湿り気を帯びていた             「……うん、大丈夫。ちょっと変な感じだけど………仕方ない、みたいだし。とにかくじゃあ……中、もどろう?」             示すのは己の背後、開けっ放しにしていたままの扉である。シュミレーターは起動されておらず、実際に肉体を動かし、行使するための設定でもあり……幾重にも、出力オーバーを警告し、強制的に魔力を開放させる為の、所謂“事故防止”を前提とした室内設定が成されていた。 21:32 ballock >【風華】「あ、うん――」             燐の言葉に後をついていって…周りの設定状況を見て一つの推論に至る――まさか…             「燐…どんな訓練してたの?仕方ないって――もしかしてあの“力”を…?」             使わないようにして、と言った。まだ燐には危険だと思ったから…でも隠れてその訓練をしていたなら――そう思うと微かに表情に苦しいモノが混じってしまって 21:36 hikami >【燐】「………うん」             こつ、と、部屋の中まで入り込めば……一先ずは二人きり。そして、此処、ならば問題はない、なんて思えば振り返り、視線を僅かに彷徨わせた             「…どうしても、欲しかったから。あの力が……ううん、欲しいだけじゃない。“もうあんなの”嫌だったから、制御できるようにならないと、って。……風華の所に迎えに行かなかった日は全部、こっちの訓練してた。おなかが痛くなっちゃう事も多いし、背中だって……今は―――…」             ぽつ、と、言葉を区切る。これはきっと……             「………飛べない」             ―――弱点に、なり得る部分、だから。 21:41 ballock >【風華】「“暴走”はもう大丈夫だって…それに、訓練で体調を崩してたらそれこそ…」             本末転倒だ、と――             「“Lapute”はもう無いんだから――」             飛べない……その言葉に言葉が止まる、ちゃんと見ているべきだった…後悔の念が出てしまって 21:46 hikami >【燐】「……翼がね、出せないの、この間から……一回背中が凄く熱くなった時があって、その時から、変。マナそのものは上手く回ってるし、他の魔力に影響は無いし………繰りそのものにも影響がそんなに出てない、けど」             とくん、と、軽く“流す”だけで高鳴る鼓動、下肢に“在る”事のわかった熱を意識してしまった所為か             「…“翼”だけが、何度やってもだめ。上手くいかない、の。―――ね、風華。………“Lapute”って、何?」             言われた言葉に、半ば、の確信があった所が…固まりそうになる。こつ、と、一歩、相手の側へと歩み寄り、その瞳を覗き込む様にした。 21:48 ballock >【風華】「――っ」             しまった、思わずついて出てしまった言葉…そしてその問いにピクリと反応する             「それは……」             今、話しても良い事なのだろうか――まだ早いと思う…思うがそれで納得してくれるだろうか。そんな思考で言葉が止まって 21:51 hikami >【燐】「……やっぱり……」             軽く、視線を俯かせる。どう、していいのか……どう、返せば良いのか。矢張り畏れる心と、それ以上に…さっきの、温もり。そんなの、比べるまでもない―――……             「…………いつから、知ってたの?私が……“バケモノ”で“エルフレアで造られた兵器”だ、って」             …言う言葉は気負いも、悲哀も無く、試す、が近いだろう。僅かに見せるのは不敵な笑み、ひょい、と、あげた視線はまっすぐに風華の瞳へと向かう。 21:55 ballock >【風華】「っ!?」             次に紡がれる言葉に驚きを隠せずに燐を見る             「燐――どこでその事を聞いたの!?」             自分からは話していない、尚也には言ったがあの時他に人の気配は無かった…なら?いやあの人の性格からソレはない。燐の保護者のあの男も知らないはずだ――隠せない驚きは全てを知っていたようで強く肯定していた 21:59 hikami >【燐】「やっぱり………知ってたんだ。じゃあ……―――私の繰っていた力が…冥界のモノもあった、って言うのも…知ってた?」             いっそ、珍しいものを見れたのだが……それを堪能する余裕は矢張り、無かった。これが相手の“嘘”を破ってしまう最後の言葉ではない、なんて保障は…ヒトツ、しか、なかったのだから             「…………この体に流れてる血は異世界のもので、生物学的には“人間”と一緒だけど……“天使”の魂を人工的に植えつけられて、冥界の力でそれを無理やり押さえ込んで……―――そんな兵器、だったのよね。丁度…偶然、うん………偶然。私の力の事、しってる人に……教えて貰った、んだ」             どくん、と、鼓動が、高鳴る。きぅ、と、下肢に走る鈍い痛み……怖いなんてものじゃない、どうすればいいか、なんて判らない、でも……今は、ぶつからなければならないとき、なんだ。 22:03 ballock >【風華】「――」             言葉が出なかった、何故ソコまで…自分でもあの後調べて知った詳しい内容まで知って…そこまでの内容はまだ尚也にも話してないのに             「知ってる人…居たんだ…」             視線が自然と下を向く、誤算だった。燐はどう思ってるんだろう、自棄になってないのか…そこが強く心配で 22:06 hikami >【燐】「……凄く、悩んだ。だって………風華に辛い思いをさせた人と…“おんなじ”だったら怖い。尚也から全部を奪ったのと“おんなじ”だったら怖い。………何をどう言い繕ったって冥界のチカラだなんて、バケモノでしかない、ウィザードだなんて言っても……棄てられた兵器だった、なんて……―――それで嫌われたらどうしよう、って、凄く、凄く……悩んだ。だから、ごめん。―――逢いに、行けなかった。」             それがここ数日、出向けなかった理由、なのだ。顔をあわせるならば少なくとも……制御、しなければ、なんて己に枷を嵌めた所為でもあった。 22:10 ballock >【風華】「――」             こんな事なら、もっと早く話してしまうべきだった。と今更の後悔……思わず燐を抱きしめた             「そんなの、関係ないよ……“燐は燐”なんだから…そんなの関係ない…そんな事で…」             見捨てたりなんてしない――“アイツ”とはなんの関係もない“力”がどうとか関係ないのだから 22:15 hikami >【燐】「…わっ……!?」             かぁ、と、頬に朱が上る。動きは完全に予想外、若干慌て気味の声音は……恥じ入り、反射でもあるのか一瞬身を強張らせる。ふわり、と……ああ、それでも感じる……             「………うん。風華は…言ってくれたもんね。絶対に…一人になんてしない、って。怖くて、どうしようもなくって、どうしようって迷って………ちょっと遠回りしちゃったけど……案外、悪くないもの、ね。―――気付いたら随分私、此処に……“友達”が居たみたい。今の風華ともね、同じこと言ってくれた子、いたのよ。“燐さんは燐さんですから”って。……それどころか、理夢も…私がどんな嘘をついていたって良い、って言ってくれた。」             次第に声が濡れ、霞み……ぎゅ、と、縋るように腕の力が強く…強張る。 22:20 ballock >【風華】「そう、なんだ…良かったね燐」             友達ができていた、という言葉が凄く嬉しかった――そう、思えるようになっていて嬉しかった――少し見ない間に、この子は私が思う以上に…             「うん、“一人にしない”って…あの言葉は“嘘”じゃないんだから…」 22:25 hikami >【燐】「尚也と、風華のおかげ……シュナも、かな?……“あの日”から…」             言うのは…暴走し、暴れた、あの事件。良くも悪くも最大の転機は…そこ、だろうから             「………怖いものが増えた。それ以上に……欲しいものも、いっぱい。うん、有難う、風華……信じて、良いんだよね?ずっと―――ずっと、嘘ばっかり吐いてきたうそつきの私、だけど……風華のこのあったかいのは…“嘘”に、しなくて……良いんだよね?」             ぎゅ、と、強張った腕を背に回し、顔を…否、体全体を押し付けるようにときつく抱きしめ、縋る。涙声になってしまうのも隠すことなく……もっと、色々と“覚悟”は、あったのだ。それでも……             「―――嘘、に、したくない。私は………一人に…なりたく、ない…一人で生きていける、って思ってた、でも―――もう、絶対……無理……!」             …受け入れて、もらえたんだ。怖がらなくって……よかったんだ。 22:28 ballock >【風華】「私がそういう“嘘”はつかないのは知ってるでしょ?」             ぎゅっと抱きしめたまま、優しく問いかけて             「ごめんね……話さなくて…余計に不安にさせちゃって…」 22:32 hikami >【燐】「……風華……自分の事は我慢、するから。……私を傷つけないように、って……優しくしてくれてるだけなのかも、って―――ごめん、ちょっとだけ……疑っちゃった。こわ、かったから……―――ううん、私も、直ぐに聞きに行けばよかったのに、自分が……っ―――……でも、もう、大丈夫」             強張った腕から少しだけ、力が抜ける。涙交じりになりそうだった声色もどうにか、落ち着いた             「……私は……自分を嫌いになる資格なんて、無いのよ。だって、じゃないと―――好きって、言えないし……言って、貰えないもの。私は………」             こく、と、喉が、鳴る。泣くな、笑え、と、一度…言い聞かせて             「……思ってたより、弱かったみたいだから」 22:37 ballock >【風華】「燐……」             泣かずに笑おうとする燐を優しく撫でる             「弱くてもいいんだよ――それに気づければきっと…」             自分自身を受け入れられる――本当の意味できっと生きていける             「良かった…ほんとに、自棄になってたらどうしようって心配だったよ?」 22:41 hikami >【燐】「………っぅ……」             嗚呼、まずい、そんなのでうっかり……泣きそうに、なってしまった。少し涙ぐんだ視線、それでも眼を細め、甘える様にと相手へと頬擦りをむけた             「………………ちょっぴり、自棄になりそうだった。どうにかして、って、こんなの―――嫌、だから。何もできないで、バケモノの力なんて………無理やり押さえつけようとしてた。それでも……私、なんだって気付かせて貰えたから。ね、風華……―――」             今度こそ……言葉が、詰まる。胸に顔を埋めたまま、視線、なんてあげられず……とくん、と、残る緊張に…身を強張らせた 22:45 ballock >【風華】「ソレに気づけたのは燐の力でもあるよ、頑張ったね燐…」             優しく、ただ優しく抱擁を返し。多くは言葉なんて要らない気がして。燐を気づかせてくれた人たちにも感謝をして 22:47 hikami >【燐】「………じゃあ…………」             こんなの、ずるい、って、判ってる。ぎゅ、と、胸が……痛い。それでも、ううん―――ずるく、たって……             「………が、がんばったご褒美、とか……その…え、っと―――おねだり、しても……良い?」             常の戸惑い、所ではない。珍しく声が一部裏返り、動揺と緊張、そんなものを隠す余裕すら、無くしていた。             「……その、凄く………………へん、だけど」 22:50 ballock >【風華】「おねだり…?私にできる事なら、良いけどあまり無茶なお願いは自信ないよ?」             なんだろう、と思って 22:52 hikami >【燐】「……え、っと………」             こく、と、喉が、なる。良い、なんて、うん……大丈夫、大丈夫―――大丈夫…………             「……―――キス、の、仕方………教えて」             殆ど掠れた響き、聞こえたかどうかがそもそも、か…… 22:54 ballock >【風華】「は、え…?」             あまりにも予想外すぎるというか何と言うか――聞こえてきたお願いにちょっとマヌケな声が返った             「え、えぇと…き、キス?」             聞き返した 22:59 hikami >【燐】「……っぁ、え、えっと、その、ね………?」             嗚呼、聞こえて、は、居るか。それでも聞き返されればやっぱり……恥ずかしい、のだろう。それでも、と、一度小さく深呼吸―――入ってくるのは至近距離にある相手の吐息と、暖かな温もり、ふわりと、微かに漂う相手の匂い……余計に、鼓動が高鳴る。嗚呼、やっぱりそうなのかな、なんて何処か遠く、冷静に見る自分も居て             「……し、たこと……普通に、キス、したこと…無いから。勢いで“あの時”にしたヤツアタリみたいなの、だけじゃ……寂しいし。…―――それに」             ぽつ、と、小さな、ほんの、小さな、呟きに落ちてしまう最後の言葉は…             「…風華と、キス……したい。好き……だから。」             ―――きっと、最大の…自爆。 23:04 ballock >【風華】「キス…の仕方…かぁ…」             好きだから、と言われ…どの意味かでも悩んだ――外国の人は挨拶にキスをするとかそういう事もあるとか無いとか…昔の仲間もなぜかそういうのが混ざってたし、そういう人が教えたのか――なんて色々思考が流れる             「ん、一回だけ、だからね?」             同性っていうのもあり妹っていう観念もあるから、それだけなら…なんても思って抱き寄せた身体に隙間を作って燐と視線を合わせ 23:08 hikami >【燐】「………ぇ……?」             一回、だけ。響く言葉に微かに除くのは動揺、だろうか。戸惑い、それでも、と…             「……う、うん。……教えて、風華。キス…―――したい」             とく、と、鼓動が跳ねる。絡む視線は間近、吐息すらも触れ合える位置、とく、と、鼓動が、鳴る。思わず……             「……好き……」             掠れる吐息と共に、瞼を、閉じた。 23:11 ballock >【風華】「(ぅ……いざとなるとやっぱりコレ…かなり恥かしいなぁ…)」             同性相手とはいえこの状況はかなり恥かしい、訓練室のカメラの死角になってる位置なのは幸いではあったが…一回、うん、そう覚悟を決めて、唇をそっと優しく重ねた―― 23:15 hikami >【燐】「………ぁ、っ……」             ひく、と、背が…思わず震えた。暖かな感触、嗚呼……             「んっ………」             ぎゅ、と、一回……少し重く残るその言葉の所為か腕に篭る力は強く、ぎゅ、と、不器用に首筋へと手を回し、背伸びの形で此方からも唇を押し付ける。……今までで一番の、近い距離。少し濡れた感触が暖かくて、やっぱり……キス、は…シアワセなんだな、なんて―――どれぐらいか、時間も判らないまま、ただ相手の感触と、ぬくもりと、吐息と…そんなものスベテを、感じていた。 23:18 ballock >【風華】「……ん…」             暖かく柔らかい感触――微かな心地よさを感じながら、時間にすると10秒にも満たない時間で唇を離す…             「こんな感じで、よかったかな?」             流石に恥かしさからか頬が熱い…誰にも見られてないよね。なんて危機感も持ちながら 23:22 hikami >【燐】「……っぁ…………」             甘く、濡れた微かな吐息。とくん、と、鼓動が乱れ……嗚呼、ちょっと落ち着かない。それ以上にシアワセで―――             「………」             危うく、もっと、と、言葉が漏れかけ…こく、と、喉を鳴らす。言葉を飲み込み、染まった頬を隠すこともせずに…             「………うん、ありがとう、風華。すごく……幸せ、なんだね、キスって。……教えて貰えて良かった。―――…寂しい思い出にならないで、良かった。」             ふわり、と、少しだけ子供っぽい、淡い笑み。口付けによる高揚の残滓か目端も微かに赤く、うっすらと、瞳が濡れた所為で目じりに涙の様なモノが滲む。 23:23 ballock >【風華】「あはは…流石に恥かしかったけどね」             照れっぽく頬を掻いて、ほんとになんというか恥かしげであった 23:26 hikami >【燐】「……私も、ちょっとだけ。でも……それ以上に幸せ、だもの。―――ん……キスが…最高のご褒美かも。ちょっと……欲張りすぎちゃったかな……」             ぽふ、と、再度抱擁し、額を擦りつける様にと甘える動き。ぎゅ、と、抱擁の腕もまた、少し強くなった             「……ちょっと前まではこうしてだっこしてもらったり…撫でてもらうだけで凄く幸せな事だって思っていたのに………色々新鮮、人に、本当の意味で…優しくして貰えたのなんて、此処にきてからだもの」 23:29 ballock >【風華】「意外なお願いだったけどね」             あはは、と軽く笑って             「うん、幸せって思えるなら良かった…きっと燐はこれからもずっと魅力的になれるよ」             そして何時もの微笑を浮かべて優しく撫でた 23:33 hikami >【燐】「………だと、いいんだけど。じゃ、ないよね。……そうなれるようにしないと」             ―――もっと、好きになって貰いたいし……尚也にだって、ちょっとぐらい悔しがらせてみたい。くす、と、悪戯げに…それでも常の冷徹なものではなく、子供の悪戯、といった風体で             「――……好きなのは、本当だからね、風華の事……―――風華には…“嘘”を、つかないようにする。ちょっとずつ“嘘”を減らしたい、って思えるようになったから……そっちの練習、にも…付き合ってよね?」             きっと“つけない”だろう、もう……この掌の感触には…抵抗なんてできやしない。頬が緩むのも、心が温かくなるのも……止められやしないんだから。 23:37 ballock >【風華】「うん、わかった。頑張ろうね燐」             微笑を崩さず素直に応援の意思、肯定の意思を込めて――             「うん、尚也さんが悔しがるくらいになれるように、ね」             少しイタズラっぽくも笑みを浮かべて、決して柔らかいとは言い難いその掌で燐の手を優しく包んだ 23:44 hikami >【燐】「うん……勿論よ。少なくとも5年はハンディがあるんだもの。………絶対、もっと魅力的になってやらないと」             それでも今は……もう少し甘えていたい。寄り添わせた身を心地よく、包まれる掌の温もりを幸せに、自分の好きなその感触を此方からも握り返し、包まれる暖かさに頬を緩めた。 23:44 hikami >好きな人の温もり、きっとこれは……“好き”なのかもしれない。キスの暖かさと、心地よさと……一回だけ、の、寂しさと。 23:44 hikami >それでもまだ先はわからない、なんて勝手な言い訳を胸に、今は幸せな感触を少しでも忘れないようにと刻む。 23:44 hikami >私は、一人じゃない、一人、なんかじゃ、ないんだ。 23:44 hikami >だって―――………好きな人だって、たくさん、できたんだから。