21:15 (rouge__) とある休日のお話。 21:15 (rouge__)   21:15 (rouge__) 【尚也】「……シュミレータ訓練にもなんか華がほしいとふと思った。 いやむしろ、だ。。」 21:15 (rouge__) 【シェルファ】「急に何を言い出すんだお前は。」 21:15 (rouge__) 【尚也】「なんていうんだろう。 実感だよ、実感。 作り物じゃなくて生の感触?」 21:15 (rouge__) 【シェルファ】「つーか実際に魔物でたらヤバイでしょ、この世界だと。」 21:15 (rouge__) 訓練後の、相棒とのたわいない会話。 21:15 (rouge__) 無責任な言葉と容赦のない突っ込み。 21:15 (rouge__)   21:15 (rouge__) 【尚也】「ま、そこら辺は冗談としても…。どっか、外で基礎能力を鍛えるって言うのは、アリなんだろうな。 こういう機械に頼るだけじゃなくてさ。」 21:15 (rouge__) 【シェルファ】「実戦に勝る経験は無い。 しかし更に高いランクの実戦に進むためには、基礎能力が必要だわね。で、何するわけ?」 21:15 (rouge__) 【尚也】「…大自然のなかに足を踏み入れるとか。」 21:15 (rouge__) …苦しげに、搾り出すように答える。 21:15 (rouge__) 【シェルファ】「…いわゆる山篭りね。 ………それってどうなの、この世界的に。」 21:16 (rouge__) 【尚也】「……すっごいアナクロだとは思うよ。 響き的に。」 21:16 (rouge__)   21:16 (rouge__) ため息と共に、シミュレータ室の入り口が並ぶ廊下を眺める。 21:16 (rouge__) …丁度、出て来た少年に、ふと尋ねてみた。 21:16 (rouge__)    21:16 (rouge__) 【尚也】「なあ、唐突な質問で申し訳ないんだけどさ。 …山篭りってどう思う?」 21:16 (rouge__)   21:17 (Tamaki_) 【環】 21:19 (Tamaki_) 【環】「やまごもり……ですか?」 唐突な質問にんーと額に手を当てて考える 「別にしょっちゅうやってますけど。自然物に囲まれて神経を研ぎ澄ませる訓練にもなりますし」 21:23 (rouge__) 【尚也】「………。うお、本当に山篭りしてる人がいた…!? ていうか思ったより真面目な答えが返ってきたな。」 その答えに僅かに仰け反りながら。 「とまあ、質問から始めたけど。 久しぶりだね環くん。」 等と、挨拶を交わす。 21:23 (Tamaki_) 【環】「お久しぶりです。怪我の件ではお世話になりました」 ぺこりと頭を下げる 21:25 (rouge__) 【尚也】「いや、力になれたならよかった。 春奈…に頼んだんだけど、ちょっと手違いになっちゃったけどさ。」 21:26 (Tamaki_) 【環】「いえ、ちゃんと治療は受けられましたから……」 その後色々あったし臨時の出費もあったが、怪我はしっかり治っている。感謝こそすれ、文句を言う筋合いはない 21:32 (rouge__) 【尚也】「ん……しかし、山篭りか。 …まあ、篭りまでいくと行きすぎだけど、環境を変える為に週末くらいそういう落ち着いた方向に走るのも、アリ…か。」 自然に囲まれての、神経を研ぎ澄ませる、との言葉に考え込むように。 …最近、どうも焦っているというのは自覚しているから。 21:33 (Tamaki_) 【環】「なんなら、案内しましょうか? 我妻の近くの、いつも使っている山があります」 21:36 (rouge__) 【尚也】「僕、地元のはずなんだけど…。 流石に、そういう目で地元を見て廻ったことがなかったからな…。 近くにそういうスポットがあるだけでも、驚きだ。」 21:39 (Tamaki_) 【環】「自分の地元のこと、外から来た観光客のほうがよく知ってるって言うのは往々にしてあることですよ」 そう言って笑いながら、「ちょうど今週末空いています。本格的なものじゃなく、様子を見に行く程度で日帰りで行ってみますか?」 そう提案する 21:42 (rouge__) 【尚也】「今週末か。 ん………うん、何もないな。 僕も。」 暫く考えてから、頷き返す。 「いや、こういうポーズをとってみたけど、何か用事のある日の時のほうが珍しいんだけどね。」 はっはっは、と笑い。 「んじゃ、お願いしようか。」 21:43 (Tamaki_) 【環】「了解しました!」 そう言ってかるーく請け負い 21:44 (Tamaki_) そして週末 21:46 *nick tsuku-yo_ → Y_Noelle 21:51 (rouge__) 【尚也】「んー……気のせいか、それとも実感なのか。 こういう所の空気って、ちょっと冷たく感じるな。 …気は引き締まるか。」 ぐ、と、体の隅々に力をいきわたらせながら、山の中腹間でやってきて。。 21:52 (Tamaki_) 【環】「三崎先輩、意外と体力ありますね。ここまでノンストップで来たのに、息一つ切らさないなんて」 こちらも全然息を切らさず、軽い散歩と言った調子で歩いていた環が振り返る 21:56 (rouge__) 【尚也】「ま、外見ひ弱ボーイだからね、僕は。」 その言葉に苦い笑みを表情に走らせて。 「ま、でもそのひ弱を何とかするためにの山散策なわけだよ、環君。 環君こそ、ほんと軽い様子じゃないか。 流石っていうしかないな。」 近くにいながらも来た事の無かった山の景色を眺めながら。  21:59 (Tamaki_) 【環】「俺は人狼ですよ? 普通の人間とは体のつくりがそもそも違いますから」 山の中腹、ほとんど獣道になっているこの山には、当然人の影は見当たらない。「さてと、そろそろいいかな」 そう言って人化を解く。 「ふぅうーーー。……やっぱり、気兼ねなくこの姿になれるっていいなぁ」 大きく伸びをする。機嫌がよいらしく、しっぽがふりふりと揺れている  22:00 *tsuku-yom quit ("それじゃあ、ばいばいっ") 22:03 (rouge__) 【シェルファ】「ワーウルフ、とはちょっと違う感じね。 …この世界も多種多様で面白いわ。」 こちらも、人の眼がないことを確認して、ひそりと言葉を発して。 【尚也】「ああ…話にゃ聞いてたけど、実際に見るのは初めてだな、環君のそういう姿。 そうなるのか。」 流石にここまでくれば、幾多の神秘にもなれてきた。 驚きはするものの、底まで顔には出ない。 22:05 (Tamaki_) 【環】「あれ? ああ、そういえば怪我しているときはこの姿になりませんでしたね」 あの時はわざと人化したままプラーナを練り上げていた。「本当はこっちのほうが俺の本質なんですけどね。人化はあくまでも人間社会で暮らすための隠れ蓑です」 22:09 (rouge__) 【尚也】「実は隣の人間は人狼族かも知れない。 …この世界にもまだまだ僕の知らないことがある、ってことか。 そもそも、一つの世界のことを個人が全部理解することなんて出来ないんだけど…さ。」 ぐ、と、身体を伸ばし、筋肉を解し始める。  22:12 (Tamaki_) 【環】「まあ、我妻にいる人狼は俺だけみたいですけどね。そもそも、人狼族のほかにも吸血鬼や、人造人間、中には神の転生体や神そのものまでいるじゃないですか、ウィザードには」 こちらも屈伸運動を始めながら言う 22:16 (rouge__) 【尚也】「あー、そうらしいね。 その辺の説明受けたのが2ヶ月前だし、どうも実感わかないけどさ。」 吸血鬼には、会った。 神の転生体や神そのもの、といわれても実感はわかないが… 【シェルファ】「…?」 月衣の中、その剣に視線を落とす。 【尚也】「齢4000年の魔神だもんな…。 何がいたって、不思議じゃないもんだ。 色々な種族がいたって、結構どうにかなるものさ。」 22:18 (Tamaki_) 【環】「……まぁ、そうなんじゃないですか。RGのみんなとも、うまくやっていけそうですし」 そういえばとふと思い立ち 「三崎先輩は確か異世界に渡った経験があるんでしたっけ?」 と問う 22:21 (rouge__) 【尚也】「ん、ああ。 そうだね、光の勇者やってた。」 さらり、と言ってのけ。 「……って、普通に言うとギャグにしか、ならんよなぁ。」 くっくっ、と、含み笑いなどしてしまいながら。 「僕の戦闘経験は、ほぼそっちでのものだよ。 それまでは、ずぶの素人もいいとこさ。 剣術歴なんて、1年にも満たない。」 22:23 (Tamaki_) 【環】「……一年も満たずにそこまでの強さを得たのですか」 すっと目を細めて尚也を見つめ 「正直、羨ましいです。俺は10年かけてもまだまだですから」 22:29 (rouge__) 【尚也】「どうだろ……」 じっと、自分の手のひらを眺め。 「必死、だったのは確かかな。 …でも、まだまだ足りないよ、強くは無いさ。 何度も負けてるし、何度も死にかけた。」 その視線に、複雑そうに息をついて返した。  22:31 (Tamaki_) 【環】「それでも、あなたには強くなる素質と、その素質を活かす環境があった」 息を吐き、まっすぐ尚也を見据えながら 「正直、嫉妬すら憶えますよ」 22:40 (rouge__) 【尚也】「嫉妬…か。」 今まで、そんな感情を向けられたことは無かった。 多くの場合、向けられてきたのは、どちらかというとこんな子供に何ができるといった、嘲りに似たものと、分不相応な期待。 「それはちょっと、新鮮だな。」 ぼりぼり、と、頭をかいた。 22:42 (Tamaki_) 【環】「あなたのことを侮っていたのは見かけでしか判断できない無能者でしょう」 普段以上の苛烈な文句で断定する 22:47 (rouge__) 【尚也】「……それでもさ。 僕はやっぱり、強くはないさ。 向こうであったどれか一つの出会いが欠けてても、僕は今この場にいきのこれちゃいないよ。 環君は、僕を過大評価してるさ。 沢山の人に助けてもらって、ここまで何とかやってきた…。 多分、そのくらいさ、僕はさ。」 少し、剣呑なものを感じる環の言葉。 自分とは、どんな道を歩いてきただろうか、何てことをぼんやりと考えながら。 22:52 (Tamaki_) 【環】「……過大評価ではないと思いますよ。基地にあったあなたの戦闘記録と、シミュレータのデータを拝見しました」 過去の戦跡などを思い出しながら「生憎、剣筋は素人に毛が生えた程度、構え・動作・フェイントどれをとっても滅茶苦茶、型も何もあったもんじゃない動き」 22:57 (rouge__) 【シェルファ】「正確な評価ね。」 【尚也】「まー…返す言葉も無いって奴だな。」 頭を押さえる。 必死にやっていたつもりでも、所詮は1年。 10年、それだけの時間を重ねてきた環からしてみれば、酷いものなのだろう。 「…はっはっはっ。」 でも、年下にさっくりといわれると物悲しくはある。 いや、真実でも。 23:02 (Tamaki_) 【環】「……だが、それ以上に速く重く、変幻自在に変化する剣筋。的確な動きを選択する判断力と直観力。なによりもその動きを支える反射神経。正直、ずるいとしか言いようが無いです」 そしてシミュレータの動画を思い出して 「あの風柳さんと本気で打ち合えるのは、俺が知ってる限りあなたしかいない」 23:08 (rouge__) 【尚也】「風柳…ああ、風華か。」 彼女を思い出す。 …剣気、剣筋、動作。 全てが洗練されていた。 近づくだけで寒気を覚えるような彼女の領域を思い出し。 「…どうなんだろ、その辺りは。 流石に、風華に勝てる気はしないな。」 「…後、その、そういう風に落として褒めても、何にもでないぞ? その、ほんと、割と戦ってる途中は夢中なだけなんだからさ。」 23:10 (Tamaki_) 【環】「戦ってる時に余計なこと考えるバカはいません」 誰だって夢中だとこれまた一蹴 「だからこそ、あなたはすごいんですよ。その無自覚で鈍感な部分も含めてね。普通あなたくらいの使い手になると、それ相応の雰囲気を纏うものです。それがあなたには全然無い」 かえってそっちの方が恐ろしいくらいですよと告げる 23:14 (rouge__) 【尚也】「はっは…つか、容赦ないね、環君、意外と。 まあ、前々回は突然の邂逅で同様、前回は怪我で朦朧。 どっちかっていうと、こんな感じなのか、環君。」 言葉の端々に感じる鋭い一撃に、さくりさくりとガラス?のハートを抉られつつ。  23:14 (rouge__) (動揺 23:17 (Tamaki_) 【環】「さぁ、ただ……俺は自分より強い人相手に手加減する余裕はありませんから」 さらりと言った後に 「じゃ、そろそろ本格的な訓練、始めましょうか」 総提案する 23:22 (rouge__) 【尚也】「…そうだね。 僕も、強くならなきゃならない理由がある。」 小さく呟いて。 「…でも環君、ここに来た理由は基礎能力の向上のはずだったけど…。 …どっちかっていうと、ぶつかり会いたさげ、に見える、かな?」 23:25 (Tamaki_) 【環】「それはそれで面白そうですが、模擬戦闘やるのならこんなところまで足を運ぶ必要はありません」 これまたさらりとかわして 「とりあえず、山頂までのダッシュ、いきましょうか。制限時間は……15分くらいでいいですか?」 そして何やらトンデモナイコトを口走りはじめた 23:26 (rouge__) 【尚也】「なんか凄い無茶な設定が聞こえたぞ。」 何度か、目をしばたかせた。 23:27 (Tamaki_) 【環】「大丈夫です」 すっと横の獣道ですらない茂みを指差し 「ここをまっすぐ突っ切れば、15分なんて余裕です」 23:28 (rouge__) 【尚也】「……道が見えないんだ。 僕の目には。 …おかしいな、この眼鏡は伊達のはずなんだが…」 きゅっきゅっ、と、眼鏡を服で擦る。 23:29 (Tamaki_) 【環】「道をただまっすぐ進むだけなんて、山に来た意味が無いじゃないですか」 何を言ってるんですかという視線を尚也にむける 23:31 (rouge__) 【尚也】「………わかったよ、やるよ、やってやるさ…! 山初心者だけどなあ!」 23:31 (rouge__) …とはいえ。 ここで出来ません、許してください! 23:31 (rouge__) …なんていうのも、癪なのは事実。 故に、叫んだ。 23:33 (Tamaki_) 【環】「ああ、ちょっと待ってください」 いそいそと携帯を取り出し 「登録します。最悪遭難してもGPSで見つけられるので、ご心配なく」 平然と退路を断った 23:34 (rouge__) 【尚也】「…………」 黙って、その処理を受ける。 【シェルファ】「なんかあいつ、目、輝いてるわよ」 23:36 (Tamaki_) 【環】「さって久しぶりに競争相手もいるし、全力でいこう」 すっごく楽しそうに腕を振り回し 「ああ、一応魔剣で邪魔なもの切り払って進むのもアリですよ。別に正攻法で踏破しろとは言ってませんから」 言外に俺も人狼の力使いますよと宣言している 23:39 (rouge__) 【尚也】「………なるほどね。 ま、なんでもありなら、なんでもありなようにするさ。」 楽しそうな環とは違い、多少、来たことを後悔していた尚也であった… 23:41 (Tamaki_) 【環】「ああ、ただ一面切り払って禿山にするのは勘弁してくださいね。自然保護団体から睨まれたくないので」 そういうとタンっと足を踏み鳴らし 「では、よーい……スタート!」 声と同時にひゅっと環の姿が掻き消えた 23:44 (rouge__) 【尚也】「…はっええよ。」 もはや先に進んでいき、視認のできなくなった環の背中に向けてぼそりと呟いた。 「…ま、でも。 …ちょっと思い出すな、こういう、未開の地を進むのさ。 少し、向こう思い出した。 …さて、15分は無理って分かってるんで、30分を目指すかね!」 彼は、彼なりの気合を入れて、その後を追い始めた。 23:45 (Tamaki_)   23:45 (Tamaki_) 27分後 山頂 23:45 (Tamaki_)   23:46 (Tamaki_) 【環】「遅いですよ。とっくに15分過ぎてます」 先に山頂についていた環がこころなしか膨れっ面で尚也を出迎える 23:47 (rouge__) 【尚也】「………は…っ…は…は…ぁ…ぁ……いやあ、此れ、想像以上に、慣れんとキツイ…」 多少息を切らせて、ゴールが見えると同時に、山頂の草原に座り込み。 23:50 (Tamaki_) 【環】「まぁ、初心者ということで今回は大目に見ます。でも、次はせめて20分。ただ単にまっすぐ登ってくるだけなんですから」 疲れ果てている尚也へ追い討ちをかける 23:53 (rouge__) 【尚也】「言うだきゃ容易いよ、言うだきゃ。」 はぁ、と、ため息をついて肩をすくめた。 「……ま、でも。 鈍ってるって言うのは、実感できたな。」 微妙に張りを感じる足を揉み解しながら、ぼんやりと述べて。 23:55 (Tamaki_) 【環】「……ん、それじゃこっち来てください」 登ってきた方向とは反対側に少し歩く。そこに泉が湧いている 「山頂まで来た人へのご褒美。顔洗うとさっぱりしますよ」 23:58 (rouge__) 【尚也】「ん……さんきゅ。」 ばしゃばしゃ、と、顔を洗い、顔を濡らしたまま空を見上げる。 「…環君は、こういうこと、強くなるためのこと、続けてたんだよな。 …何でだ?」 23:59 (Tamaki_) 【環】「…………誰かに必要とされるため……です」 少しの沈黙の後、答えを返す 00:01 (rouge__) 【尚也】「……そっか。」 そういう考え方もあるのだろう。 否定する気はなかった。 自分とは、違う考え方だけれど。 00:02 (Tamaki_) 【環】「三崎先輩は、何故?」 同じ質問を尚也に返す 00:04 (rouge__) 【尚也】「正直さ、強いとか弱いとかは、どうでもいいんだけれどさ。」実際。 訓練に身を入れだしたのは、ここ数週間の気がする。 風華との打ち合いなどもあったが、どちらかというなら、あれは楽しんでいたほうの感覚が強い。 「…僕は今、強くならなきゃって思ってる。 …どうにかして、今よりも、少しでも。 …やらなきゃならないことが、出来たからさ。」 00:05 (Tamaki_) 【環】「やらなきゃいけないこと?」 気になった部分について、さらに深く尋ねる 00:07 (rouge__) 【尚也】「……倒さなきゃならない奴、かな。 簡単にいうと。」 タオルを取り出し、雫にぬれた顔をぬぐいながら、言葉を続ける。 00:09 (Tamaki_) 【環】「……」 『倒さなきゃならない奴』そう尚也がいった瞬間寒気が走った。その時だけ、今まで穏やかだった尚也の空気が一変したのだ 「エミュレイター……ですか?」 震えそうになる声を精一杯抑え、問いを重ねる 00:09 (rouge__) 【尚也】「レイセニアってエミュレイターに、目を付けられちゃってね。 勇者なんてやってたからさ。 厄介な奴との戦闘経験だけは豊富な僕の記憶から、かつて僕らが倒した魔人を再現して、この世界で暴れまわってる。」 00:11 (Tamaki_) 【環】「魔人? ……三崎さんが倒した異世界の敵が、そのエミュレイターの力によって復活したってことですか」 尚也の言葉を咀嚼して、総認識する  00:13 (rouge__) 【尚也】「…ん、単純に、そう考えてくれていいな。 ただし、そいつらは、僕の記憶を元に再現された存在。 …レイセニアの力と、僕の記憶があれば、何度だって蘇る。 唯でさえ厄介な奴らが、何度だって蘇る。 まあ、普通に考えると、悪夢以外の何者でもないよな。」 環の言葉に頷きながら。 少しずつ、声のトーンを落としていく。 00:15 (Tamaki_) 【環】「……その悪夢を終わらせるには二つの手段がありますね」 尚也をまっすぐ見据え 「一つはレイセニアというエミュレイターを倒すこと。もう一つは……」 その先は言葉にならない。なぜならそれは、自分が最も忌むべきこと。かつて“そうされたことがある”からこそ決して選べない選択肢 00:17 (rouge__) 【尚也】「……今、あいつらは…この我妻市にはいない。 日本各地を飛び回って、遭遇したウィザードを返り討ちにしてる。 …現在の犠牲者は、27名。 …死傷者も出てるって話だ。」 声から、感情の色が消え去る。 00:19 (Tamaki_) 【環】「……それで、あなたはどうするんですか?」 感情の無い声を聞き、問いを返す 00:21 (rouge__) 【尚也】「単純な話なんだよな。 術者であるレイセニアを倒すか。 ………それとも、材料である僕が消えるか。」 手にしたタオルを、いつの間にか握り締めていた。 「…既に、答えてるさ。 ………身勝手だと思うかい? …事態は、かなり酷いことになってるってのは、僕も理解してる。」 00:23 (Tamaki_) 【環】「いいえ」 静かに、確固とした意思を持って答える 「自己を捧げるなんて選択。誰かが犠牲になる選択なんて、俺は選びたくありません」 00:27 (rouge__) 【尚也】「……どっちにしたって、犠牲のでる選択肢、だけどね。」 苦い、笑み。 様々なものを飲み込んだ。 「…僕が、そっちの決断をしていれば、27人もの犠牲は出なかったかもしれないからさ。 …いや、ごめん。 ちょっと愚痴ってるな。 …環君が、僕の立場だったら…どうする?」 00:30 (Tamaki_) 【環】「……俺は」 そこで環の言葉は止まる。見ず知らずの27人か、自分の命か。犠牲なしではいられない、二者択一の決断。それには 「……」 答えられない。誰かを切り捨て誰かを救う。切り捨てられるほうの気持ちを知っているからこそ、その決断を下すことが出来ない 00:35 (rouge__) 【尚也】「…………」 環の、悩みに悩みぬいて、尚答えを出せないその表情を、暫く眺める。 真剣に考えてくれる、それが嬉しかったと同時に。 彼の身に、同じような選択が起きないことを願う。 彼はきっと、今以上に悩み苦しむだろうから。 「……僕は…戦う。 僕が死んで、嫌な気分になる人が、仲間が…身近に。 この世界に、いるからさ。 理由なんて単純だけど、そうすることに決めた。」 00:37 (Tamaki_) 【環】「……やっぱり、強いですね。あなたは」 自分の出せない答えを出した青年を見つめ 「俺は、あなたが羨ましい、尚也さん」 青年の名を呼んだ 00:41 (rouge__) 【尚也】「…どうだろ。 僕はホントに強いってのは、どういうことなのか、未だによくわかってないから…さ?」 此れまで、彼の口から発せられていたのとは、違う響き。 …彼なりの、言葉かと、暫し目を閉じて、噛み締める。 「……んで、もし良かったら、協力してほしい。 僕の戦いに。 …少しでも早く、終わらせるために、みんなの力を貸してほしいんだ。 環君にも。」 00:42 (Tamaki_) 【環】「判りました。俺でよければ、いつでも」 まっすぐ尚也を見つめて答える 00:44 (rouge__) 【尚也】「…ありがとう。」 静かに頭を下げて、自分の感謝の意を伝えて。 00:47 (Tamaki_) 【環】「ああ、そうだ」 何てこと無いように切り出して 「尚也さん、秘密を一つ打ち明けてもらったぶん、こっちも一つ、秘密を教えます」 そんなことを言う  00:48 (rouge__) 【尚也】「ん……? いや、そこは気にしてくれなくていいんだけどさ。 …でも…うん、じゃあ、聞かせてもらう。」 生真面目な彼が、喋るというのだ。 なら、その好意を受けたほうがいいと。 そんな風に思って。 00:51 (Tamaki_) 【環】「これは、多分ロイヤルガードの中で誰も知らないことですけど」 そう前置きして 「俺の本当の名前は大神環。人狼族の長、大神の血を引く一族の生まれです」 00:53 (rouge__) 【尚也】「………驚いた。 長、ってことは……」 【シェルファ】「向こうでいう、王族や皇帝の血筋、みたいなものかしらね。」 00:54 (Tamaki_) 【環】「人狼族現族長、大神輝夜が、俺の実の姉です」 シェルファの説明に補足するように告白する 00:57 (rouge__) 【尚也】「ん……つまり、わけあり、か。」 王族や、皇帝の血筋が、言ってしまうと悪いが、こんな片田舎のウィザード組織に、一般構成員として参加している。 それも、回りにはまるで身分を知られず。 となると、何らかの理由があるとしか思えなかった。 01:00 (Tamaki_) 【環】「ああ、気にしないで下さい。なんか変な勘ぐりしているみたいですけど……」 尚也の様子を見やって「……俺はとうの昔に大神から勘当された身ですから。正確には捨てられた……かな」 01:04 (rouge__) 【尚也】「ん……? そう、なのか? それだと、特に隠す理由は…いや、捨てられたって言う響きが、どれだけ重い意味を持つのか、僕には想像するしかできないから…な。」 01:06 (Tamaki_) 【環】「大神を古くから守護してきた一族、星野へ里子に出されたんですよ」 あっさりと言って 「そこであったのが俺の師匠である義父ともう一人の姉です」 01:08 (rouge__) 【尚也】「いわゆる、お家事情…って奴かい? 世継ぎ問題とか、そういった感じの。」 01:10 (Tamaki_) 【環】「大神は神を降ろす巫女の一族なんですが……俺たちが生まれる前に占いの結果でこう出たんですよ『金の瞳を持つ男子、一族に禍をもたらさんって』」 01:14 (rouge__) 【シェルファ】「予言…か。 ……ま、信じる人間は多いわね。 …長いこと生きてりゃよく見るわ、信憑性の無い予言に振り回される人間の多いこと多いこと。」  【尚也】「……あんま、納得したくない理由だよな、そりゃ。」 01:16 (Tamaki_) 【環】「大丈夫です。今では折り合いつけて、なんとかやってますから。二人の姉とも今はそんなに仲悪くありませんし」 そういうと伸びをして 「以上、暴露おしまい! 誰にも言わないで下さいね」 そういって笑ってみせる 01:23 (rouge__) 【尚也】「はは、そっか。 何だ、もっと重い話かと思ったぞ。 今がいいんなら、それでいいしさ。 …そういうのって、気の持ちようだしな。」 その、明るい声に此方も表情を崩して。 隣を振り向いてみる。 艶やかな黒髪。 水にぬれる肌。 自然に微笑む表情。 「…………」 暫し、ぼうっとその天然モノの魅力を堪能した後で。 「…あー。 …これ、環君の性別が逆だったら凄い美味しいシチュエーションなのに…」 何故か、悔しげに言った。 「…そ、そう 01:23 (rouge__) だ。お姉さん、美人だろ? 美人だよな? 是非今度目の保養を…」  先ほど、敢然と決意を語った青年と同一人物なのだろうかと疑いたくなるような台詞である。 01:25 (Tamaki_) 【環】「……」 笑顔から一転。じとーっとした目を尚也へ向ける 01:29 (rouge__) 【尚也】「い、いや違うんだこう人が生きていくためには癒しというものが必要だと思うんだ環君きみは癒しというものをどう思うそうそれは安らぎだぬくもりだ暖かさだつまり僕はそういったものを視覚的に取り入れたかったわけであって別に君のお姉さんを口説こうとかそういう意図はまるで内意や美人と知り合えたらそれは嬉しいと思うがそういう軽い意味で発言したわけではなくそう全ての幸せのためにうんたらかんたら」 必死の、言い訳。 …なんか、こう。 じとっ 01:29 (rouge__) とした視線が、心に痛かった。  【シェルファ】「……ま、らしいけどね。 …見てて飽きないってのは、いいのやら悪いのやら。」 流石の相棒も、ため息をついた。 01:34 (Tamaki_) 【環】「それじゃあそろそろ帰りましょうか」 にこやかな笑顔で宣言する 「下りだから登りよりも時間かかりませんよね? 次は20分で下まで下りましょうか」 にこにことした笑顔だがその小さな体から湧き出るプレッシャーは相当なものでした 「大丈夫、今回は俺も一緒に下りますから。ただし……」 両手に現れるトンファーブレード 「遅れたら……死にますよ?」 冷酷な、宣告だった 01:37 (rouge__) 【尚也】「………あ、いや、環君?」 何故か、体が震えた。 …このプレッシャー…赤い奴か! …いやなんか、そんな現実逃避をしたくなるような視線の圧力に負けて。 知らぬ間にこくこくと頷いていた。 01:38 (Tamaki_) 【環】「じゃあさっさと走れ!!」 一喝。それが下山スタートの合図だった 01:39 (Tamaki_) なお、尚也は持てる全ての力を持って全力で下山し、ギリギリ20分以内に下ることに成功したらしい 01:40 (Tamaki_) 彼が着ていたジャケットの背中に無数の切れ込みが見つかったらしいが、そのことに関して彼は黙して語ろうとはしなかった 01:40 (Tamaki_)   01:40 (Tamaki_)   01:40 (Tamaki_)