20:50 hikami >“あれ”から数日―――…… 20:50 hikami >思えばやたらと激動だった気のする1週間を終え、束の間とはいえ休息のできる日々が続いていた。 20:50 hikami >無論、私事を除けば何一つ解決していない上に……寧ろ問題、の側が増えたと言うのが正しいであろう状況である。 20:50 hikami >敵対が決定的になった組織まで存在し、挙句にそれ以外の種々ですらもがこの街にひっそりと手を伸ばしているのだから、と。 20:50 hikami >…ともあれ、かといって毎日が激動という訳でもなく、コレといった進展の無い今は資料整理の手も休めがちでも問題はない程度に片付いている。 20:50 hikami >故に今日は、と、休息を選び娯楽室のソファに座り込み、傍らに数冊の漫画を積み上げての読書時間としていた。 20:50 hikami >常は数種の本を適当に引っ張り出し気の向くままに選ぶのを好む乱読ではあったのだが、今日は少し毛色が違う。 20:50 hikami >表紙に描かれているのは濃緑の古風なデザインの制服を纏う女子高生の姿、そのうちの一冊をぼぅ、と、集中力に欠けた表情で眺めており… 20:50 hikami >【燐】「……―――」 20:50 hikami >その動きがはた、と、止まる。無意識のうちに己の右手を口元へと運び…元々集中力の欠けた状態であった上に少しぽぅ、と、夢想するかの如き硬直。 20:50 hikami >―――あまり“常態”とは言える状況では……残念ながら、なかった。 20:57 torazou >りゅかに魔力を補充した所為か気だるく休憩室に入ろうとした所でふぁふぁと欠伸をする…… 20:57 torazou >扉を開ければ人の気配……ああちょっと油断してたかと思うも中の人物は何か読書に夢中らしくそれには気が付いておらず 20:57 torazou >確かこの前のリンって言ったか……自分と同じで随分と不器用そうな印象を受けた子…… 20:57 torazou >今は元気そうだけど……あれから体調は良くなったのだろうか。 20:57 torazou >【瀞】「座らせて貰ってもいいかしら」             声を掛けないのも不自然と思ってそう声を掛けてああそう言えば、この子の読んでる本たしか理夢が…… 21:02 hikami >【燐】「……?」            ぴく、と、軽く肩を震わせるようなリアクションはぼぅ、と、意識の揺れていた所為。数瞬の遅れ、なんてものは…すっかり気を抜いていた証拠でもあろう、開いていたページはといえば件の制服姿の少女二人が抱き合うような大コマの所であり…なんてタイミング、少し慌て気味の動作でぱたん、と、閉じた            「…ん、別にいいけれど……確か瀞…でよかったのよね。少しぶり、になるかしら。」            言うとそのまま若干端に寄る様にと、スペースを作った 21:08 torazou >【瀞】「あっうん、驚かせたかしら?」             随分と真剣な……それとも熱中かを思わせる反応にそう答えると            「ええ瀞で良いわよリン。そうね少しぶり……あの時は随分と体調が悪そうに見えたけど元気そうで良かったわ」            ちらと目に入ったシーン……抱き合う二人の少女の姿に、理夢が如何して薦めたかが若干気になって            「随分と真剣に読んでいたようだけど……その本そんなに面白いのかしら?」             と小首を傾げて尋ねてみて 21:13 hikami >【燐】「ん……別に、ちょっとぼぅっとしてただけ。…気にしないで良いわ、ただ呆けてたこっちが悪いんだし」            ふるり、と、軽く頭を振るようにして思考の残滓を微かに散らしつつ            「体調……という訳じゃない、けど…」             それでも言われた言葉に応じるかの如くまた思考が若干、沈む。無意識でもあろうが本を持ったままの手、己の下腹辺りへと触れさせられていた            「…へ?あ、ええ、と……面白いわよ、結構。好みは……多分、分かれると思うけれど…」            一応は少女漫画の部類、ただし…男性登場数はほぼゼロ、といった有様の学園ものであり…まぁ、そういった事情のあるもの、なのだから            「―――ちょっと、唐突に読みたくなったのよ。前に買って此処に置きっぱなしだったの思い出したから」 21:22 torazou >【瀞】「そう?まあ私もぼーっとしてて直ぐには貴女に気が付かなかったんだけどね」            あんな気が抜けた表情は見られなくて良かったと思いながら表情を和らげて            「あ、うん。言い難いことなら別に言う必要はないわよ、そう言うことを興味本位の相手に語るなんて面白くもないでしょうし」            リンの態度に喋る必要は無いわと態度で示して            「うん…、そうなの?子の前知り合いの子に薦められたんだけど如何なのかなって?一寸興味がありまして、好みが分かれる程度なら借りて見ようかしら」            ふむと考えながらその本の表紙を見る 21:27 hikami >【燐】「…そう、だったらお互い様か…」            否、気づくのが遅れたのは此方な訳で……分の悪さといえば此方、になるわけだが。            「ん…―――訳有り、って所ね。私のチカラはどうやら普通の、じゃないみたいだから。その所為、ちょっと前から調子が可笑しいのよね、理由はなんとなく、だけど―――もし“変な言葉”を喋り始めたら気をつけて欲しい、かもしれない。…以前、一回暴走させた事があるから」             ひょい、と、軽く肩を竦めての言葉、どう、なんてちょっと言い難い…心配をかける以上に“足を引っ張る”方に、焦れた            「―――へ?あ、え、っと……これ、を…?」             覗き込む表紙はごく普通といえば、普通か。制服姿の少女が明るく微笑んでいるものなのだから、と。とはいえ……僅かではあるが頬に浮かぶ、朱。…何の事は無い、少し、思い出した            「い、いいけど、その……―――女の子同士、よ?」             …故に言う言葉も、なんだか…情けものであった。 21:37 torazou >【瀞】「そうね…お互い様という事にしておいた方が良いわよね」             ふぅと溜息を付きながら椅子に座り込むと            「ふぅん……私の力も一風変わってるって思ってたけど、リンも訳有りか……まあ、ウィザードなんてそう言う人の方が多いのかもしれないわね。皆枠からは少しだけ離れてるもの」             と頷いて答えると            「うん……さっき見えたけど女の子同士だったわよね?別に良いわよそれ位、たかだか女の子同士位じゃない染色体の一個の差ぐらい平気よ平気。なにせ知り合いは人狼だったり魔法少女だったりするんだから」             と笑って答え 21:42 hikami >【燐】「ん…そうね」             呆けた事についてはそんな所、だろう。緩く首をもう一度振ればそれで戻せる程度の誤差、一先ずは…問題ない            「嗚呼…瀞のチカラもそう言えば結構変わったもの、か。…私のに近いと―――ううん、私がそう、だと思っていた方のチカラに近いと思ったけれど少し違うと思うし。―――…ま、そうよね。今更じゃ、あるんだけれど…―――ウィザードですら無いかもしれない、なんてのを最近言われたのよね。まぁ…愚痴、ね。こんなのは」             それこそ難、だ。つい弱さが零れる程度には本の内容に懸想してしまっていたのだろう、内心の苦さが出たか頬に刻まれる僅かの苦笑            「嗚呼、それなら、いいけれど、って。―――……そう、いえば…星野とは随分…」             仲が良さそうだったな、なんて思えどもどうつなげたものかを悩み半端な所で言葉が掠れた 21:50 torazou >【瀞】「ええ…だから色々と失敗したわよ私も、それで叱られた事もあったしね」             言葉だけで力の弱いものなら従わせる……そんな力などは酷く諸刃でだから此処に来てからは使ってない            「ふぅん?リンは私の力如何だって思ってたのかしら、それは一寸興味が有るわね」             カミサマだって自分は悪ふざけて言うけれど、人の目からは如何見えるのか少し気になって尋ねる            「ええまあ、此処に来てから自分でも信じられないぐらい世界が広がった気がするもの……」             だから平気と繋げると            「環か、うん……ちょっとあの時は場違いだったかなって言う気もするんだけど……好きよ、それは間違いないわね」             なんだか一寸悔しいけどねと笑って 21:57 hikami >【燐】「……私が今、まさにそれ、ね。無茶するな、って言われた……ちょっと複雑、よね。嗚呼…―――愚痴になりそうだった」             つい、反射なのだろう、視線が下腹へと向かい若干歪む眉根、なんて状況に微苦笑して            「…“世界を使うチカラ”かしら。私の得手…だったもの、かどうかは兎も角として今は…得手、と信じているからそうだ、っていう前提で話すけれど。             ―――私の得手は世界を包む“嘘”を使うチカラ、それは元々この世界の表とウラを作ったカミサマのチカラの一端を借りてのものだって教わったわ。             ―――瀞のはそれに近いな、って、ただ私のものとは違って世界のウソに頼っていない気がする、繰りが近くて遠い、から―――ん、良く判らないチカラ、って正直に言うとなる。尚也とかなら判りやすいのだけれど……」             分析、も得手の筈だったのだが…鈍ったか、なんて浮かぶ苦い感触、本当……最近だらしない            「っ―――どこが、なんて言う状況じゃあない、か。……以前、星野と意見をすごく食い違わせた事があるから。…随分頼りない、私達は“ウィザード”なのに、ってね。―――……癪なのはわかる、私だって………最近、フられたから」 22:10 torazou >【瀞】「愚痴は無意味じゃないから別に良いと思うわよ、私に言い難いなら言い易い誰か…に伝えても良いのだし、その“無茶するな”って言った相手とか」             またの行動にちらと視線は動くもの事柄には触れずに            「そうね正解だと思う。強弱の差はあれ私の力はそのカミサマの力と質としては似てるもの……全く同じと言う事は無いでしょうけど。私の場合は感覚的に言うなら一寸人より手が長いて所かしらね如何して出来るのかって質問とかにはどうして出来ないのって事になっちゃうから……あら尚也がそう言うことに詳しいなんて少し意外ね」             と燐の言葉をそう纏め            「それはまあ…言われても答えるべきことじゃないもの。ふーん環と喧嘩したんだリン……まあきっと環が悪いわねそれは……」             良くは判らないがきっと環は環らしかったのだろうと思う            「……フられたか……誰には聞か無いほうがいいのかしら?」 22:19 hikami >【燐】「……ん、逆に言えないわよ“無茶をするな”って言ってくれたのは…本当に私の事を心配してくれての事だと思ってるから。……だから、ちょっと愚痴になるけど………“無茶”をしてでも護りたいモノがある…じゃ、ないわね。できちゃった、から。             …疵なんて今更、放置すればそれで済むもの、ってわけでもない。無茶、をしないなんて―――本当にそれをおとなしく守るなら今までの生き方をほぼ全て捨てる事になるから。…嬉しいけど、どうしていいのか判ってない、が正しい。」             嗚呼、らしくない、なんて…軽く肩を竦めての言葉。口元には若干の苦笑を浮かべ…嘆息、最近甘え癖がついたか…―――うっすらと残る無意識、面影の油断、かもしれないけれど            「嗚呼…変な言い方になったわ。尚也が詳しいンじゃない、尚也の力ならわかりやすい、ってこと。フォローをするのも、繰るのも…真似るのも、ね。それでも瀞の魔術に私の繰りを合わせてみて判ったけれど似てるけれど決定的に違うナニカに触れた感じだった。―――カミサマは一人じゃないって話も聞いた事はあるし……旧いチカラを取り戻した、なんて例もあるみたいだし」             実例、という意味では見知った能力に資料を重ねた程度であり実感には遠いのか補足は、なかった            「ま、そうね。私も多分聞かれてもいえそうにない、本当……悔しいわ」             何処が、なんて…いつの間にかとしか言えないのだ、気づいたら惹かれたなんて…情けない            「…ま、以前にね。―――ミッションの後に弱音を零されたから呆れただけ、今同じ事を言われたらどうか、なんてちょっと判らなくなってるけれどね」             相手の推測は酷く、正しい。それ故に反発した“昔”の自分。アレから―――弱くなった            「……ん、いや、瀞になら、いい。どうせ判る事、だもの。―――尚也、だから、相手。本当、ばかみたいなんだけどね。…もう、とっくに判ってただろうに、それでも、なんて―――馬鹿みたい、本当、悔しい、わよ」 22:35 torazou >【瀞】「……そう、言えないか。なら聞いてあげても良いわよ……その人にいつかは伝えなきゃいけなくなる事も有るかもしれないけど」             言えない事はは確かに有る……春奈にはまだちとせと環の事に付いては話していない自分、ベクトルには差が有るがああ同じだなぁと思う            「私なら無茶はするわよ……護りに入るなんて性に合わないもの、手を届かせれるなら自分の力で届かせたいじゃない?それに自分が無茶をしなかった分って何処に行くか判ったものじゃないし」             それが春奈になら当然私は無茶をするだろうと思う            「尚也の力か……確かに剣に併せて動くイメージが有るから掴みやすいわよね、単純だからこそ世界に根付いてしっかりした感じの」             流石に其処まで良くと褒め過ぎかと苦笑が混じる 22:35 torazou >【瀞】「ええそうね特殊で有るけど全て特別って訳でも無いから、その変は気楽に構えてるわよだってカミサマだもの。馬鹿らしくもあり……それで居てりゅかを護るに足りた力……今はそんなに嫌いじゃないわ」             微笑んで答えると            「……尚也……そう。尚也か……フられたって言うことはああ、そうかもしかしてそれで一寸……反応が違ってたのね?」 22:45 hikami >【燐】「…――それを含めて、ね。自分達を頼って欲しい、足りない分は自分達の力もアテにしろ、って。……すごく、嬉しいし…こんなのすごく変だけど……なんだろう、胸が苦しい感じ、嬉しいのに、辛くて…―――でも、頼れる部分じゃない、から。自分のチカラを抑えろってだけ、それに“これ”をモノに出来れば随分世界が変わるはずだわ?それこそ―――」             届かなかった刃を、届かせられるかもしれない、なんて…癒し手にあるまじき思考、そんな矛盾にも気づかぬままに            「並んで、立つ事だって出来るかもしれないもの」             尚也の力については同意を返す、無論…シェルファの性能もあるのだろうけれど其処も織り込み、評価に乗せる。…少し、甘いか            「ん、なら、よかった。……私は今までの…じゃないか、今の、チカラのおかげで救われた。って思ってる。―――ごめん、ちょっと瀞の事、春奈に聞いちゃった。…私、も、あんまり“家庭”ってのには恵まれなかったから。今も、無いしね。そんな私に生きる理由をくれたチカラ、好悪の前に自身だって思ってる、それでも…」             と、下腹部へと指を伸ばして            「…“こっち”は、判らない。色々と迷う所もあるし…辛い記憶もある。現に引き出せもしないのに使おうとして魔力だけ持っていかれたじゃない、この間も」             なんて、向けられる笑みに…つい、じっ、と、視線を向けてしまい…此方の表情は少し翳った            「―――ん、そう。馬鹿みたいよね、本当……あの時、ちょっと前のこと、だったから辛くって。…でも、馬鹿みたいなオチなんだけどね、結局…仲直りしちゃったわ、こないだ。こっちは殆ど風華のおかげ、だけど……フられた時、酷い事しちゃったの、怒ってくれたから」 23:04 torazou >【瀞】「自分一人で立てれるって事は凄く大事な事だけど一人で立ったままで居る必要なんて無いものね……これは口にするのは簡単だけど実際やるには結構難しい事……なんだと思うけど、私だって多分満足には出来て無いでしょうから。だから嬉しいのは当然ね……暗闇に光が灯るような物だもの、だからその光に負けないように自分も頑張りたいって思うのじゃないかしら?」             頼るのは良い…だけど頼ったままというのは趣味ではない、頼らせるぐらいには頑張りたいと思い            「……ああ、うん……そうね、それは余り楽しい話では無いわね……春奈の両親にとっては私は腫れ物だったもの……春奈のママにはご愁傷様としか言いい様が無いけど……私じゃなくて腫れ物を扱う扱い方は好きにはなれないし」             父親のほうはまあ…私にとっては問題外、一生好きには為れないかも知れないなと思いつつ            「そうね、自分の力だって判ってるなら折り合いつけて行くしかないもの……だから力ぐらい跪かせなきゃ、どっちが主人か教えてあげるぐらいしても良いんじゃないのかしら?“こっちは”が何処までも指すのか判らないけども自分の一部であれば……ね」             と同じように燐の下腹部に視線をやりながら            「……そう。仲直りしたのか……それでもフるって言うのは……馴れ合いよりは男らしいと思うわよリンは辛かったのだろうけど尚也への恋心は返してもらったんでしょ?」 23:17 hikami >【燐】「―――…そう、ね。此処に来るまでは…ずっとそんな気で居た。一人で、なんて驕りは無かったと思ってたのに今にして思うとそうなのかもしれない。“ウィザードである”事と“周りと親しくする”事を結びつけようともしないで、ね。―――思えばそこからよ、尚也に構う様になったの、って。尚也は馬鹿みたいに私にちょっかいかけてくるんだもの、それですっかり情っぽくなっちゃったわよ。             今だって、そう。――春奈の妹だから、なんて勝手な親しみを持っただけでぽろっと尚也の事まで話してるんだもの、世話ないわよね。…最近、どうかしてるわ」             等と、肩の落ちたのに気づいてか軽く身を起こし、煩わしげに髪を背後へと放った            「私は……腫れ物どころか邪魔者、ね。これでも日本産まれの日本育ち、純粋な日本人の両親から産まれた“筈だった”…でもこんな、だからね。             どちらとも似ても似つかない子供、夫婦喧嘩の種にこそなれど、で。―――死にかけて孤児院に、そこでも持て余されて、今はウィザードとして世話になってる、って寸法。だから……今が幸せすぎ、なんでこんなに、って思うし……人を好きになるなんて、思わなかった。」             “両親”そのもの、を…如何、なんて判らない。拒絶されておきながらココロのどこかでは欲していると思うから            「―――そう、よね。私の一部なんだもの、使えない筈、ないんだものね。…ん、ちょっと弱気だった、風華を困らせたり怒らせたり―――万が一にも泣かせたりなんて、したくない、って…“怖い”って思ってたの、あったと思うし」             ありがと、は、ない。思えばそんな事なのだからと…事情を話すを避けて尚貰えた言葉に僅か、安堵している自分が少し情けない            「―――……“妹”としては好きだ、ってさ。それで舞い上がった、思う存分抱きしめて、それで抱き返してもらって、私の想いと尚也の想いは決定的に違うんだ、って想ってるのに…まだ好き、かも。だからって如何、ってつもりは無いけど。             …春奈の事もやっぱり好きだし、二人は傍目に見ても良いカップルだと想うし、そんなの、邪魔できるわけない。―――ま、一回風華に叩いてもらってすっきりした分前みたいにどうしようもない、って事はないけど………ま、ちょっと別の問題、っちゃ問題な感じはある、けど……」             言いよどむのは…本人にすらも恐らくばれていない、事実。つい、と…無意識、己の口元に手が伸びた。 23:37 torazou >【瀞】「ああ……八方美人って言っても良いぐらいかもしれないけど人が良いのはナオヤの取り柄よね困っている人を見れば声をかける程度には善人みたいだし、実際それは大きな切欠よね……私なんて子供の頃ナオヤに会っていたみたいなんだけど覚えてない位には邪険にしてたみたいなのに」             人が良いというのは有る意味不器用なのだろうとは思わなくも無いが            「……春奈と一緒にはしない方が良いわよ?春奈は優しいかもしれないけど……私はあそこまで優しくなんて出来ないもの……でも私は其処に救われた側だから家族って言うものが有るんでしょうね、たった一人では有るけれど」             春奈が居なければ私も如何だっただろうとそんなことはふと思う            「……もしかしてさっきの怒ったのもフウカだったりするのかしら?」             万が一にも泣かせなく無い相手……か春奈の顔が浮かんで消える            「……それは私には答え辛いかな……私はどうやったって春奈の味方になっちゃうもの、だから春奈とナオヤが付き合うって聞いたときに祝福することしか出来なかったもの……少し辛いことでもあったけどね」             小さな棘と言うならば私の胸にも有るのだろう            「……関係ない相手なら振り向かせて見せなさいって言う所なんだけどもね」             自分だったら多分そうした言葉を言って            「うん、別の…問題?」             それは流石に判らないだから小さく首を傾げるとリンに問って 23:45 hikami >【燐】「八方美人…確かにいえてるかも。敵でも魔王でも、好意…って言うか…敵意じゃないモノを向けられると結構簡単に招き入れちゃうし。最初はそれで物凄く苛々させられたわ」             でも切欠、なんてそんなものだ。冷たくあしらって尚、なんて物好きも良い所なんだから…苛立つ、なんて言葉も少し、嬉しそうにしてしまって            「判ってる、一緒に、なんてするつもりは無いわ。それでも…瀞は瀞で、良い所あるんじゃないか、ぐらいは想ってる。まりかに向けてた視線もそうだし、結局……星野に甘えるぐらい疲れてまでまりかの姉を助けようとしてたじゃない。一緒、なんて言わないけど……―――嫌いじゃないわよ、瀞も」             なんて、矢張りらしくもない、言葉それでも悪くない、と思えた言葉を口にしてしまい…なんとも言えない微妙な表情、か            「―――…正解。ま、判ってるわよ、瀞は春奈の妹で、姉、の幸せを……妹が願うのは普通の事、なんでしょう?家族、は私にはわからなくて遠いものだ、って思ってるからまだ、わからないけど…―――尚也が“兄でいる”事を選んで抱きしめてくれて、うっかりそれで幸せだって思っちゃう辺りもう…“妹”なのかもしれないし。…好きは好き、で、同じだけど…前みたいに痛くないから。」             大丈夫、なんて言えども…振り向かせろの言葉には緩く、否定            「…そこまでの度胸、無いわ。そもそも“人と関わる”事が…苦手で、下手だったんだもの。で、ん、と……―――すごく変な、話になる、けど…」             良い?と。言葉にせずに首を僅かに傾げる。別の問題、なんて…ちょっと……想像の範囲外だったのだから 23:59 torazou >【瀞】「……ん。とてもナオヤらしい気はするエピソードよねそれは……」             ああありそうだ、それは想像に難くない……でもそんな所が春奈には良かったのかもしれないな……そうは思う            「それは当然よ、春奈とは違うだけで私は私の良い所の塊なのよ?」             えへんと胸を張るようにしつつも            「マリカとシュナはなんだか放って置けないんだものだから、あんなサービスは他には中々無いわよ……でもありがとう。そう言ってもらえると……ちゃんと頑張ったって思える気分にはなるわ」             珍しく照れて答えると            「……逆もまた正しいことだとは思うけどね、だから私は春奈の幸せを願ってる……ナオヤが泣かせる様な真似をしたら一寸容赦してあげないわ」             冗談っぽく言いながら            「そう……それはリンの恋心なんだから好きにすれば良いと思うわよ……誰か他の人に向けるのもアリだもの?他の人を好きになったからってナオヤが嫌いになるわけでも無いでしょ?……今日は結構恥かしい話をしてる気がするからそれくらい好いけど何かしら?」 00:08 hikami >【燐】            「うん…」             でしょう?と、微苦笑ではあれども、笑みは笑み、何処と無く頷く声音が弾む程度には―――嗚呼、好きなんだな、と、自覚して少し痛い            「…そう言いきれる所は凄いわね、まぁ……同じ、か。私も自分が劣ってるなんて思っちゃ居ないもの、ただ尚也には春奈が相応しかったってだけ。―――嗚呼…もしその時は私も呼んで、私をフっておきながら春奈を悲しませるなんての、ちょっと腹が立つわ」             泣かせる、の言葉に…少し想像して…なんとなく腹が立った、確かにそうなれば仕置きぐらい、要るかもしれないな、なんて            「ん…まりかが世話焼けるのはなんとなく判る。というか―――ダメね、家族に傷つけられる、なんてので身勝手に怒ってたわ、私。…自分が“そんなの”でこうなってるから…余計に。だからちょっと瀞が羨ましい―――って言ったら変だけれど、春奈が傍に居て良かったんだなってぐらいは思うわ。私が随分遠回りしたものをとっくに持ってる気がするし」             そんな照れた様子に…こっちまで、くすぐったく思いつつ。嗚呼…なんだろうこの感覚、なんて…掴めないままに            「それは、無いわ。尚也のことは、好き、今でも自信を持っていえるもの。…本人の前で散々わめいたらなんか、これを隠したり後ろめたく思ったりするのが馬鹿みたいになってきたし……言ってもするっと飲み込める感情だもの、悪いものじゃないわ。でも、ん―――と、ね。瀞は…星野に抱きしめられたのと同じような感覚、春奈とか……他の誰かに、持つ?」             なんと言った物か、なんて判らない、これがなんなのか、すらも。故に、なんだか探る調子になっていた 00:22 torazou >【瀞】「自分が劣ってるなんて考えを私が持ってたら私を認めてくれてる周りに対しての侮辱でしかないしね……苦手なことは有るけれど……まあそれだけよ」             尚也には春奈が相応しかった……フられた相手が洩らす言葉としては……それはとても大きいものだろう            「ええ、了解したわ、その時は二人で遠慮なくとっちめて上げましょう?」             そんな事にはならない様にとは祈るも……そんな未来を夢想して明るい声を出し            「……私だって最初から春奈が居た訳じゃないのよ?だからリンにもそう言う人が居ると思うわよ……遠回りしたって言うなら見つけたのかしら?」             と尋ねながらリンの顔を見る            「なら大丈夫よ……それは宝物の様な感情だもの大切にしなきゃ後悔するわよ……ふっえっ……抱きしめられた……感覚?」             とリンの問い掛けに先ほど照れたのとは別種の……熱が頬を赤くする            「ええと環と同じ……?…春奈は特別だとしても……どうだろう……流石にそうそう抱しめられる訳じゃないもの……」             あとは……仲が良いといえばちとせか……でもそれは一寸違う気がするわよねと考えながら 00:29 hikami >【燐】「嗚呼、言えてるわ。卑下は美徳じゃないなんてのは判り切った事、自虐も自戒も好きじゃないもの。…それでもちょっと…最近結構クル状況にはなったけれど、それも含めて、って言ってくれる人がいるんだもの、捨てたもんじゃないわ」             なんて、漏れる嘆息は…矢張り少し嬉しそうな響きにもなるか。遠慮なく、の言葉には矢張り頷き返して。…ならないといいな、なんて思いつつ―――微かに思うのは“己”の存在。恋心についてはもうばれているも良い所、そんなのが“甘えて”なんて…一端にならねばいいのだけれど            「…嗚呼…そうなんだ」             てっきり“姉妹”なのだから、と…早合点か。            「…うん、尚也と、風華。後……いる、てのを気づかせてくれたのはシュナね。だから今は“好き”も、平気。…人と、こうしてなんだか変な話をするのも最近、少し楽しいし。…変な感じ、だけれどね」             なんて、微かに肩を竦めてみせるも僅か、帰ってくる反応に…つい、つられて頬を染めた            「あ、え、と。うん、私もそう何度もっていうか……ほんの数人、だけど。―――尚也ともう一人、だけ。…凄く幸せで、胸が暖かくなってどきどきして……尚也の事が“好き”だけど……尚也との事がこう、落ち着いたら急にそれ意識しちゃって。…―――どう、かなって。」 00:46 torazou >【瀞】「ええだから私はちゃんと誇るわ、私を好きだって言ってくれる人の為に」             それは春奈であったり環であったりちとせであったり……色んな人の顔が浮かぶ……春奈意外の顔が浮かぶのはやっぱり大きな進歩なのだろう、そう思うと自然と笑みが零れ            「春奈から聞いたなら知ってるでしょ?……半分から始まったのよ私たちは……半分でも有ったのは幸せなのかもしれないけどね」             そうよ、と頷いて返して            「シュナもか……彼女は一寸不思議よね、弟か妹でも居たのかも知れないわね」             存在や居場所…それを自分で刈り取るかもしれないその名前には少しだけ考え込むと            「ああ、それは私も楽しいから問題ないんだけど……どきどきかぁ……環や春奈には……それは抱きしめられればどきどきするけど……そのもう一人が気になるの…かな?」 00:54 hikami >【燐】「そう、ね……―――そうすべきよね」             クッ、と、微かに歪む頬、嗚呼、これは自嘲なんだな、と。…畏れがある時点で“自分”を怖がっていたのだろう、なんて思えばこそ。…単純な話だ、出来ないはずがない、なんて断じて仕舞えば良いだけの事。…人と話して気づくなんて遅いけれど            「嗚呼…ええ、半分だけ、っていうのは聞いてる。…それでも、そうね―――“何も無かった”私にはちょっと羨ましい。今でも……血縁、なんてのには苦い思い出しかないから、ちょっと美化してるかもね。理想論よ、それこそ、コレに出てくるみたいな家族とか姉妹の愛情、なんて…想像の範囲でしかないんだもの」             良い、示すのは先刻の本。一部に有るのは少し殺伐とした現状ではあれども…それ以外、根底に暖かなモノのある“家庭”の描写も相応に多い            「…本当、シュナの面倒見っていうか、なんだろう…春奈とはまた違うけど、すんなりと頼れる感じがしちゃうのがなんか不思議なのよね。……諭される感覚って言うのかな、ちょっと複雑じゃあるけど」             それでも、と。…事実、例の魔王の件は“シュナの為”でもあったのだ。無論真実など知らぬまま、借りを返す、なんて思いでの行動が動機だったことでもある            「―――ん、というか、うん。……どう、なのかな、って。………つい、甘えたくなるのよ、顔を見ると。抱きしめて欲しくって、撫でて欲しくなって、笑って欲しくて、それで、って。―――なんか変、そんなの尚也だけだと思ってたのに、尚也にフられて、落ち着いて、それで報告して抱きしめられて…尚也にしてもらうのと同じぐらい幸せなんだって気づいて―――わかんなくなった」 01:09 torazou >【瀞】「羨ましいか……そうね。何もなければ私だってそう思うかもしれないわ……でもリンは今は大切な人がいるから違うんでしょ?血縁だから大切な人と言う訳でもないわ……大切な人が血縁だっただけよ……だって血縁だけで言うなら春奈のパパまで大事になっちゃうもの」             そこはありえない話と頸を振る            「美化って言えば……私、お姉さんっぽい人を美化しちゃう気はするわ……春奈とか風華とかシュナなんて特にそんな感じ……必要以上に凄いなって感じる時も有るもの……それは春奈の存在がそれだけ大きいって言うことの裏返しかもしれないけど」             結局はシスコンなんだろうそう思う            「でもそう言う相手も悪くは無いでしょ?それに同じ個性ばかりの相手と付き合ったって世界は広がらないもの……」             頼れるという言葉には同意しつつもこの前感じた不安は若干拭えない            「……ふーん……それは結構な愛情表現な気がするけど……なら具体的に行動でもしてみたら如何かしら?」 01:17 hikami >【燐】「判ってる、私だって肉親が、なんて思いは……未練なんだ、って思ってる。それでもやっぱりつい、幻想を持っちゃうのよね“こう”言うのが悪いって思ってるけど、どうしたって…憧れは、捨てきれないみたいだもの。勿論“今”の私は平気、傍に居てくれる人もいるし、だから……弱くなった。それでも良いや、ってまで思えるようになったのは本当、最近だけど」             それこそ尚也と風華が“抱きとめて”くれたおかげ、なんだ。…あれを手放す事なんてやっぱり出来そうにない            「そ、っか……やっぱり“好き”なのね、春奈の事。」             なら…自分が求めているコレは何の美化、なのだろう。愛、とか、温もり、とか……受けてしまった所為で拘るようになったのか、なんて            「…うん、悪くない。色々いるから“人付き合い”なんだって最近、わかってきた。そう言う意味じゃ結局星野の言う事も理はあったわけ、だけれどまぁ―――…良いわ」             情けない、と思った事実、それは揺らがず、結局は振り返って思えば程度……コレといって評価を改める程の事はないのだから            「具体、的、って、ぁ―――」             …浮かぶのは…先日の蛮行、つい、と、思い出してしまってか―――かぁ、と、頬が火照った            「………む、無理。ちょっと、それは、う………―――その、ね。……同性だから」 01:29 torazou >【瀞】「捨てなくても大事にしまっておくのは悪く無いわよね、何時か家族が出来た時に……それが本当だって思う為に。憧れを捨てる必要は無いと思う……自分が培った思いを捨てるのは癪に障るしね」             それも自分の一欠けら、だから大事にするのは悪くないと……            「ええ……大好きよ……春奈の一番で有りたかった位には」             そう言うとやっぱり少し寂しそうに微笑んで……ああ痛いなぁ……これも有る意味失恋って言うのかな…とリンの言葉を聞いた後ではそう思えてくる            「……そう具体的…キスの一つでもして意思表示でも……えっう……同性?」             思わぬ言葉に言葉が止まる            「ああてっきり異性だとばかり……ええ…まあ春奈と親愛のキス位はするけど……」 01:34 hikami >【燐】「……―――できると、いいんだけれど」             先刻とは違った意味で触れる、下腹部。若干、表情が曇った            「―――…でも、そうね。“出来たら”それが素敵だって、それを…憧れを形にしてみせるのは良い考えだわ。理想は理想、ユメはユメ、だけれど…ユメをウツツにするのが私の力の筈だもの」             沈んだ表情は…微かに残りはするものの緩く首を振るだけ、如何にか、なんて思えば少しは晴れるかもしれない            「………へ?」             キス、の言葉に…挙句、一番?何だ、なんて、ちょっと間抜けな表情でもあろうか            「……え、っと……春奈と、キス…?姉、と、よね。それに一番、って。―――それで胸が苦しい、とか…あるの?」             何を聞いているのやら、自分でもなんとなく…馬鹿みたいな質問、だけれども。思わず前のめり、瀞の顔を覗き込む様にしてしまって 01:49 torazou >【瀞】「ええ、その意気よ。描いた理想をなんだから出来ないなんて思わずにやろうと思わなきゃ可能性は無限だ何て言わないけど、それ位なら叶えて見たくなるでしょ?カミサマがそう言うんだから間違いなんて無いわ。それがどれ程の何処までの幸せに届くか判らないけど……願えば叶うと信じてる……それが小さくても奇跡を起せる事を知っている私の考え」             沈んだ表情に少しだけ力を込めて答えると            「……えっ、そんなに驚くことかな?ええ姉とよ?それは日本じゃ風習としては変わってるって写るかもしれないけど……子供の頃から普通にするわよ?……苦しいって事は無いけど……そうやると……自分が春奈が好きなんだなって実感は有るわよ?」             ……勢いというのは有ったが自分が言ってる事とは凄く恥ずかしいのではないだろうか……そう思うと白い肌は赤く染まって 01:59 hikami >【燐】「ん…カミサマ、か。なんだか本当最近そんな励まされ方してる気がする」             ふと、思い出すのは神社の巫女姿、御神体、なんて言っていたけれど―――嗚呼、そう言えばあの子も変わったか、なんて。…それが何だったのか、今となっては少し遅い、いずれ…聞きにいってみるのも良いかな、なんて            「―――…願ってもかなわない事が一つだけ、あるけれど。…それでもやってみる価値はあるわ、最も…―――その前に尚也よりも良い男捜さないとだけれど」             なんて、沈んでしまった気分を誤魔化す為にか竦める肩、誤魔化すような笑みもオマケにつけた            「……そ、っか。そう、よね。ん―――そっか。ううん、ありがとう、ちょっと…気が楽になった。まだちょっと気になる所はあるけど、うん……―――女の子にキスする事、って、凄く後ろめたい気分だったから。なんて、私はまだ普通にキス、したことないけど…それでも、ね。ちょっと…気持ちの整理つける役には立ちそう。」 02:09 torazou >【瀞】「流石にこういう励まし方をするようなのが、他にも居るとは思わなかったわ……世の中って思ったより狭いわね」             一寸吃驚した様に答えて返す……誰だろう……知ってる相手では無いのだろうが少し興味は沸く            「手を伸ばす所からはじめないと何も手の中には残らないものね……ナオヤより良い男ね?一杯居そうな気がしたのにリンの言葉を聞いた後では結構探すのが難しそうな気がするのは不思議よね」             ああ……其処で環の顔が浮かぶ辺り私も随分と毒されてはいるんだろう、困ったように笑って自分自身を誤魔化してから            「そう……役に立ったならこの会話も結構必然だったのかもしれないわね……」 02:15 hikami >【燐】「ちょっと違うけれどね。“御神体”に励まされた事があるの思い出しただけ。この基地の子、で…美潮、って子。我妻神社の巫女……でいいのかな、ちょっと良く判らないけれど。」             流石に“神”に由来する励ましが短い範囲で続くと想わなかったのは此方も同じ、驚く姿にも同意する所か            「…ま、ね。ちょっと心当たりが全くない辺り…完全に惚れてるわ、尚也に。―――“妹”でも…それでも好き、って言ってもらえてたぶん凄くホッとしてるし、暫く…癖になりそうで困ってるぐらいだもの」             いっそ、聞き様によっては危うい惚気、失恋相手をして向ける内容と言う事でもなかろう…それに気づいてか浮かぶ微苦笑、相手の笑みには僅かに首を傾げるも追求はしなかった            「―――ん、ありがと。まだちょっと不安、ていうか…判らない事は一杯、だけど。…後ろめたかった気分はマシになったわ。             ……考えてみれば“姉を相手にする”のも“恋人を相手にする”のも、両方とも瀞は経験済みなんだものね。……ためになった…ていったら難だけど、ちょっと、助かった。春奈の妹までこう、じゃ―――ほんと、勝てないわ。春奈を悲しませてまで、なんて―――そんなの、逆に辛い気がするもの。かえって、フラれて良かったのかもしれないわ」             02:29 torazou >【瀞】「“御神体”……美潮ね……ん、覚えておくわ。我妻神社に行けば会えるのかな?今度会うことがあったら話してみるのも面白いかもしれないわね」             見知らぬ相手に若干の興味が沸いてそう言いながら            「其処まで言われるなんてナオヤっては一何をやったのかが凄く気になるところだけど……」             微苦笑でも笑って答えれるなら……良い関係は続いていくのだろう、リンの浮かべる笑みはそう思う笑顔で            「……そう、それじゃあ後はリン次第って所かな……、ねぇリン流石にそれを面と向かって経験済みだなんて言われると……凄く擽ったいわよ……」             自分で言ったことの結果で有るが……それはとてもくすぐったくて……困ったようにリンを見る            「あと、その台詞には同意も否定も出来ないから……ね」             否定が出来ないのは目の前の相手に対する共感にも似た思いでは有るのだろうと 02:36 hikami >【燐】「多分…だけど。―――私もそう逢った回数が多いわけじゃない、どころか…この間が久しぶり、だったから確実かは判らないけど。…居ると、思う」             所在については…そんな曖昧な言葉            「…―――内緒、多分これは“惚気”になる。フラれて置いて難だけれど…ちょっと幸せだもの、あんまり人に話して良いとは思わないし、そうね―――今度またこういう話をする事があったら、ね。…ちょっと今はまだ“惚気”る事でもキツい事、あるし」             幸せなのにね、なんて…微かに思う苦い棘、それが未練、なのだろうけれども…いずれは、良くなる筈だ。それこそ―――“たいせつなおもいで”の選択肢を、もう貰っているのだから            「……生憎、私は未経験だもの。追々…そこら辺の話も参考にさせてもらいたいぐらいよ。―――どうやったら素直になれるのか、は…ちょっと判ってきた気はするけど。…それでも、ね」             そんな、困った姿につい漏れる楽しげな表情、なんだか本当…“悪くない”気分だ。これが、なんて思えばちょっと…今までが勿体無かった気もするか            「―――ん、大丈夫、変な事言ったのは判ってる」 02:47 torazou >【瀞】「そう……まあ、出会いなんてそれ事運命みたいなものだから縁が有れば会えるかな……出向くにしてもあんまり神社とか好きじゃないし」             曖昧な言葉には曖昧な言葉とばかりの答えで            「惚気……ね、私も知らない内にやってるんだろうなぁ……ええそれじゃあ又今度……興味が無いわけじゃないから楽しみにしてるわ……お互い様かもしれないけど結構恥かしいことも言ってしまったしね」             今度という言葉には頷いて同意を示すと            「参考ね……それほどの経験を積んでるとは思えないのだけど……それに私素直じゃないわよ?だって私甘えるのは下手だって自覚は有るもの。素直だといわれるのは一寸新たな自分を発見って感じかしら」 02:52 hikami >【燐】「それで良いと思う。私も神社は…あんまり行きたい場所じゃなかったもの。―――行った上でもう一回、なんてのもちょっと、ね。あそこは石段が多くて嫌になるから」             なんて、軽く肩を竦めて            「―――ん……言われてみればそう、かも。…ん、まぁ……それこそ“此処”でする話じゃないわね、惚気、なら。             もうちょっと人に聞かれそうにない所のほうが、落ち着く。―――それこそお互い様、私だって素直になれる日が来るなんて思わなかったし。それでも、素直になる方法は……“好きな人がくれた”って思ってる。瀞だってきっと、そうじゃない?…星野の話と春奈の話の時だけ、なんだろう、ん……―――悪く思わないでね、ちょっと…可愛かった」             …それこそ、何を言うか、といった所か。自分の口からこんな言葉が出るとは思いもしなかったのだろう            「…ま、まあ、そんな所。…一先ず、ちょっとのんびりしすぎたわね。本、は―――よかったら、貸してあげる。…次に逢う理由、にもなるしね」 02:59 torazou >【瀞】「うっ……リン貴女も結構逃げ場の無いところを付いてくるのね“好きな人がくれた”なんて言われたら否定なんて出来ないじゃない」             可愛いなど面と向かって言われては照れない方が難しく            「それじゃそう言う事にしておきましょうか、結構時間も過ぎちゃったし…有難うリムには悪いけどリンから借りて帰えらせて貰うわ」             静かなところでとは同意する流石に知り合いに今までの話だって聞かれるのは……一寸嫌だ 03:08 hikami >【燐】「そう、かな。……これでも瀞と話をしててようやく納得できた事なんだけれど。生憎私もそう素直って方じゃないけれど……尚也と風華相手にはつい甘えちゃうし、春奈とシュナ相手だと褒めてくれるならいっそ、なんて撫でて欲しくなるし。…―――こないだの、星野と瀞が一緒にいるのとか、さっきの春奈の話とか、そんなのを見てて“そう”なのかな、とか思ったから。」             向けられた言葉には…微かな、くすぐったそうな笑みを浮かべる事にもなる。逃げ場、なんて……自分で封じた様なもの、なんだから。免罪符と共に逃げる口実を失った瞬間、でもある。            「ん、わかった。―――私もそろそろ、戻るわ。気分転換のツモリで本を読んでたけど、もっと良い時間になったと思うし。」             言いつつ傍らに積んであった数冊の単行本を纏めて相手へと手渡しつつ            「…はい、一応これまだ続いてるから終わり、半端だけど、また新しいの出たら貸すから。…それじゃ、また、ね」 03:08 hikami >言うと少女は立ち上がり…“またね”と。…最近ようやく人に向けられるようになってきた言葉を紡ぐ。 03:08 hikami >嗚呼、こんなのも悪くない、なんて―――ちょっとした逃げ道。 03:08 hikami >すっかり抜け出せなくなっている自分を認めたくないからこその“わるくない” 03:08 hikami >………がんばらないと 03:08 hikami >何に対して、なんて判ったものではない。 03:08 hikami >それだけ……12年間積み上げたままの課題を含めて―――やるべき事は、目の前に随分と、積みあがってしまっているんだから。 03:08 hikami >それでも 03:08 hikami >―――わるく、ない。