21:20 (rouge) 【尚也】「………あー………」 21:20 (rouge) 休日の午後、あてもなく街の中を歩いてみた。 21:20 (rouge) ……いや、あてがなかったわけではない。 ちゃんと目的がある。 21:20 (rouge) 春奈へのお土産のケーキを買おう。 自分が美味しいと思っている、彼女にもなじみのある店で。 21:20 (rouge) そんなわけで街の中を歩く。 悠人に、その店が移転していることも聞いていた。 21:20 (rouge) ……その場所も叩き込んで家を出たはずなのだが…… 21:20 (rouge) 考え事をしながら歩いて行くたびに、道を何本かずれてしまったらしい。 21:20 (rouge) ……流石に勝手しったる地元。 …何処に帰ればいいかわからないー!! 21:20 (rouge) …なんて事までは起こらない、が。 意地になって歩いているうちに……随分遠くまで出てきてしまったような気がする。 21:20 (rouge) 我妻市街地の端にある河川、典型的な土手となっているような場所。 21:20 (rouge) ……まあ、普通に市街地で暮らしていてくる場所ではない。 散歩コースには、適当なのだろうが。 21:20 (rouge)   21:20 (rouge) 【尚也】「……昔は、ここら辺まで出てきて遊んでいたこともあったな。」 21:20 (rouge) この我妻市は、自分が育ってきた世界。 …そこかしこに、記憶は散らばっていた。 21:20 (rouge)   21:20 (rouge) 【尚也】「……そういや、春奈と悠人と理夢でここまできて、理夢の靴がながされたーって大きな騒ぎになったこともあったな…」 21:20 (rouge) 記憶に出てきた人間の名前を、反芻する。 21:20 (rouge)   21:20 (rouge) 【尚也】「………春奈かぁ…。」 21:20 (rouge) 先日、一悶着あった幼馴染の名前をため息と共に吐き出す。 …行かなければならない、のは分かっている。  21:20 (rouge) 気付けば、なんとなくあるきづめた足が疲れている。  21:20 (rouge) ……センチメンタルな気分に従って、そのまま土手に腰を下ろして、寝そべった。 21:20 (rouge)   21:20 (rouge) 【尚也】「…はっはっは……空は青いなあ…」 21:20 (rouge) 意味のないことを、呟いてみたり。 21:23 (rouge)   21:23 (rouge)   21:23 (rouge)   21:28 (Yakou0) 【巴】「そんな所で横になってると。人に踏まれるぞ少年」細長い筒状のかばんを肩にかけながら歩み寄ると、空の広さばかりに目が行っている少年に覆いかぶさるように上から覗き込んでみる。 21:31 (rouge) 【尚也】「ぶのるのぐおぅあっ!?」  突然、人の顔が視界に写って。 年頃の少年とは思えないような声を上げて跳ね起きる。  「……って、ああ…巴、さん。こんにちは。」  よく見れば、何度かいったことのある喫茶店のマスター。 21:32 (Yakou0) 【巴】「…何か踏まれたいような顔してるな。少年」踏んでやろうか?なんていいながらわざとらしく片足を上げて安全靴の裏を見せてみる。 21:35 (rouge) 【尚也】「いや、そういう趣味はないです。 それに安全靴で踏まれると割りとしゃれにならないと思います。 ハイヒールでもそれはきついですけど。」 ふるふるふると首を振って、に、さんほと尻餅をついたまま後ずさる。 21:38 (Yakou0) 【巴】「逃げるだけの元気があれば上等」くすくす笑いながら「井の中の蛙の気分だったのかい?空なんて見上げてさ」ほいっと手を差し出す。 21:44 (rouge) 【尚也】「井の中の蛙、大海を…か。」 自分の手の平を眺めて。 確かに、自分の実力…異世界で勇者として魔王を倒したそれも、この世界のウィザード家業においては普通のレベル。 …実際の所は、シェルファを使いこなすす戦意が足りないだけなのだが。 そんな事を本人は知る由はない。 「世界は広い…とは思いますけどね。 でもまあ、その、たまに見たくなりませんか、空って。」 21:47 (Yakou0) 【巴】「空を見るってのは翼を求めるのと同じ人間の自由を求める心理が働くっていう話がある」さて、何を話したいんだろうなこの少年はと思いながら横に腰掛ける「その様子だとその慣用句の全文は知らないだろう?」視線をはずし空を見上げる。 21:52 (rouge) 【尚也】「井の中の蛙の全文…ですか? ええ…全文なんてあることを今聞いたくらいですけれど…。」 小さく頷き、隣に座った巴を見やって。 「………自由、か」 最初の言葉には、少し考え込む。 自由な筈なのに、自由でない。 ……確かに、そういう感覚は…ある、かも知れない。 21:53 (Yakou0) 【巴】「井の中の蛙大海を知らず。されど空の深さを知る」ごろんと横になると天空に向けて手のひらを向ける。 21:56 (rouge) 【尚也】「………空の深さを知る…? えーと……狭い井戸の中で、じっと空を見上げてるから良く知ってるとか…そういう事ですか?」 21:59 (Yakou0) 【巴】「井の中の蛙大海を知らずっていうのは、狭い井戸の中の世界しか知らない蛙は井戸という小さな世界では王様だったが大きな海に出たらちっぽけなもんだよ。世の中ちゃんと見渡せよって意味だと思うだろう?」首だけ回して尚也を見る。 22:02 (rouge) 【尚也】「………ええ、違う…んですか?」 首をかしげて、巴の言葉を待つ。 子の人は、何を伝えてくれようとしているんだろう、と、そんな事を考えながら。 22:05 (Yakou0) 【巴】「前文の解釈としてはそれであってるんだよ。でも、後の文まで入れるとそれだけのわけがないだろう」ぐっ拳を握りこむ「井の中の蛙はね。広い世界を知らないわけじゃない。海の広さは確かに知らないだろうさ。でも、見上げる空はどんなに手を伸ばしても届かない広さがそこにあることを教えてくれているってね」 22:16 (rouge) 【尚也】「……知らない人間も、知らないなりに理解できていることがある。 そういう事なのかな」 つむがれた言葉を頭の中で咀嚼して、小さく呟く。  22:21 (Yakou0) 【巴】「ああ、なるほど。そういうことか」はっとため息に似た呼気を吐き出し「井の中の蛙大海を知らず。んじゃ?大海を知ってる人間は偉いのか?えらくはないさ。知らないって教えてくれたことには感謝しよう、すげーなーと憧れもしよう。ただ、これから知っていけば良い。それだけだ。それじゃ大海の広さを知ってるやつに問いかけよう、お前は空の深さをしっているか?と。海よりもずっとずっと深い空の深さを。伸ばした手のひらさえ届かない深さを。 22:21 (Yakou0) だから、私はね、少年。この言葉は知らないことをあざけるための言葉じゃない。知らないことに突き進むエールだと思うんだよ」 22:26 (rouge) 【尚也】「………知らないことに突き進むためのエール、か。」 空を見上げて、流れる雲を視線で追う。 悪くない青空が広がる。 「……その、僕は……何かに不安がってるような顔…してました、か?」 そもそもが、自分に向けて投げられた言葉。 …そんな考えにいたって、聞き返す。 22:27 (Yakou0) 【巴】「ん?だから、最初に言ったじゃないか。少年」やっぱ無自覚だったなと笑い「踏まれたそうな顔をしてたよ」 22:31 (rouge) 【尚也】「踏まれたそうな…って。」 どんな顔してるんだろう、なんて思う。 あいにく、鏡を持ち歩くような趣味はない。 だけどまあ…巴の言うことは、間違いではないのかもしれないという自覚はある。 燐と言葉を交わし、悠人に背中を押された。 考えを整理できてきたはする。 春奈とこの前の話の続きをしようとも思う。 ただ、春奈との問題を考えていたら、自分がどうしてやる気がないのか。 そんなことが浮き彫りになってきた気がして。 22:34 (Yakou0) 【巴】「踏まれたそうな顔は踏まれたそうな顔だよ。ほかにどういえばいいのかね」ふむ、と考え込んだふりをして、思考に埋没し始めた尚也の雰囲気を読む。 22:35 (rouge) 【尚也】「…ええと、出来れば他の言い方でいってみて欲しいなあとか。 踏まれたそうな顔だなんていうと、こう、マゾっぽいじゃないですか、響きが。」 22:39 (Yakou0) 【巴】「死神を呼び込みそうな顔をしてたよ。全部自分で背負い込んで、全部自分の責任にして、自分の命がどんどん軽くなりそうな顔。頭の中にいらないものをどんどん詰め込んだ顔ってやつだね。そういう顔をしてるやつは見かけたら、からかってあげることにしてる」よっと軽く声をかけると起き上がり真剣な目を向ける。 22:44 (rouge) 【尚也】「…………そんな格好いいようなもんじゃ、ないとは思うんですけどね。 全部自分で何とかしようだなんて、別に僕は…」目を合わせることが、出来なかった。 目をそらして、波打つ水面を眺める。 しかし、言葉そのものを否定していないのは無意識の肯定なのか。  22:47 (Yakou0) 【巴】「それが格好つけてる証拠だよ。少年」立ち上がり川面に近寄りながら「世界ってのはもっと単純だと信じていいんだよ」懐からシガレットケースを取り出し唇に乗せる「悩み事があるならお姉さんが聞いてあげようじゃないか」 22:53 (rouge) 【尚也】「格好…つけてるのかなあ。 ……僕なんてすごく格好のつかないタイプなんだけどなぁ。」 はは、と、力のない笑みを浮かべるだけで。 格好をつけるタイプ…ではない気がする。 自分が他人からどう見えるのかは、よく分からないが。 「悩み……ですか。 ………悩み…。」 しばし、考え込む。 少し、言葉をつむぐのが躊躇われて。 …ああ、これが格好をつけている、ということなのか。 「…その、巴さんも、魔法使い…ですよね。 …どうして、ロイヤルガ 22:53 (rouge) ードに?」 22:56 (Yakou0) 【巴】「君くらいの年頃で格好をつけられないで生きられるっていうのは既に仙人の域に到達してると思うね」肩をすくめ、風の流れが川面に向かっているのを確認するとゆっくりと煙草に火をつける「招かれたから」それだけ言うと深く息を吸い込みゆっくりと紫煙を風に乗せる。 23:02 (rouge) 【尚也】「それだけで……戦える…ものですか?」 手を地面にこすり付けて、一つの石をつかむ。 速度は相当なものだが、工夫が加えられたわけでもなく、ただもやもやとした気分を少しでも晴らしたいのか、思いっきりそれを川へと放る。 石が水を切るわけでもなく、水面に落ちたそれは沈んでいく。 23:04 (Yakou0) 【巴】「こら、風下立つな。未成年に煙草の煙を吹きかける趣味はないんだ」苦笑を浮かべ「逆に聞くよ。少年。戦えない理由は何さ?」 23:10 (rouge) 【尚也】「いえ、大丈夫ですよ。 ……僕に型を教えてくれた人も、長い間旅を共にした奴にもヘビースモーカーがいたんで慣れました。」 煙には全く気にした様子はなく。 だが、理由を問われて…黙り込む。 考え込む…というよりは、言葉に詰まるような、そんな仕草。 「…他にも、戦える人はいますからね。 成り行きでロイヤルガードに来ちゃって、それでオーケーは出しちゃったんですけれど。」 23:12 (Yakou0) 【巴】「お前が気にするかどうかじゃない。あたしが嫌だという話だ」携帯灰皿を取り出して火を消して放り込む「けれど、それから?」 23:16 (rouge) 【尚也】「……それだけ、ですよ。 出来るからやる。 けど、出来る人は他にもいるんなら、別にいいんじゃないかな、って。 たまに思うんですよね。」 ……嘘だ、と、心のどこかが叫んだ気がした。 表面上の、戦いたくない理由、それを告げる。 23:18 (Yakou0) 【巴】「そうだね。戦うのは別に少年じゃなくても良い。あたしや銀河やさいきょーや春奈だって良い」当たり前のことだと淡々と相槌を打つ。 23:23 (rouge) 【尚也】「そりゃ、誰かがやるから僕はいいや、なんて事をみんなが言い出したら終わりだなんてことは分かってます。 …でも、実際にはそうじゃない。 みんな、やるからには…明確な意識をもってる。 中途半端で、やる意味はあるのかな…って、そんな風に考えたりですね。」 23:27 (Yakou0) 【巴】「迷子の世話は私の仕事じゃないぞ」ぽんと肩に手を置いてじっと瞳を覗き込む「少年。応えの出てることは悩み事とは言わないよ」 23:30 (rouge) 【尚也】「…………こたえが…でてる…?」 目をしばたかせ、言葉の意味を何度か考えてから。 「僕が……何を…分かってるん…でしょうか?」 おずおずと、尋ねる。 23:32 (Yakou0) 【巴】「なぁ、少年。戦うのに疑問を持ってるんだろう?戦うことが嫌なのかい?傷つけることがいやなのかい?傷つくのがいやなのかい?守れないのがいやなのかい?力が無いのが悔しいのかい?理由はどれだっていいしどれだって拾える。けれどね。少年」そこで一拍呼吸をおきじっと尚也の反応を見る。 23:36 (rouge) 【尚也】「………」 俯きながら、巴の言葉を待つ。 傷つけるのが嫌…それは、散々してきたことだ。 今更だ。 傷つくのが嫌…そんなのは、別にいい。 力がないのも、分かってる。 だから守れないことだって、ある。 23:38 (Yakou0) 【巴】「戦いたくないなら。なんで逃げない?」 23:47 (rouge) 【尚也】「…ッ……僕、は…。」 確かに、そうだ。 …うだうだとこうして管を巻いているくらいなら、さっさとやめてしまえばいいのだ。 それが一番、簡単なのは確かで。だけど………    「いいよ、別に。 逃げたきゃ逃げればいいじゃん。 勝手にしなよ! 私一人でどーにでもなるからね! 逃げるのも自由だもん。 でも私は出来るのにやらない奴なんてだいっきらい!口もきかないから!」 勇者をやっていた頃は、逃げたくなるのが常だった。 そんな自分に、喝 23:47 (rouge) を入れてくれた人が、もういない人がいて。 …逃げない、と心に決めたはずで。 だからなのか。 ……投げ出して、いないのは。 23:48 (rouge) 【尚也】「………昔、ほっぽりだすな…なんて約束を…したんですよ。 ……多分、今でも有効なやつ。」 23:48 (Yakou0) 【巴】「約束は大事だね」やっぱりなという顔をして「それから?」まだ吐き出したいことがあるだろうと促す。 23:55 (rouge) 【尚也】「……それだけです。 それ以上のことは…ないです。」  全て関係ないと思ってしまおう。 そんな感情を否定するのが、彼女との約束で。  ……戦いたくないと思う、本当の理由も彼女のとのこと。 彼女が、自分の届かない所で殺されてしまったこと。 世界は広すぎて、本当に欲しかったものが零れ落ちてしまって。 …結局、怖いのだ。 ……同じ事になるのが。 ……自分で、そう自覚しながら。 声を震わせて返した。 23:58 (Yakou0) 【巴】「OK」今吐き出せるものはもうないんだな。と確認した上で。フロントを勤める人間にはスローモーションにすら見えるテレフォンパンチで大きく振りかぶって拳を打ち下ろす。 00:00 (rouge) 【尚也】「がっ…!?」  考えに耽っていたのと、巴の実力と、あるいはその両方か。 頬に綺麗に拳が決まって、土手を何メートルか転がり落ちる。 00:04 (Yakou0) 【巴】「それ以上のことがあるって顔に書いてあるよ。でも、それ以上は聞いてあげない。それは少年が自分で答えを出すべき問題だとあたしは思うからだ」殴ったほうの拳が痛いのか手をぶらぶらとさせながら。「応えの一つはもう出てるんだろう?約束が敗れないんだろう?戦うしかないと決めてるんだろう?なら、お姉さんから一つ問題だ」 00:05 (Yakou0) 【巴】「なんで戦うための手段を考えない?できるかできないかじゃない。やるかやらないかだ。どっちにするんだい?」 00:09 (rouge) 【尚也】「………あ…」 痛みよりも、殴られたという現実のほうが、痛かった。 でも同時に。 「………どっちかだっていうなら、やりますよ。 我妻は、僕の生まれた街で……僕が選んだ世界ですから。」 僅かな時間。頬をさすり、立ち上がりながら……。 俯き加減で、しかしはっきりと答える。 00:12 (Yakou0) 【巴】「上を見て。下を見て。あとはまっすぐ前を見る番だね」土手をたんとんたんと軽々と降りて。「さてと、お返しはどうする?ん?」 00:15 (rouge) 【尚也】「…上と、下と…まえ、か。」 未来と、過去と、今。 …そんなものを、連想した。 「…じゃあ…今度、ツケで飲ませてください。」 多分、逃げ出したら彼女には、エルシアには、顔向けできないから。 今は、そう答えてみせた。 00:19 (Yakou0) 【巴】「いいよ、ツケじゃなくて私のおごりにしておくよ」ひらひらと手を振りながら笑い。 00:19 (Yakou0) 【巴】「ああ、そうだ。お姉さんからもう一つだけ忠告しておこう」ぱんぱんっと尚也の服の土誇りをはたきながら 00:20 (rouge) 【尚也】「いえ、違うんですよ。 こう……ツケで、ってやりたいんですよ。」 務めて、明るくなるように言葉をつなぎながら。 「……何ですか?」 00:23 (Yakou0) 【巴】「立ち向かうだけが戦いじゃない。全力で逃げることだって戦いだよ。自分にとっての戦いの勝利条件を考えておくといいよ」 00:26 (rouge) 【尚也】「……覚えておきます。」  小さく頷く。 だけど、思う。 …どうすることが立ち向かうことで、どうすることが逃げることなのか。 それを、本当に自分は理解しているのか、と。 ……かぶりを振る。 今は、決めた。 ……我妻は、僕の選んだ世界。 それは、間違いはないのだから。 00:30 (Yakou0) 【巴】「さてと、それじゃ、行こうか」ついて来いとばかりに歩き始める 00:32 (rouge) 【尚也】「そういや、巴さん、どうしてこんな所歩いてたんですか?」 ついて歩きながら、はじめるのはこれまでとは全く違う会話。 空気を切り替えながら、両の足を動かす。 00:33 (Yakou0) 【巴】「ん?ああ、次の準備だよ」ぽんと鞄を叩く。 00:34 (rouge) 【尚也】「次……? お店のですか?」 首をかしげ。 00:36 (Yakou0) 【巴】「死なせないためだよ」いつもどおりのことさとばかりに普段と変わらないトーンで続ける。 00:39 (rouge) 【尚也】「…そう、ですか。」 この人は、本当に……大人だと。 そんな事を思って、空を見上げた。 井の中の蛙、大海を知らず。 されど空の深さを知る。 ……見上げた空は確かに、何処までも深かった。 00:41 (Yakou0) 【巴】「その格好着替えなきゃいけないしな。どうせ、さいきょーにも顔を合わせないとすっきりしないだろ?」ついでとばかりにそんなことを言い放つ。 00:44 (rouge) 【尚也】「ああ、風羽散乃…でしたよね、噂は聞いてます。 楽しそうな子だって。 巴さんのお店によくいるって話ですよね。 ここまできたら、確かに一目あっておきたいですね。」 …燐から聞いたそれはもっと酷いことだった気はしないでもないが。  00:45 (Yakou0) 【巴】「あの子は最強だよ」くすりと笑い「まぁ、さっきのお詫びにランチくらいはご馳走するよ。実験メニューだけどね」 00:47 (rouge) 【尚也】「実験メニュー、なんかいいですね。 その、常連って感じがそこはかとなく漂いますね。」 その言葉に、はにかんで答え。 ……明日、春奈の病院にいこう。 そう、強く心に決めた。 00:49 (Yakou0)   00:49 (Yakou0)  日常の一コマ たぶん、どこにでもありふれたどこにもない一こま 00:50 (Yakou0)  このコマがのちのちに大きな意味を見出すなんてことはないだろうけれども、きっとそこには大切な意味があったと振り返ることもできるだろう 00:50 (Yakou0)  なぜならば日常とは積み重ねだから。 00:50 (Yakou0)  一日一日を積み重ねていった先にできるのが未来だから。 00:51 (Yakou0) 【巴】「だから、いつだって準備はしておかないとな」そんな独り言は誰にも聞こえない。 00:51 (Yakou0)   00:51 (Yakou0)   00:51 (Yakou0)