15:51 (rouge)   15:51 (rouge)   15:51 (rouge)   15:53 (rouge) ティサの部族が暮らす集落。 15:53 (rouge) その集落は、散発的な枠外の病魔による襲撃を受けていた。 15:53 (rouge) ティサを送り届け、彼女を護ると宣言した部族。 それで一応の彼女とAAAの関係は決着の目を見ていた。 15:53 (rouge) しかし、部族の戦士たちのあいだでは危惧の声が上がっていた。未知の生物の襲来という現状に。 15:53 (rouge) ただし、それは自身の危惧とは全く無関係のものであったが。 15:53 (rouge) 霧の森の更に奥。 そこに、彼らの聖地である神殿があるという。 15:54 (rouge) この状況では村を離れる事はできないが、気にかかる。 15:54 (rouge) AAAは、部族からの依頼を受ける事になる。 そこにティサを連れ、その聖地の様子を見に行くというものであった。 15:54 (rouge)   15:54 (rouge)   15:54 (rouge)   15:54 (rouge)   15:54 (rouge) 【ティサ】「……ふぅ。 ついてますね、全然あの危ない化け物と出会わずにここまで来ることができて。」 15:56 (Fake_) 【フィア】「……気配はあるけど、襲ってこないのかそれとも気付いてないのか――でも、消耗するよりはマシ」ティサの言葉に頷きつつ 15:57 (rouge) 【ティサ】「もーちょっとです。 …でも、気を張りながら歩いていたら疲れてきましたね。」 先を促すのは彼女だが、足が休みたがっているのもまた彼女らしい。 本当に暗殺者か君は。 15:58 (tsuku-yom) 【リンネ】「まあ、とりあえず何事もなくてヨカッタネ、って事で、いいんじゃない? 今のところは、かも知れないけどねー」 15:58 (ballock) 【シン】「此処まで問題なくても、油断はできんからな」 15:59 (rouge) 【ティサ】「…あ、見えてきました……ほら、霧で隠れて見えないけれど!」 そう、彼女が指差した先にはかすかに建造物が見える。 立派なつくりの、石の城…とでも言ったところだろうか。 16:00 (Fake_) 【フィア】「…危険度の高い場所なら仕方ない――あれがティサの部族の聖地、ね」指差した先に見える建造物を見つつ、頷き 16:01 (ballock) 【シン】「あそこか…さて、何の問題も起こっていなければいいんだがな」かすかに見える建造物を見てふと考える「考えても仕方ないか」 16:02 (tsuku-yom) 【リンネ】「へえ、あのお城っぽいのがねー…ん、それにしても霧、ちょっと濃いわね……ま、ここまで見えてればもう少しなんでしょうけど」くしゃ、と前髪を掻きあげながら呟き 16:03 (rouge) 【ティサ】「皆心配してましたけれど、全然なんてことはなさそうですね。 ちゃんと見回って、それで帰りましょう。 寒くなってきちゃいましたし。」 そうして、君達は一路その場所へと向かっていく。 16:05 (Fake_) 【フィア】「わかった。一応全て見回って…それで戻る、で良いのね?」 16:05 (tsuku-yom) 【リンネ】「なんて事なさそう、なんていってると、何か起こるのが世の中ってヤツなんだし、気は抜かない方がいいわよー?」 16:06 (rouge) 【ティサ】「わ、わかってますよ。 十分気をつけてみます。 大丈夫ですっ。」  そうして、近づいていく。  なるほど、確かに石でできた城は中々の大きさを誇っていた。 聖地、と呼ばれあがめられるだけの神秘は、十二分に有しているように思えた。  16:07 (ballock) 【シン】「そこまで必死に取り繕われるとむしろ不安だがな」 16:07 (Fake_) 【フィア】「……城っぽいって言うより、普通に城ね。油断しなければいいだけ、だけどね」 16:08 (tsuku-yom) 【リンネ】「見栄えは中々、ってとこかしら。 本当に何事もなければ、楽でいいんだけど」 16:09 (rouge) 【ティサ】「全部で、3階建てです。 最近、誰も掃除に行っていないから埃っぽいかもしれませんけれど…」  門の前。 城を見上げながら、何やら緊張したように。 16:10 (tsuku-yom) 【リンネ】「ふーん…手早く済ませたいなら、1階ずつでバラけて見回るのが良さそうだけど。どうしたものかしら?」埃っぽいのは勘弁だけど、とぼやきつつ 16:11 (Fake_) 【フィア】「それじゃ、中に入るで…? そのまま入れるのかしら。特別な手順が必要とか、ない?」 16:11 (rouge) 【ティサ】「いえ、この城自体に危ないことはありませんから。 中があらされていないか、とかのチェックが出来れば、それで。 じゃあ、行きましょう。」 16:11 (ballock) 【シン】「ばらけるのならリンネはフィアとティサについていってやれ。万が一のとき二人だけでは危険だろう」 16:13 (tsuku-yom) 【リンネ】「万が一って言うなら、誰であっても危険なときは危険だと思うけど。 ま、ともあれ入りましょ?」ティサとフィアに視線を向けつつ、シンを促し 16:14 (rouge) …こうして、君達は城の中へと足を踏み入れるのであった。 16:14 (Fake_) 【フィア】「…下手にばらけるより、ある程度時間をかけても――うん、とりあえず入ってから考えましょ」 16:14 (rouge)   16:14 (rouge)   16:14 (rouge)   16:14 (rouge) シーン 2  霧の森の石城  1F 16:14 (rouge)   16:14 (rouge)   16:14 (rouge)   16:15 (rouge) 今現在、君達は二手に分かれて先ずは石城の点検を行っていた。 16:16 (rouge) シンは右回りから。  フィアとリンネ、そしてティサは左回りから、順々に部屋をチェックしていく。 16:17 (rouge) 【ティサ】「あちゃ…大分汚れてますね。  でも、誰かが勝手に入った跡とかはないし…皆の心配も杞憂かな…?」 16:17 (rouge) (どうぞ 16:17 (rouge)    16:17 (rouge)   16:19 (Fake_) 【フィア】「確かに汚れてるけど――自然に積もったものね。誰かが入った形跡は…ほとんど感じられないわ」部屋を見回しつつ、壁や床の状況も油断なく確かめ 16:19 (tsuku-yom) 【リンネ】「使う者がいなけりゃ、汚れるのはまあ必然だしね。 事が全部済んだら、一族総出で大掃除でもしたら?」コツコツと、石畳の床に足音を響かせながら、周囲をそれとなく見回して 16:20 (rouge) 【ティサ】「そうですね。 あの現象が片付いたら、そうしてみます。  あ…次、宝物庫廻りますね。 っていっても、何か収められているわけじゃないんですけどね。」 その部屋の見回りを終え、次の部屋へと先導して歩き出す。 16:22 (Fake_) 【フィア】「案内は任せる――何かありそうならすぐに止めるけど」ティサの後をついて、歩き出し 16:23 (tsuku-yom) 【リンネ】「宝物庫、ね。本当にお城だわねぇ」感心するような呆れるような声を一つ零し、二人の後に続いていく 16:23 (rouge) 【ティサ】「ここは鍵がかかってるんですよね。  でもこうしてこうして、ふんふーんっと。」 もはや、危険がないと安心したのか、鼻歌を歌いながら一角にある扉に手をかけ、鍵穴に鍵を差し込む。 16:23 (rouge) がちゃり、と重い音がして扉が開く。 16:24 (rouge) 【ティサ】「それじゃ、この中もお願いします。 結構広いんですよ、何も無いくせに。」 そういい、君たちを振り返って先に入っていくティサ。 16:26 (Fake_) 【フィア】「ティサ、気を抜きすぎると何があるか判らないって、さっき言ったわよ――あ、ちょっとっ…」先に入って行ってしまうティサを追い 16:26 (Fake_) リンネの方にも、警戒を強めた方がいいかも。と伝えつつ 16:27 (tsuku-yom) 【リンネ】「既に警戒心ってものが欠片も見当たらないように思えるわね……暢気と言うかお気楽と言うか…あんまり一人で前に出すぎない方がいいわよー?」既に警戒心の感じられない様子に、肩を竦めつつ。溜息と共に警戒を強めながら踏み入って 16:28 (rouge) 【ティサ】「…んーんーんー。 相変わらず、がらんとした所ですね…。 むかしは、ここに宝物とかあったって聞きますけれど。」 部屋の置くまで足を踏み入れながら、順々に確認をしていく。 16:30 (Fake_) 【フィア】「……宝物庫って言うくらいなら、そうなんでしょうね」同じ様に、奥へと歩きながら周囲を確認しつつ… 16:31 (tsuku-yom) 【リンネ】「それも今は昔、か。栄枯盛衰、って感じね。中身がなければただの空虚な空間でしかない、か」ゆっくりとした歩調で、全周囲への警戒を強めながら、二人の後をついていく 16:32 (rouge) 【ティサ】「…わ、ここの桟なんて凄い埃溜まってる……」  壁にざっと手を触れながら、汚れ具合に顔をしかめるティサ。 ごとり、と、重い音。 「……あれ?」 急にした、不審な音に顔をしかめ。 16:33 (rouge) 【ティサ】「…もー、なんだろう。 びっくりしちゃう。 …はぁぁ…なんだ、スイッチか。」 16:33 (rouge) 手元に見えた、小さな出っ張り。  それが、押し込まれていた。 16:33 (rouge) なるほど今の物音はこれが原因か、納得納得。 16:34 (tsuku-yom) 【リンネ】「いやいやいや、なんだ、スイッチか。じゃないでしょ!?」顔を引き攣らせ、何が起こるかも分からないと身構える 16:34 (Fake_) 【フィア】「ちょっと、スイッチかじゃないって…! ティサ、すぐに離れて…っ」周囲を警戒しながら、ティサに少しずつ近づいて 16:35 (rouge) そう、リンネもフィアも、突っ込まざるをえない展開。  …次に起こった出来事は、更に常軌を逸していた。 16:36 (rouge) がたあん!!  ……と、激しい音を立てて…床が、二つに割れる。   16:36 (rouge) 【ティサ】「……はれ?」 16:37 (rouge) 宝物庫の中央部分が、落とし穴へと変貌する。 16:37 (rouge) リンネは、ギリギリで割れた床の直前で立ち止まる事ができた 16:38 (rouge) ……しかし、丁度。 床の割れたところにいたフィアは、そうはいかなかった。 16:39 (rouge) 【クレイル】「…ちょっ…これ、どういう展開よ…!?」  彼女の魔器が悲鳴のようなものを上げる。 16:39 (tsuku-yom) 【リンネ】「っとと、危な――ってフィアああぁぁぁぁ!?」目の前で、大きく口を開けた床の穴へと落下していく姿を見て、素っ頓狂な声をあげ 16:39 (rouge) 重力の法則というものがある。  …それには従わなくてはなるまい。 16:40 (Fake_) 【フィア】「っ……」咄嗟に魔力を集め、中空に残る魔術を唱えようと 16:40 (rouge) 対策を立てながらも、フィアはその穴に落ちざるを得なかった。  そして、フィアの姿が穴の中に消えると。 16:41 (rouge) ふたたび、ばたん!!  …と、同じ音。  …ばね仕掛けのように、割れた床は元に戻っていた。 16:41 (Fake_) 【フィア】「リンネ、ティサのことお願い――!」落ちつつも、彼女に後を頼んで 16:41 (tsuku-yom) 【リンネ】「っちょ、ある意味こんな厄介な爆弾残して行くな―――!?」 16:43 (tsuku-yom) いっそまとめて落ちてしまえばよかったものを、などと割と外道な事を思いつつ。閉じてしまった床をだんっ、と踏みつけ。 16:43 (rouge) ………そして、静寂。 16:44 (rouge) 【ティサ】「……あー、ええと。 二回目って作動しないみたいなんですけれど…如何しましょう?」  困った表情で、仕掛けの部分を何度か押すティサの姿と、途方にくれるリンネ。 16:44 (rouge) そんなものが、その部屋に残されたものだった…。 16:44 (rouge)   16:44 (rouge)   16:44 (rouge)   16:45 (rouge) シーン 3  霧の森の石城  地下1階 16:45 (rouge)   16:45 (rouge)   16:45 (rouge)   16:46 (rouge) 頭上で、無情にも堕ちて来た穴が閉まる音が鳴り響く。 16:46 (rouge) そして、それは再び開きそうには無かった。 16:46 (rouge) 何とかフライトを詠唱し、地面への激突を避けたフィアではあったが… 16:47 (rouge) 彼女の前に広がっていたのは、巨大な石造りの通路であった。 16:47 (rouge)   16:47 (rouge)   16:47 (rouge)   16:47 (rouge) (どうぞ 16:48 (Fake_) 【フィア】「なんと言うか、古典的な罠に引っかかった…。激突しなかっただけ、まだ良かったか――」周囲を見回し、石作りの通路を眺める。ここはどういう場所なのかと把握するために 16:49 (rouge) 【クレイル】「さあね……しかし、1フロア違うだけで、こうも違うものね。」  先ほどまでの城は、唯単に、埃っぽさが先立っていた。 だが、この地下通路は苔むし、湿気が上のものより酷かった。 16:49 (rouge) それに何より、上の部分にあった、近い時期に人が足を踏み入れたような気配が感じられなかった。 16:51 (Fake_) 【フィア】「…長く人が入った形跡も感じられない――取りあえずは警戒しながら先へ進むしかない、かな。上へは戻れないし――」閉じてしまった上の階の床を見て、軽く息を吐く。 16:53 (rouge) 【クレイル】「そうね。 ……しっかし、ここは…どういうところなのかしらね。  流石に出口は作ってあるんだろうけど…」 16:56 (Fake_) 【フィア】「侵入者用のトラップなら、通路があるわけはないし――まずは進みましょ」 16:56 (Fake_) 通路の先へと、歩みを進める。まず少し行動してみてからにしよう、と 16:56 (rouge) そうして、君達は薄暗い道の中を歩き出す。 16:57 (rouge) ……先に何が待っているか、そもそもここはどういった場所なのか…そんなことは、何もわからないまま。 16:57 (rouge)   16:57 (rouge)   16:57 (rouge)   16:58 (rouge) 小半時は、歩き回っただろうか。  …実際にはそれほどの時間もたってはいないのかもしれないが、石の通路は唯まっすぐと伸びるだけ。 変化の無いその回廊に、流石に足が疲れを覚え始める、そんな頃。 17:01 (Fake_) 【フィア】「…代わり映えのない景色。曲がった感じもなく、唯真っ直ぐ…」流石に疲労は隠せないのか、声にもその色が混じる。 17:02 (rouge) 【クレイル】「……ちょっと待った。  …お、あそこに曲がり角があるわよ。 無限回廊、ってわけじゃなさそうだわ。」 17:02 (rouge) 前方に見える、これまでとは明らかに違う、曲がり角。 17:03 (rouge) それを見つけ、フィアの腕に宿る魔器も心なしか嬉しそうな声を上げる。 17:03 (Fake_) 【フィア】「…本当だ。無限回廊だったらどうしようかと思ったけど――良かった」安堵の言葉を漏らしつつ、歩き出す。ペースを上げるも下げるでもなく、自分にあったペースで 17:05 (rouge) そうして歩けば、角に到達する。  角を、曲がろうとする。 17:06 (rouge) ……その時だ、フィアのその危機を告げる感覚に、何かとてつもないものが走ったのは。 …紛れもない、殺気。 それが近づいてきている。 17:07 (Fake_) 【フィア】「…!」急に張り詰めた殺気。緩めていた警戒への意識を一気に最大まで高め…周囲の気配を探索する。「…何、これ。誰が――」 17:09 (rouge) 危険を感じ、警戒をした、次の瞬間だった。  閃光が君の直ぐ傍をかすめ、石の壁へと着弾する。 17:10 (rouge) …気付くのが遅れれば、どうなっていた事か。 それは、焦げた壁が何よりも雄弁に証明してくれる。 17:11 (Fake_) 【フィア】「っ…今の――」焦げた壁に一瞬だけ視線を走らせた後、閃光の元へと目を向け 17:13 (rouge) 【アイン】「……ッ。」  閃光の主も、今ここで始めて影から姿を現した人影を視界に収める。 …銀の髪、フィアには見覚えのある、黒い装束。 炎の力を持ちながらも、その瞳は何処までも冷たい。閃光の主は、そういう人物であった。 17:15 (Fake_) 【フィア】「アイン、どうしてここに――」魔力を高め、相対する。今戦っても、勝つ術が薄いと意識が告げるも――鋭い視線をアインへ向け 17:16 (rouge) 【アイン】「………。」 苛立たしげに、眉をひそめる。 言葉は返さず、唯フィアを視界に収めるだけ。  17:17 (rouge) ……張り詰めた空気。  …呼吸の音さえも煩く感じるような、そんな状況。 17:17 (rouge) …ぴちゃり、と、小さな水が跳ねる音が、フィアの耳に、届いた。 17:19 (Fake_) 【フィア】「……」仕掛けるか、仕掛けずに待つべきかを考えつつ――アインを視界に収めて 17:20 (rouge) それは、紅い液体。 アインの手より、滴るものがそれだった。 17:21 (Fake_) 【フィア】「…アイン――その傷…」警戒は解かぬまま、彼女へ近づく。軽い怪我ではない、と告げるものがあって 17:23 (rouge) 【アイン】「……何のつもり。」 近づいた分、下がる。  再び、血が滴り落ちる。 17:25 (Fake_) 【フィア】「……怪我をしてるでしょ、それに。血がそれだけ流れて…満足に動けるの?」 17:27 (rouge) 【アイン】「……殺す相手の心配?  …それがあなたの世界の流儀だとでもいうのかしら。」 より一層、強まる殺意。 しかし、掲げられた手からは、一向に攻撃が飛ぶことは無かった。 17:30 (Fake_) 【フィア】「別に、今居る私の場所の流儀ってわけじゃない――」かつ、かつとアインに近づく。殺意に怯むことなく、彼女の方へ歩んで 17:32 (rouge) 【アイン】「……!」  その指先から炎が放たれる。 …しかし、ふらついたのか、それとも動揺したのか。 それは再びフィアを掠めただけで。 17:33 (rouge) 【アイン】「………」 見れば、その表情は若干青い。 足元も、そうまともな状態には見えなかった。 17:35 (Fake_) 【フィア】「…」た、っと数歩分距離を詰め、彼女の手を掴む。掠めた炎を気にする様子もなく――「そんな状態で、ここで倒れて…どうにもならないわよ」彼女を座らせ、ローブの止め金を外す。傷の手当てを少しでも、と 17:37 (rouge) 【アイン】「……何が目的? ……あなたのすることには、意味が感じられないわ。」  口でそういいながらも、抵抗する余力が無いのか。 ローブの下には血が滲み、怪我の様子が消して軽くは無い事を物語る。 17:39 (Fake_) 【フィア】「…意味、あるわ。貴女を生かすという意味」傷口に持っていたポーションをかけ、手早く包帯を巻く。血の流れを抑えられるよう、包帯に氷の魔力を僅かに込めながら。 17:41 (rouge) 【アイン】「……勝手にすればいい。」 フィアから視線を逸らし、天井を向く。  治療が終わるまで、アインは微動だにしなかった。  17:43 (Fake_) 【フィア】「勝手にするよ――例え敵だとしても、生き残っている部族の仲間を…喪うのは嫌だもの。私のせいでこういう結果になったとしても」小さく呟きながら、手当てを続ける。 17:45 (rouge) 【アイン】「………仲間、ね。 ……は。」  そんなフィアの言葉を、嘲るように笑ってみせ。 「意味の無い事によく心を割ける。」 17:47 (Fake_) 【フィア】「…部族が何で壊滅したかも、聞いた。私が逃げたときの戦力消耗の結果だって」手当てを終えたのか、ローブを着せ。持っていたポーションを幾つか渡し 17:50 (rouge) 【アイン】「……思い上がるな。 槍。」 静かに発される、声。  ……手にしたポーション、その瓶を感情のまま、床に叩きつける。  かしゃん、と、容器の砕ける音。 発する気配と視線は、より、冷たい。 17:51 (Fake_) 【フィア】「思いあがってなんて、居ない。それが事実だと聞いた、ただそれだけのこと」その視線を受け止めつつも、言葉を返す 17:53 (rouge) 【アイン】「……あなたの仲間の誰かが言っていたわね。 …強いものは弱いものを自由に出来るとでも思っているのか、と。 …そういうことよ。 生存か死があっただけ。」 17:55 (Fake_) 【フィア】「そうだったとしても、それが全てじゃない。私は外に出て、それを知った――」 17:57 (rouge) 【アイン】「……いいえ、全てよ。」 治療を終え、静かに立ち上がる。 「……槍に手痛い打撃を受けたのも部族が弱かったから。 滅ぼされたのも、弱かったから。」 そのまま、淡々と語る。 17:58 (Fake_) 【フィア】「…なら、聞くわ。貴女は自分が強いとでも?」 17:58 (Fake_) 視線を反らすことなく、アインを見返し。 18:00 (rouge) 【アイン】「……滅ぼした存在が多ければ、強い。 相対的に見るのであれば。 そして私は、数え切れない数を処理してきた。 …強い、わ、私は。」 18:02 (Fake_) 【フィア】「それなら、とっくに私の夢なんて否定できてるでしょうね。私は、貴女の上に居れた事はなかったから」 18:04 (rouge) 【アイン】「今の質問に、何の意味があるのかしら。 ……殺して欲しい、とでも言うつもり?」 肩をすくめ、回廊の奥に視線を向ける。 18:05 (Fake_) 【フィア】「…私は、部族が消えたという話を聞いて、辛かった。逃げ出したとはいえ、私の生まれた場所だったから。だから、誰か生き延びていてくれたら…謝ろうとも思った。」回廊の奥へと視線を向け、少しずつ歩き出して。 18:06 (Fake_) 【フィア】「…剣が、アインが生きているとわかったときは。嬉しかったんだ――例え、それが私を否定するためだったとしても」 18:08 (rouge) 【アイン】「………は、は……」 肩を震わせ、小さく笑いを上げる。  「……ふざけるな。」 発された、その声。 それには、明確な感情…怒気がこめられていた。 18:12 (rouge) 【アイン】「捨てておいて………私たちという枠から外れておいて。 ……生きていて…嬉しい、と?」  小さく、笑いながら歩く。 歩調を速め、フィアを追い越して。 「……もう関係の無い人間が、そうやって振り返る。 虫唾が走るわ。」 18:13 (Fake_) 【フィア】「…ふざけてなんて居ない。それが、今の私の本心だもの――敵として戦うなら、殺さなければいけないのは判っていても」その声を聞き、追い越すアインを見て「…関係ないって割り切れなかったから、よ。私は、そこまで強くないもの」少し悲しそうな表情を僅かに浮かべ…アインの後ろを歩く。 18:34 (rouge) 【アイン】「何処までも手を広げて、なんにでも手を伸ばす……それがあなたの夢…? あなたの選んだ生き方…? 哀れみでも持っているつもりか、フィア…!」 フィアに見えるのは、アインの背のみ。 彼女が、どういう表情を浮かべているのかまでは、知ることが出来ない。 18:36 (Fake_) 【フィア】「…何処までもなんて、手は伸ばせない。でも、精一杯手を伸ばすことは出来る。哀れみじゃない――それが、私の意志。そう行きようと決めたのよ、アイン」今、アインは何を思っているのだろう、と考える。そのまま後を歩いて、回廊を進む 18:39 (rouge) 【アイン】「……。 ……私は、あなたのことなんて……どうだっていい。 その姿を見るまでは、思い出しすらしなかった。」 回廊は、何処までも続いていく。 彼女は何処に向かって歩いているのだろうか。 彼女が歩いてきた方向を戻りながら、進む。 18:40 (Fake_) 【フィア】「…そう、私は忘れたことはなかった――けどね」 18:42 (rouge) 【アイン】「………何それ。 ……その言葉が本当だとしたら。 あなたは唯の愚か者ね。」 18:44 (Fake_) 【フィア】「愚か…そう、愚かなんだろうね――でも、私はそれでいいと思っている。手を伸ばして、届く人は護りたいと思う。それだけ」 18:47 (rouge) 【アイン】「何処で………」  回廊に、分かれ道が見える。 「道が分かれたのかしら…ね。」 その言葉には、何がこめられているというわけではない。 唯、呟いただけ。 そんな風に、言葉を吐き出す。 18:48 (Fake_) 【フィア】「そういえば、アイン――何にそこまで傷を負わされたの?」分かれ道を見て、立ち止まり。 18:49 (rouge) 【アイン】「…今度は詮索? ……随分とおしゃべりになったものね、フィア。」 迷わず、一つの道を選び取りながら。疎ましげに視線を向ける。 18:50 (Fake_) 【フィア】「別に…そう言うつもりじゃない。この回廊に何かが居るなら、それは危険なものになりうるから――」 18:51 (rouge) 【アイン】「……ここにはただ身を隠しただけよ。 ……そもそも、あなたがここにいる理由自体がわからないけれど。」  18:53 (Fake_) 【フィア】「上の階層で、トラップに気付けなかった――落ちた際に怪我をしなかったのはありがたかったけどね」アインと同じ方向に歩みを進めつつ 18:56 (rouge) 【アイン】「…目指すところは同じ、か。 ……皮肉なものね。 どちらも、違う道を走っているというのに。」 費にくげな、彼女にしては珍しい、疲れた笑い。 19:14 (Fake_) 【フィア】「……違う道を例え走っていても――こういうことだって、ある」その表情を見て、ちくりと心に痛みを感じる。「…アイン――」どこか気遣わしげな視線を向け 19:17 (rouge) 【アイン】「………ここを出る。」 それを、あえて無視するように一歩。 先に歩を進める。 それは、フィアという敵よりも、この場からを脱出する事を優先とした彼女の言葉。 19:18 (Fake_) 【フィア】「目的は一緒、なら一緒に行くわ。その怪我で、何かあったらそれこそね」アインの歩みに追いつくように、歩調を速め 19:22 (rouge) 【アイン】「……此方の心配?  ……そういう所が…いえ、いいわ。 ……そういう人間になったのね。」 何か言おうとして、結局さっきの繰り返しになるのかと頭で理解して。 唯、歩いていく 19:25 (Fake_) 【フィア】「……」歩いていくアインに歩調をあわせ、そのまま歩き続ける 19:27 (rouge) 【アイン】「…………」  口は開かない。 元来、口の動くほうではない。 それでも矢張り気になるのか、時折視線をフィアのほうに向け、歩き続ける。 19:28 (Fake_) 【フィア】「……?」時折向けられる視線に気付き、視線をアインへ向ける。必要なこと以外は、行わない彼女らしくもないと僅かに思い 19:30 (rouge) 【アイン】「……見えてきた。 …か。」 その視線に気付き、何もなかったように顔を逸らしながら。  前方に見える、僅かな明りを指差す。 19:31 (Fake_) 【フィア】「…みたいね」その言葉に頷きつつ、その明かりの方向へ向かう。 19:36 (rouge) 【アイン】「……ん。」 短く頷き返し、明りへと。  そして、明りの元である部屋へと向かい。 19:37 (rouge) 周囲に罠が無いか、即座に警戒してみせる。  ……そこは、広い部屋となっていた。 特に何がおかれているわけでもない。 唯の広間。 19:38 (Fake_) 【フィア】「これで、出口――」アインに遅れないよう、歩く。その部屋へ向かい。同じ様に警戒を。 19:40 (rouge) 【アイン】「……空が見える。」 上を見上げれば、曇った空が見えた。  なるほど、光は空から刺していたのか。 その部屋に天井は無く、見上げればそんな光景が見える。 19:41 (Fake_) 【フィア】「……」その台詞にどう返したらいいか判らず、無言のまま空を同じ様に見上げる 19:43 (rouge) 【アイン】「ここから抜けられるみたいね。 ……フライト、使えたはず。」 19:45 (Fake_) 【フィア】「……」小さく頷いて、アインの傍へ近寄り…呪文を唱える。アインと自らにフライトをかけ、二人の身体を浮かせる 19:48 (Fake_) 【フィア】「これで、脱出できる――ここから」 19:48 (rouge) 【アイン】「……。 態々かけなくても…」 自分にまでかけるとは、どういう了見だ…とは思ったものの、もはや口に出す事はやめる。 「……そうね」 19:48 (rouge) 小さく、頷く。 19:49 (Fake_) 【フィア】「貴女だって、出なきゃ行けないことに変わりはないし――それなら、ここで出た方がいいと思うから」 19:51 (rouge) 【アイン】「………あなたは、私を如何したいの。」 不意に放たれた問い。 それを口にするアインの表情は、何かどこか、ずっと疲れているように見えた。 19:53 (Fake_) 【フィア】「…出来れば、戦いたくない。そして…押し付けではあるけど……世界を見て欲しい。私はそれで、変われた…強ければいいって言う考えから、変われたから」疲れきっているように見えるアインの表情を見る。アインは、こんな表情をしたことがあっただろうかと… 19:56 (rouge) 【アイン】「フィア。  ………あれから、少なくは無い年月がたっている。 私の見た世界は、私を何も変えはしなかった。 …その程度なのよ、世界は。」  そう言って、軽く浮かび上がる。  視線は、曇りきった空を見つめたままで。 19:57 (Fake_) 【フィア】「私が見た世界は、私を変えてくれた…なら、諦めなければいいのにっ…!」同じ様に軽く浮かび上がる。その言葉を聴いて、珍しく激昂したような声をあげる。 20:02 (rouge) 【アイン】「……何処に行ったとしても、袋小路よ!  …だから、私は…このどうしようもない全てを…!」 呼応するように、あるいは、癇癪を上げる子供のように。 声を張り上げ、空へと舞う。 20:07 (Fake_) 【フィア】「…そんなこと、ないっ…! 世界は、どうしようもないものでできているわけじゃないよ…!」同じ様に声を上げて 20:07 (Fake_) 上空へと舞う。地下回廊から脱出するために、仲間の元へ戻るために 20:09 (rouge) 【アイン】「……直ぐに、あなたも知る。 精々、捨てた先で見つけた仲間とやらと残りの時間を過ごせばいい…!」 舞い上がり、同じ場所から飛び立ったはずの少女達は向かい合い、それぞれ違う方向へと、その身体を向ける。 20:12 (Fake_) 【フィア】「……どういうこと――アイン、それは――」一瞬だけ振り返り、その言葉の真意を問おうとする。残りの時間とはどういうことなのか、と 20:15 (rouge) その言葉に答えることなく、アインは飛び去る。  その表情に見えるのは…疲れと、いうなれば…絶望。  ……跡は、冷たい風がフィアの頬を撫でるだけであった。 20:16 (Fake_) 【フィア】「…アイン――…どうして、あんな表情をしているの? どうして――」ふわり、と城の入り口へと魔力で戻りながら、アインの飛んでいった先を見つめ続ける。 20:16 (rouge)   20:16 (rouge)   20:16 (rouge)   20:17 (rouge) その後は、特に何かがあったわけでもない。  フィアに、只管頭を下げるティサがあり… 20:18 (rouge) 後に森林の探索を行ったAAAのメンバーによって、付近で大規模な戦闘痕があった事が確認された。 20:19 (rouge) 戦闘を行っていたのは、火炎の使い手である事はその痕から窺い知れた。 その付近で、多量の枠外の病魔が死んだ、と、魔器は語った。 20:20 (rouge) フィアとアイン。  僅かな時間、僅かに足を止めて二人は言葉を交わした。 20:20 (rouge) この交わした言葉が後でどんな意味を持つことになるのか、それとも、何の意味も無いのか。 20:20 (rouge) 何も、わかりはしない。 20:20 (rouge) …今は、まだ。 20:21 (rouge)   20:21 (rouge)   20:21 (rouge)