21:08 Ryumaco >諸事情により3日ほど休んでから2日 21:09 Ryumaco >教師に頭を下げなんとか学校には復帰したのだけど 21:10 Ryumaco >自分がどれだけバカをやったか、そして自分がどれだけ悪目立ちするかを思い知った 21:11 Ryumaco >たった一日で変な噂が駆け巡ってしまったのだ 21:12 Ryumaco >同情で励ましに来る者もあり 21:12 Ryumaco >遠巻きにひそひそ噂をする者もあり 21:12 Ryumaco >真実は違うのだけど、それを説明するわけにも行かず 21:12 Ryumaco >学校から足早にここ、RGに逃げてきてしまった 21:13 Ryumaco >「まさか、けーちゃんまで誤解しちゃうとは思わなかった」休憩室の椅子で、缶ジュースを一口口にして、背もたれに体重を預けて天井を見る 21:14 Ryumaco >「さすがに、吸った場所、悪かったかなぁ」タハハ、と。傷口を隠すために両手首につけたリストバンドと、それで隠しきれない包帯なんかが目に入る 21:15 Ryumaco >「思ったよりしんどいかも」ため息をひとつ 21:22 hikami >―――随分久しぶりに見るわね、あの子。 21:22 hikami >            “あの日”以降、数日見なかっただけじゃないですか、姉さん――― 21:22 hikami >―――それでも、よ?ふふ、だってとってもおかしな感じだった後で急にだもの、面白いじゃない? 21:22 hikami >             ……さあ、どうでしょう。少なくとも妙な感じだった事は同感ですが――― 21:22 hikami >―――でしょう?ほら、紫苑だって気にしてたじゃない。 あの子のおかしな反応……それに、面白いコトいってたでしょう?何をパニックになったのかは判らないけれど? 21:22 hikami >             “半分”ですか?あの場合の、とは…“月の子”との、でしょうか――― 21:22 hikami >―――さあ、どっちにしたって丁度良いじゃない、ねえ。 21:22 hikami >                              ―――代わりなさい、紫苑。 21:22 hikami >少女は、歩く。硬質な靴底の奏でる音を従者にと、悠然と、軽やかに、緩やかに。 21:22 hikami >学内で見せればいっそ違和感をもたれかねぬ風合い、手にしているのは歩む風によりはためくリボン。 21:22 hikami >そして少女は、休憩室へと入り込む……口元には歪み、愉悦、喜悦、そのどれとも付かぬ“タノシサ”を浮かべて。 21:22 hikami >【??】「ごきげんよう、確か、雪緒さん、でいいのよね。“久しぶり”ですね。……ふふ、ねえ、ちょっと今、時間良いですか?」 21:22 hikami >不器用な、敬語。流麗に滑り出ていた“少女”のものとは違い、言葉遊びを愉しむ“少女”のような、それ。 21:22 hikami >―――金色の瞳が、愉しげに、細められた。 21:27 Ryumaco >【雪緒】「え?あ……」 声をかけられ振り向いた 「あ、久しぶり、かな?紫苑、でよかったよね」 会ったときは既に自分が正常ではなかったし、入れ替わっている、そんなことなど露知らず。違和感にも気づかず 「こんにちわ。久しぶりっていうほどは時間たってないかもだけど。うん、まあ、暇、と言えば暇かな」 逃げてきたなんていえなくて。 21:30 hikami >【??】「―――……ふふ、そっか。“それどころ”じゃ、なかったんだ?あは、本当楽しいわぁ……―――久しぶりだわ? だって“あれきり”ぱったり姿を見なくなってしまったんだもの。“久しぶり”でしょう? “あんなこと”の後だもの、どうせなら、直ぐに…逢いたいわ?」 慣れぬ口調はあっさりと、封印。向うのは、間近。椅子の真正面に陣取り…手を、伸ばす。向う先は、リストバンド。 21:34 Ryumaco >【雪緒】「楽しい?」 ほんの少しきょとん、とした後 「あんなことって……?」 口調とともに変わる空気。そのすべてを見透かすような金色の瞳にぞくり、背を走るものがある。そして 「っ!?」 得体しれない、その深い、見透かすような瞳に恐怖が生まれたか、 伸ばされた手がリストバンドに触れたか触れないか、で思わず払うように手を引いてしまう 21:37 hikami >【茉莉】「…あら、酷いわ。雪緒…一緒に“戦った”仲じゃない。 “久しぶり”―――私は紫苑じゃなくって、茉莉、よ? ふふ、紫苑とはチガウんだから、覚えてくれなくっちゃぁ―――心配してたのよ?私。 だって……あんなにツラソウにしてたんだもの。」 払われた位置、そこから微動だにせず、口元には笑みを貼り付けた、まま… 21:43 Ryumaco0 >【雪緒】「茉…莉……?」 思い出した。あの時感じた、見透かされたような恐怖 「辛そうって……あのとき、の……?」 やはり見透かされていたのだ。 そのまま今抱えてる爆弾まで見透かされてるのかも、そんな不安に、思わず、一歩、下がりたいのだけれど、 着座、そして壁際ではそれもかなわず 21:48 hikami >【茉莉】「―――んふふ、そう、あの時。貴女が“血”を見て…つらそうにしてたわね? 何もあのわんちゃんが心配だった“だけ”じゃあ、ないでしょう? ―――寧ろ件のウィザードと闘争を終えた後の方が“ツラソウ”だったもの。それに、私良い事聞いたのよ?」 そこで一拍…逃れられぬ位置を獲った自覚ぐらい、ある。―――再度、引かれた手首へと触れようと指先が踊る 「―――“半分”て……なぁに?」 21:52 Ryumaco0 >【雪緒】「っ」 ごくり、喉が鳴る。 「あたし、あたしはそんな……」 それは負い目。自分の血への、そして環が瀕死であったのに、その血に、反応してしまったことへの。寒気が止らない 「いいこと……?」 上ずる声で問うたそして…… 「っ」 自分が、確かに言った言葉。わかっていて聞いている。その重さに、手が、震える 21:56 hikami >【茉莉】「……大丈夫。私は“コワイ”なんて思わないわ?だって―――こんなに“カワイイ”んだもの」 くすくすと、煽るように…―――嘲笑の様に―――…少女の喉は笑みを紡ぐ。 細く、華奢な指先を包むのは黒絹の手袋。薄いその布地越し、暖かな熱が相手の腕を滑り…包帯を甘く、擽る 「……“ソレ”は、悪いことなんかじゃ、ないわ?でも大変なコト…―――ね、教えて?…貴女は何に、惑っていたの?」 21:58 Ryumaco0 >【雪緒】「あ、あたしは……っ」 その言葉、表情、抑揚に、カっとなった 「あ、あなたには関係ないっ、でしょっ」 ただの強がり。バレてるのだろうけど、でも言わずにはいれず 「や、やめてっ」 手を振り払おうとする 22:02 hikami >【茉莉】「関係、あるわ?だって―――ふふ、一緒に戦った仲、じゃない?」 くすくす、くすくす、その感情にすらも臆する事無く…なんら、態度を変える事なく――― 振られる手を逆にそっと、握ってしまおうと狙う。無論、外れようとも構わぬだろう 「“ヒトジャナイ”者なら、お仲間だもの。―――漸く“オトモダチ”が出来るのかな、って…楽しみだったのよ? ―――貴女の衝動が“血”に拠るモノなら、私は悦んでお手伝いしてあげるわ?」 22:05 Ryumaco0 >【雪緒】「どういう……」 二重の意味の仲間、という言葉。のまれそうな自分に気づく。飲まれるな、心の中で言い聞かせる。 もう、明良を悲しませるわけにはいかないから 「手伝うって、何……?」 手を預けながらも、き、と睨む。虚勢、ではあるのだけど、それでも自分を保つ防壁になる 22:10 hikami >【茉莉】「―――……あら、痛そう……ふふ、こんなに成るまで我慢しなくたって、いいのよ?」 そ、っと、触れた包帯越し、労わるように…愛撫の様に…しなやかな指先が滑り、擽り、踊る。口元に刻む笑みは一層深く、歪む 「あら、怖いわ?雪緒。ふふ、何もとって食おうってわけじゃないわ?ねえ、それに―――何を手伝うのか、なんて私が聞きたいぐらい。 だって、貴女が“何の半分”なのか、聞いてないんだもの、でも……ふふ、予想ぐらい、できてるわ? こんなに―――判りやすいんですもの。“自分の血は、オイシイ?”」 それは、証拠も何もない、一種のブラフ。手首の傷は斬りやすさの割りには深くなりやすく、一般に思われている程容易く死にはしない。 ……挙句、相手の昂ぶりを見たのは“血”なのだ。―――月の子として“ありうる”候補は限られてくる。 22:14 Ryumaco0 >【雪緒】「……っ」 自分の過ち、負い目。その証を包帯越しに触れられ、ぞくり、とする 「あたしは……」 言うか言うまいか。これからどうするか決めたはずなのに…… 「な、なんで、それ……」 当たり。まごうことなき正解。なけなしのポーカーフェイスもできず真紅の瞳が見開かれる 22:19 hikami >【茉莉】「……あは、正解♪」 言葉が踊り、揶揄り、嬲る。くすくすと、笑う響きは……途切れる事がない。 「だってこんな風にわかりやすい傷…ないわ?“狼”ならもっと貴女も獣臭くて良いはずだし、だったら―――限られてくるわよね? んふ、そう、貴女はダンピールなのね。ヒトと妖の結晶…美しい話じゃない? 私は“嘘”―――正体もないバケモノ、幽霊なんかよりよっぽど愛らしくて―――美味しそうだわ?」 その指先はそ、っと、リストバンドへと触れ…ずらし行く事になる。赦せば包帯すら解き…“瑕”を、曝させようと目論む 22:25 Ryumaco0 >【雪緒】「あ、ぅ……」 フロック。それに引っかかってしまった。そんなに、わかりやすいだろうか、隠してるつもりなのに 「嘘、って……?」 何が嘘なのだろう。確かにここに居て、ここに或る。その真意が見極められない 「って、美味しい、って……」 自分の、吸血衝動を思い起こし、恐怖を覚えてしまう。ずらされたリストバンド。その下には最後の防壁とばかりに包帯が巻かれている 22:28 hikami >【茉莉】「―――“私の存在”―――だって此処に居るカラダは紫苑のものだもの。私は“シシャ”…幽霊よ? 世の中にありふれたウソの一つ、ウソが容を得て在る幻だもの」 するり、と、外したリストバンドはそのまま床へと、落ちる。残る防壁、それを解く為にピンへと触れ…はじく。 そっと、口元に相手の手首を近づけて行く 「…貴女が“こんなふう”にしなくてもほしいなら―――あげるわ? ここに居るのはまやかし、幻…貴女だって、ユメの中でなら愛するヒトに口付けを強請るでしょう? ―――それと一緒。“ユメ”には……何を強請っても“ウソ”でしかないわ?」 22:31 Ryumaco0 >【雪緒】「だって、“居る”じゃない」 紫苑の身体を借りてても、今目の前に、意志としている。だから、それを否定することなんてできない。 はらり、と包帯が解かれれば、手首に無数にある牙の痕。 「愛する人に、口付け、って……」 こんな状況なのに、そんな大胆な言葉に頬が染まっていく 22:35 hikami >【茉莉】「あら“それだけ”よ?」 クス―――と、その、牙の、痕。いっそ無残な痕跡を…慈しむ様に口元へと運び、濡れた、熱い舌をそっと触れさせた 「―――否定する必要なんてないわ?だって“ユメ”を見ている間はそれが真実だもの。 ユメの中で愛するヒトに抱かれるのも、逢いたかったヒトに逢うのも……その間だけ。 刹那に見れる心の充足、悲しくて空しくて、それでも焦がれる槐安の夢だもの? ―――私は、そんな存在。貴女が―――欲情しようと、食欲を感じようと、なんら罪に思う必要、ないわ? ――――――夢語りをしているだけ、ふふ、ほら……“怖くない”でしょう?」 22:49 Ryumaco0 >【雪緒】「な、やだ、ちょ、っと」 傷跡に触れる暖かい濡れた感触。恐怖とは違う、ぞくりとした感覚が背を走る 「あ…あぁ…」 それはかなえられない、かなえてはいけない夢。愛する、大事な人の首に牙を立てる甘美な夢。 そして、愛する人に抱かれる夢。……抱かれる…夢……? 「え、え、えぇっ!?」 想像を超えすぎて脳の許容を超える 22:52 hikami >【茉莉】「ん、ふ……ん……っ―――」 ちゅ、と、粘質な水音と共に舌が触れ…離れる。血液ではない、傷を濡らす新たなモノ。 そこへと暖かく、甘い吐息を吹きかけ、笑む。…いっそ淫蕩に、堕落を誘う様に、甘く――― 「……あは、てっきり雪緒のトシなら済んでると思ったのに…やっぱり、かわいいわ? ふふ……―――オナカガヘッタラいつでも、いらっしゃい?私は歓迎してあげるわ? もう―――こんな風にシなくてもいいように。自分で慰めないでも…ヤサシク、受け入れてあげるわ?」 22:57 Ryumaco0 >【雪緒】「や、ちょ、やめ」 ぞくりぞくり。舌が触れ、なぞるごとに肩を震わせ 「済んで、って」 図星を指されたこと、そして相手の妖艶な様子に頬が熱くなる 「……ダメ、それは、ダメ、なん、だ」 ぐぐ、と拳を握り、搾り出すように、言葉を紡ぐ 「あたしは、吸わない……っ」 それだけは譲れないこと。必死に、抗うように 23:00 hikami >【茉莉】「―――なら、自分で慰めるの?」 ぺろり、と、傷を舐め…擽る。恐らくはとうに乾き、それでも癒えきっていないだけのモノなのだろう…… 「―――“半分”だからって、自分の血で如何にかできる程ヤサシイなんて話、私は聞いたコトないわぁ? ふふ、それに紫苑の血なら“人間”よ?綺麗な、綺麗な――― 乙女じゃないから味の保障はできないけれど、穢れてはないカラダだから満足できると思うわぁ? ―――“仲間”だもの。そんなに……我慢しないで、良いのよ?」 ―――頃合か。くす…と……笑みの響きを残し…手を、離す 23:04 Ryumaco0 >【雪緒】「な、な、な」 茉莉の言葉に逃げ出したくなる。が逃げ出せず 「もう、自分のも、吸わない。誰のも吸わない。あたしは、吸わないって決めたの……っ」 甘美な甘美な誘い。だからこそ、それは自己嫌悪の元 「茉莉も、紫苑も、大事な友達、だもの……だから、あたしは、吸わないの……っ」 もう片手がスカートをぐっと握る。試されてる、そんな気がする。 「半分なことを、嫌悪しちゃいない。パパとママのこと、好きだもの。 でも、でも、それとこれとは、別なの。あたしが、あたしであるために」 真紅の瞳で金色の眼を見返す 23:07 hikami >【茉莉】「―――酷いわ、雪緒。こんなにも心配しているのに……あははっ、食べ物を獲らないで生きていける程、イノチはヤサシクできていないわ? “トモダチ”だから生かす、じゃあ……愛でて、愛でて、大切に育てた家畜を解体して食べさせてくれるヒトだっていっぱい、いっぱいるのよ? ―――だったら“愛しいトモダチ”の為に身を捧げる事ぐらい簡単……あは、死ぬわけじゃないんだもの、それにぃ……」 す、と、身を起こし…屈む、姿勢。耳元へと濡れた唇を――― 「……“タダデアゲルワケナイジャナイ、トリヒキシマショウッテイッテルノ”」 くす、と…甘い、毒の囁き。その響きと共に…軽く、触れ、離した。 23:09 Ryumaco0 >【雪緒】「っ!?」 ぞくり。それまでとは違う、言いようのない恐怖が一気に頭をもたげ、耳への吐息と、暖かい感触に、ば、と一歩離れてしまう 「な、なに、して……っ」 耳をかばうようにしながら、驚いた顔で茉莉を見る 23:13 hikami >【茉莉】「……ふふ、挨拶よ?“大事な友達”にする“親愛の口付け”―――唇の方がよかったかしら?」 それをもう、追う事はない。深追いすれば…それは“意味がない”――― 「怖がらなくて良いわ?私がホシイのも大したものじゃないもの。 ―――ふふ、次に“おなかがへったら”いらっしゃい?いつでも、呼んでくれて良いわよ、雪緒。…オトモダチ、だものね?」 向けられた、拒否の、言い分。それをあえて繰り返し…此方の“理由”へと変える。 年齢相応の体躯、相応の創り、そんなモノに浮かぶ不相応な、淫靡―――ぬらりと、濡れた唇で柔らかな、少女の笑みを浮かべ、 首をちょこん、と、傾げて見せた。 23:19 Ryumaco0 >【雪緒】「や、ちょっとっ!?」 口を両手で隠す 「茉莉っ」 声をかけずには居られず 「茉莉は、ひとつ、勘違い、してるよ」 なんとか、自分を取り戻そうと、なんとか笑って 「あたしね、吸わなくても……生きては、いけるんだ」 そして自嘲気味に笑い 「だから、かな。だから、よけい、我慢が効かなくなるの。生存本能と、別のところにあるから、だから……」 必要最低限。そんな基準もない。ただ、欲求だけで吸ってしまう 「だから、怖いの」 23:23 hikami >【茉莉】「“それでも、受け止めてあげるわ”?」 童女の笑みは、崩される事が無かった。どころか…触れよう、とも、しない。 その場に佇み、同じ姿勢、同じ笑み、そんな“モノ”をただ、淡く浮かべ、慈しむ様にと…堕落の響きを紡ぐ。 瞳に一直線、それぞれに傷を持ち、蛇の様になった瞳孔をきゅっ、と、細め… 「んふふ、私のほしい“モノ”も生きるにあたって、在った方が嬉しくてないと物足りない程度のモノ、 それでも、ほしくてほしくてたまらなくなるモノ―――ふふ、等価値だと思わない?怖がらなくて、良いわ? それが雪緒の“欲”なら―――愛してあげる。“怖い”なんてこと、ないわ?だって雪緒はそんなにも…かわいいのだもの?」 ―――足掻き、もがき、迷う…そんな姿が―――とても――― 23:29 Ryumaco0 >【雪緒】「あたしは、大事だから、護るの……大事だから、吸わないの……あたしが、あたしであるために」 見透かされた視線に挫けそうになりながら、でも、しっかりと 「……もう、泣かせたくないんだ。あたし。だからこれは、あたしの、覚悟」 胸に手を置く。そこが答えるものはないけれど 「それに、多分、吸っちゃったら、押さえ効かなくなっちゃうもの。たとえ夢でも」 舌を出して。ぶっちゃけてしまうことで。少し楽になる 23:33 hikami >【茉莉】「ふふ、本当…かわいいわ?」 くす、と……甘く、淡い、少女の笑み。その覚悟ですらも己へは、愉悦、喜悦…煽りこそすれ、愉しむ為の、娯楽。それでも――― 「…ふふ、じゃあいつか私から貰いに行っちゃおうかしら。 雪緒が私の血ぐらい貰わないと気がすまなくなりそうなモノ―――だって、私は“我慢”するなんてまっぴら。 夢は夢、楽しいユメだけ見て過ごしたいじゃない?―――でも今日はオアズケ、ふふ、あんまりいぢめたら“紫苑”が怒るもの。 あの子、怒ると怖いのよ?オシオキされるの―――とーっても怖いもの、だからここまで、ふふ……」 ちょん、と、己の唇を軽く突き…濡れた舌先でぺろりと舐める。挙句、上目遣い…容色と相まって危険な怠惰を纏う仕草… 「―――じゃあね、雪緒。オダイジニ?」 23:36 Ryumaco0 >【雪緒】「も、貰いに、って……っ」 歳相応、歳不相応。色香を纏った矛盾にどきりとする 「お大事に、って……っ」 絶句して見送るしかなく 23:41 hikami >―――少女は、それきり、背を向けた。歩む足取りは踊る様に軽く、ソレで居てリズムを狂わせ、乱し、惑う。 硬質な靴、その靴底の叩く歪なリズム。それは遠く、微かに響き―――消えた。 後に残るのは甘く、爽やかに香る微かな花の香り。 怠惰に、甘く、淡く、ささやかに―――心を惑わす、蟲惑の香り ―――ユメの中、幻との邂逅、そんな不安と、余韻だけを残して――― 23:45 Ryumaco0 >【雪緒】「……」 その姿が消えると、緊張が解けたかのようにすとん、と座る。 「……はぁ」 ため息が出る。頬に手を当てる――熱い。まだ混乱している。ごく短時間のはずなのに、とてもとても長いような間隔。 「……」 しばらく動けそうにないや。そう呟いて見上げる。甘美な甘美な誘いをする、誘惑者 「年下、なのに……」 末恐ろしい、いやもう十分か。 あの見透かすような瞳は苦手。それ以上に、誘う言葉が苦手。でも 「……トモダチ、なんだよ」 そう、呟いて。 チクタク チクタク 静かな休憩室には、ただ時計の音だけが響いていた