21:14 (tyty)   21:14 (tyty)   21:15 (tyty) 環がやって来たロイヤルガード訓練室前。そのベンチに、一度、見知った娘が座っていた。 21:15 (tyty) ――我妻 紗璃沙。 21:15 (tyty)   21:15 (tyty) 先日の我妻隕石追撃戦にて、文字通り、流れ星の如く、現れた少女。 21:15 (tyty) あれから会う機会も無く。我妻の勇者と言う言葉以外、手掛かりのない、謎めいた存在だった…。 21:15 (tyty)   21:17 (kitsune__) 【環】「……久しぶり。怪我はもういいのか?」 とりあえず見知った顔がいたので声をかける 21:19 (tyty) 【紗璃沙】「……ぁ…」俯いたまま座っていた少女は、声を掛けられ、はっと顔を上げて。小さな唇を僅かに動かし、吐息が漏れるような微かな声だけを上げて…。 21:21 (tyty) やや驚いたような表情。相手が誰であるかに気付き…、表情をまた僅かに崩す。微笑みに。しかし、それは、酷くぎこちなくて。笑顔だった。 21:22 (kitsune__) 【環】「……? どうした? まだ調子が悪いのか? だったら医務室まで案内するが?」 ぎこちない笑顔をみて勝手に勘違い 21:32 (tyty) 【紗璃沙】「……んっ…」小さく首を横に振る。横髪に飾られたリボンがふわりと舞って、環の視線を誘うよう。 21:32 (tyty) 【紗璃沙】「…ぁ…、いぇ、大丈夫…です…」否定しつつ、月衣の中から、環のジャケットを取り出し、ベンチの横に置く。 21:34 (kitsune__) 【環】「そうか。……? それは?」 そういえば戦闘時にジャケットをかけたのを思い出しながら 21:36 (tyty) 【紗璃沙】「…あ、はぃ…。先日は…、ありがとうございました…」相変わらず、小さな声で。けれど、不思議と良く聴き取れる声。環の方を見上げつつ、お礼の言葉を述べる。 21:38 (kitsune__) 【環】「別に……。同じ仲間(ウィザード)が戦っていたんだ。助けるのは当然だろ。礼を言われるようなことじゃない」 ぶっきらぼうに答える。 21:42 (tyty) 【紗璃沙】「……仲間…同じ…っ…」環の言葉、そこだけに反応して、ぎゅ…、とスカートを僅かに握り締める。 21:45 (kitsune__) 【環】「しかし、この間はいつの間にかいなくなってたけど、どこにいってたんだ? それに、ここにいるってことは、ロイヤルガードに入ったのか?」 21:45 (kitsune__) 微妙に様子がおかしいので矢継ぎ早に質問して話題を変える 21:49 (tyty) 【紗璃沙】「…あ、はぃ…。此方の…医務室で…色々と…」想い出すように、視線を泳がせて。色々と、色々と知った、知らされた。自分の事、勇者の事を…。 21:49 (tyty) 【紗璃沙】「…入った…。そうですね、此処しか…居場所がありませんから……」再び俯いて、微かに身を震わせ。 21:52 (kitsune__) 【環】「お、おい!?」 今にも泣き出しそうな様子を見て慌てる。自分が何か悪いことを言ったのか? とかいう思考がぐるぐる頭を回ってます 21:55 (tyty) 【紗璃沙】「…えっ…?」環の焦ったような声に、はっと顔を上げて。「…ぁ…、御免なさい。駄目ですよね…こんな顔してちゃ…」 21:55 (tyty) 再び、ぎこちない微笑みを浮かべて、環の方を見上げたままに。 21:59 (kitsune__) 【環】「……えっと」 さすがに困った顔で頭をかく。なんていえばいいか、言葉が見つからない 22:02 (tyty) 【紗璃沙】「……ん…」…どうしよう。此方も、そんな表情を浮かべながら、「…あの…、わたしのこと…、どれ位…知ってますか…?」 22:02 (tyty)基地の人間…、光か、誰かから、教わってなのだろうか、と、まずは尋ねるようにしてみて。 22:05 (kitsune__) 【環】「……ほとんど何も知らない。東雲さんからは、『我妻の勇者』としかきかされていない」 22:08 (tyty) 【紗璃沙】「…我妻の…勇者…。…えぇ、そうなります…ね…」頷く動作で、そのまま顔を上げないで。 22:10 (kitsune__) 【環】「なあ、いったいどういう意味なんだ? それに風柳がお前のことを知っているみたいだったが」 22:14 (tyty) 【紗璃沙】「……風柳…風華さん…」その名前を聴いて、フルネームで反芻する。自分と彼女の関係に付いては聴かされていて…。何とか、話をしたいとも想う相手。 22:14 (tyty) でも、今は、まだ、そんな勇気も出せず、暫く、沈黙してしまう。「…えっと…」暫く、間を置いてから… 22:15 (tyty) 【紗璃沙】「……わたし、幾つに見えます…?」そんな事を聴いた。 22:17 (kitsune__) 【環】「……? 俺と同じか、少し下。だいたい15、6くらいか」 22:24 (tyty) 【紗璃沙】「……あは…、ですよね…?」胸元に手を置き、小さな声と共に笑顔。先程までとは違い、はっきりした笑顔ではあるものの…何処か、儚げな笑みを。 22:24 (tyty) 【紗璃沙】「……わたし、此れでも生まれ立てなんです。15、16…。そうですね、それ位…なんでしょうか。“わたしの前”は…、17だったそうですから…、きっと、わたしも17なんだと…想いますけれど…」 22:24 (tyty) 今までとは異なり、饒舌になり始めるも、その言葉はやはり、まだ意味を掴み難く…。 22:27 (kitsune__) 【環】「……(生まれたて? 前は17? どういうことだ?)」 彼女の語りを遮らないように、出てきた疑問を口にするのはやめる。 22:27 (kitsune__) ただ、注意深く、一言も聞き漏らさないように彼女の語る声に集中する 22:31 (tyty) 【紗璃沙】「……我妻の勇者…って、聴かされたんですよね?」まず、確認するような一言を置いてから、 22:31 (tyty) 【紗璃沙】「わたしは…その勇者です、確かに…。勇者って知っていますか…? 世界の危機に現れ、世界を危機から救うべく生み出される存在…」 22:32 (kitsune__) 【環】「ああ、漠然とだが。……長に聞いたことがある。世界の危機を回避するための抗体。最後の砦、と」 22:36 (tyty) 【紗璃沙】「……えぇ、そうです…。我妻の危機を打ち払うべく生み出された、それが、我妻の勇者…、と言う事なのでは…ないでしょうか。ですから…、わたしの名前は、我妻…。…我妻…紗璃沙…」 22:24 (tyty) そう、静かに語り続ける紗璃沙。ウィザードの間で、時折、噂になる御伽噺の存在。自分はそれだと、そう語って。しかし、誇り高く、堂々と、ではなく、不安そうに、哀しげに…。 22:37 (kitsune__) 【環】「我妻……この街と同じ名前か。しかし、それはすごいことなんじゃないのか」 ある意味伝説に近い存在が目の前にいるので、ちょっと興奮気味 22:41 (tyty) 【紗璃沙】「……凄く…なんか…っ!」 22:41 (tyty) 環の興奮は、おそらく一般的なウィザードとしては正しく、一般的な勇者(勇者に一般が存在するとすれば、だが)なら、頼もしい言葉で応じただろう。しかし彼女は、環を睨み付け、目に涙浮かべて…。 22:43 (kitsune__) 【環】「……っ」 涙目で睨まれて黙る 22:47 (tyty) 【紗璃沙】「…判って言ってるんですか…? 世界の危機を消す為に…世界の危機と戦う為だけの…存在なんですよ…?」黙ったままの環に、言葉をぶつける様に続けて。 22:47 (tyty) 【紗璃沙】「…それだけ…、わたしには過去は無くて…その為の今だけで…未来は…無くて……」一気に語って。ぽろぽろと涙を零し、徐々に落ちていく声のトーン。 22:50 (kitsune__) 【環】「……過去がなくて……未来が、ない? どういうことだ?」 さすがに穏やかじゃない言葉が出てきたので聞き返します 22:55 (tyty) 【紗璃沙】「……過去がないのは…生み出されたばかり…だから…。…未来がないのは……」そこで、涙を拭い、それでも零れる涙を拭い切れなくて…、 22:55 (tyty) 【紗璃沙】「…世界の危機を救ったら…世界の危機が去ったなら…、わたしはもう用済みなんです…。わたしの人生はそこで終わり…。消えちゃうん…です………」少しずつ、少しずつ、声が小さくなっていってて。 22:57 (kitsune__) 【環】「……用が済んだら、消える」 呆然と呟く。そしてようやく今までの言動の意味を掴む 23:01 (tyty) 【紗璃沙】「……ぁ…、ご、御免…なさい。…わたし……初めての人に…こんな…」言い切った後、零れる涙を何度も拭い、顔をくしゃくしゃにしながら、今度は謝り出して。 23:02 (kitsune__) 【環】「……あやまらなくていい。少し、突っ込みすぎた」 困ってしまったのでつい、いつも雪緒にやられているように頭をポンポンってなでる 23:04 (tyty) 【紗璃沙】「……んっ…ぁ…御免…御免なさ…ぁ…ぁ…」撫でられつつ、ひっくひっくと声を漏らして。 23:08 (kitsune__) 【環】「でも、先が無いなんて思うべきじゃないと思う」 少し硬い声で 「勇者のことも、世界の仕組みも、お前のこともあまり判らないが、未来へ動こうとしないやつには、絶対に未来は来ない。 23:08 (kitsune__) 【環】「今があるなら全力で前に行けばいい。そうすれば自然と過去ができる。前に進めば、そこが未来なんじゃないのか?」 23:09 (kitsune__) 【環】「俺は自然の中で生きてきたから判る。自然は、全てが前に行こうとする。花も星も、風も雲も」 23:10 (kitsune__) 【環】「だから、うつむいてないで顔上げろよ。みんな前へ前へっていってるなかで、一人だけ下向いてその場にいたんじゃ、置いてかれちまう」 23:11 (tyty) 【紗璃沙】「…ん…未来…。…でも…、世界の危機と…戦わなきゃ…わたし…やっぱり…消えちゃうし…。戦っても…勝っちゃったら…消えちゃいますし…負けたって、それは……」 23:12 (tyty) 環の言葉を聴きつつも、顔を俯かせて…。 23:14 (kitsune__) 【環】「だから、そうやって下向くから進めないんだよ。消えるかどうかは判らない。それに、消えるからって何もしないのか? そんなだと、本当に『一人』になっちまうぞ」 23:17 (tyty) 【紗璃沙】「……ぁ…、一人…っ…」その言葉に、大きく顔を上げて。泣き腫らした顔を環に向ける。 23:17 (tyty) 自分の事が判って、怖くて、哀しくて…、基地内に籠りっ放しだったけど…、本当に一番怖かったのは…、その一人ぼっちだった事…で……。 23:20 (kitsune__) 【環】「……だから、顔あげろ」 そういってまっすぐ見つめて「今目の前には誰がいる? 顔上げたら誰が見えた?」 23:23 (tyty) 【紗璃沙】「……えっ…ぁ…えっと…あの……」涙の粒を払い…、環を視界に収めて…。「……ジャケットをくださった…その……犬の…人……」 23:23 (tyty) どうしよう、名前…聴いてないから…。良いのかな、此れで…。それなりに、真剣に考えて…でも、遠慮がちに、言葉を紡ぐ。 23:25 (kitsune__) 【環】「……ここでもか」 少しがっくしくるけど、気を取り直して 「な、顔上げたら俺が見えたろ。じゃあ、一人じゃないよな」 23:26 (kitsune__) 【環】「うつむいてたまんまじゃ、見えなかったろ?」 23:26 (tyty) 【紗璃沙】「……あ、はぃ…。えっと…二人です……」ん…、と頷き…、見えなかった、と言われ、慌てて、顔を上げて。 23:30 (kitsune__) 【環】「それでいい。長が言ってた……『どんなものでも、自分がまず見ようとしなければ、目に入っても気付かないものだ』ってな」 23:32 (tyty) 【紗璃沙】「…ん……覚えておきます…」ぺこり、また頭を下げて。目を擦って。 23:34 (kitsune__) 【環】「……自己紹介が遅れたな。星野環だ。犬じゃない、人狼、狼だ。犬じゃないからな」 先ほど言われたことが気になっているらしく、しきりに訂正する 23:37 (tyty) 【紗璃沙】「……星野…環さん…。あ、はぃ…人狼…。判りました…」ぺこぺこと、頭下げながら。耳や鼻頭を見て、変身するとあぁなるんだ…、と想像している様子が見て取れて。 23:37 (tyty) 少しは…落ち着いたのかもしれない。 23:39 (kitsune__) 【環】「……なんか、すごいいやな視線を感じるんだが」 ちょっとじとめでみつめる 23:42 (tyty) 【紗璃沙】「…えっ…? そ、そんな…わたし…、何も…っ?」慌てて顔を引き、ぱたぱたと手を振って。また怯えたような顔をするものの…、先程までとは、何処か違って…。 23:42 (tyty) そう、環を、自分以外の全てを遠ざけるような雰囲気が薄れているのかも、そんな気がして。 23:43 (kitsune__) 【環】「まー、そーゆーことにしておく」 ちょっと意地悪い感じで 「でも、うつむいてるよりそっちのほうがいいぞ、我妻」 23:47 (tyty) 【紗璃沙】「……良いって…わたしが……ですか…?」その言葉を受け、暫く、何のことだろう…、と思案した後、そう言うことなのかな…?と聴き返す様に。 23:47 (tyty) 覗き込むような大きな瞳は、確かに環の目にも充分、可愛らしく映り…。 23:48 (kitsune__) 【環】「……ま、まぁな」 思わず照れくさくなって目をそらす(中の人:さっきまで散々はずいセリフはいてたのにな、コイツは) 23:53 (tyty) 【紗璃沙】「……ぁ…どうしたん…ですか…?」突然、目を逸らされて、また何かしちゃったんじゃないかと…心配になる。顔を覗き込むように、近付いて。ふわり…、環の嗅覚を可愛らしい香りがくすぐって。 23:58 (kitsune__) 【環】「(真っ赤になって)むー……なんでもない。とにかく! 次からはうつむかないで、ちゃんと周りを見てみろ。ここには仲間がいっぱいいるし、歳の近い奴もいる!」 そういうとちょっと慌てた様子で、 23:58 (kitsune__) 【環】「それでも何かあったら呼べ。話くらいならきく」 と適当に書きなぐったメモを押し付けて、逃げるように立ち上がる。  23:58 (kitsune__) 【環】「じゃあな、また!」 顔を真っ赤にしたまま、脱兎のごとくその場から逃げ出した(狼なのに) 00:02 (tyty) 【紗璃沙】「……えっ…ぁ…、あの…どうし…っ…!?」突然、早口で捲くし立てられつつ押し付けられたメモ。数字…電話番号…? 去って行く姿を追うか迷う一瞬の間に消えてしまうのは、流石は人狼と言ったところか…。 00:04 (tyty) 【紗璃沙】「……何かあったんで…」首を少し傾げながら、そこでふと気付く。ベンチに置いたままのジャケット。 00:05 (tyty) 【紗璃沙】「あ、…これ、返さなきゃ……」返す為に、此れで呼ぶ…。いや、此処でじゃなくて…。 00:05 (tyty) また、今度は、自分から会いに行けたら、そう考えてるように、なっていた――