【剣】格納庫を歩くサイボーグ「俺にもついに部下がつくのか・・・」と呟きながら指定された場所へ向かう 昨今、一向に減る様子のない戦渦の種、そして激化する戦闘に備えて、前線の剣のもとへ部下が派遣されて来るとの通達があったのが数日前の事。 奇妙な事には、その場所がなぜか機動兵器の格納庫であるという事だが…… 【剣】「しかし・・・何故格納庫なんだ・・・機体の整備を自分でしているのか・・?」 ともあれ、指定の場所は、現在某基地に停泊中のマクロスXの格納庫の一画。 居並ぶ多種多様な機動兵器の中に並んで―― ちょうど指定の場所に置かれていたのは、トレーラーを応急的に改造したような、深い青と緑の2台の戦車であった。 【剣】「このトレーラーがそいつらの機体なのか・・・?」っとトレーラーに寄って 【剣】「で・・・当の本人人はどこにいるんだ?」と辺りを見回して 【緑の方】「おっ! 兄さん、我々の隊長が到着されたようだ!」 【青の方】「お初にお目にかかります、虎王 剣隊長。GGGからの指令により、我々2名が本日から指揮下に入ります」 と、似たような声がトレーラーからしました。 【剣】「うぉっ!お・・お前たちがそうだったのか・・・」っと突然の声に驚いて 【青の方】「っと……失礼しました。この姿のままで話もなんですね」 【剣】「いや・・・君たちがそのほうが楽ならそのままでいい」 【剣】「それよりも、名前を聞かせてもらうか、俺の事はもう知っているようだな」 【緑の方】「はっ、ありがとうございます! 自分は弾竜と申します、よろしくお願いします!」 【青の方】「私は銃竜(がんりゅう)と言います。GGGの氷竜先輩を元に設計されました」 【剣】「わかった、これからよろしく頼む銃竜、弾竜」 【銃竜】「ええ、よろしくお願いします。 ところで、どうでしょう隊長。我々の能力を把握しておく意味でも、演習場へご一緒しませんか?」 【剣】「ああ、そうさせてもらおうか」 【弾竜】「ではどうぞ、自分にお乗りください!」 がちゃことドアが空きます。 【剣】「ああ、すまないな」と乗り込みます   というわけで演習場までやって来たのだ。 【剣】「では、君たちの性能見せてもらうか」と飛び降りて 【弾竜】「はっ! どうぞご覧ください!」 【銃竜】「では行きます。 システムチェェェェンジ!!」 車体が走り出すや、ぶわっと空中へ飛び上がったかと思うと…… 【弾竜】「システムチェィィィィンジ!!」 人型へ、変形。 【銃竜】「とうっ!」 華麗に着地。 【弾竜】「どわっ!!」 無様に着地ミス。 【剣】「弾竜は着地が苦手っと・・・」メモメモw 【弾竜】「は、はははは……面目ありません」 アタマぽりぽり。 【剣】「気にするな、君たちの兄弟にも着地が苦手なのがいたな・・・」思い返しつつ 【銃竜】「ええ。炎竜先輩の戦闘データをフィードバックした弊害……と技術陣は言っていました」 すごく気まずそうに。 【銃竜】「ところで隊長、失礼ですが、視力は良い方でおられますでしょうか?」 【剣】「ああ、人並みには・・だが・・・」 【剣】「それがどうかしたのか?」 【銃竜】「隊長は格闘戦の達人と聞いておりますが、我々が派遣されたのはそれを補う意味がありまして……つまり、遠距離の射撃が得意なのです。我々の腕を見ていただくには、遠くの目標を撃ちぬく所を見ていただきたいと思いまして」 【剣】「なるほど、わかったでは双眼鏡を借りてくることにしよう」 【銃竜】「お任せください、こんな事もあろうかと」 がちゃっと脚のドアが開くと、双眼鏡が転がり出て来る。 【剣】「用意がいいな、助かる」っと双眼鏡を受け取って「では、標的を打ち抜くテストをしてもらおうかな」 と、機械を操作していくつかの標的出して 【銃竜】「ではまず、私の狙撃の腕をご覧ください。 ピアシングガンッ!!」 脚から取り出した銃で、ターゲットの中央を次々と正確に撃ち抜いていく。ほぼ一定の間隔でトリガーを引いていくあたり、神経質さを窺わせたりも。 【剣】「ほぅ・・・さすがに言うだけのことはあるな」双眼鏡を覗きながら 【弾竜】「自分の自慢は火力であります。 演習用ミサイル、発射!!」 どばばばばばっ……と背中のランチャーから放たれたミサイルが遠方のターゲットに命中し、ぼむぼむと小さな爆発を立てて行き…… ちゅどむ。 なんか遠方で、ひとつ、でかい爆発が起こった。 【剣】「弾竜、張り切るのはいいが派手すぎるのはちょっとな・・・」 【弾竜】「……し、しまったァァァァッ!! 火薬の設定量を間違えた!!」 【剣】「・・・だが、破壊力があることはわかった」 【銃竜】「お前は……(ぎり)  すみません隊長、ただちに片付けにかかります」 【弾竜】「も、申し訳ありません! ああ、あとお褒めいただきありがとうございます!」 へこへこ。 【剣】「ああ、頼む・・・それから質問だ銃竜はどれぐらいの距離まで狙撃できる?弾竜は最大火力だとどれくらいの威力になある?」 【銃竜】「は……正確に測定した事はありませんが、それぞれ単独ですと、射程・威力ともに一般的なMSのビームライフル程度です」 【剣】「なるほど・・・わかった」 【弾竜】「もっとも、自分たちは超AIに戦闘経験が蓄積されていませんので、これからまだ成長の余地はある、とお考えください。鋭意努力いたします!」 びしっと敬礼。 【剣】「わかった、ありがとう・・・じゃあ・・・片付けのほうを頼む」 【銃竜】「はっ、了解です」 と言うと、弾竜を小突きながら、ちょっとしたクレーターになったあたりへ向かうのでした。 【剣】「終わったら格納庫で自由にしていてくれ、俺は少し用事があるから」 っと歓迎のロボジュースを買いに行く隊長 【弾竜】「了解です。ああ、隊長の仲間の方々も後でご紹介してください、是非挨拶をしたいと思いますので!」 【銃竜】「炸薬量の制御プログラムを直すのが先だ、馬鹿者」 と軽く手刀など入れつつ…… 【剣】「わかった、それじゃあ頼んだぞ」っと出て行きます