19:45 hikami >―――ロイヤルガード内、訓練施設――― 19:45 hikami >少女は……矢張り、とも言うべくか“忠告”など初っから無視し、己の目的の為にと隙を縫ってはこの施設を使用し続けていた。 19:45 hikami >“隙”を狙う理由なんて簡単な話、これが……相応に危険である、という認識はあるのだから。 19:45 hikami >万が一にも同席者に怪我を負わせないよう、それでも“被害”を己にも与えぬようにと部屋全体に一定以上の魔力暴走を制御するリミッターを設定しながら。 19:45 hikami >以前と“同じ”状況、以前と“似た”状況……遅々として進まぬ掌握の作業は、それでも…… 19:45 hikami >【燐】「…ちょっと、困ったわね…………」 19:45 hikami >以前聞いた己の力の真実…の、一端、それを認識したからこそ、その存在を感じ取る所までは出来るのだと思う。 19:45 hikami >否、だからこそ……今までの“翼”に感じるほんの微かな違和感。 19:45 hikami >【燐】「………こういうの、ってのはちょっと予想外、だけれど……」 19:45 hikami >ほぅ、と、溢す吐息が少し、熱を持つのが…煩わしい。 19:45 hikami >把握して以降、魔力を通した後に感じる体温の上昇、それが不快感として汗を滲ませ、具象化できぬ“力”の溜まりが不安定な形状で両掌と背に纏わりつき……――― 19:45 hikami >【燐】「…―――」 19:45 hikami >何事か、ぽつり、と、一言……そんな一言で幾度目かのエラー音が響き……周囲に溜まっていた異界を根源とする魔力が、霧散して行った―――…… 19:49 ballock >【マナ】「……予想通りというか何と言うか、ですね」 19:49 ballock >ぽつりと呟いた燐のすぐ後ろ、唐突にロックを開け入り口の壁によっかかり 19:49 ballock >溜息をつく少女がソコに居た 19:49 ballock >【マナ】「人の忠告完全に無視してると思いましたよ」 19:49 ballock >ただでさえ強気そうな瞳をさらに細めて、燐の事を見据えていた 19:52 hikami >【燐】「っ……」             ぴり、と、手首に走る小さな痺れと疼き……まだ、駄目かと、軽く手を振り、同様に残った痛みを振り払うようにと手首を回す。問題は、ない―――寧ろ…             「……そりゃ、そうよ。忠告を大人しく聞いた結果に待っているのはただの……オワリだもの」             背後の声色の方が余程“問題”だろう。くるりと、背後を振り返りつつ緩く肩を竦めた。 19:55 ballock >【マナ】「少しは身の程を知ったほうが良いと思いますよ燐。貴女の力なんてどう足掻いても“エンジェルシード”はおろか“メルクリウス”にも劣るという事を」             終わりも何も、無理して終わるほうがよほど意味の無い終わりだろう。と溜息をまた一つついて 19:59 hikami >【燐】「……私だって“神様”に勝てるなんて思っちゃ居ないわ。」             向けられる溜息、そんなものは予想のうち、でもあるのだろう。此方とて…もう、退くつもりはない。こつ、と、靴音を響かせ――若干、熱に浮かされた危なげな足取りではあるが――相手の方へと歩み行く             「…それでも何とかしてみせる。貴女が言ったのよ?“強すぎる天使の魂を抑えるために冥界の力を使っている”―――第三者たる私に、そんな綱渡りのシステムがちょっかい出している余裕があるとも思えないもの」 20:04 ballock >【マナ】「“何とかしてみせる”…ですか。意地でどうにかなる物ではないんですけどね――大体何故そこまで拘るんですか?」             眉を潜めて             「癒し手として腕を伸ばす事もできれば“夢を操るモノ”としての技量を伸ばすだけでも現状の打破には充分だと思うんですが…誰かの“力”になりたい、“隣”に立つ事も可能では?」             安易にそこにある力に手を伸ばす。わざわざ危険な方向に…諸刃とも言える方向に何故そこまでして歩むのかがイマイチ理解できずに 20:10 hikami >【燐】「……―――こうも言ったわよね“私の中に完全に溶け込んでいる”…場所が何処かを探す事は無意味、同化している“私”なんだ、ってね。だったら制御はしなきゃならない。勿論、新しいチカラを手に入れたいって言う想いも強いけれどね。…だったら放っておくには“爆弾”過ぎる。手を出しても同じなら…結果が出れば好転する方に、賭けるわ」             汗の残る額を軽く拭い、張り付いた髪を煩わしげに払い、背の側へと放り、片手を腰に。そう身長も変わらぬから見上げる必要が無いのは好都合、か             「…ユメの繰りではそこらのヒトに負けるつもりはない。癒しの腕じゃ……私よりもぜんぜん上手が、居るわ。でも、私は―――剣を覚えた。兵器のチカラがカラダにある、っていうなら……私は、私のやれる事を増やすだけよ」 20:13 ballock >【マナ】「ええ、言いましたしその通りではありますが」             一つまた息をつく             「“力”で捻じ伏せる以外に法を持たない貴女では“結果”も見えてるとも言ったはずですが?」             決して友好的とは言えない口調、まるで面倒ごとを増やすな。とでも言いそうな 20:19 hikami >【燐】「…それは、辞めたわ。言ってくれる人が、居たのよ。“私は、私だから”ってね。別の子も“私が嘘をついていたとしたって好きである事には代わりが無い”って。―――何の事はない、私は……過小評価だったのよ。棄てられる事に慣れすぎた、そう、であると思っていた……―――敵は、捻じ伏せるものだ、ってね。最後のモノに関しちゃ、今だって変えるツモリはない、剣を以って打ち滅ぼす事にもなんら、躊躇いは無いわ。」             でも、と、一度言葉を区切り…懐、衣服の中へごそり、と、手を潜り込ませ……小さな布包みをヒトツ、取り出した。 20:21 ballock >【マナ】「貴女にとっては“冥界の力”も敵に類するのではないんですか?」             そんな言葉を投げかけながらその包みを見て首を傾げる 20:31 hikami >【燐】「ええ、勿論“冥界は敵”よ。“裏界”と同じく、ね。……でもその“裏界”のおかげで……救われた子が居る事もしった。その子が“燐さんは燐さんだ”って、言ってくれた……私のチカラで助かった、ともね。出自を悔いる事も、そう。―――“今更”だって、気付かせてくれたから。それに…私はもう、繰り返すつもりも、無いわ。絶対に破れない“約束”が、あるもの」             取り出した布包み、それを開き…見せるのは銀色の小さな、コイン。女性の顔が刻まれた、異国……否、異界の、コイン。             「……好きな人を助けられた事もあるチカラなんだもの。嫌うだけじゃない、妥協もするつもりは無いけれど―――理解ぐらい、してあげても良いわ」 20:36 ballock >【マナ】「ふむ」             少し意外そうにきょとんとした表情――思ったより早く答えへ到達した事に少しばかり呆気に取られたか             「どうやら“明確な答え”に辿り着いたみたいですね…というかそういう連中が居るにしては到達が遅かったのか早かったのか、貴女の年齢から考えると判断に悩みますか」 20:40 hikami >【燐】「……―――“絶対に私を一人にしない”って。言ってくれた人も居るもの。だったら……一人じゃ、無いわ。私は………」             そのコインを軽く、握る。布包みごと、ではあるが……纏わせるのは漆黒の、闇             「……“好きで居てもらう事”に怯えないようにする。シュナに出された課題の本当の意味はきっと、そう言う事だったんだろうって思うから。だから……自分を怖がるのも、辞めるわ。私は……一人じゃ、ない。“私は、私”なんだもの」 その言葉を聞いた瞬間、不意にマナはくす、と笑みを浮かべた 20:44 hikami >【燐】「………は……?」             次いで顕現させようとしていたのは漆黒の、刃。だというのに―――ふ、っと、そんな気配にやられたのか魔力の収束が霧散し、消えた。             「………な、何よ。何がおかしいのよ………」             …我ながら…少し、恥ずかしい台詞、だっただろうか、と。慌ててコインを胸元へと引き寄せ、隠すようにと仕舞いこんでしまった。 20:47 ballock >【マナ】「それはおかしいですよ」             くく、と笑い。少し声を抑えながらそんな戸惑いの台詞をつく燐に尚更笑いが込み上げそうになって             「何を“今更当たり前のことを”って、そこまで言えるなら合格ですね」             そこまで言っても、まだちょっとおかしそうにして 20:49 hikami >【燐】「……っ―――………」             かぁ、と、頬に朱がさし、言葉に詰まる。向けられた表情にも、そんな声にも……             「う、うるさいわね……!いいじゃない、そんなの…“当たり前のこと”が遠かったんだもの。………やっと、最近掴めそうになったものなんて、そりゃ………怖いわよ」             ぷい、と、視線を外す。明らかに拗ねたものとなってしまうのだろうけれども。 20:51 ballock >【マナ】「なるほど、それが燐の地ですか」             拗ねるその言葉もやっぱりおかしさが込み上げてしまう結果になって             「まぁ、良いでしょう。そこまで“見えれば”暴走なんて事にもならないでしょうね」 20:56 hikami >【燐】「ちが……っ……あぁ、もう……」             ふる、と、軽く頭を振り、焦る意識を追い出す……無意識なのだろう、コインの仕舞いこまれた胸元へと手を添えてしまい、軽く…深呼吸。溜息も何処か火照り、体の熱も一緒に逃せれば良いのに、と…             「だから…暴走なんてするツモリはないし、繰り返すつもりもない。…その為にこうして“扱える”様にしているの。それと………何を誤解しているかは判らないけれど…私はこれで普通、よ。貴女だって、そんな風に笑ってるなんてね。随分…“可愛い”わよ?」             言葉に込めるのは皮肉、なのだが…運の悪い事にチカラの余波が熱となって残り、頬が…染まってしまっていた。 20:58 ballock >【マナ】「んなっ…何を突然言い出しますか!?」             “可愛い”とか言われるのは甚だ心外であった、年齢だけで言えば遥かに年下の少女に言われれば             「大体、そんな顔赤くしながら否定しても説得力ありませんよ!」             言い返すその言葉が最早外見年齢相応に見えかねないのだが 21:02 hikami >【燐】「…へぇ、慌てる事もあるわけね。やっぱり“可愛い”わよ?」             くす、と、漸く…余裕を取り戻したのだろう。コインからは手を離し、軽く意地の悪い笑みを浮かべ―――…             「……ぅ、うそ……」             赤面、に反応してか慌て、自分の頬へと触れる。確かに……熱い、か、             「…これはさっきまで魔力通してたから、熱が篭っちゃっただけ、よ。随分恥ずかしい事も言わされたし、可愛いって言葉の説得力に影響なんて、無いわ」             …最早同レベル、少女本来の年齢、というのが相応しい、揚げ足取りの応酬になりかかっているのだろう―――引き下がれそうにも、なかったのだが。 21:05 ballock >【マナ】「慌ててなんて居ませんよ!大体ですね、燐だってほんとはかっこつけてるだけのお子様じゃないですか、変に意地張ったりしてるだけで…!」             完全に同レベルな言い合い、すでに本題から外れてるような気がしないでもないが 21:09 hikami >【燐】「語調まで“可愛く”なってるわよ?貴女、前の話し振りをみてるとよっぽど貴女の方が今と比べれば気取ってた様にしか見えないわよ?私は…―――」             それでも、はた、と、動きが止まる。ヒトツ、図星が混ざっていたから、だろう。軽く苦い笑みを浮かべて             「……―――意地っ張りのうそつきなだけ。格好良いなんてさらさら、思っちゃ居ないわ。見立ても随分外しやすくなったんじゃない?前と比べて。」」 21:12 ballock >【マナ】「どうなんでしょうね、図星も混ざってるんじゃないですか?燐の方こそ言葉にキレがないですよ?ほんとは動揺してるんじゃないですか?そうやって言い返さないと地が出そうなくらいには」             む、としながらも少し苦い笑みを浮かべながら言い返して 21:15 hikami >【燐】「それこそ生憎、すっかり地の見えた貴女よりはマシよ」             それでも…事実は事実、なのだろう。ひょい、と軽く肩を竦める様にしてしまって……挙句に眉を顰め、腕を腰に、軽く嘆息と共に相手を見やった             「―――言ったでしょ。“認める”って。私は“意地っ張りのうそつき”よ。それを辞められるなんて気は、しない。それでも―――……素直な自分で居させてくれる人の存在にも気付けた。…ま、少し…問題は、あるけどね。それでも…構いやしないわ」 21:17 ballock >【マナ】「ぐ…ほんと口だけは達者ですね」             どうやらこの調子で続けても言い勝つことはできなそうだ             「まぁ、良いです。本題に戻りましょうか」             こほん、と咳払いをする随分と見っとも無い場面を見せたようだ 21:19 hikami >【燐】「“コトバ”は本職だもの。貴女のマスターだって、そうなんじゃない?」             クッ、と、軽く喉を鳴らし…そんな様子には少し、溜飲も下がったのだろう。最も、続けていれば難が出るのはこちらとて同じ予感はするのだから…             「……ええ、そうね。で―――わざわざ“心配して”見に来てくれたわけ?今日は前と違って派手にエラーを起こしたとも思わなかったけれど、ね」 21:21 ballock >【マナ】「マスターは確かにそうですが…まったくこれだから」             ぶつぶつと言いつつ             「別に心配だから来た訳じゃありません、どうしても使うというなら、“答え”を出していれば少し教えようと思ってたことがあるだけです」             不機嫌そうにそう言って少し睨みながら 21:23 hikami >【燐】「…へぇ、やっぱりね。じゃあ貴女はやっぱり主人の前では“可愛い”のかしらね?」             くす、と、矢張り零れる嫌味、先日の逢瀬でやり込められた事を…やっぱり、少し根に持っているのかもしれない。             「…―――教える?何をよ」             それでも、聞こえた言葉は予想外なのだろう。訝しげに目を細めてしまうのは……矢張り、警戒なのかもしれない。 21:25 ballock >【マナ】「何か勘違いしてるようですが、私とマスターの関係はあくまで“主従”です。“可愛い”とかそういう“概念”は持ち出すものじゃありません」             根に持ってる明らかに、そんな事を感じながら             「“天使”の力が必ずしも“破壊”に作用するわけではない、という事です」 21:28 hikami >【燐】「へぇ、それは残念ね?“すきなひととずっといっしょに”居られる関係なんだと思ってたのに?」             言う言葉に少し混ざるのは…羨望、か。それにしたって、なんて…漏れた言葉に聞こえる響き、ついつい下世話に勘繰りたくなるのはいい加減感化されてきたのかもしれない―――…             「……は?それこそ意外、っていうか……何を言い出すのよ。“天使”は…兵器なんでしょう?」             だが、向けられたコトバには矢張り意外、きょと、と、瞬きを返してしまうだろう。 21:31 ballock >【マナ】「私はあくまでマスターに付き従う為に存在してるだけです。下世話な勘ぐりは趣味が悪いですよ」             むす、としながらも何とか表情は必要以上に崩れず             「なら一つ聞きますが燐、この世に存在する兵器…武装とも言いましょうか…その全てが“壊す為だけのモノしか存在しませんか?”」 21:34 hikami >【燐】「…そう?なら、勿体無いわね。折角“可愛い”のに?」             クッ、と、軽く頬を歪めつつ意地悪く喉を鳴らす。それでも……寧ろそんな事に構うよりも此方のほうが重要、か             「……剣や銃、って意味じゃ全部破壊用、ね。“武装”と区切るなら…鎧や盾、なんてのもあるけれど。―――それが、どう関係があるっていうの?“兵器”は……天使は“兵”なんでしょう?だったら―――…」             ―――それ以外の用途、も…?否、判らない、掴めない……ただ、訝しげに視線だけが細くなる。 21:36 ballock >【マナ】「考えが足りませんね燐」             いっその事反撃か少し嫌味に言い返す             「戦うために“必要なモノ”の全てが“破壊”だけなわけないじゃないですか…“兵”という意味では此処に居る全ての戦闘員が該当するはずですが。“全員が壊すことしかできませんか”?」 21:39 hikami >【燐】「っ……煩いわね。抽象的に言われたって判らないわよ」             常の己の言葉遣いはあっさり、棚上げされていた。憮然とした表情を浮かべはするものの噛み付く様子は見せずに             「…そりゃ……―――ない、わね。私は癒手としてはきっと例外だし、術師の中にも支援やらフォローやらって分野にこそ得手を持つ子だって知ってる。……って、何、じゃあ…天使のチカラは……護りの側にも使われていた、って事?」             それこそ―――意外。先日の暴走の際には只管に蹂躙し、それを超えて尚…受けた行為もまた、破壊。そういう“もの”であると思っていたのだが…… 21:41 ballock >【マナ】「そういうことです。あくまで“使っているのは天界の力”…ただそれを“制御”して使ってるだけなんですから――どの方向性に持っていくかは“本人の意思次第”ですね。洗脳装置の無い貴女の場合は」 21:44 hikami >【燐】「……成る程…ね……」             改めて…その意図を汲めば視線を落とす先は己の下腹部。“そこ”に、確かに存在するであろう熱と、異界の存在。―――クッ、と、軽く、皮肉げに口元を歪めた             「……それは収穫、ね。フォローにあのチカラが役立たせられるって言うなら随分便利な代物だもの。それこそ、受け入れて大事にして……そんな風に考えてやれないと迂闊に味方を傷つけそうだけれど、ね。―――やってみる価値はある、か……」 21:46 ballock >【マナ】「私としては面倒ですが、“天使の力”の基本的な種類だけでしたら“知識”として持ち合わせています…簡単に言えば貴女の訓練のフォローをしろって言われてきたんです」 21:48 hikami >【燐】「……フォロー…?貴女が………?」             それこそ…そんなコトバが出てくるとは思っても見なかったのだろう。思わず、問い返す。心当たりに回る名前とは矢張り接点が薄い、故に出た言葉は             「……“言われた”って事は…貴女のマスターに、って事?だとしたら……思ったより人情派だったのかしらね。結構ニヒルな性質なのかとも思っていたけれど」 21:53 ballock >【マナ】「マスターは捻くれていますがなんだかんだで自分のできる部分はしっかりこなす人です、燐のように自分を見失うなんて事はしません」             そんな風に言い切りながら             「それに、方向性さえ明確にすればこの戦いの間に何種類かは“力”を引き出せるようになるとは思いますがどうしますか?」 21:56 hikami >【燐】「なんだ、やっぱり好きなんじゃない」             向けられた断定にやっぱり……つい、からかう様なコトバを向けたくもなる。これはこれで少し、妙な感覚ではあるけれども……             「―――…そう、ね。世話になるのも考えものだけれどね。それこそ、言ったばかり。…“好意”を無碍には、しないわ。―――お願い、マナ。貴女のしってる事を教えて、それで……―――手伝ってくれる?」 21:59 ballock >【マナ】「私はマスター以外についていく気はありません。私はあくまでマスターの“僕”でありマスターは私が認めた“主”ですから嫌いなわけはありません。あくまでそれだけです」             何を言う、とばかりにしながら             「えぇ、多少不本意ですがこの“知識”をお貸しします。くれぐれも無駄になさらぬよう」 22:04 hikami >【燐】「…傍から見ればそれ、凄い惚気にも聞こえるけどね?」             ひょい、と、肩を竦める様にしつつ……嗚呼、やはりこの癖はうつった、か。             「…勿論、無駄になんてしないわ。私は自分のチカラの、どんなヒトカケラだって無駄にはしない。―――私の、好きな人が“好き”って言ってくれたんだもの。だったら……私の全部で支えるわよ。              今は…どうなるか判りやしない状況だもの、幾つだって面倒な事はあるし―――…大好きな人が困った状況になってる、なんてのも今更言うまでもない事。全部きれいに片付けるには、無駄にしてる暇なんて微塵も、無いわ。と、言うわけで………―――」             さて、こう、するべきなのだろう。若干、不本意……視線なんてろくに、合わせられないまま、相手の方へと右手を、伸ばした             「……よろしく。マナ」 22:07 ballock >【マナ】「当然のことを言い切ったまでです」             惚気に聞こえるとしてもそこだけは崩せない、それが誇りでもあるのだから             「えぇ、よろしくとは言っておきますよ燐」             こちらも視線は合わせずに、何とも凸凹コンビの誕生のようなそんな場面でこちらも手を伸ばし軽く握手を交わして 22:10 hikami >【燐】「…じゃ“当然の事”を…―――私も、手に入れられるようにならないとね。しばらく、世話になるわ」             触れる手は…此方の側は少し熱が残り、相手の掌がひんやりと冷たくて気持ちが良い、なんて……―――嗚呼、全く。なんでこんな所で             「…いつか見返してやるわ。マナのことも、ね。しばらくは教えられっぱなしになるだろうけど……借りを作るばっかりになんてさせないから」             一種異様な宣戦布告、クッ、と、喉を鳴らし……―――嗚呼、悪くない。どんな風に見えるのか、なんて自分には判らない……珍妙不可思議、なんともいいがたい“初めての関係”なんだろう、こういうのは。…後に、どんな感想を抱けるようになるのか、なんてのも、嗚呼―――少しだけ、楽しみ、かもしれない。