23:50 (tyty)   23:50 (tyty)   23:50 (tyty)   23:52 (tyty) ロイヤルガード基地、夜。 23:52 (tyty) 任務などが無い限り、夜のそこを支配するのは静けさ。 23:52 (tyty) 照明も最低限に。薄暗い廊下を歩けば、足音だけが小さく響く。 23:52 (tyty) 規則正しく続いたその音色は、訓練室のベンチの前で終わりを告げて。 23:52 (tyty)   23:52 (tyty) 【紗璃沙】「…ぁ…やっぱり、ここでした…」 23:52 (tyty) ベンチの隅、ぽつんと置き去りにされた冊子を目にし、言葉を紡ぐは、我妻紗璃沙。 23:52 (tyty) 輝聖学園でも使われている高校2年生の数学教科書。今だ、学校には通っておらず、独学していたそれを見付け、安堵する。 23:52 (tyty) 勇者として、戦いに必要な事だけが、自分に必要な全てだと想っていた。しかし、それを否定する人達に、仲間と出会い、少しずつ、始めたもの…。 23:52 (tyty)   23:52 (tyty) 【紗璃沙】「…遅れてるし…頑張らない…と…」 23:52 (tyty) まだ夜更けと言う訳でもない、部屋に戻ってから続きをしよう。そう考えた矢先、 23:52 (tyty) 【紗璃沙】「…訓練室…使用…中…?」 23:52 (tyty) 一室の扉、そのような表示。しかし、扉から漏れ出る部屋灯りはなく、無人なのではと想えなくもない。 23:52 (tyty)   23:52 (tyty) 【紗璃沙】「……終了し忘れ…でしょうか……?」 23:52 (tyty) 首を傾げると共に疑問を口にし、今の我妻勇者は、ゆっくりと訓練室の扉を開いた。 23:52 (tyty)   23:56 (ballock) 開くと、中から聞こえるのは金属と金属がぶつかりあうような音。その事からもわかる通り。暗闇の中そして煩いノイズ音…シュミレーターは動いていた 23:59 (tyty) 【紗璃沙】「……ん…っ、…ぇ…えっと…」使用中に灯りが落ちちゃったのでしょうか…? やや的外れな、そんな事を考えて。「…この…辺りに……」手で壁を探り、電灯のスイッチを入れてしまう。 00:02 (ballock) 【風華】「―――っ!」最後の一体を切り伏せた後、唐突に室内に灯がつき「え?だ、誰?」暗闇から一転、急激な光を浴びて視界が白に染まっているのか。誰が立っているのかも判別できず 00:03 (ballock) 目を眩しそうに掌で光を遮りつつ紗璃沙の方を見やる 00:05 (tyty) 【紗璃沙】「……ぁ…、あの…大丈夫で…。…ぁ…っ!?」灯りに目が慣れるのは、此方が先。漸く、暗闇での戦いを想定した訓練中だったと、理解する…間も無く、上げる声は驚き。風柳風華…、また逢いたい、とずっと想っていた人物が、そこに居たから。 00:07 (ballock) 【風華】「……?その声は亜r…」一瞬亜璃沙…そう呼びそうになるがすぐにそれはないと頭から振り払い「……我妻さん…?」 00:13 (tyty) 【紗璃沙】「……ん…っ」慌てた様子は、そのままで。亜璃沙と呼ばれ掛けたのに気付いたのか、ぺこぺこと何度か頭を下げる。それが、風華にどう言う感情を与えるか…、などまで心が回る事は無く。「…は、はぃ、我妻…紗璃沙…です…っ」そのまま、自己紹介。逢いたいとは想っていたのは確か。しかし、逢ってどうするのか、逢う前の心構え、どれもしていなかった為、やや混乱気味の表情。 00:17 (ballock) 【風華】「……」ようやく視力が戻ってきた事で紗璃沙をようやく視認し、何度も頭を下げる姿には…多少複雑な思いはあるものの気にしない事にし「なんでこんな時間に此処へ?」自然、声が少し硬くなる。 00:20 (ballock) 声が硬くなってる事は自覚しているものの、だからと言って亜璃沙に接していたようには話しかけられない 00:22 (tyty) 【紗璃沙】「…ぁ…、はぃ…。忘れ物を…取りに…」硬くなった声に、やっぱり訓練の邪魔しちゃったのかな…、と気にして。数学の教科書を、ゆっくり見せつつ、「…それで…真っ暗でしたから…、使ってる最中って…想わなくて…」途切れ途切れ、ゆっくり、ぽつぽつと小さく喋る。 00:22 (tyty) やはり、亜璃沙とは違う。彼女にも昔、こう言う時期があったて、とはとても考えられないレベルの差。 00:25 (ballock) 【風華】「そう…」目を閉じ、刀を納める「ちょうど終わる所だったし気にしなくてもいいよ」汗を拭い、そう答える。その様子は亜璃沙に向けていた声とはどこか違う、親しい人に話しかけるような声ではなかった 00:28 (tyty) 【紗璃沙】「…んっ…、はぃ…」ごそごそ、と教科書をしまう。手を離し、月衣に落すような仕舞い方。それは、亜璃沙と同じやり方で。「…ぁ…あの…お邪魔でなければ…」あまり、親しげでない話し方。会話続けられるだろか…、と心配しつつ、自信なさげに言葉を発し。 00:32 (ballock) 【風華】「……」自信なさげなその様子。大体どんな心境なのかは察して…自分の態度に一つ溜息をつく「……ごめんなさい。こんな態度取っちゃってて」自分でも自覚はある。亜璃沙と一々挙動の一部が同じ事にどうしてもどこか気に障ってしまってるのか、と 00:34 (tyty) 【紗璃沙】「……ぁ…ぃぇ…っ」謝られ、やはり、快く相手されていない、と実感し、暫く黙ってしまう。 00:36 (tyty) 【紗璃沙】「…ぇ…ぇと…」何か…、言わなきゃ…。俯きつつも、勇気を出そう、と考え巡らせて。 00:36 (ballock) 【風華】「……(ダメだなぁ…私」なんで割り切れないんだろう。自分の態度も少しイヤになる「え、と。何か言いかけてなかった?」 00:36 (ballock) 先ほど何かを言いかけていたな、と 00:39 (tyty) 【紗璃沙】「…んっ…、お話…出来ればって…」言おうとしていた事、それ自体も、会話がしたい、と言うこと。軽く俯いたまま、上目遣い気味に。ゆっくりと歩を進め、遠慮がちに近付く。「…宜しい…ですか…?」 00:41 (ballock) 【風華】「うん、私はいいよ」その台詞に軽く頷き、実際自分もきっと紗璃沙とは一度まともに向かい合わねばならないというのもあった。それゆえに拒む事も無く承諾する 00:45 (tyty) 【紗璃沙】「…ぁ…っ、はぃっ」承諾の頷きに、嬉しそうな顔をして。数歩の距離を、やや足早に。近くまでやってくる。最初の出会い、月灯りの下で見た紗璃沙よりも、明るい場所で、近い位置で見る姿は、やはり、亜璃沙と同じ…を、強く連想させて。 00:46 (ballock) ただ、似ている。いや一緒だとしてもそこに居るのは亜璃沙ではない。それもわかっているからこそ複雑な感情は消えない 00:48 (ballock) 壁に軽くよっかかる。だが、こちらから話しかける事があるわけでもなく。ただ、何を話せばいいのか。それもわからない 00:51 (tyty) 【紗璃沙】「……ん…っ」何を話そう…。先程から、ずっと、それを考えている。とは言え、気の利いた会話から入れる話術も、そもそも会話の経験も少なく…、「……わたしの前の“わたし”と…親友だった…んですよね…?」出て来た言葉は、直接に。 00:53 (ballock) 【風華】「っ…」前のわたし。という言葉に一瞬だがぴく、と眉を動かす「……うん…親友だった。私はそう思ってるよ」その表情は、どこか遠くを見ているかのようで 00:58 (tyty) 【紗璃沙】「……ぁ…、はぃ…っ。…良かった…です…」答えを聴き、想わず、そう口にする。…良かったのかな…、とも、考えない訳ではないが。遠くを見るような表情の風華を暫く、じっと見詰める。 01:01 (ballock) 【風華】「……どこまで知ってるの…?」しばし、考え口にした。それはどこまで知ってるんだろうかという疑問。亜璃沙の記憶もあるのか、それも気になって 01:06 (tyty) 【紗璃沙】「……ん…っ」何処まで、と問われ、答えを考え出す。知っている事は、ロイヤルガードの資料に残る事、基地にて聴かされた事、それだけだから。しかし、その時点で、風華の気にするような、過去を記憶として持っている、と言うことが無い訳ではあるが…。「…風華さんと…一緒に…、2年前に世界を救って…」ぽつぽつ、と語り出す。あくまで客観的に。しかし、「…それで…、消えちゃ…った…って…」此処だけは、想いが籠って。怯えるよ 01:06 (tyty) うな、口調をして。 01:13 (ballock) 【風華】「そっか…」その様子を見て、亜璃沙の記憶があるわけではない…それはわかり「……世界を救って…消えちゃった…ね」ぽつりと呟く…だが、本当に消えた理由は恐らくそこにはない、そう思っていて「……それが怖い?」例えあの戦いが終われば消える運命でも【勇者】が再び同じ人格で発生する事はある。過去の事例にもそういう可能性がある事は証明されていた。だが…死んでしまえば…そんな思考がぐるぐると頭を回っていた 01:17 (tyty) 【紗璃沙】「……は、はぃ…っ」こくんと、一つ頷く。いつか、消えてしまう。その予感がいつもするから、怖い…。「……前の“わたし”は…、怖くなかった…んでしょうか…」小さく震えながら、ぽそぽそと…。 01:21 (ballock) 【風華】「そこまでは…私もわからないけど」目を瞑りそう答え「でも…亜璃沙はずっと戦った。皆を護る為に…明るく皆を引っ張ってた。…消える恐怖はあったのかもしれないけど…ね」語る声はどこか寂しげで 01:28 (tyty) 【紗璃沙】「…そう…ですか…。…はぃ…っ」確かに、伝え聴いた通り。しかし、近しい者からの言葉は、とても貴重に想える。寂しげな雰囲気が判り、悪いと想いつつも、静かに話を聴いて。 01:29 (ballock) 【風華】「確かに、世界を救って消えたって言う方が綺麗な伝わり方だったんだろうね…」ふと天井を見上げる 01:30 (ballock) 言い終えてふと思う。世界を救って消えた、その言葉を 01:32 (tyty) 【紗璃沙】「…ぇ…っ?」どうしたんだろう…、違うの…かな…。微妙な言い回しに、疑問の声を上げてしまう。 01:35 (ballock) 【風華】「……亜璃沙が消えたのは…私を庇って…っていうのが本当の話しなの」亜璃沙に庇われ、助けられて…そして最後には…「あの戦いが終わったら消えたとしても…ね」 01:40 (tyty) 【紗璃沙】「……んっ…そ、それじゃ…」びくり…、と身体を震わせて。「…わ、わたしも…そうなっちゃうん…でしょうか…」考えてしまうのは、そんな事…。 01:44 (ballock) 【風華】「そうなるかどうかは知らないよ…私も」首を軽く振り「でも、少なくても…亜璃沙のように消えない方法は簡単…【人を護らず世界を護っていれば】長く消えないで居られる…とは思う」人を護らず。それが何を意味するのか、それは簡単な答えで…つまりは強迫観念のままに戦ってれば長くは消えないで居られるだろう。と 01:50 (tyty) 【紗璃沙】「……んん…っ、そ、それは……」迷うように、俯く。最初の頃は、世界を護ると言う重過ぎた使命が嫌で…、そして、多くの仲間と接する内、彼らを、人を護る事なら、自分でも出来るのかも…、と考え始めていたから。故に、正反対のその言葉に、戸惑いを持ってしまう。だから、「…わ、わたしも…人を護りたい…です…っ」紡がれるのは、そんな言葉。小さな勇気を絞り出し、想いを、語って。 01:52 (ballock) 【風華】「それは…早死にする答えかもしれなくても?」 01:59 (tyty) 【紗璃沙】「…ん…んん…っ」その指摘に、半歩下がるように。恐怖の震えも僅かに増すように。実際、自分の前がそうなったと言うのなら、唯の仮定、仮説よりもずっとリアルで。「…そ、それは…、そうかもです…けど…っ」じわりと涙溢れさせつつ、俯く。重力に任せ、雫が零れて。「…わたし…わたしにも…自分で…護りたいものが…欲しく…って…っ」 02:01 (tyty) 声が途切れ途切れ。涙混じりに。 02:03 (ballock) 【風華】「人を護る、という事は…場合によっては【世界】と天秤にかけないといけないの」きっと最後の戦い、あの時…風華を守らなかった方が亜璃沙は無事に倒せたはずで「……もし、護りたいけどそんな覚悟は無い、と言うなら…」そこまで言って一度口を閉ざす。口調は淡々とした物だというのに、どこか迫力を帯びていた 02:09 (tyty) 【紗璃沙】「…か、覚悟…」あるのだろうか…、自分に…。自らに問えば、自信は無く…。風華の雰囲気にも気圧され、いけないと判って居ても、涙が零れてしまう。だけど…「…そ、それでも…、わたしだって…、一緒に戦う人達を…守り…抜いて…っ!」顔を上げる。そうやって戦っていきたい。そうして、勝利を得ていきたい、そう想う。願う。 02:15 (ballock) 【風華】「……守る…?今の貴女が?」自分でも厳しい言い方、だとは思う。だが此処で止めるわけにはいかない「……自分の意思も曖昧な貴女が?」ある程度、事件の報告書も見ている。行動もある程度は載っている、支えるよりも支えられ続けてる。そんな印象を指摘して 02:21 (tyty) 【紗璃沙】「……今の…わたし…」ぎゅ…、とスカートの裾を握り締める。自分でも、不完全、不安定過ぎるのは判っていて、それ故に、悔しさが込み上げる。「…ぁ…曖昧…ですけど…でも…それでも…っ!」今は、その悔しさをバネに、ちっぽけな強さを作り上げる。 02:23 (ballock) 【風華】「……そっか」此処で、空気を和らげるような落ち着いた声 02:27 (tyty) 【紗璃沙】「…救うん…です…っ! 皆さんが…護ろうとして……」勢いのまま、言葉を紡ぐ。そこに掛けられていた風華の声。その声色に、紡ぎを止めて、「…ぇ…っ…?」驚くように、惑うように、風華n顔を見詰める。 02:31 (ballock) 【風華】「ちゃんと、自分の意思を示せるみたい…ね」ずっと自分を奥底に沈め、他人に依存しきってるその態度がどうにも気になっていた。そして、出口に歩き出し 02:34 (tyty) 【紗璃沙】「……ぇ…ぁ…はぃ…っ」風華の指摘に、自分でも驚きつつ、示そうとしたのは確か。頷く言葉と共に、歩き始めた背を見詰める。 02:37 (ballock) 【風華】「【勇者】としてじゃない、今の【自分の意思】…それだけは忘れないでね。今の私に言える事はそれだけ…かな」先ほどまでの厳しく硬い言葉使いはすでになく穏やかな口調で歩を進めていく「(……亜璃沙との約束、まだ守れないけど…これで、いいよね?)」静かに部屋を後にした 02:46 (tyty) 【紗璃沙】「……ん…っ、自分の…意思……」去って行く背中、追い掛けようと数歩。…しかし立ち止まり、最後に掛けられた穏やかな言葉を反芻する。 02:46 (tyty) 勇者と自分、自分と勇者、切り離せないものと想っていた。けれど、違うのだろうか…。そう考え続ける内、風華は部屋を去っていて…。 02:46 (tyty)   02:46 (tyty) 【紗璃沙】「…また会えます…よね…」静けさと共に一人残され、寂しくなりそうな気持ちと共に一言。でも、けれど…、 02:46 (tyty)   02:46 (tyty) 【紗璃沙】「…いぇ…、きっと…また逢います…から…っ」誓うように、声を出す。自らの想いで… 02:46 (tyty) そして、きっとその時は、わたしも風華のお友達になりたい…。自らの願いと共に―― 02:48 (tyty)   02:48 (tyty)