21:06 (torazou)   21:06 (torazou)   21:06 (torazou)   21:06 (torazou)   21:07 (torazou) タマキが意識を取り戻し面会できると聞いてから数日後、私は病院の廊下を歩く 21:08 (torazou) 数日開けたのは自分の為かタマキの為か?でも結局憤りやら心配やら色んな物が混じった心は収まらず、怒ってるんだなぁと自覚して終わる 21:08 (torazou) だから……うっかり止めなど刺さないように、自重しようとは思うのだけど…… 21:09 (torazou) そんな事を考えてる間にどうやら目的の場所にたどり着いたらしく、ただ一枚で隔てた場所に立ち 21:09 (torazou) コンとソレをノックして 21:09 (torazou) 【瀞】「タマキ、居るわよね?」 21:09 (torazou) (たっち 21:10 (Tamaki_) 【環】「……空いている」 扉越しにくぐもった声が聞こえる 21:13 (torazou) 【瀞】「そうよかった、無駄足だったら流石に許せないもの。それじゃあ御機嫌ようタマキ、傷の具合はいかがかしら?」ドアをあけて一歩部屋の中に進むとそちらを一瞥してからそのな言葉をかけて 21:15 (Tamaki_) 【環】「……怪我はそこそこ。本当ならすぐここを抜け出したいくらいだ」 獣の耳を隠さず、どことなく俯きがちなまま答える 21:17 (torazou) 【瀞】「そう、それは何故かしら?その顔じゃ殊勝な心がけで、迷惑をかけた相手に謝りたいって訳じゃないんでしょ?」サイドテーブルに見舞いに持ってきた盛籠を置きながら尋ね 21:20 (Tamaki_) 【環】「……すまなかった」 瀞の言葉を聞き、謝罪の言葉を口にする。普段の環からは想像もできない弱弱しい姿 21:25 (torazou) 【瀞】「へぇ、そうやって直ぐ謝るんだ?……じゃあタマキ、どうして謝るのかな?自覚のない謝罪なんて無意味よ」その様子に若干苛立ちを感じながらそんな事を尋ね「答えなさい、納得のいく答えなら今の謝罪を受け取ってあげるわよ」 21:26 (Tamaki_) 【環】「……迷惑をかけた」 視線はあわせずに、答える 21:33 (torazou) 【瀞】「あのね……。言っておくわよタマキ、迷惑をかけたから謝るって言うのわね、迷惑をかけて返してくれた相手に感謝できないって事よ?仲間に迷惑をかけるのは当然よ、迷惑の一つも架けれない仲間なんて仲間じゃないもの。」 21:35 (Tamaki_) 【環】「……」 目を逸らして何も言わない 21:37 (torazou) 【瀞】「そうやって、何も言わずにいれば満足?残りの人生這い蹲ったまま生きてく気?感謝の言葉一つ投げれない迷惑なんて本当に無駄よ」 21:39 (Tamaki_) 【環】「……っ」 唇をかんで俯く。何も、言わない 21:45 (torazou) 【瀞】「タマキッ!」ベッドに乗りかかるようにしながらぐいと胸倉を掴んで「こんな腑抜けだったとは思わなかったわよ?……それとも私が甘えさせてくれるとでも期待した?ねえ、タマキそれだったら人選ミスよ、私に出来ることは精々蹴飛ばすことか殴り押す事、だけどソレを期待してるならソレも単なる逃げよ、殴る価値すら無いもの」睨みつけながら 21:50 (Tamaki_) 【環】「……そうか」 しばらく目を瞑って 「お前は容赦がないな……」 ふっと薄く笑う。自嘲気味のものとは違う笑み 21:53 (torazou) 【瀞】「当たり前でしょ?それが私なんだから」今更何を言ってるんだかと思いながら答え「……それでだんまりを続けるの?」如何するのとその笑みを浮かべた顔を見て 21:55 (Tamaki_) 【環】「……ありがとう。……それと、すまない」 小さく呟く  22:00 (torazou) 【瀞】「その態度だったら……今は多少は許してあげる」と胸倉を掴んでいた手を解くと拗ねた様に息を吐いて「それでタマキ、礼を言えるならその迷惑序に聞いて欲しいことが有れば聞いてあげるわよ?今の調子じゃ自分一人で抱え込んだ気になってるんでしょ」自分の格好を客観的に評価して、ベッドから降りると横の椅子に腰掛け 22:02 (Tamaki_) 【環】「……ああ」 少し考えて 「天宮、お前の闘う理由って……何だ?」 湧き上がった疑問を口にする 22:09 (torazou) 【瀞】「……なんでそんな事を聞くのかなタマキは……」むーっと困ったように考えると「良いわ……特別に教えてあげる、誰かに喋ったらソレこそ許さないから」絶対叩き潰すわよと言いつつ「理由は二つ、一つは春奈を護る為、これは本当は必要じゃないかもしれないけど。」と自分の姉の顔を思い浮かべて「もう一つは、知っちゃったから。知らなかったことにすれば其処で終わるかもしれないけどそんなの嫌よ。知ったなら知り続けなきゃ自分が手に出来る可能性 22:09 (torazou) がなくなっちゃうでしょ?」 22:11 (Tamaki_) 【環】「……知ったから、戦いに身を投じたのか? 辛いことや怪我するようなことが沢山あるのに?」 重ねて問いかける 22:15 (torazou) 【瀞】「そんな事は二の次よ、私が手に入れれる選択肢、私が誰かに渡せる選択肢、それを繋いでいくことが大事なのよ。そうねそうやって世界を作るって思えば思えば素敵じゃない?ここに居るのだってその結果よ、知らないことにしておけば我妻市に来る事なんて無かったもの」 22:16 (Tamaki_) 【環】「そうか……」 瀞の言葉をかみしめる。 「……強いな。俺の回りにいるのは、強いやつばかりだ」 22:18 (torazou) 【瀞】「そういうタマキは如何なの?人に聞く位なら、あるんでしょ理由の一つ位」顎に手を当てたポーズで尋ねると「あら、当然よタマキ。女の子は強いのよ」 22:21 (Tamaki_) 【環】「……闘う理由、か」 少し顔を逸らして 「ある。けど、わからなくなった」 22:25 (torazou) 【瀞】「いいわ、ソレでいいから聞かせなさい?今のタマキなんて迷子の子供と同じよ、見上げたら其処に有った位の事は仕出かしかねないし」と言葉を区切って「それに人に説明するって言うことは見直しになるわよ?自分が何処に立ってるか判らなくなったんなら先ず足元を見なさい」ほらほらと言葉の先を促して 22:27 (Tamaki_) 【環】「俺の闘う理由は……」 シーツの端をぎゅっと握り締めながら 「誰かに、必要とされたいからだ」 ぽつりとつぶやく 22:31 (torazou) 【瀞】「必要とされたいね……別に必要とされる事自体は良いことだと思うわよ。でもタマキは誰か必要じゃないの?」必要とされたい…その言葉は裏返しではないのかと思って尋ね 22:32 (Tamaki_) 【環】「俺が? 誰かを?」 予想外の言葉をきいてぽかんとする 22:36 (torazou) 【瀞】「当たり前でしょ?誰も必要じゃないなら、そんな事考えないでしょ?他に誰かが居て初めてタマキは成立するのよ?只一人でいいならソレに名前は必要ないもの……何だか難しいな……つまりタマキって名前があるならソレは誰かが必要だし必要とされてる証よ」 22:40 (Tamaki_) 【環】「……そっか」 言われてはじめて納得したように肯く 22:43 (torazou) 【瀞】「自分だけで納得しないッ!」ぽかとタマキの頭を軽く叩いて「納得したなら話なさい、タマキは誰か必要じゃないの?……それとも誰か必要とされたい人でも居た?」 22:45 (Tamaki_) 【環】「いたっ!?」 殴られたところをおさえて 「……少し、長くなるぞ」 そう前置きする 22:53 (torazou) 【瀞】「いいわよ見舞いなんだから、それ位の労は我慢して上げるわ」と聞くのに楽な体制になって 22:57 (Tamaki_) 【環】「……すまない」 瀞が落ち着いたところで先を続ける 「お前は確か、この件で人狼族の族長と話したことがあるだろう? 族長――大神輝夜、彼女は俺の姉だ」 23:00 (torazou) 【瀞】「姉……」その言葉に先日のことを思い出しながら「喋った感じだと姉って言う気はしなかったわね、立場的なものかもしれないけど」代表者という印象だったのでそう自分の印象告げて 23:02 (Tamaki_) 【環】「ああ。……だって俺は一族から忌み子として捨てられたからな」 さらりと言う 23:03 (torazou) 【瀞】「忌み子……そんな評価突っ返してやりなさい、自分の価値なんて自分が知ってれば良いのよ馬鹿らしい」さらりと言った言葉に今度は此方が視線を外して告げ 23:08 (Tamaki_) 【環】「……ああ、俺はそうしたかったのかもしれないな。『誰かに必要とされたい』……捨てられた俺にも価値がある、そう思いたかったのかもしれない」 だがここでフラッシュバックする言葉。『……じゃあな、捨て犬。貴様はここで朽ち果てろ』 そして壁に自分の流した血で書かれた言葉『捨テ犬 拾ウ価値ナシ』 ……思い出して、俯く 23:13 (torazou) 【瀞】「タマキは如何して其処でとまるのかな?『思いたかった』なんて言う必要は無いと思うわよ?ロイヤルカードでちゃんと必要とされてるじゃない、ちとせ見たいな友達だっているんでしょ。だから胸を張って言えば良いのよ必要とされてるって」 23:18 (Tamaki_) 【環】「……」 俯いたままその言葉を聞いている 23:21 (torazou) 【瀞】「だから今度言ってみたらいいわよ今の自分の頑張り具合を、伝えたいんでしょ?」多分姉というものを過大に評価している自分の言葉に不満げに言うと 23:25 (Tamaki_) 【環】「いや、あの人は……きっと族長として振舞う。俺を認めるってことは、先代の決定が誤りだと否定することだ。それは……絶対にあってはいけないことだ」 俯いたまま言葉を重ねる 23:31 (torazou) 【瀞】「そんなの黴の生えた言葉に縛られてるだけよ、直ぐに結果が出る必要なんて無いもの。今まで我慢して来たならそれ位我慢できるでしょ?それに伝えなきゃ何も変わらないし、その我慢が続くだけよ」 23:35 (Tamaki_) 【環】「……違うんだ。先代は俺たちの祖父だ。その決定を覆すってことは、俺たちの祖先に泥を塗ることになる。誰よりも祖父を想っているちいねぇに、そんなことさせたくない」 俯き、考え末にそう結論を述べる 23:36 (torazou) 【瀞】「へえ、その人今生きてるの?」と短く尋ね 23:39 (Tamaki_) 【環】「いや、先代、それに次期族長候補だった本当の父と母はもう……」 この世の人ではない 「だから、歳若いちいねぇが族長になった。それに不満を持つ氏族も、少なからずいる」 だから余計に、そんなことはさせられないと言外に言う 23:46 (torazou) 【瀞】「それに対して私が言える言葉は一つだけね。死んだ人間の為に今が有る訳じゃない。それだけよタマキ」死んだ母親を捨てた父親……ソレが気に入らない自分もどこか縛られてるのだろうがと思いつつそう伝え「伝える程度のことで現実的な問題になるのなら、お勧めしないわよその問題に私が責任を取れるわけじゃないから。でもタマキ正さない間違いは何処かで何かを押し潰すのよ、覚えておきなさい」 23:47 (torazou) 【瀞】「でも良く判ったことが一つあるわ、タマキてばシスコンって言う奴なのね」冗談っぽくそう言うって締めくくり 23:48 (Tamaki_) 【環】「……そうか。……ありがとう」 今度こそ、瀞と視線をあわせて礼を言う 23:53 (torazou) 【瀞】「どういたしまして。少しは気が晴れたかな?」礼を頷いて受けると環を見て 23:55 (Tamaki_) 【環】「……シスコン、か。そーかもな。つーか、下手したらファザコンとマザコンも入ってるかもな。なにせ、物心つくかつかないかくらいに引き離されたんだし」 00:01 (torazou) 【瀞】「大事なものに数えれるならそれも悪くないわね、度を過ぎたら毒でしかないけど。次に馬鹿な真似をする時は相談ぐらいしなさいよ?」 00:06 (Tamaki_) 【環】「……馬鹿な事やるのは確定なのかよ」 溜息気味にぼそっと呟く 00:10 (torazou) 【瀞】「賢しく立ち回るなんてタマキのスタンスじゃないでしょ?」溜め息に対して得意げに答えると「それに私、多少馬鹿なことをする人間の方が嫌いじゃないわよ?」 00:13 (Tamaki_) 【環】「……悪かったな、頭悪くて」 ぶすっとした顔でそっぽ向く。だが、その表情には先ほどまであった陰りは薄れてる 00:18 (torazou) 【瀞】「私、性格悪いから問題ないでしょ?」ふふーんとその様子を面白がって「少しは元のタマキに戻ったようだから、おでこにキスした分は不問にしてあげる。これ以上怪我させるのも可哀想だしね」 00:21 (Tamaki_) 【環】「ったく。……って、ああ」 おでこにキスってところで思い出して 「根に持っていたのか、あれ。別にいいだろ、お前にとって挨拶みたいなもんなんだろうし」 欧米文化に慣れている瀞にとってはそうだろうと予想して、そんなことをのたまう 00:26 (torazou) 【瀞】「予想通りの答えよね、これなら安心かしら?そうだけど、安売りする心算も無いもの。」調子を取り戻したであろうタマキの答えに微笑んで返すと「安心しなさい、根に持ってなんか無いわよ。邪な気持ちが入ってたら殴ってやろうと思ってただけだから」 00:26 (torazou) と高らかに宣言して 00:29 (Tamaki_) 【環】「……つまりは、最初は殴るつもりで来ていたのか、お前は?」 00:31 (torazou) 【瀞】「勿論、良かったわねタマキ」本気とも冗談ともつかぬ笑みを浮かべて頷き答え 00:33 (Tamaki_) 【環】「……ほっんと容赦ないなぁ」 笑顔を浮かべる瀞を見て溜息。でも自分でも気付かないうちに、口元には笑みが浮かんでいる 00:37 (torazou) 【瀞】「あら、これでも今日は容赦した心算よ?最初の時みたいに殴ろうとしてないでしょ?」その溜め息を心地良さそうにくすくすと笑い 00:40 (Tamaki_) 【環】「……っ」 照れくさくなってか、ぷいとそっぽを向く。狼耳で助かった。人化してたら真っ赤になっていただろうから 00:48 (Tamaki_) 静かな病院にくすくすと笑う声が響く 00:50 (Tamaki_) 【環】「……はぁ」 00:50 (Tamaki_) 溜息をつきながらも、ここ数日間溜まり続けていた黒いもやが、少し晴れたような気がした 00:50 (Tamaki_)   00:50 (Tamaki_)   00:50 (Tamaki_)