23:46 (tyty) 【隼人】「やっぱり、一気に決めに行くべきだったかな。そしたら、美潮やちとせも無理する必要なかったんだ…」 23:46 (tyty) 先の戦いを想い出しつつ、隼人は今、一人、訓練場に居た。 23:46 (tyty) 仮想敵の攻撃を瞬間的にかわしつつ、その懐へ。 23:46 (tyty) あの戦いでは、放ち撃つだけに留まった、闇の異能生み出す手を敵に触れさせる。 23:46 (tyty) 参考値として、データに出力される数値は高く、その威力を物語る。 23:46 (tyty) だが、強い力とは、万能と共には得られない。隼人の力が抱え持つ欠点、それは… 23:46 (tyty) 【機械音声】「3体目の撃破を確認。データクリンナップ後、4体目との戦闘に入りますか?」 23:46 (tyty) シミュレーターがデータを纏める僅かな時間。張り詰めていた集中が途切れる。 23:46 (tyty) 【隼人】「…く…っ…ぅぁぁっ…!」 23:46 (tyty) 苦悶と共に吐血。気力で抑え付けていた痛み、疲労が全身を貫く。視界が闇に包まれると共に、隼人の身体は崩れ落ち、気絶した…。 23:58 (Fake_)   23:58 (Fake_) 【春奈】「ん……今日はこれからどうしよう――少し身体を動かしたほうがいいかな」 23:58 (Fake_) 小さく呟きながら、訓練場への道を歩く。自分の力で出来ることはまだ少ない、それを少しでも広げるための訓練。 23:58 (Fake_) 戦う力、打ち破る力が無い分…誰かを護り、癒す力を持つ自分。 23:58 (Fake_) 傷つく人を見るのは好きではないから、そのために全力を尽くして行きたいと思う。 23:58 (Fake_) そう考えつつ訓練場の扉を開けると…眼に飛び込んできたのは倒れている隼人。 23:58 (Fake_) 【春奈】「え、っ……どうして…」 23:59 (Fake_) 慌てて周囲を確認し……機械の音声を耳に入れつつ。倒れている彼に駆け寄って。 23:59 (Fake_) 【春奈】「隼人君、大丈夫…? 隼人君――!」 23:59 (Fake_) 座り込みながら、彼の身体を抱き上げる。意識を集中させ、治癒の魔法を発動させつつ。 23:59 (Fake_)   00:02 (tyty) 【隼人】「…んっ…く…、…ねえ…さん…」身体に染み渡る温かい感覚、心地良い感触。うっすらと目を開きつつ、まだ髪の長い女性だとしか判別出来ない目の前の相手に、そう、呼びかけて…。 00:05 (Fake_) 【春奈】「隼人君……大丈夫?」うっすらと目を開いた彼に語りかけるように。意識を取り戻してくれたことに安堵しながら… 00:07 (tyty) 【隼人】「……姉さ……。あ、あれ…先輩…? えっと……」やがて、意識も発揮しして来つつ、春奈に抱き支えられたこの状況を戸惑うように見上げる。 00:09 (Fake_) 【春奈】「目、覚めた? いきなり倒れてたのを見て…びっくりしたんだから。あまり無茶はしないほうがいいと思うよ?」意識が戻ったのをしっかりと確認すると、微笑を彼へ向ける。「身体は動かせそう?」と、尋ねつつも今はまだ抱き支えたままに 00:12 (tyty) 【隼人】「…あ、うん。そっか、またやっちゃったのか…」と、周囲を見回し、気付いたように。「…あの時以来かな。あの時も…」心配そうな微笑を向けてくる春奈に、少し…、寂しそうな、嬉しそうな笑顔返して。 00:13 (tyty) 【隼人】「…ん、平気だよ。心配掛けて御免ね、先輩」手を軽く振って、大事ではない、と伝える。 00:15 (Fake_) 【春奈】「……また? あの時…?」隼人の笑みに寂しそうな感情を感じて…心配そうな視線で見やり。「同じロイヤルガードの仲間として、だけど…友達としてもね」大事ではない、と言う言葉を聞いて、そっと彼の身体を起こそうとする。 00:20 (tyty) 【隼人】「…あっと、うぅん。何でもないよ…」失言したかな、と小さな声で否定しつつ、顔を逸らして…。「仲間…友達かぁ。先輩は優しいよね、本当に…」逸らした顔を、また戻すと、何か言いたそうでもあり、言い難そうでもあり…。春奈の手に支えられ、身体起こして。 00:24 (Fake_) 【春奈】「――優しいとはまた違うかな。ただ、誰かが傷ついたりするのを私は見たくないから――私の我侭なんだと思うよ」もう少しだけ、隼人に治癒の魔法をかけて…何か言いたそうにしている表情に、小さく首を傾げつつ「何でもないなら、いいけど――やっぱり無茶は駄目だよ?」 00:27 (tyty) 【隼人】「…ん、御免。判った、無茶は控えるよ」静かに諭すような春奈に、頷き応えてから、「…やっぱり、姉さんみたいだ…」と、一言呟いて。 00:28 (Fake_) 【春奈】「うん、無理はしてもいいけど…それが無茶にならないようにしないと」こくり、と小さく頷き返し…「姉さん、みたい?」その呟きに、もう一度首を傾げる。 00:31 (tyty) 【隼人】「…あ…」また失言かな、と言う風に、表情を僅かに驚かせた後、「…うん。僕の姉さん。先輩みたいな、綺麗で優しい人だったよ」次は、どうせならしっかり聴いて貰った方が良いかな、と答えて。 00:35 (Fake_) 【春奈】「隼人君でも、そういう表情するんだね?」驚いた表情を見て、くすりと小さく笑う。「…隼人君のお姉さん、かぁ……優しい人、だった…?」どうして、過去形なのだろう、と…疑問に思うも、それ以上は問えずに。 00:40 (tyty) 【隼人】「…え? そんな顔したかな。先輩の見間違えだと想うよ、うん」慌てて、いつもの口振りに戻し、調子を整えようとするも、余計に照れたような顔をしてしまって…。しかし、それも束の間、「…うん。聴いてみる? 凄く詰まらない…嫌な話しだけれど…」表情を曇らせつつ、春奈見詰めて。それは辛い過去を秘めた表情。それでいて、何処か、聴いてくれる人を求めているような、そんな表情でて。 00:43 (Fake_) 【春奈】「……」しばらくの沈黙。目を閉じ、少し考え込むようにして…「そだね…嫌な話かもしれないけど。それで隼人君が少しでも楽になるなら、ね?」そっと目を開けて、答えを返す。自分には無い経験のことをこんな風に言うことはずるいのだろう、と思う。それでも、少しでもつらそうな表情を吹き払ってあげたいと思って。 00:45 00:45 (tyty) 【隼人】「…うん。じゃあ、御免…」そう、最初に謝る事から初めて。「僕には、姉さんが居たんだ。ちょうど、先輩みたいな、優しくて、綺麗な姉さんがね…」話を切り出す。その寂しそうな表情は、彼女がもうこの世に居ない事を示しており…。 00:48 (Fake_) 【春奈】「……ん」座り込んだ膝の上で両手を組んで…隼人の話に聞き入る。身近な家族の…それも、姉の死。自分が死んだら、あの子もこういう傷を負うんだろうか…とふと考えて。 00:50 (tyty) 【隼人】「…僕のこの力は、此処に来る少し前に目覚めたものでね。家族の中でも、僕だけの異能だった。姉さんも、最初は驚いてたけど、「凄いね」って、「きっと、何か大切な事をする為の力だよ」って、言ってくれたんだ。けど…」そこで、口元を拭い、うっすらと残った吐血を手の甲にし、軽く振って 00:55 (Fake_) 【春奈】「うん……あ、はい。これ」大切なことをするための力、という言葉に思い当たることはたくさんある。自分の力も、そう言うものだと思うから――隼人の口元に流れる血を拭こうと、ハンカチを渡して 00:57 (tyty) 【隼人】「…ん、ありがと、先輩」受け取り拭いてから…「先輩のハンカチ、汚しちゃったよ…」と、困ったような顔をしてから、「綺麗に洗ってから返すね。…と、続けようか…」 00:58 (tyty) 【隼人】「…この力は、こんな風に僕をも傷付けてしまう。だから、その時から、姉さんは僕の力を消す方法を探し始めたんだ。そして…、辿り着いた。夜闇の世界に。一番、最悪な形で…」そこまで語ってから、春奈の顔を見て、この先を伝えても大丈夫だろうか、と…。 01:00 (Fake_) 【春奈】「……自分を傷つけてまで、力を振るって欲しくなかったのかな――隼人君のお姉さんは……。え、でも…たどり着いた、って…ウィザードだったわけじゃないんだよね…?」少しだけ視線を落とし、考える。自分がもし、隼人の姉の立場だったらどうするだろう…と。夜闇の世界にたどり着いたイノセントがどうなるかは、詳しく聞いたことは無く―― 01:03 (tyty) 【隼人】「…うん、イノセントだった、よ…。何の力も知識も無いのに…僕のために頑張って、頑張り過ぎて…」そこで、一つ、大きく息を吸い、心を落ち着かせようと。しっかりと、言葉を紡ごうと。 01:04 (Fake_) 【春奈】「…落ち着いて。辛いなら話さなくっていいから――」僅かに身を乗り出し、隼人の手に自らの手を触れさせる。話すのが辛いことを無理に話すのは、心に負った傷を自分から広げるようなものだから。 01:07 (tyty) 【隼人】「…ん、良いんだ。此処まで来たら、もう聴いて欲しい。でも、きっと辛くなるのは先輩の方だから…」遠慮がちに…、触れられた手を返し、そっと握るようにして。「聴きたくない、なら、止めるよ」、と。 01:12 (Fake_) 【春奈】「私は……隼人君みたいな経験をしたことは無いから――何とも言えない。だから、隼人君が決めればいいよ」少し目を閉じ…自分の意思を確認する。うん、と小さく頷いて… 01:14 (tyty) 【隼人】「…その日、帰って来た姉さんは、変わり果ていた。侵魔に…取り憑かれてたんだ。その時の僕には、どうすれば良いか判らなかった。何も知らなかった…」ぎゅ…、と春奈の手を握りつつ、哀しそうに、辛そうに。目から涙を零しつつ…。 01:15 (tyty) 【隼人】「……ただ、怖くて、どうしようもなくて…。僕は…姉さんを止めた。自分の…この手で…!」その右手で春奈の手を握っていた事に気付き、慌てて払い退けながら、どんな顔をされるだろう…と春奈の顔を見上げて。 01:19 (Fake_) 【春奈】「……あ、っ」払い除けられた手を、もう一度隼人へ伸ばし…そっと握る。「…自分の手で、自分の姉を止める……どんな気持ちだったのか、私にはわからない。けど……きっとお姉さんは、隼人君に止めてもらえてよかったって思ってる…」視線を自らの手へ落とし、言葉を返す。僅かに首を振って、彼の方へ視線を戻し――「無責任な発言だと思うなら、怒ってくれていい。でも、私はそう思う…」 01:24 (tyty) 【隼人】「…ん…、そんな事無いさ…。ウィザードなら、方法を知ってれば、姉さんは死なずに済んだんだ…」握られた手は力無く、握られたままに…。気絶させれば、憑依した侵魔は消える。その事を知った今としては…、「僕は失敗したんだよ…」と、春奈の言葉を否定してしまう…。 01:26 (Fake_) 【春奈】「……知らなかった、で済まされることじゃないとは思うけど――でも、知らなかったことをそのときにどうしようも出来ないよ…?」どうしたら、少しでも苦しみを癒して上げられるんだろう、と必死に考える。私はこんなときに何も出来ないのか、と―― 01:29 (tyty) 【隼人】「…ん…、うん…だから…、悔しくて…後悔してるんだ…」全てを伝え終え、いつもの、何事にも平然とした仮面を脱ぎ捨て、握られていない左手で毀れる涙を拭いながら。 01:31 (Fake_) 【春奈】「それなら……隼人君みたいに苦しんで、悲しむ人が一人でも減るように――隼人君の力を、使えばいいって…思う。私は、私の力をそう使おうって思ってるから…一人でも、私の前で傷ついて、苦しむ人が減るように――」隼人の右手を両手で握り締め…胸の前まで持ってくる。目を閉じ、祈るような格好になって 01:33 (tyty) 【隼人】「……ん……うん…」静かに、何度も頷き、涙で閉じそうになる目を開き、春奈を出来る限り見詰めて。 01:36 (Fake_) 【春奈】「ウィザードの力は……悲劇を引き起こす力でもあるかもしれないけど。この力で誰かを救って、助けることも出来る…私の力は特にそういう方向に強いけど――尚也だって、隼人君だって…侵魔を倒すことで誰かを救って、護れる…そう、信じてみない?」そこまで言って、少し息を吐く。「…かっこつけすぎてるかな、私」小さく笑い、隼人に視線を合わせ 01:41 (tyty) 【隼人】「…はは、そんな事無いよ」春奈の最後の言葉に否定と共に、漸く、笑顔を付け加えて。「…先輩は、その…格好良いし、立派だと想うよ?」と、左手でやや恥ずかしげに頬を掻きながら答えて。 01:42 (tyty) 倒す事で誰かを護る。目の前の敵を倒す事で、仲間を護る。それは、今の自分の戦い方でもあり、それが故に無理している部分もあるのだけれど、その事は心の中に仕舞い、口には乗せず…。 01:46 (Fake_) 【春奈】「私も、そうありたいって願って…頑張ろうって思ってるだけで。出来てるとは全然思わないんだけど――ね」そこで一度言葉を切って、天井に視線を移す。「…私の周りにいる人が少しでも幸せに過ごせるように、私は力を使う。私の癒しの力は、そのために――」何処か遠くを見つめるような視線。 01:50 (tyty) 【隼人】「…やっぱり…」姉さんみたいだな、と。そう想うのは、意識過剰だろうか…?「…そうだね。先輩は…、力とか使わなくても、周囲を癒してるって、そう想うよ」やがて、涙も乾きつつあり、同時にいつもの調子も戻ってきたのか、おだてるような口振りを見せて。 01:53 (Fake_) 【春奈】「ん――そんなことないよ。そうできれば一番いいことだって思うけど――それができるのはいつの日になるかな?」くす、と笑い…「少し、普段の調子に戻ったみたい。よかった」にこり、と隼人に向って笑いかける。 01:58 (tyty) 【隼人】「…あぁ、うん。そうだね…」ふと、気付いたように苦笑してから、「…まぁ、僕の話しは、そんなところ…。聴いてくれてありがと、先輩……」もう一度、瞳を覗き込むようにして、辛さを渡してしまっただけではないか、と心配して。 02:00 (Fake_) 【春奈】「…ん、隼人君が楽になったなら、それで」覗き込まれていることに気付いたのか、ちょっと恥ずかしそうに視線を泳がせ…「一人で抱え込むよりは、ほら…誰かに話したほうが楽になるって言うし」 02:03 (tyty) 【隼人】「うん。なったかな。感謝してる…」他の娘になら、そのまま面白そうに見詰め続けるところだけど、春奈に対しては、恥ずかしそうにしたのに気付いて、視線を僅かに逸らし返しながら。「そうだね。流石に、色んな人に言う気にはなれないけれど…」二人だけの秘密に…とは、言わなくても、してくれるか、と考えながら。 02:09 (Fake_) 【春奈】「うん――よかった。少しでも力になれたなら」ほ、っとしたのか…安堵の息を吐いて。「言わないようにはするね。あんまり…広めてほしい話じゃないのは私もわかるし…」 02:16 (tyty) 【隼人】「…あ、うん。上の方は知ってる話ではあるけど…、そうだね。それに…」春奈の心遣いに、感謝するように頷いてから、「…先輩と二人だけの秘密とか、何だか、それだけで嬉しいかもだし?」と、おどけ始めて。でも、ちょっと照れくさ気味で、あれ、上手くいかないなぁな、と、呟いてみせたり。 02:18 (Fake_) 【春奈】「…もう、隼人君――」そんな隼人の様子に笑い返しつつ――少し元気になってくれたことが嬉しいと思う。家族、と言うことに関しては自分も抱えていることがあるけれど…今はそれを少しだけ忘れられる感じがした。何より、自分が助けになれたということが嬉しくて。 02:23 (tyty) 【隼人】「…っと、御免御免。ところで、手はずっと握っててくれるのかな、先輩…?」春奈の表情の変化にも、僅かながらに気付きつつ。彼女の心に悪いものを残すことはなかったようだと安堵しつつ、心に生まれた余裕を反映するように軽口を述べながら。 02:25 (Fake_) 【春奈】「え、あっ……ごめん、隼人君」手をぱっと放し…少し恥ずかしそうに俯いて。思えば随分大胆なことをしていたなと――改めて自覚する。そうすると恥ずかしさが先に出てきてしまって… 02:28 (tyty) 【隼人】「…あっと、失言だったかな。離されちゃった」名残惜しそうに、残る温もりを記憶するように掌見詰めてから。「これから、お礼…、と言いたいところだけど、こんな格好だから…」吐いた血の付いた服を見詰めてから、「だから、今度、また日を改めて、で良いかな? ハンカチも返したいし…」そう告げて、また会う約束を取り付けようと 02:30 (Fake_) 【春奈】「ん…うん、また今度――だね。その服じゃ流石に色々と問題になりそうだし――予定の無い日があれば、伝えるようにするね」こくり、と約束に関しては頷く。お礼なんて別に良いのに、とは今の状況では言えずに―― 02:34 (tyty) 【隼人】「あはっ、ありがと先輩っ」満足そうに頷き、そして…、「今日は、本当に…」緩めた表情を戻しつつ、「無理はしても無茶はするな、だったね。そう出来る様、頑張ってみるよ。それじゃ、また!」今日の春奈の言葉を想い出すように言葉にしつつ、決意を込めたような笑顔で、笑って――