22:06 (tyty)   22:06 (tyty)   22:07 (tyty) ロイヤルガード訓練室。 22:07 (tyty)   22:07 (tyty) その一室の隅、自らの身を抱え込むように小さく座りこんで。 22:07 (tyty) 傍らには、ストライカーレッジ。床に転がすように、抜き身で投げ出されたままで。 22:07 (tyty)   22:07 (tyty) 昨日は、小太郎さんと一緒に訓練をする筈だったけれど、あの事の…昨日の今日となったばかり。 22:07 (tyty) すぐに、そんなことが出来る気分じゃなくて…、お断りしてしまった。 22:07 (tyty)   22:07 (tyty) そうして、過ごした昨日…何もすることの無い昨夜。でも、それじゃ駄目って想った今日…。 22:07 (tyty) だけど、今日は、小太郎さんの方が予定を空けられない日で、こうして、一人ぼっちで過ごしている。 22:07 (tyty) せめて、少しだけでも自分でやってみようと想ったけど…、剣を振るう事が怖くなってる自分が居て…。 22:07 (tyty)   22:07 (tyty) 【紗璃沙】「…やっぱり…、出来ないのかな、わたし…。世界の敵と…戦うしか…」 22:07 (tyty) 溜息と共に、言葉をぽつり。更に小さく脚を抱えて…。 22:07 (tyty) 22:10 (kitsun___) 【環】「……? 我妻? こんなところで何をしてるんだ?」 扉が開き、見知った少女の姿を見つけて声をかける 22:12 (tyty) 【紗璃沙】「……ぁ…、環…さん…」声に気付き、と言うより、音に反応したように、ゆっくりと顔を上げて。頬はやや紅く、泣いた後のような、そんな顔をしていて、 22:14 (kitsun___) 【環】「使用中のランプが消えていたけど、……大丈夫か?」 さすがに何事かと思って問いかける  22:19 (tyty) 【紗璃沙】「…ん…っ」無造作に放られたようなストレイカーレッジを力無く手に取る。 22:19 (tyty) 【紗璃沙】「…はぃ…、大丈夫…です…。…ぁ…あの…お邪魔…ですよね…?」 22:19 (tyty) ゆっくりと立ち上がりつつ、申し訳なさそうな顔をして。環は、訓練に使う為に入って来たのだろうから、と。 22:19 (tyty) そう言いたいのだろうが、その様子は、いつもより更に元気なさげで。最初の頃に、戻ってしまったかのような印象を見せる。 22:20 (kitsun___) 【環】「待て。その顔で大丈夫なわけあるか」 そう言って紗璃沙を止めて「何があった?」 そう問いかける 22:23 (tyty) 【紗璃沙】「……ぃぇ…ぇと…何も…」俯いて、顔を背けながら。訓練室の扉の方に向かおうとして。 22:25 (kitsun___) 【環】「……逃げるのか?」 静かな口調で紗璃沙の背中へ言葉を投げる。「また俯いて、誰とも目をあわせようとしなくなるのか?」 22:28 (tyty) 【紗璃沙】「……っ!」反応。大きく振り返りつつ、「…に、逃げる…訳じゃ…っ!」瞳を震わせながら、環を見詰める。 22:29 (kitsun___) 【環】「逃げようとしただろう。たった今」 静かに、無表情に、まっすぐ紗璃沙を見つめる 22:33 (tyty) 【紗璃沙】「……んっ…、そ、それは…、…わたし…、ご迷惑…ばっかりで…っ」ふるふると、小さく首を横に振って。けれど、逃げ掛けたのは事実で、それ以上の言葉が出せない。 22:35 (kitsun___) 【環】「……だから、何があったんだ? 迷惑をかけたって、いったい誰に?」 穏やかな口調へかえ、事情を聞きだす 22:39 (tyty) 【紗璃沙】「……ぇ、ぇと…、…風華さんと…小太郎さん…に……」ぽつぽつと、学園祭で、その後にあった出来事を話し伝えて。 22:40 (kitsun___) 【環】「……なるほどな。力を暴走させたのか」 事情をだいたい把握してそう結論付ける 22:44 (tyty) 【紗璃沙】「……は、はぃ…、出来ないんです…わたし…。…力を…抑えるとか…弱めるとか…」 22:44 (tyty) うなだれるようにしながら、ぽつぽつと話して。その出来事の後、髪の手入れもあまりしてないのか、いつものふわりと広がったようなリボンも、何処か元気なさげで垂れていて。 22:47 (kitsun___) 【環】「ふむ……。つまりは意識的に力を操ることができないと……」 紗璃沙の様子を見ながら考え込む。しばらくした後に「我妻、ちょっと付き合え」 そういって訓練室の真ん中へ歩いていく 22:51 (tyty) 【紗璃沙】「……ん…はぃ…、だから、自分の意思で…使えるような力じゃ…、自分の意志を…伝えられるような…力じゃ…。…ぇ…っ?」 22:51 (tyty) したかったけど、出来なかった、その事を想い出し、悔やむような言葉を。その言葉に割り入る様に掛けられた環の声。訓練室の真ん中に進む背中を見詰め、戸惑う様な表情を。 22:56 (kitsun___) 【環】「……」 何も言わずに訓練室の真ん中に立ち、一瞬だけプラーナを開放する。轟音と共に訓練室に風が吹き荒れ、すぐにおさまる。 22:56 (kitsun___) その中心点に、銀の耳と尾をなびかせ、両手に炎を纏う刃を構えた環がいた 23:00 (tyty) 【紗璃沙】「…ぁ…た、環…さん…っ?」びくりっ、と身を震わせ、環の気合が起こす風を受ける。「……ぁの…な…何を…?」見た事の無い雰囲気に、驚く表情を隠せない。 23:01 (kitsun___) 【環】「……」 静かに目を開く。金色に輝く二つの目が紗璃沙を捉え、その瞬間、強烈な殺気が紗璃沙へと放たれる 23:09 (tyty) 【紗璃沙】「……ぇ…ぁ…、ぁの…っ」殺気の籠った視線を受け、想わず目を…離す事が出来ない。睨まれたままに硬直する紗璃沙 23:09 (tyty) 【Stri-Courage】「Verifying hostility intention. Is the safety lock Removed?(敵対意思を確認。安全装置を解除しますか?)」対して、紗璃沙の手にした武器は、環の気を冷静に受け止め… 23:09 (tyty) 【紗璃沙】「…ぇ…ぁ…ストライカーレッジ…。…環さんは…そんなんじゃ…無いから…っ!?」その電子音声に目を醒まさせられるように、慌てて話し掛けて。 23:11 (kitsun___) 【環】「お前の剣の方が状況を的確に判断しているな」 そういうが早いか、環の姿が掻き消える。気付いた時には紗璃沙の首筋に刃が突きつけられている。 23:17 (tyty) 【紗璃沙】「……ぇ…ぁ…環さ…きゃん…っ!?」突然の出来事に、思考が付いていかない。 23:18 (tyty) 気が付けば、冷たい刃の感触、それよりも冷えるような殺意を感じ、ゾクリと背が震える。想わず、目を閉じてしまって…。 23:19 (kitsun___) 【環】「……目を閉じるな。死ぬぞ」 そう静かな声が聞こえる。いつの間にか環はもといた場所に居て「……抜け」と静かに声をかける 23:23 (tyty) 【紗璃沙】「……ぇ…、ぁ…ぁの…っ」目を開けば、眼前には居なくて。続いて掛けられる言葉に、相変わらず、優しさは無くて…。 23:23 (tyty) 【紗璃沙】「……んん…っ」その静かな声に操られるように、ストライカーレッジを掲げる。 23:23 (tyty) 【Stri-Courage】「It judges as training. Plana activity ratio is held down 60% or less.(訓練戦闘と判断。プラーナ使用率を60%以下に低減します)」 23:23 (tyty) 紗璃沙の思考を受け、ストライカーレッジが応える。60%以下に抑えてくれる、と聴けば、少し、安心したような表情を浮かべる紗璃沙。 23:26 (kitsun___) 【環】「抜けと……言ったぞ?」 呟く声と同時に、さらに殺気が強くなる。もはやそれは人が発するものではなく、飢えた肉食獣のそれである。 23:26 (kitsun___) 【環】「そんなに死にたければ……一撃で終わらせてやる」 環の体が消える 23:30 (tyty) 【紗璃沙】「………ぬ、抜きました…からっ!?」プラーナ安全装置は働いているものの、武器としての機能を展開したストライカーレッジを構え、慌てるような声を、悲鳴のように。 23:30 (tyty) 消えた環の姿を探し、周囲に視線を…。 23:33 (kitsun___) それは死角である上から来た。殺意を纏った刃が頭上より降ってくる。獣のような俊敏性で天井を蹴り、重力すらも加速に利用した一撃。 23:33 (kitsun___) そこに、容赦は無い。その一撃は間違いなく、当たれば紗璃沙の命を刈り取る 23:40 (tyty) 【紗理沙】「…ぇ…ぁ…環…さっ…!?」漸く気付く、上からの攻撃。判る、当てるつもりって。解る、かわせない、と…。 23:40 (tyty) 【紗理沙】「…んっ、きゃぁぁぁぁぁ…っ!?」叫び声と共に、ストライカーレッジのセーフティを無我夢中で解除して。 23:40 (tyty) 【Stri-Courage】「Arming hot, Inertia field.(安全装置解除。慣性防御装置作動)」箒の推進装置が環に向き、激しい気流を吹かせる。同時、紗璃沙の身を後方に吹き飛ばすようにっ。 23:42 (kitsun___) 【環】「……」 空中で反転し、音も無く着地する。「それでいい。行くぞ」 その声と同時に左右から挟みこむように2刀のブレードが紗璃沙を襲う 23:48 (tyty) 【紗理沙】「…ほ、本気…なんですか…っ…どうして…っ!?」まだ躊躇、動揺は消えない。しかし、問う時間も、迷う時間も環は与えてくれず…。 23:48 (tyty) 【紗理沙】「…レ…レフトハンド…ウェポン…。ソードモード…っ!」左手に輝き。手の甲に、浮かび上がる紋様。長い光刃が伸びて。 23:48 (tyty) 環の両の刃を、それとストライカーレッジとで辛うじて受け止める。此方も二刀。戦いの準備を、環に整えさせられて行く。 23:51 (kitsun___) 【環】「……ようやく抜いたか」 獲物を前にした獣のような笑みを浮かべ、一度距離を置く。重心を低く落とし、クラウチングスタートに似た前傾姿勢をとる。いつもの、本気の戦闘で取る構えを 23:56 (tyty) 【紗理沙】「……わ…わたしと…戦ったら…、怪我…だけじゃ…っ」身体を恐怖に震わせる。環に、と言うよりも、自らに対しての…。 23:56 (tyty) それでも、戦いの気が渦巻くこの場所。意思の刃、勇者の剣、それぞれを構えてしまう。 00:00 (kitsun___) 【環】「思い上がるな!」 怒声が響く。「自分が強いと思っているようだが、はっきり言ってやる。お前は弱い。自分の強大な力に振り回され、機械を介さなければろくに調整もできない者に……」 00:00 (kitsun___) 環の姿が三度掻き消える  00:00 (kitsun___) 【環】「俺を! 人狼族の巫女の護人を捉えられると思うな!」 人知を超えた速度で拳が迫る 00:05 (tyty) 【紗理沙】「……ん…っ!」響く声、衝撃のように受けて。「…知って…ます…! …弱い…なんか…誰よりも…っ!」涙の雫を舞わせながら、両の武器を大きく振るう。豪速、大振り。近付く環を牽制するように。 00:11 (kitsun___) 【環】「ハッ……遅い」 大振りな攻撃をスレスレで潜り抜け、刃を振るう。左の剣で受け止められ、鍔競り合いに持ち込まれたままに言葉を続ける  00:11 (kitsun___) 【環】「いいや! お前は判っていない! 本気を出せば誰かを傷つけるなんてのは、思いあがっている証拠だ!」 ギリギリと力を加えていって 00:11 (kitsun___) 【環】「操る意思の伴わない力など、ただの災禍の元でしかない! そんなものしか振るえないお前に、負ける者などRG(ここ)にはいない!」 00:16 (kitsun___) そう言って一瞬力を抜き、バランスを崩したところを中国拳法に似た体当たりで吹き飛ばす 00:26 (tyty) 【紗理沙】「……想い上がってなんて…わたし…っ!」鍔競り。イグニッションシリンダーのトリガーを引けば、環を吹き飛ばす事も出来る筈…。しかし、トリガーに掛けた指は、環を傷付ける恐怖に固まって。 00:26 (tyty) それは、環を上回る事が出来る、と言う考え。自ら、環の言葉を肯定してしまう行動に身体が、心が震える。 00:26 (tyty) 【紗理沙】「……わ、わたし…っ…、でも…、自分の力…自分で…使いた…ぁぁ…っ!?」変わらない自分に悔しさが込み上げてくる。そんな雑念混じりで、簡単に吹き飛ばされて。 00:30 (kitsun___) 【環】「……じゃあ、証拠を見せてやる」 そう言って、姿勢を変える。半身に構え「打ちこんで来い。お前の打撃は、決して俺には届かない」 紗璃沙の攻撃を誘うように、片方の手を軽く開き、手招きする 00:39 (tyty) 【紗理沙】「……ん…っ、環…さん…っ」吹き飛ばされ、倒れた状態から立ち上がって。数度も打ち合って居ないのに、呼吸が荒い。心臓が緊張に高鳴る。 00:39 (tyty) 【紗理沙】「…良いん……」ですか、と続く筈の言葉を、息を飲むと共に引っ込める。「(…此処まで…してくれてるのは…、わたしの為…だから。応えなくちゃ…。やらなく…ちゃ…っ)」 00:39 (tyty) まだ、震える手のまま、ストライカーレッジを水平に構える。推進力を待機させ、甲高い音を響かせて。 00:41 (kitsun___) 【環】「……」 まっすぐに紗璃沙を射抜く視線。目を逸らさず、一挙一動足に全身全霊を傾ける。 「来い!」 00:48 (tyty) 【Stri-Courage】「Lock on. Brave Strike.」トリガーを軽く引き始めれば、ストライカーレッジが攻撃体勢に入る。 00:48 (tyty) 【紗理沙】「……は…はぃ…っ!」行くしかない…。環の真剣な表情を受け、頷くと共にトリガーを強く絞る。爆発するような加速。引っ張られるように、環までの短い距離を、鋭く飛翔して。 00:53 (kitsun___) 【環】「機械任せの攻撃か……どこまで人を舐める気だ!?」 振り下ろされる剣閃に軽くトンファーブレードをあてがう。力の向きをほんの少しだけ変化させ、突進する速度を上乗せしてそのまま投げ飛ばす  00:57 (kitsun___) 【環】「意思の無い力に意味は無いと言ったろう!」 紗璃沙を睨みつけながら続ける 00:57 (kitsun___) 【環】「今の攻撃、三崎先輩なら楽に相殺している。隼人なら欠伸をしながら避ける。風柳さんなら返す刀で致命を負わせている。美浜なら攻撃点を見極めたうえで受け流す。これでもまだ、お前は自分が強いと思い上がるか!?」 01:09 (tyty) 【紗理沙】「……ぁ…っ…きゃ…ぁぁ…っ!?」金属の激突音、更に滑り擦れる音が鳴り響き、バランスを崩される。滑空が乱される。不時着し、床を滑り転げて…。 01:09 (tyty) 【紗理沙】「……んん…っ、…わ、わたし…弱…ぁ…ぁぁ…っ」這い蹲る様な状態のまま、床を見詰める。視界が歪む、床に水滴が増えていく…。 01:09 (tyty) 【紗理沙】「…だから…、ですから…っ…知ってる…っ…じゃないですか…。…わたし…弱い…って、…駄目だって…、…出会った最初から…っ…見せたじゃ…無いですか…っ」 01:09 (tyty) 涙混じりで、途切れ途切れに言葉を。だけど、何故か、それでも、立ち上がろうとしている自分に気付いて…。 01:13 (kitsun___) 【環】「……いつまで甘えている」 紗璃沙の訴えを一蹴する硬い声。 01:13 (kitsun___) 【環】「だから自分では立たなくても良いと言うのか? 世界に踊らされるまま自動的に戦うから、自分の意思は持たなくても良いというのか!? 甘ったれてんじゃねぇぞ!!」 01:21 (tyty) 【紗理沙】「…ん…く…っ」擦り傷を負いながら、ゆっくりと立ち上がる。もう一度、ストライカーレッジを構えて。レフトハンド・ソードも、まだ消えていない。身体は、戦える。では、心は…。 01:21 (tyty) 【紗理沙】「……誓い…っ…ました…。自分で…っ…自分の意思で…戦うって…っ! わたしは…、…わたし…っ…なんです…っ!」初めて聴いた、環のそんな言葉遣い…。 01:21 (tyty) それに気圧される事無く、今度こそ、訴え返すように、声を振り絞って。 01:22 (kitsun___) 【環】「……なら、行動で示すんだな」 そう言ってもう一度迎撃の姿勢を取る 01:30 (tyty) 【紗理沙】「……行…動…はぃ…っ!」大きく、頷く。環が見た、今までのどの頷きよりも強く、しっかりと。 01:30 (tyty) 【紗理沙】「示します…本気…っ、わたしの…意志をっ!」構えられた刃に紅い焔が宿る。強い心を持ちたいと言う意思、それを反映するように燃え上がって。 01:32 (kitsun___) 【環】「……焔か。……ならば!」 こちらもトンファーブレードに炎を纏わせ「……さぁ……来い!!」 01:41 (tyty) 【紗理沙】「……は…はぃ…、行きます…っ!」再び水平に刃を構えて。今度は、剣先を震わせる事無く、視線も環から背けぬ様に。 01:41 (tyty) 【紗理沙】「…これが…世界の…っ…」走るように、脚を前に。機械に頼るのではなく、自らが放つ一撃。 01:41 (tyty) その意志を伝えるように、トリガーを引くのを後にして。そして、「…ぃぇ…っ…わたしの…一撃です…っ! ブレイブ…ストライク…ッ!!」 01:41 (tyty) 環に向けて飛び込むように、必殺の技を繰り出す。飛び立つ紗璃沙を爆心地としての衝撃波。それよりも速く空を駆けてっ 01:43 (kitsun___) 【環】「……!?」 衝撃波の中でも目を逸らさず、紗璃沙の刃へ意識を集中する。 01:49 (tyty) 【紗理沙】「…イグニッション…ッ!」また…受け流される。それを阻止する為、技を最後まで繰り出す。 01:49 (tyty) この爆発力なら、トンファーブレードの受け流しも弾き飛ばせる筈で…。刹那の瞬間の中、思考を走らせて。突撃の中心線に、環を見据えて。 01:57 (kitsun___) 【環】「……」 刃が確実にこちらを捉える。そして、紗璃沙の目には今まで無かった確かな意思の光がある。それを見て、環はトンファーブレードに纏う炎を消し、両腕をだらりと下げ、「……」 獣化を解く 02:03 (tyty) 【紗理沙】「…ぇ…ゃ…っ…環…さん…っ!?」この驚きと悲鳴を言い終わる前に、事は決しているだろうけれど…。環のそんな姿を見て、トリガーを離す。突撃を止めようとする。 02:05 (kitsun___) 【環】「……」 その顔に浮かぶのは挑戦的な笑み。自らの意思で繰り出したのならば、その意思を持って、この後の決断を下せという 02:06 (kitsun___) 両手を下げて防御の姿勢も取らず、ただただ迫り来る刃を見つめる 02:16 (tyty) 【紗理沙】「…わたしの力…っ、…仲間を…大事な人達を…傷付けるものじゃ…ないから…っ!」何とか、しなきゃ。出来る事を、自分に出来る範囲で、環さんを傷付けないように終わらせる事をっ! 02:16 (tyty) 止まらない機械の一撃、イグニッションシリンダーが加速と運動のエネルギーを刃に力を送って行く。そして、環は、もう直ぐ目の前でっ! 02:16 (tyty) 吸い込まれて行く。鋭い切っ先、長い刀身、紗璃沙が掴む柄。ストライカーレッジを構成する全ての部分が、環の身体を刺し貫くように消えていく…。 02:16 (tyty) そして、投げ出されるように環に激突する紗璃沙自身。 02:18 (kitsun___) 【環】「っぐ!?」 突っ込んできた紗璃沙を受け止めて、そのまま訓練所の壁まで吹き飛ばされる 02:23 (tyty) 【紗理沙】「……ぁ…は…はぁ…っ…環…さん…っ!?」間に合わなかった…!? 共に投げ出され、半ば、自分の下敷きになったような環に、緊張と心配の表情を向けて。 02:23 (tyty) 切っ先が向かっていった環の胸を、慌てて撫でるようにして。…大丈夫、服に穴も開いてない。 02:25 (kitsun___) 【環】「……つつ、平気だ。我妻」 そう言って紗璃沙を離して立ち上がり。「……ちゃんとコントロールできたろ。あの一瞬の中で」 そう言って微笑む 02:32 (tyty) 【紗理沙】「……ん…っ、は、はぃ…っ」極度の緊張に、座りこんだまま、立ち上がった環を見上げて。怪我は…無いみたい、良かった…。 02:32 (tyty) 【紗理沙】「……逸らそうにも、止めようにも…間に合いそうに無かったですから…」ふぅ…、と大きな溜息と共に、中空を掴む。 02:32 (tyty) 【紗理沙】「…仕舞っちゃいました…月衣の中に…っ」掴み、引き抜くストライカーレッジと共に、月衣の中で起きたイグニッションシリンダーの爆発衝撃に巻き込まれ、ぼろぼろになった日用品などが零れ落ちて。 02:36 (kitsun___) 【環】「だが、しっかり自分の判断で、俺を傷つけないように上手くやれたろう? 以前のお前なら、そのまま暴走して貫いていたか。月衣に仕舞ったとしてもそれを引き裂いて破壊を撒き散らしていたはずだ」 02:38 (tyty) 【紗理沙】「……は、はぃ…、そう…ですね…」こくん、と頷いて。一瞬の間、そんな判断が出来るなんて、月衣をそんな風に使うなんて、今まで想ってもみなかった、これまで考えた事もなかった、ただ、無我夢中で…。 02:41 (kitsun___) 【環】「いいか、我妻。ウィザードの力は俺たちが纏う月衣によって、世界結界の影響を受けない。だから、最終的にその力のありようを決定するのは……ウィザードたちの意思だ」 02:42 (kitsun___) 【環】「だから、自分の意思をしっかり持て。お前も、俺たちの仲間ならな」 02:47 (tyty) 【紗理沙】「……ん…、…は、はぃ…。…わたしの意思…ですよね…」頷く。今回は、それが上手く出来たみたいで…。 02:47 (tyty) 出来たのは、まだ1度だけで、今後も上手く出来るとは限らないけれど…、心の持ち方は、理解出来たような気がして。 02:48 (tyty) 【紗璃沙】「…はぃ…環…さん…。…良いんですよね…? …仲間で…わたしも…」遠慮がちに、手を差し出して。 02:49 (kitsun___) 【環】「ああ」 手を取って立ち上がらせて「お前にその“意思”があるならな」 そう言って笑う 02:52 (tyty) 【紗璃沙】「…はぃ…あります…っ!」ぎゅ…、と手を握って、立ち上がらせて貰って。スカイブルーのリボン、心成しか、またふわりと元気に広がったように。 02:53 (kitsun___) 【環】「じゃあ、これからもよろしく頼む」 02:55 (tyty) 【紗璃沙】「…はぃ…宜しく…です…こちらこそっ」漸く、小さな微笑み浮かべて。全て、上手くいったように…、と…。「…ぁ…た、環…さん…っ!?」何か、想い出した様に、焦った声を上げて。 02:57 (kitsun___) 【環】「どうした!?」 焦った声を上げる紗璃沙に?顔しながら 02:58 (tyty) 【紗璃沙】「……ぇ…、ぇと…、ずっと…お返しするつもりで居たんですけれど…」月衣から、ボロボロの布キレを取り出して…。それで顔を隠すように。 02:59 (kitsun___) 【環】「……ひょっとして、ジャケットか?」 03:01 (tyty) 【紗璃沙】「……んっ…、は、はぃ…さっきの…イグニッション…」月衣の中で…爆発させたから、環から預かっていたジャケットも、衝撃に…、と、小さな声で、申し訳なさそうに。 03:03 (kitsun___) 【環】「いや……まぁ、ある意味俺の責任だからな。気にするな」 そう言って伸びをして「それじゃ、またな。さっきの感覚、忘れるなよ」 そう言って訓練室を去る 03:04 (tyty) 【紗璃沙】「……は、はぃ…。…ぇと…、こ、今度…一緒に…買いに行きませんか…新しいの…」慌てて、着いていくようにしながら。1歩後ろを歩いて…。 03:07 (kitsun___) 【環】「ん? いや、気にしなくて良い。一着くらい」 こうも言っておかないとまたマイナス思考に走りそうなので、とりあえず気にしていないことをアピール 03:07 (kitsun___) 【環】「それよりも、ちゃんとさっきの感覚、忘れないようにしっかり訓練するんだぞ」 妹か何かに接するようにそうやって言い聞かせて、その場を去る 03:04 (tyty) 【紗璃沙】「……は、はぃ…っ、頑張り…ます…っ」訓練。そう、小太郎さんと、明日に早速あるから…、頑張らなくちゃ、いつでも出来るようにならなくちゃ…。頷いたままの構えで、心に決意を…。 03:04 (tyty) ぼろぼろのジャケットを、ぎゅ、と握り締めながら、環を見送った後、自分も部屋へと戻る用意を。明日の為に、これからの為に。 03:10 (kitsun___)   03:11 (kitsun___) 自室へと戻るなり、両膝を突いてベッドに倒れこむ 03:12 (kitsun___) 気力で持たせていた人化も今では完全に解けて、銀の耳と尻尾が現れる 03:12 (kitsun___) 【環】「ギリギリだった」 03:13 (kitsun___) 紗璃沙の前では強がっていたが、最初から薄氷の上を渡るような戦闘だった 03:15 (kitsun___) そのうえ、最後の突撃。火力を使った上で勇者としての強大なプラーナを乗せた一撃。刃と爆発が無かったものの、突進だけでも相当な威力があった 03:16 (kitsun___) 【環】「これで、我妻に明確な意思があれば……ははっ……末恐ろしい…ぐっ!?」 笑うことすら今は苦痛となる。おそらくアバラに皹くらいは入っているだろう 03:18 (kitsun___) 【環】「明日までには……動けるように……なっとか……ないと……」 03:18 (kitsun___) 回復のために体が休息を欲しがっている。 03:19 (kitsun___) その欲求に抗うことなく、環は意識を手放した 03:19 (kitsun___)   03:19 (kitsun___)   03:19 (kitsun___)