21:17 hikami >―――漸く、日が落ちかかってくれている時刻。 21:17 hikami >夏は良い事もあるが……昼が長い、と言う点とむやみに暑くなるという2点が問題だと思っている。 21:17 hikami >後者については楽しみも増えるから相殺といった所だけれど……夜の短さは少し、解せない。 21:17 hikami >時刻としては頃合、それでもまだ出かけられそうにない。 21:17 hikami >嗚呼、ならば……少し汗でも流そうか――― 21:17 hikami >そう、思い至ったのは少し前の話し。 21:17 hikami >元々艶やかな色合いを保つ髪はしっとりと濡れ、シャワーを浴びる前まで纏っていた制服を鞄の中へと詰める。 21:17 hikami >代わりに取り出したのは暗色の、装飾らしい装飾の無い黒の喪服。 21:17 hikami >ツーピースのそれを纏い、レースの黒手袋を嵌める。 21:17 hikami >後は……髪が乾くのをもう少し待つとしようか。 21:17 hikami >肩口へと流れ落ちた黒髪の孕む水気が飛ぶのをのんびりと、脱衣室のベンチに腰掛ながらぼう、と、待つ。 21:17 hikami >見ようによっては眠っているかの如く。 21:17 hikami >それでも……ふわり、と、傍らに浮く異質な気配だけはただ、只管に濃く。 21:17 hikami >何ごとかの訪れでも予期しているか、ただ艶然と、虚空へ…… 21:17 hikami >―――扉の側へと、艶やかな笑みを浮かべ、歪に微笑んでいた――― 21:17 hikami >  21:31 rouge >「………んー………」 21:31 rouge >くてり、と身体を廊下に備え付けてあるベンチに倒れこませた。 なんだか、色々疲れた気がする。 21:31 rouge >演劇部の練習で動くのはいつものこと…の、つもりだったのだが、今日はつい熱が入りすぎて午後5時からのタイムセールを逃した。 21:31 rouge >8時からの見切り品を狙うことにしよう……そう思って、部活の終了後、ロイヤルガードへと足を運ぶ。 21:31 rouge >  21:31 rouge >一応、目的はあった。 21:31 rouge >槐紫苑という女の子に会うこと。 とある事件で見た紋章が、ロイヤルガードでふと見た女の子にも会ったような気がしたのだ。 21:31 rouge >何か、関係があるかもしれないし…ちょっと話を聞いてみよう。 21:31 rouge >それに、何の関係もなくても、話してみて仲良くなれそうなら儲けものではないか、と。 21:31 rouge >  21:31 rouge >「……あれ、さいかちって読むんだね…常用外だよ…読めないよ…」 21:31 rouge >自宅で資料をめくり、名前と顔を確認してきたから大丈夫。 21:31 rouge >とはいえ、今日ここであえる保証など何も無いのだが…… 21:31 rouge >  21:31 rouge >「ま、軽く探してみるのは無駄じゃないし、見切り品のためには時間潰さないとならないしね。」 21:31 rouge >軽く探したが喪服の少女は見当たらなかった。 …探すのは、また今度で良いだろう。 21:31 rouge >  21:31 rouge >ついでだ、軽くシャワーでも浴びていこうか、ここでシャワーを浴びていけば、自宅の水道代もちょっとは安くあがるし。 21:31 rouge >そんなことを考えながら、女性用の脱衣室へと足を踏み入れた。 21:35 hikami >【紫苑】「ん……?」 ひく、と、小さく身を震わせるような反応。 ごく、小さな動きであり動きも最小限。それでも…見えた人影に気付けばだらりと弛緩していた身体を常同様に整えて 「嗚呼…ごきげんよう、というよりも始めまして、の方が相応しいのでしょうか。 私はサイカチ、シオン、と申します。ええと―――……申し訳ありません。少々不精で…名簿の把握が十分ではなかったもので名前が…」 年齢のわりに少し大人びた表情。その傍らには―――ふわり、と、好奇の笑みを浮かべた、そっくりの顔をした幽霊がまとわり付いて居た。 21:41 rouge >【まりか】「あ、これはご丁寧に……」 既にいた先客、自体は珍しいことではない。 それが目的の人物であったというのは、少々驚きだけど。 喪服の人、喪服の人。 「あ、叶まりかっていいます。 此方こそはじめまして。」 綺麗な髪の人だな、何て思いながら…ぺこりと頭を下げて、改めて彼女のほうを見やり…  「…!?」  びく、と、身体を硬直させる。 …今、同じような顔をした少女が、紫苑さんの近くに… 21:45 hikami >【紫苑】「ええ、ではまりかさん、と。…思えば此方にお邪魔してから相応の日が経ってるわけですし、 一通り挨拶にでも伺えば良かったのでしょうが…なにぶん何処に、と言う集合場所があるでもなく…――― 召集に応じる形式ともなれば知らぬ方を探す、と言う事の方が面倒が多く……ん?―――嗚呼」 などと、少しおっとりと遅めのペースで言葉を紡ぎ…最中、見えた硬直には得心がいったのだろう。」 【茉莉】『ふふ、アナタは“見える”のね?嬉しいわぁ…―――ふふ、ハジメマシテ?それと…宜しくね? まりか。私は“茉莉”―――この子の姉、よ?』 うっすらと透けた身、蛇の瞳孔を細め、唇を歪に吊り上げる。―――創りは同じ、だというに見せる表情は…似た所が、皆無でもあろう 21:49 rouge >【まりか】「おっ、おっ…おお、おばっ…!?」  人を指差すなんていけないことです。 そんな風にしつけられてきました。  だけどごめんなさいお父さんお母さん。  言いつけを破ってしまいました。  目の前の出来事に思わず目をしばたかせながらお化けと言い切れない単語を紡ぐ。 それ位には、動揺していた。  …何時もお化けみたいのと戦ってるじゃないか、今更なんだ? という声もあるかもしれない。  だが、便利な言葉で応えよう。 それはそれ、これは、これ! 21:53 hikami >【茉莉】『あら……ふふ、酷いわぁ……?―――私はオバケなんかじゃないし、バケモノでもないわ?』 ふわり、と…紫苑の側から外れるように漂い、まりかの指先へと漂い行く。 突きつけられた指にふわりと触れ…られるはずもない。すぅ、と、触れることの叶わぬ指先が茉莉の腕を貫通していた 【紫苑】「―――まあ……少々特殊な存在、でして。姉さんは一度…死んで居ます。見える方は稀ではありますが、 ん―――少々…変わっていますが基本的に悪意は、ありませんので」 他の感情なら、別だろう。―――何、その程度の事は笑みを見れば判る。 21:58 rouge >【まりか】「ご、ごご、ごめんなさい。」  そういわれて素直に謝ってしまったわけだが…。  お化けでも化け物でもないと言われても、指先を確かにすり抜けていった、その感触の無さが、逆に恐怖ではあった。  …だが、そう、理論はある、理論はあるのだ。 何かの特殊な例で存在している特殊なもの。 ここは何でもありのウィザードの世界。  おっけーかい叶まりか、問題ないよ、うん、理解理解。 …そう、自分に言い聞かせて…深呼吸。  「えっとそのつまり…大丈夫なんですよね。」  なんにせよ、害意が無いなら、此方が害意を向ける必要は無くて。 ようやく、驚愕の表情を戻して、頭を下げた。 22:03 hikami >【茉莉】『あははっ、大丈夫も何も―――私はこうしてアナタに触れられもしない可愛そうな子よ? ―――何か出来るというのなら教えて欲しいぐらいだわ?』 なんていう言葉は軽く、踊る。…聞くものが聞けば揶揄やからかい、そういった戯れた響きである事もわかるだろうけれど 【紫苑】「まあ……ええ、大丈夫、と言うのが如何示すかにも拠りますが少なくとも―――俗に幽霊の起こす“祟り”や… まあ、そういった内容とは遠いかと。私は夢使いですので“呪い”の方はまあ……得手、と言う事にはなりますが」 22:08 rouge >【まりか】「色々と失礼しました。 ちょっといきなりで驚いちゃって。」  まず、失礼であったろう対応に謝罪して。 そういうものだと認識すれば、普通に対応も出来るものだ。 「常に一緒…ちとせとレーミィみたいなものだと思えばいいのかな…」  ぽつ、と呟いてみて、何か違うような気がしたが。  「お話とか、出来るじゃないですか。 知り合いが二人増えた、って考えるとなんだかお得な気分ですし。」 22:12 hikami >【紫苑】「ちとせさんと…レーミィさん、ですか……嗚呼、そのお二人も知りませんね… ん、流石に色々と騒動の多くなっている昨今にこうも見知らぬ方が多い、と言うのは問題でしょうか…」 ぽつり、と、僅かに一人ごちる様な声音を漏らし 「ええ、姉さんとこの状態で会話の出来る方はそう多くないもので…… 私としても、気兼ねなく過ごせる相手が知己に増えたとなれば嬉しいものですし。今後とも、宜しくお願いしますね」 などと、頭を垂れる。ふわり、と、漂うのは白檀の香り…喪服に焚き込めてでもあるのだろう 22:17 rouge >【まりか】「こちらこそ、よろしくお願いします。」  ぺこり、と、頭を下げて。 話がちとせのこととなれば… 「あ、いい子ですよ。ちとせって。ちょっと引っ込み思案だけど、頑張り屋で。 もしよければ今度紹介しますね。」  知己が少ない、という紫苑に対して、そんな風に提案して。  …それでも何処か不思議な人だな、という認識は消えないが、よく考えてみれば、この世界で不思議なんて、当たり前かなんて。 22:19 hikami >【紫苑】「嗚呼、なるほど……ええ、紹介頂けるのでしたら有り難く。人のツテが増える事は有事の備えにもなりますし」 お願いします、と、頭を垂れる此方とは違い、茉莉の方はといえば…幽体のままに漂い、器用にふわりとまりかへと抱擁。 無論…触れる事などできぬものの、腕の位置や高度を調整し、ソレっぽく見せている。 ―――この辺り、普段から紫苑にする為慣れがあるのだろう。 22:24 rouge >【まりか】「わうっ!?」  感触は無いけれど、目の前には存在感のある姿。 不愉快、不快、そういった類のものは無いのだが…不思議、やはり不思議だ。  目の前の少女の影にどうしたら良いだろう、と。 とりあえずは、同じように抱擁を返してみた。  慣れてはいないので、背中に腕がめり込んでいたりはするけれど。  「私も、知り合いが増えるの嬉しいですし。」 22:28 hikami >【紫苑】「ええ、ですが―――」 と、見える姿には微か、苦笑。困っている様子でないのがせめてもの救いか… 【茉莉】『ふふ、まんざらでも、ないかしら?―――ねえ、まりか。こう、されるのはスキ?』 ―――何か、調子に乗り始めてでもいるのか声音は僅か、弾む。 22:32 rouge >【まりか】「ん、び、びっくりはしましたけど。 こういう風に抱きしめてもらうなんて、凄く久しぶりですし。」 そうしてくれる姉を、今探している。 ……あえはしたのだ、夢の中で、だけれど。 …少し、胸がちくりと痛んで…。  そんな感情を振り払うように、目の前のことに意識を向ける。 「…あ、そうでした。 私、お二人を探していたんでした。」 22:38 hikami >【紫苑】「そう、ですか。ん―――……抱かれたい、と?」 問いの言葉は少し意味合いの違いそうな形だが…少なくとも“紫苑”の意味であればまりかの意図と同じだろう。 「私達を…?さて、探される心当たりはとんと思いつきませんが……任務、でしょうか。でしたら…少し戯れてしまいましたが」 言うと若干眉根を寄せる形、それでも―――すん、と、鼻を鳴らすような仕草の後に…茉莉はふわり、と、紫苑の側へと戻る。 抱擁の仕草も同じであり…そんな相手の腕を、触れられぬとは言え“抱擁を受け、手に触れている”と見える位置に己の手を持っていった 22:42 rouge >【まりか】「寧ろどっちかって言うと甘えたい…なのかな。」  首をひねって、うーん…と、少しうなってから、そんな言葉を返した。 正直で素直すぎるのが、叶まりかの美点であり欠点ではある。  「あ、任務とかじゃなくて。 全然私用です、私用。  …あ、でも全く関係ないって訳でもないのかな…その、紫苑さんと茉莉さんにある紋章のお話なんですけど…。」 22:46 hikami >【紫苑】「成程……ん、年上―――で、あってるとは思うのですが―――」 言葉が彷徨うのはそれが外観だけの情報であるからこそ。発育の度合いから、なんて根拠はどうかと思うが 「―――役不足でなければ、暫しの安らぎ程度でしたらお手伝い致しますので」 なんて、ふわり、と、唇の端を微かに持ち上げる程度の淡い、笑み。それでも――― 「紋章……烙印の事、でしょうか。あれは―――」 言う説明の途中、言葉を… 【茉莉】『ふふ、そういう事ならぁ―――…紫苑。“変わって?”』 遮るようにと、少女は、嗤った――― 22:51 rouge >【まりか】「ん、まあ、17になってもいう台詞じゃ、なかったかな。 でもありがとうね、紫苑さん。」  淡い笑みに、満面の笑みを浮かべて返す。 目の前の少女の年齢は、ちょっと良くわからなかった。  大人びているようにも見えるけれど…  「………かわ、る?」  耳慣れない単語に首をかしげる。 変身なら、自分にとっては身近な単語ではあるけれど。 22:55 hikami >【紫苑】「嗚呼、あってましたか。私は14ですので年上、と。 ん―――…いえ、温もりを求める欲求は幾つになっても失う事のないものです。 まりかさんが“甘えたい”と仰るのは自然な事と思いますし、寧ろ……それを、聞けた事は少し嬉しくもありますね。 …それだけ、誤魔化さずに感情を告げて貰えた、と言う事にもなりますので」 などと優しげに笑みを浮かべ…が、文様の話しとなれば表情は翳る。それで、だろうか――― 「………姉さん?ええ…構いませんが。ん―――余り……暴れないようにしてくださいね。入浴後、ですから」 恐らくは伝わらぬ会話、それでも―――ふ、と、茉莉の姿が消失。挙句…目を閉じるようにと顔を伏せて ―――再度、開いた際には歪な瞳孔。蛇とも取れる禍々しい金色へと変貌した 23:02 rouge >【まりか】「え、うそ、見えない。 同じ位かプラスマイナス1くらいだと思ってたのに。」  14、という雰囲気ではない。 それに少し驚きながら。  「嘘とか、苦手なんだよね。自分の事に関してはどうも思ったまま言っちゃって。  あはは、ちょっと損してるんじゃない? とかもよく言われるかな。」  つくべき嘘があるのは分かるが、自分は苦手。  「……?」  首をかしげて、様相を変える紫苑と茉莉の様子に注視する。  「…あ……。」  明らかに違った気配、消えた茉莉…そうかんがえると、得られる結論は一つで。  「…茉莉さん?」 23:06 hikami >【紫苑】「まあ……年齢はそう、ですが少し…厄介な性分でもありますから。 ―――…いえ、羨ましいです。“正直に生きる”事が赦されるのならば、と…思いますが―――それこそ“夢”ですから」 等と曖昧に笑み―――豹変。再度視線を合わせた際には浮かべる表情も幽霊少女のモノと酷似し…まさしく同じ体の採る表情なの、だが 【茉莉】「ええ、コンバンワ?ふふ、あの子よりも…私の方がよぉく、知ってるもの。 ユメの世界のオハナシ、ウィザードとしての知識は、私の方が得手、よ?それに……ふふ、これなら、触れられる、わ?」 23:13 rouge >【まりか】「そういうことも出来るんですね。 …私の変身みたいなものかな…」  ぽつりとそんなことを考えながら。  「えっと、それじゃ。 私、この前……紫苑さんと、茉莉さんが持っているその印と同じものをもつ魔王に出会ったんです。  あ、実際に出会ったわけじゃなくてその、夢の中で、ですけど。」  用件を告げる。 すーちゃんと名乗っていた、あの魔王。 やたらと悪趣味な趣向を用意してくれたあの魔王。  今回は戯れだったから問題ないけれど…あの力は、その気になればもっと酷いことができそうな気がする。  少しでも情報が欲しいのが、今の状態であった。 23:19 hikami >【茉莉】「変身、と言うわけじゃあないけれど…ふふ、似たようなモノかしら? “紫苑”も“茉莉”も別個の人格だもの、姿かたちが変わるだけじゃあない、存在の相違は大きいわよ?」 等と戯れた笑みを浮かべ、蛇の瞳孔を細めるような童女の笑み。 所作そのものが変容しており、艶やかな色合いの黒髪も…こうして見ると艶かしい光沢ともなろうか 「ふぅん……―――魔王、ね。それって…本当に私のと同じ、形?…―――見て、確かめてもらおうかしら」 くす、と、悪戯な笑み浮かべれば…ブラウスの前をぷつ、ぷつ、と、手際よく外し、肌蹴て行く。 黒のレースに縁取られたブラを曝け出し、不要な程の脱衣は小さな臍までもを晒す… すべてのボタンを取り去り、羽織る形にして見せれば左半身だけ大きくはだけさせ ―――乳房を、その上にくっきりと穿たれた歪んだ月の烙印を蛍光灯の下へと晒した 23:24 rouge >【まりか】「確かに…全然違うの感じですね。」  言われて、改めて視界に入れれば、姿は同じでも纏う雰囲気や、声色、それだけでもほぼ別人に見える。  同じなのに別人、これなら、まだ叶まりかとエンジェリックルナのほうが同一人物だ。  …それを、少し薄ら寒く感じると同時に、感嘆もした。  「って、ぇっ、あっ、そ、そこまでしなくてもっ!?」  冷静に物事を見ていたはずなのに、一気に崩れた。  同性とはいえ、そこまでされるのは流石に気が引けて彼女の胸元を隠すように一歩近づく。 23:28 hikami >【茉莉】「デショ?ふふ……ニンゲンって単純なものよねぇ…全くおんなじカオして、 まったくおんなじコエでもちょぉっと……仕草とコエを変えると別人に見えちゃうんだから、ね?」 くす、と、漏れる言葉の響きも…怜悧な響きから甘く、腐敗した色合いへと移っていた。 所作も年齢不相応である事は変わらぬものの、どちらかといえば娼婦や、それに類するものの媚でもあろう。 脱ぎだすのも…酷く、自然。するりと慣れた動きで止める間も無く晒し――― 「……んふ、見せたいからシてるのよ?それとも……―――“そこまでした”ごほうびでも要求しちゃおうかしら。 ねえ、さっきみたいなコト、してあげましょうか?」 なんて、体重を感じさせぬ流れる様な動きで滑り、ふわり、と…柔らかく、抱擁。 ただし見せる、の意図は変えぬつもりなのか胸元にカオを抱き込むよう。 ―――そうする事に慣れた者の自然さで、動く。 23:36 rouge >【まりか】「え、え、あのあの、えっとっ…!?」  声が上擦り、両手両足をばたばたとうごかして。 女性の肌や裸にあわてたりするような性癖はないけれど、こういう状況は別だ。  妙に相手の体温を意識してしまって知らずに頬が高潮する。 「ぇ、ぇっと、そういうのはふ、服を着たらまたっ。」  律儀に答えながら…ああそうだ、今しなければならないことはなんだ。  胸にある印を確認することではないのだろうか。 だが、人間焦ってはうまく動けない。 足をもつれさせて、後ろにすっころぶ。 23:40 hikami >【茉莉】「あら、服なんて―――邪魔よ?んふふ……人は体温を伝え合う単純な方法があるっていうのにね?それに……あら?」 逃れられてしまえば…それでも浮かぶ笑みは深く、愉しげなモノ 「危ないわよ?それとも―――ふふ、スカートの中でも覗きたかった?だったら―――言ってくれれば見せてあげたのに。あははっ♪」 愉しげに弾む、声音。転倒した少女に覆い被さるようにと身を沈め――― 「……その魔王はね。―――私を殺した張本人よ?」 そんな、物騒なコトを囁いた 23:45 rouge >【まりか】「…ぃたたたた……」  受身は取れなかったが、伊達にディフェンダーをやっているわけではない。  一寸後頭部をぶつけたけど大丈夫…ふらふらするけれど…  何て朦朧とした意識の中で、自分を取り戻す頃には…身体に感じる僅かな重み。 同じ日本人だというのに、その肌はとても白くて…  「……殺した…? って…」   耳に聞こえたのは、身体に感じる重みなどよりも、もっと重い、言葉。 23:50 hikami >【茉莉】「……なんで私が幽体で紫苑に憑いてると思ってるのかしら? 私はきちんと、紫苑の母に産んで貰う“筈だった”けれど、名前も決めてもらったけれど ―――ふふ、戸籍上は“死産”双子のカタワレは産まれる前に死んだ“コトになっている”けれど――― ……正確にはセイとシの境界を弄られて、魂だけが紫苑のカラダに一つになったのよ…?」 ふわり、と、漂う香気は変わらぬ白檀。それでも…脱衣室の床、覆い被さったままに蛇の瞳にて相手の瞳を捕らえ…――― 「……つまり…ふふ、私を“こうしてくれた”張本人。あはは、いうなれば紫苑がウィザードとして覚醒する悪夢を作った張本人ね? まさか―――ふふ、こんな所に居たとは思わなかった、けれど?」 ―――そのまま、覆い被さる身。徐々に近づく互いの、カオ。 次第に…吐息の触れ合う程の位置。最早刻印を見る事は叶わず、代わりに…半裸の胸元が相手の着衣越し、柔らかく押し付けられていた 23:57 rouge >【まりか】「……そんなこと…を…」  重い事実。 あのおちゃらけた趣向からは想像もつかないほど、残酷なこと。  …いや、さっき自分でも想像したじゃないか。 あれだけの夢を見せる力を、もっと悪意あるように使ったら、どうなるか、と。  事実、私も、フィアナも、真夜やお姉ちゃんまで、取り込まれるまで気付きもしなかったのだから。  ……なんて、冷静なことを考えてごまかしてはいたものの。  「ぁ、えっと……茉莉…さん…?」  近づく距離。 シュナの身辺を整理していればいやでも目に付く百合モノの漫画を不意に思い出してしまう。 もしかして、もしかするような状況…? そう認識してしまえば、かあ、と、頬が混乱しながらも赤くなって。 00:02 hikami >【茉莉】「ふふ、同情してくれるの?優しい、わねぇ……ふふ…」 くす、と、笑み…右の指先がそっと相手の膨らみへと、触れる。柔らかく、擽るように…己本来には無い鼓動を探るかの如く 「―――……でも…あは、おかげで可愛い紫苑と永遠に離れられずに過ごせるんだもの。 死の見返りには十分過ぎるごほうびだわ?こうして…あの子のカラダを使えば人に触れることだって出来るわ? ―――んふふ……でも残念ね。私が知ってるのはぁ―――後は仮初の肉体での顕現を殆ど行わない、ってコトぐらいかしら。 ベルがいうには“ユメとウツツの狭間に姿を置く”そうよ? 探そうったって探し辛い、たぁいへんな相手ってコト、らしんだもの。ふふ……探したかったなら残念ねぇ…?」 00:11 rouge >【まりか】「っう!?」 びく、と身体を震わせる。 別段、強い刺激を受けたわけでもないのだが。  その、手を伸ばされているという事実がそんな声を上げさせた。 目の前の彼女には、自分はどんな風に移っているんだろう、何て考えて…そして、紫苑の言葉を聴けば、跳ね除けることも出来なくて。 何より、まだ聞きたいことがあったから。  「探したりとかは…出来ないんですよね、やっぱり。 私…見つけたいんです……」  近づく紫苑に、ささやく様に告げる。 何故見つけたいのか、自分でも分からなかったけど…そうだ。  夢の中でりゅかと会えたということは…あの魔王は、りゅかにつながっている可能性もあるかもしれない、って。  そう考えているからなんだ、と。 00:16 hikami >【茉莉】「へぇ……逃げないのね?―――んふ、今、自分が如何されてるかって自覚ぐらいあるわよねぇ……?十七なら、済んでるでしょう?」 くす、と、歪む淫らな笑み。甘く擽る様な吐息を鼻先へと吹きかけ―――その呼気すらもが何処か、甘い 「さぁ―――どうかしら。私は見つけたコトは、ないわ?探してないわけじゃあ、ない、それでも、ね? ふふ、でも―――此処で“見た”って事はまた湧く可能性があるんじゃないかしら? ベルは―――“巣を作る”って言ってたもの。その巣が近くにある、と…考えられるんじゃないかしら…?」 言いつつ、言葉の節を刻むかのごとく、ぷつ、ぷつ、ぷつ、と…相手の着衣を己同様、前を肌蹴た形へと変える。 慣れた服故、見ることなどせずとも的確に、滑るようにボタンを奪い、肌蹴て行く 00:23 rouge >【まりか】「……っ…」  この状況で、その問いかけ。 意味だけは理解してしまう偏った知識が恨めしい。 シュナめ、今夜の晩御飯手を抜いてやる。  …それ以前に自分の心配をしましょうそうですね。  「っ…あ…」  まるで魔法のようだった。 他人の服をこうも簡単に脱がせられるものかと。  寝ぼけたシュナの服を洗濯の為に脱がせるのに自分がどれだけ苦労していることか。  「………その、私…こっちに来るまでは…女学院…でしたから。」 正直に、ないという意味で答えた。  「…この街に、ひんとがある…そーゆー…ことですよね…?」  晒される肌、赤みの差した肌。 肌寒いはずなのに、羞恥でそれどころではないけれど。 00:29 hikami >【茉莉】「……ふうん…?女子校、か。ふふ…―――良いわねぇ…行って見たかったけれど残念ながら共学なんだもの? ここはここで十分、タノシンデルけれど……―――じゃあ、女同士は? んふ…―――逃げないと…食べちゃうわよぅ?」 手際よく肌蹴させた前、己と同種の格好ではあるものの…姿勢は難、か。 「さぁ、どうかしら?ふふ、少なくとも紫苑は悦ぶんじゃないかしらぁ? ―――あの子も私を…“姉”を殺した本人を追いたいみたいだもの?本人が“コレで良い”って言ってるのに――― 可愛い子よねぇ、ほんっとぉ……んふ―――でも……紫苑と出来ない唯一のコトがあるから、それだけは残念、かしら…ん―――…」 言うと…ちょん、と、唇同士を軽く触れ合わせようと…カオを、さらに寄せた 00:38 rouge >【まりか】「女学院でも、そういうのあるわけないじゃないですかっ。  あ、あーゆーのなんて漫画だけですよっ。女の子どうしだなんて…って、えと、あ、その、ごめんなさい。」  言っていることが目の前の茉莉を非難していることに気付いて謝りつつ、いや、謝るところじゃないよねって自分で突っ込みを入れた。  「…って、ま、茉莉さん、本気だったりしますっ…!?」 近づく唇、呼吸まで容易に感じ取れる距離。 混乱する。だけど、はっきりしている事は…  「聞きたいことを聞いたら…逃げ…ますよ? …私も…おねえちゃんを探す、手がかりになるかも知れないから…必死…ですもん。 だから、他に知ってることあったら…教えて、ください。」 自分の上に乗る彼女に向けて、そう強がって見せた。 何から何まで初めてで、戸惑いも多いが…それでも。 00:43 hikami >【茉莉】「―――……あら、でも…それを聞いたら私はもう何も答えないかもしれないわよ…?」 故に…ちょん、と、軽く唇同士を触れさせ、舌先で擽るようにと其処を舐め、擽る。 口付けの形ではあれども完全に重ねあう事はせず、唇を用いた愛撫の様相 「それにしても…ふぅん―――まりかも“姉”か。あはっ、本当…可愛い……ふふ、食べちゃいたいわ? まりか。―――アナタのカラダを蕩けさせて、可愛いコエを聞きたくなっちゃう。 …姉を慕う妹だなんて、可愛い可愛い―――紫苑みたいで……あははっ、興奮しちゃうもの?」 その証拠か。こつ、と、額を触れ合わせ…下着を微かにずらす形、膨らみの形を確かめるようにと軽く…揉む。 柔らかく、擽るように…次第に布地をずらし、双丘を曝け出させるように―――逃げるか、避けるか―――馴染むか。 その反応を探るように蛇の瞳は真っ直ぐ、ごく間近の瞳の奥を覗き込んでいた。 00:50 rouge >【まりか】「ぁ……」  家族以外の誰かの唇が唇に触れたのは、二人目だった。 …厳密には、初めて…なのか、あれは、夢だったんだから。  兄と慕う、少し憧れてもいた真夜とのそれとはまた違う、女性からのキス。  「…で、出来れば意地悪しないでくれると…助かります。  そ、それにっ…それ以上するなら、約束…してもらえないと、私、あばれますっ…」  どうなってしまうんだろうという不安と、藁にすがるような思いと。  蛇に睨まれた蛙というのは、こういうのを言うのだろうか。 顔を逸らして、か細い声で告げる。 00:54 hikami >【茉莉】「ん、ふ……」 ちゅ、と、水音。粘質なオトを響かせ、煽り……にぃ、と、愉悦に歪む唇。 ぬらりと濡れているのは相手の唾液も混ざっての淫らなルージュともなろうか。 最も……求めるモノ、としてはまだ、少し物足りないけれど 「んふ、残念…―――私は意地悪よ?あはっ……意地悪しないなんて存在否定も良い所だわ? それにぃ……んふ、約束、って―――何をシて欲しいの、かしら……?」 逸れた視線には追う事もせず、どころか…視線がずれた事で晒された首筋、綺麗な肌に唇を押し当ててしまって…――― するり、と、ついに…膨らみが外気へと晒された 「オトメのままでいさせて、なんてオネダリだったら…安心して良いわよ?そのままの方が…好み、だもの」 01:02 rouge >【まりか】「ぁ…」  ちらり、と横目で見た茉莉の表情は、同じ女性とは思えないほどに綺麗で、そして淫らでもあるように思えた。  3年の差など、ないものかのように。 彼女は、魅惑的だった。晒された肌。  誰にも見せたことのないそれを朱に染め、僅かに震えを覚えるものを無理やり押さえつけて。  「茉莉さんが、それを探すのに、全面的に協力してくれること、です。  そんな刻印が…今でも、残ってるんですから…きっと、つながりはある筈です。  私をその魔王のところまで導いてくれること、約束してくれるなら…暴れません、よ、私。」  実際無茶を言っているとは思う。 混乱して、まとまらない頭を絞って、言葉を返した。 01:11 hikami >【茉莉】「―――…ふぅん…?つまり……」 ふに、と、裸の膨らみを撫で、ふわりと揉み、柔らかく指を這わせ、煽る。 擽る様な、いっそもどかしい程の愛撫。手慰み程度の戯れを続け――― 「……そうねぇ…ふふ、じゃあ…―――ヤクソク、してあげるわ?でもぉ……んふ、だったら―――今の状況じゃあ寂しいわね?」 言うと…身を、離す。そうすれば裸の膨らみを己の視野に捕らえる事ともなろう―――隠さぬか、なんて反応すらも愉しむつもりだろう 「冷静になって、それでも―――アナタのカラダを差し出してまで不確かな、 14年接触の採れなかったモノに縋ろうと言うのなら―――約束してあげるわ? んふふ……今度、抱かれにいらっしゃい?それでも暴れずに、大人しく私の腕で喘ぐなら―――そのヤクソクは護ってあげる。 あの魔王のコトで何か判ったら…ちゃんと教えてアゲルわ? でも……ふふ、一度でも逃げたらだぁめ…―――私はまりかの温もりを手に入れて、まりかは私から快楽とあるかも判らない情報を得る。 ―――ああ、そうね。紫苑のカラダも好きにさせてあげようかしら?あの子、甘えさせるだけなら私よりも上手よう?んふふ……」 ちろり、と、唾液濡れの舌を艶かしく覗かせ…己の唇を、舐めた 01:18 rouge >【まりか】「ん……っ…う…。」  手馴れた指の動きに、僅かに声を上げて…自分のあげた声を耳にして、更に羞恥を増していく。  「…ぁ…。」  そんな中、茉莉の身体が離れる。 安堵か…それとも…いや、多分、安堵だ。間違いない。  肌蹴られた胸元を腕で覆いながら、僅かに目尻に涙を浮かべて茉莉を視線で追う。  「…何処に行けば、あなたに会えますか。」  投げかけられた言葉、色々なものが折れる前に、ただそれだけを紡いで。 01:21 hikami >【茉莉】「…んふ、私は何処にでも居るし、何処にも居ないわ?あの魔王と、おんなじ…ね?」 隠され行く膨らみに僅か名残惜しげにすれども…その目じりに気付き、愉悦。 そっと、再度身を屈めるようにすればその雫を舌先にて舐め取って見せた 「―――でも、違う事もあるわ?んふ……“その気”になったら連絡して頂戴? アドレス、おしえたげる……あはは、此処じゃあ、誰かきちゃうかもしれないものねぇ――― そういう“取引”ならもっと、趣を持った方が良いでしょう?―――折角抱かれるのにかたぁぃ床じゃ、かわいそうだもの…… 良いカオよ?まりか……本当、かぁわいい……」 01:27 rouge >【まりか】「こ、困り、ます、そんな、可愛いって言われても…。」  何時も言われるわけではないが、普段言われるかわいい、とは別のニュアンスの響き。  ただ、黙って0−PHONEを差し出して、 「登録、してください。 …連絡…しますから。」 01:31 hikami >【茉莉】「んふ、だって事実だもの?―――可愛い、って思わなかったらこんな風にはシないわ?」 なんて、口元の笑みを深め…差し出された0−PHONEに片手で器用に己の番号を打ち込んで行く。 ウィザード同士使う機種の基本は同じなのか、操作に不慣れな所は出ずに済んだ。相手の番号確認する事なくそのまま、返してやって 「―――んふ、じゃあ私の方に登録するのはまりかが連絡をしてきてから、にするわ? “デートの日”を素直に過ごしたら約束完了―――あは、恐がらなくっても良いわ?私は“妹”には優しいのよ? 気持ちよくシてあげる…それに―――んふ、甘えさせてだって、あげるわ…?」 01:37 rouge >【まりか】「デートの日…。」  こくん、と小さく唾を飲み込んで。  「……確かに。」  受け取った携帯、自分にとって分岐点となるような所につながるのは、間違いない。  多分、今まで受け取ったどの携帯番号よりも、重い。 そんな重みを感じた0−PHONEを仕舞い。  「……じゃあ、また…近いうちに。 今日はその、ありがとうございました。」  いそいそと、服を元に戻す。 焦りもあるのか、茉莉が脱がせるよりも更に苦労して制服を整え。 01:40 hikami >【茉莉】「ふふ、緊張しなくていいわ?まりか…んふ、大丈夫よ? 逆を言えばぁ…―――私は、これでまりか側から抱かれに来ない限りは悪戯できなくなってしまった、って事だもの?」 ちろり、と、手袋越しではあるものの己の指先を軽く舐め…上目遣い。 媚びるような笑みであれども口元に浮かぶのは情婦のソレであり…振る舞いそのものからして妖しげな毒とする方が相応しいか 「ふふ、私こそ―――ゴチソウサマ?ふふ、お礼に……“私”じゃなく“紫苑”を呼び出した時には邪魔しないから――― たぁっぷり、甘えると良いわ?んふふ、お姉ちゃんのカワリに…きっとやさぁしく抱きしめてくれると思うわ? あの子、昔から抱き癖酷かったもの」 整えられ行く着衣を…のんびりと、着替えを堂々と覗くにも近い無遠慮さで眺め、笑む。此方の着衣は直そうとはせず… 未だ左胸、黒い烙印を曝け出すままに。 01:45 rouge >【まりか】「……それじゃあ、失礼しますっ…!」  得体の知れない威圧感。 余裕を崩さないそのあり方に、気圧されもしながら。   いまだ若干乱れた制服のまま、立ち上がり、更衣室の扉を開けて廊下へと飛び出す。 01:48 hikami >【茉莉】「……んふ、また、ね?」 なんて、半裸のままに笑み、軽く手を振り、見送る―――去り行く姿を、見えぬ様になるまで見送り 「―――ほんっと、可愛いわぁ……んふ、それにしてもあの魔王が居るなんて、ねぇ…つくづく―――運が良いわ。 ねえ、紫苑…?ふふ、あははっ♪」 ―――独りになれば、哄笑。己とは違い幽体とは成らぬ“妹”の居ない今…真に、独り。 歪に木霊する笑い声がほんの僅か、響いていた――― 01:52 rouge >【まりか】「タイムセール…行って…明日のおべんとと、シュナのお昼ご飯の材料、買わないと…」  まだ、心臓がばくばくといっている。 高められた鼓動が収まりそうにない。  それをかき消すように、走る、走る。  …どうするか。  …あの場を脱した今でも、意識はゆらいではいない。  …今は、帰ろう。  それで、ご飯を食べて、シュナに部屋の掃除をするように言って、そして寝よう。  「…お姉ちゃん。 私…会いたいんだよ…」  走りながら、そう一人ごちた…。