21:25 (rouge_)   21:25 (rouge_)   21:27 (rouge_) アンゼロットの主催したロイヤルガードの模擬戦、その第一幕が終了した。 今頃は、他のメンバーが模擬戦を行っているか、終わっているか。 21:29 (rouge_) これから共に任務に当たるメンバーとの初顔合わせ。 もっとも、その中には顔見知りもいたかもしれないし、クラスメイトもいたかもしれない。 21:30 (rouge_) この二人も、そんな間柄だった。 とはいえ、は慣れていた時間はそれなりに長く、一目では気づく事は無かったのだが。 21:32 (rouge_) 三崎尚也と天宮春奈。 所謂幼馴染、とでも言うような間柄の二人。 彼らは模擬戦で疲れた身体を休憩室で休めながら、旧交を温めていた。 21:33 (rouge_)   21:33 (rouge_)   21:34 (rouge_) 【尚也】「しかし……まあ、驚いた。 大分あっていなかったよな、3年…4年……もっとか? 細かい事は思い出せないんだけどさ」 21:35 (rouge_) 休憩室に設置された紙コップにお茶を注ぎ、一気に口にして喉を潤しながら。 21:35 (rouge_) (どうぞ 21:35 (rouge_)   21:36 (Fake__) 【春奈】「どれくらいだろう……んっと…3年くらいだと思う。でも、本当にびっくりした…こんなところで逢えるなんて思わなかったから」お変わりのお茶を尚也に手渡しつつ、自分も紙コップを1つ持ち 21:39 (rouge_) 【尚也】「3年か……3年。 僕が15で春奈が14。 ……若かったなあ、って思うよ。 ああいや、じじくさいとか言うなよ。 ホント。」 自分で自分に突っ込みを入れながら、ひとつ溜息をつく。 21:42 (Fake__) 【春奈】「ん、そうだね……3年も逢ってなかったんだよ。昔は一緒に凄く居る期間長かったのに…」お茶を一口、二口と飲みながら…言葉を返す。随分と逢ってなかったんだなとしみじみ感じながら 21:45 (rouge_) 【尚也】「そうだなあ。 休みのたびに、結構行き来してたもんな。 妹の理夢は春奈の事偉く気に入ってたしさ。 ああ、そうだ。 こっちに来たんなら、そのうちまたうちに遊びに来るといいんじゃないか? 妹も喜ぶと思う。」 21:47 (Fake__) 【春奈】「うん。そうだね――こっちに来たって言うよりは…私は今高校の寮で生活してるんだけど。理夢は元気みたいで…うん、よかった」小さく笑いながら、幼馴染との再会を喜んで 21:53 (rouge_) 【尚也】「寮か、転校?  ……っていうか、まあ、この部隊はいるなら、その方が都合はいいもんな、確かに。」 親元を離れて態々? との疑問は、この場所という事ですぐに氷解して。 21:55 (Fake__) 【春奈】「うん。ウィザードになって…この部隊に入るなら、こっちに来たほうがいいって。東雲さんが言ってくれたから。それに…お父さんやお母さんを巻き込みたくないし…ウィザード関連の事件とかに」じっとコップに注がれたお茶二視線を落とし 21:59 (rouge_) 【尚也】「……そっか。 巻き込むことだってあるんだよな…どんな世界でもそういうのはかわりゃしない、か。 思った以上に、僕らの住んでた場所が危険と不思議で一杯だったんだものな。 なんていうか…詐欺だよな。」 はあ、と、溜息をついて椅子にもたれかかり。 物思いにふけるように。 22:01 (Fake__) 【春奈】「…そういえば、尚君は何してたの? 1年くらい行方不明だったって聞いたけど……それに、どんな世界でもって、どういう事?」言葉の端に聞こえる単語に首を傾げる 22:04 (rouge_) 【尚也】「あー……まあ、地元じゃそれなりに嫌な悪名が通ってるからな。 【自分探しのたびに出た少年】ってさ。 ……いや上手い言い訳がぜんっぜん思いつかなかったんだけどさ。」 はああ、と、肩を落として頭を抑える。 近所のおばちゃんや口さがない元同級生の顔等が頭に浮かんでいるらしい。 22:06 (Fake__) 【春奈】「ん…自分探しの旅って。でも、そういうわけじゃないんだよね。私も尚君も…ウィザードになっちゃってるんだし…頭抱えるようなことがあったのかもしれないけど」その様子を見て微笑みながら、変わってないなと思う 22:11 (rouge_) 【尚也】「…まあ、春奈なら…信じるかな。 …っていうか、周り中無茶苦茶なことだらけだし、今更こんな不思議な話がひとつ増えた所で、ああ、そんなこともあるんだ、ってのが一つ増えるだけ、か。」 自分を見て微笑む表情、それを久しぶりに…いや、実際に三年ぶりなのだからそれは間違いないのだが。 そんな事を考えながら、記憶を辿って。 22:12 (rouge_) 【尚也】「…魔法やウイザードの力、なんてものがあるんだ。 こことは違う別の世界、なんてのがあっても、全然不思議じゃないだろ?」 22:14 (Fake__) 【春奈】「別の世界、かぁ……こことは全然違う場所なのかな。どんな場所があるんだろう――尚君が行ってた世界って、どんなところだったの?」その言葉を聞いても、さして驚いた様子は見せず 22:16 (rouge_) 【尚也】「ん……」  その、春奈の質問には僅かに表情を曇らせて。 「…そう、だなあ。 春奈って、ライトノベルとか読むっけ。 最近はどんなのでてるか、すっかり流行に遅れちゃったけどさ。」 22:17 (Fake__) 【春奈】「ん……ごめん、あんまり小説は読んでないや。私より理夢のほうが詳しいかも?」わずかに曇ったその表情を見て、聞いちゃいけない質問だったのかな…と考えつつ 22:20 (rouge_) 【尚也】「……ああ、あいつは…うん、僕のいないあいだに結構濃い活動とかもはじめやがってたからな…いやまあ、それはいいや。」 こちらに戻ってきて驚いた事のひとつが妹が同人活動を始めていたという事。 「ま……そうだね、一言でいうなら、剣と魔法の神秘のファンタジー、って所かな。」 22:22 (Fake__) 【春奈】「へ〜…ライトノベルとか、あんまり見てはないけど――結構ありそうな感じだね。でも…私たちが今してることも剣と魔法なのかな」ちょっとだけ肩を竦めて、あははと笑い 22:26 (rouge_) 【尚也】「そう、「何てベタな」、って思ったよ。 実際。」 春奈につられるようにして笑い。 「あれよあれよと偉い人たちに引っ立てられてさ、いつの間にやら「勇者の再来」だってさ。」 22:28 (Fake__) 【春奈】「でも…凄いことじゃないの? それ。勇者の再来って…尚君、それだけ凄いことを結局はしたんでしょ?」んー、と顎に指を当てて考える。それでも尚也がここにいるということは、それだけのことをしたのだろうと思って 22:31 (rouge_) 【尚也】「……凄いんだろうかなあ。 …とりあえず、無我夢中だったよ。 死にたくなかったし、帰りたかったし。 我ながら凄い情けない理由だとは思うけど。」 その時の事を思い出しているのか、目を閉じて回想に浸りながら。 春奈の視線に気付けば、心なしか苦い笑みを浮かべて。 22:33 (Fake__) 【春奈】「でも、よかった。尚君が無事で――いきなり行方不明って聞いたときはびっくりしたし。理夢とかも心配してただろうしね」 22:37 (rouge_) 【尚也】「そう、だね。 僕は冒険を経て、この世界に戻ってきたわけだ。 ……それでよかったのかどうか、まだ判らないけど。」  最後の言葉は、誰にも聞こえぬくらいの小さな呟き。 故郷を思うかのような表情を一瞬浮かべ、すぐにまた明るい話題へと変えようと。 「でもさ、理夢何て僕の帰りを喜んだのは最初だけだぜ? いまじゃ、「何で兄さんと同じ学年なの!?」って、怒るんだもんな、たまんないよ。」 22:40 (Fake__) 【春奈】「でも…理夢らしいよ。私と尚君も同じ学年だもんね、そういえば…。あんまり気にしたことないけどね」フォローのつもりなのか、お茶のお代わり居る? と聞いて 22:42 (rouge_) 【尚也】「は、はは。 そういや、春奈と同学年何だもんなぁ…ぼくは…」 ははは、と力なく椅子に沈み。 「…ああ、うん、なみなみとそそいでくれると嬉しい。」 22:43 (Fake__) 【春奈】「うん。わかった」コップいっぱいまで注いで、もう一度手渡し。「…1年居なかったんだから、仕方ないよ。卒業できるだけよしと思わなきゃね。実際残されたらそうは言えないかもだけど…」 22:47 (rouge_) 【尚也】「ま、実際はそうなんだけどな。 ありがと。」 おとと、と、ギリギリ零れそうなのを楽しむようにしながら口をつけ。 「……現代文や数学や英語も、こういうのやれるなんて平和だなあ、と思うと、なんか嬉しくて、前よりはやるきが出るけどさ。」 22:48 (rouge_) 【尚也】「ま、僕の一年…ってのはそんなもんさ。 密かに、この世界で凄い力を持ってるのは僕だけかー。 何て思ってたら、そこたら中に僕より凄い人がいて、一寸自信は喪失してるけどね。」 後半部分は冗談めかしてお茶をすすり。 22:50 (Fake__) 【春奈】「ん、私は…いつもどおりやるだけだからなぁ。でも…そんなことないよ――私だってウィザードになって半年…くらいかな」 22:52 (rouge_) 【尚也】「ん、でも、正直驚いたよ。 春奈の力は、中々強いように思えたからさ。 ……そういえば春奈は、ここ3年ほど何してたんだ? やっぱり、向こうで高校生活をエンジョイって所?」 22:53 (Fake__) 【春奈】「あー…私は私で色々あったかな」何をしていたか、と言われると…漏れるのは小さな苦笑「…んとね、友達がオーディションに私を放り込んで…そのまま受かっちゃって、うん…」少し困ったような表情を浮かべ 22:55 (rouge_) 【尚也】「オーディション? …オーディションっていうと、女優とかアイドルとかモデルとか、そんな感じのものを決定する…オーディション?」 改めて、じい、と春奈の顔を眺めて目を丸くする。 22:58 (Fake__) 【春奈】「うん…そうなの。今は……高校行きながら、アイドルとかの仕事もちょっとずつやってるの」じ、と見られるとちょっと恥ずかしそうに顔を背けて 23:02 (rouge_) 【尚也】「アイドル……。 アイドル、か。 えーと、アイドルって言うと、何をするんだ? その、歌ったり踊ったり?」 実を言うと、そこまで芸能関係には詳しくなかった。 どういったことがアイドルなのか、よく考えてみればピンとこず。 それでも、恥ずかしそうに俯く春奈の表情は、確かに3年前よりも綺麗にはなっていて。 アイドル…と言うなら、ああ、そうかもしれない、と思ってしまうほどには。 23:05 (Fake__) 【春奈】「ん……っと、私の場合だと歌とか踊りじゃなくて…どっちかと言えばモデルみたいな感じなのかも。そういう仕事もいずれって言われてるけど…今はまだ、そんな大それたことはしてないよ」 23:08 (rouge_) 【尚也】「モデルか……。 そういえば春奈、暫く見ないうちにいい感じの体つきになってるもんなあ。」  …幼馴染の気安さから、セクハラじみた発言をしてしまった。 …そう気付いたのは発言が終わってからだった。 「…っ、て、ああ、違う、違うぞ。 べつに僕はそーゆーやらしーめで見たとかそういうんじゃなくて純粋な感想をだね?」 23:12 (Fake__) 【春奈】「……もー、尚君…」僅かに頬を膨らませ、じぃっと見返す。しばらく見た後に「ん…わかってるよ、尚君はそういう風には見ないだろうと思ってる」 23:16 (rouge_) 【尚也】「あ、はは。 そりゃ、ありがとう。 信頼してくれて。」 はあ、と、落ち着いたようにお茶を一気に飲み干す。 …冷や汗をかいた後のお茶はとても美味いような気がした。 「でも、凄いじゃないか。 何千、何万分の1の確立だろ、そういうのに選ばれるのって。」 23:19 (Fake__) 【春奈】「…凄いというか…半年経った今でも、あんまり実感がないんだよね。私がそんなって思っちゃうと……いまいち」お茶を飲み干して、お代わりをまた注ぐ。尚也のコップにも新しいのを注いで 23:25 (rouge_) 【尚也】「…そっか。 春奈は…どうしてアイドルになろうって? その、あんまり人前に出るのって、好きじゃなかったような記憶だからさ。 3年もたちゃ、成り立ちなんて変わるだろうけどさ。」 23:26 (Fake__) 【春奈】「うぅん…なんでだろう、最初はあんまりやりたいとか思わなかったけど……やってるうちに、なんて言うんだろう…私が頑張って、少しでも元気になる人とか、そういう人が居るんだったらそのためにやるのもいいかなって思うようになった、のかな」今もそんなに人前に出るのは好きじゃないよ、と前置きして…答える 23:30 (rouge_) 【尚也】「そっ、か。 ……やっぱり、春奈なんだな。 いや、変わったのかな、そういう所。」 そう語る春奈を見て、その奥にある熱意のようなものを感じて。 そういえば昔からこうだった、と思う感情と、功ではなかった、強くなったな、と思う感情と。 「なんかいいな、そういうのって。」 23:33 (Fake__) 【春奈】「ん……変わったのかな。私」自分の手に視線を落とし…その手を見て「…変わったかどうかはわからないけど、うん」ぐ、とその手を握り 23:37 (rouge_) 【尚也】「何処にいたって、変わるんだよな…。」 異世界で、自分は変わった。 そう思っていた。 だけど、目の前で自分を変えて頑張ろうとしている少女の変化を感じて、呟き。 「……結局、僕はこの世界を選んだんだから…。割り切らないとな。」  23:39 (Fake__) 【春奈】「私は……誰かのために自分が何かできるってことが嬉しいから。勿論、自分の出来る範囲でだけど」視線をもう一度尚也へと戻し、にこりと笑う。呟きが聞き取れずに「尚君、何か言った?」 23:41 (rouge_) 【尚也】「ああ…いや、こっちの話。 春奈は見ないうちに随分いい女の子になったなって。」 うむうむ、とおどけるように頷いて見せ。 「それじゃあ、とりあえずはこっちの方は一緒に頑張ろう、って所かな。」 傍らに立てかけてある剣を掲げてみせ。 23:44 (Fake__) 【春奈】「ん…そう? そう言ってもらえるとちょっと嬉しいな」尚也の言葉にまた笑顔を見せ「…うん、私は後ろから護ることしか出来ないけど、基本的には…でも、私も頑張る」 23:47 (rouge_) 【尚也】「ああ、頼りにさせてもらう。」笑顔で返し、剣を月衣に仕舞い。「よし、じゃ、ただでたっぷりお茶も飲ませてもらったし、それじゃ帰るとするかな。 春奈は、如何する? 帰るなら寮まで送るけど。……っってもまあ…僕らに勝てる一般人の危ない人がいるとは思わないけどさ。」 23:50 (Fake__) 【春奈】「ん、折角だし一緒に帰ろう? のんびり歩いて帰るだけでも、一人より二人のほうが楽しいもん」立ち上がり、紙コップをゴミ箱に放って 23:53 (rouge_) 【尚也】「じゃ……送ってくことにするよ。 春奈を送っていくってのも、また久しぶりな気はする。 ああ…そうだ、オーディションってどんなことするんだ? 一寸気になったんだけどさ――――」  言葉を交わしあいながら、席を立ち、休憩室を後にしていく。 23:57 (Fake__) 【春奈】「んっと……私が参加したのは――」尚也のすぐ横について、一緒に歩く。お互いに言葉を交わしながら、休憩室を出る。 00:01 (rouge_) 3年という時間が、それぞれに流れていた。 それを互いに実感しながら。 再び再開した今、互いの知らない時間について、少しずつ埋めあうように、話を弾ませながら。 二人は廊下を歩き、帰途へつく。 夜を声、人知を超えたウイザードにもある、当たり前の時間。 それが、今だった