14:42 (torazou) 異世界人……その僅かばかりの共通点を知ってから少し気になる事が有る 14:43 (torazou) アーヴィニ、彼女にとって異世界とはどんな所であろうかと? 14:45 (torazou) 少なからず前から有ったそう言う意味での仲間が欲しいと言う気持ちも後押ししてか、二度目のノックは少しだけ気が軽く 14:47 (torazou) 【アズマ】「あっあのアーヴィニさん、居ますか?少しこの前のことでお話を聞かせてほしいんですけど?」居るはずである部屋の主に扉外から呼びかける 14:48 (misuta) 【アーヴィニ】「アズマ、か。この前の事とは何の事かね?」声は近付き、扉の向こうに気配がする 14:49 (misuta) いつもと同じ、少し低い女性の声。少し重い、靴の音 14:52 (torazou) 【アズマ】「あっはい、フィアさん達と話したええっと病魔に対抗できるって話の…なんでかって言う理由に付いてです」 14:53 (torazou) 声を聞いて緊張し始めながらも来訪の意図を付ける 14:54 (misuta) 【アーヴィニ】「それこそ、彼女の方が詳しいと思うがね」かちゃりと、錠の外れる音がして。開いた隙間から、骸骨のような色合いの仮面の人影が姿を見せ 14:57 (torazou) 【アズマ】「それはそうなんですけど、理由と言うか理由に付随する話が聞きたくて…お邪魔だとは思うんですけど……あのえっと…少しお話を聞かせてもらえないですか?」仮面を見て……最初に見た時には慌てて人陰に隠れそうになった事を思い出しつつ 14:58 (misuta) 【アーヴィニ】「ふむ、時間は空いているし構わないが。どちらでするかね?」部屋と、リビングの方に、それぞれ顔を向けて 15:02 (torazou) 【アズマ】「あっあの他の人に聞かれると困るとも有るか洩れませんから、御迷惑でなければお部屋で」 15:03 (misuta) 【アーヴィニ】「良かろう。相変わらず何も無い部屋だがね」くつくつと笑い、扉を大きく開いて。アズマを招じ 15:05 (torazou) 【アズマ】「あっはいっ、失礼します」ぺこりとお辞儀をしながら部屋に入り「ええっと・・・何か買ったりしないんですか?」その笑い声に不思議そうに尋ねて 15:08 (misuta) 【アーヴィニ】「永遠にここに居るという訳ではないのだから、荷物は少ない方が後々を考えればね。我々は稀に見る、拠点を移動するギルドでもある事を忘れたかな?」 15:08 (misuta) 椅子を引き、アズマに薦めながら。自らの部屋を見渡して 15:11 (torazou) 【アズマ】「ああ、えっと、それはそうですけど。別に少しくらいなら何か有ってもいいと思いますよ?全部棄てなきゃいけない訳じゃないですし持って行くことだって出来ますから」勧められた椅子に素直に座りながら同じ様に部屋を見回す 15:14 (misuta) 【アーヴィニ】「その辺りは、優先順位の違いという奴だ。それだけで1刻を費やすに足る議題だが、それを話に来たわけではあるまい?」対面の椅子に腰掛け。肘をついて蜘蛛のように両手の指を絡み合わせ 15:18 (torazou) 【アズマ】「あっはいっ!!あのですねアーヴィニさんは一体どんな世界の人だったのかって言うのを聞いてみたくて、僕とは違う世界から来たんですよね?お父さん」神妙な顔つきになって用件を切りだす 15:23 (misuta) 【アーヴィニ】「この世界と同じく、世界の全てに人が拡がっては居ないから。一概に違う世界、とは断言できないことは確かだが。それは、対抗する理由と言うよりも、興味が先に立ってはいないかね?」 15:25 (misuta) エリンディルとは異なる世界であるが故に病魔に対抗できるのであれば。その世界個々の差異は、意味は無いのではと疑問を呈し 15:29 (torazou) 【アズマ】「えっと…それは確かにそうなんですけど…やっぱり、他の世界の事って気になるじゃないですか」指摘された事に対して素直に頷きながら「それに最初に対抗できる理由に付随する話って言いましたし」 15:29 (torazou) 【アズマ】「そっそれにですよ他にも仲間が居たらやっぱり嬉しいですし……」 15:33 (misuta) 【アーヴィニ】「同類であるとも言えるし、違うとも言えるがね。私の知識も、伝聞であって見聞きした事ではない。それで良ければ、多少の時間は割けるが」時計を一瞥し、答えを返し 15:35 (torazou) 【アズマ】「でも他にも誰か居るってだけで違いますよ…やっぱり。」ある世界の生き残りは俯きながら言葉を紡ぐ「あっはい、お願いします…えっとじゃあ話せる所だけ…言い難い事は聞き着ませんから」 15:36 (torazou) 【アズマ】「一体どう言う所だったんですか?」漠然とした質問…だがそれが聞きたい事の根幹とも言える問いをアーヴィニに尋ねて 15:39 (misuta) 【アーヴィニ】「ありていに言えば、人同士の戦乱に満ちた所だったようだね。中原を挟み、東方と西方で睨み合い。東方も西方も、その内部は一枚岩どころか、侵食された海岩にも劣る」嘆かわしいとばかりに肩を竦め 15:42 (torazou) 【アズマ】「戦争ですか?何処の世界も一緒ですね…えっと僕の世界も戦争続きでしたから…それでやっぱりエリンデルのような世界だなんですか文化とかは?」 15:44 (misuta) 【アーヴィニ】「文化に関しては、むしろこちらの方が進んでいると言っていたがね。何しろ、魔法使いは火炙りだ」手刀を首にあて、すぅと引いて見せて 15:46 (torazou) 【アズマ】「ひっ火炙りですかっ!?でもそっそれじゃあ魔法も有ったんですねアーヴィニさんの世界の方は」 15:49 (misuta) 【アーヴィニ】「大半は紛い物だが。錬法、気功、招霊、符術、私が聞いているのはこの程度だ。本当に魔法なのかは、知らないが」 15:51 (misuta) 【アーヴィニ】「父は、そのうちの錬法を扱う、錬法師だった。この世界のメイジのイメージには、最も近い筈だ」 15:53 (torazou) 【アズマ】「へーじゃあアーヴィニさんはお父さんの後を継いでメイジになったんすか?そのレンポウシとか言うのに?」頷きながら問いに答えが返れば其処から新たに問いが生まれて 15:56 (misuta) 【アーヴィニ】「そうなるね。もっとも、私の術はこちらの流儀も混じっている。純粋な錬法というのは、酷く扱い辛い物でね。これも、その一つだ」仮面を人差し指でコンコンと叩いて 15:58 (torazou) 【アズマ】「ふぇ?その仮面にも秘密があるんですかっ!?」 15:59 (misuta) 【アーヴィニ】「仮面は、魔法の杖と似たような役割を果たす。但し、ある程度以上の錬法は、仮面の補助無しには使う事が出来ない点が、大きく異なる」 16:01 (misuta) 【アーヴィニ】「つまり、これが無ければ。私には魔法しか使えないわけだ」本当は、他の方法もあるが。それには口を噤み 16:02 (torazou) 【アズマ】「ええっとあうー御免なさい、てっきりその仮面って趣味で被ってる物だとばかり…」済まなさそうにアーヴィニに謝りつつ「でもそうやって引き継ぐって言う事はお父さんの事好きだったんですか?」話を変えるように移して 16:04 (misuta) 【アーヴィニ】「一般的な家庭並にはね。もっとも、それにも色々あるようだが。それと、このような不自由なものを趣味でかぶるほど、私は酔狂では無いと思っているのだが」 16:07 (misuta) 逸らそうとした話題を捉え切り返し。あくまで、質問は世界の事、個人への詮索は、それこそ興味の広げ過ぎというものだろう 16:09 (torazou) 【アズマ】「済みません、ごはんを食べてる時にも外してる所見なかったから……あっあれ…えっえっとアーヴィニさんご飯ってどうやって食べてるんです?」其処で始めて疑問に思ったことを尋ねてみる 16:12 (misuta) 【アーヴィニ】「部屋に持ち帰って、だ。生憎、口の部分だけ外れるようには出来ていなくてね。それに、魔法使いは火炙りだと言っただろう? 素顔は、晒さないのが慣わしだ」それと、名前も 16:15 (torazou) 【アズマ】「ふぇ大変そうですね」 16:17 (torazou) 素直に頷いてそれ以上は疑問に挟まずに 16:20 (misuta) 【アーヴィニ】「今までやってきた事だけに、そう苦では無いね。もっとも、長期の遠征となれば、色々と障りも出てくるだろうが」トイレとか入浴とか様々な事。流石にそこでジニーの姿を見られたら、言い訳もできなかろうと苦笑して 16:23 (torazou) 【アズマ】「そんな所で人知れずアーヴィニさんも苦労してるんですね…」その苦笑の意味を取り違えて頷きながら「ええっとじゃあ…その世界って今でも有るんでしょうか?」 16:25 (misuta) 【アーヴィニ】「それは分からない。何せ、父がこちらに放り出されてから接点は無いのでね。確かめるためには、見るか触るかできねば分からぬだろう?」 16:26 (misuta) その問いに30点と点数をつける教師のように 16:28 (torazou) 【アズマ】「あはははそうですね、でも生まれ故郷なら有った方が良いですよね」その口調に乾いた笑いを上げててからはふと溜息をついて 16:32 (misuta) 【アーヴィニ】「生憎と、生まれ故郷はこちらだ。しかし、奇妙な事を訊くものだ」その問いがある事自体が、アズマの世界が、通常の状態で無い事を示しているが。あえて、そこを踏み抜いて 16:34 (torazou) 【アズマ】「えっえっそんなに変な質問しましたかっ!?」慌てて自分の問いを思い起こして「ああっあのえっと?」 16:37 (misuta) 【アーヴィニ】「こちらの者は、世界が磐石であって揺るぎ無い物として捉えているだろう。病魔に関わった者には、違う意見があろうがね。だが、君は、共通項を求める私に、世界が無事かと聞いた。それは、意味合いが違う物だ」 16:41 (torazou) 【アズマ】「えっとあの………それは……」アーヴィニの質問に言い難そうにしながら時間をかけて長い逡巡の後「…あのですね……もう無いんです」それだけぽつりと呟いて 16:44 (misuta) 【アーヴィニ】「以前の君の言動からは、回帰の意思は見られなかった。その君が、故郷に価値を見出しているのならば。回帰を目的に含めないのは、帰れないから、となる」 16:48 (torazou) 【アズマ】「あう…うん、その通りです。帰れないんじゃなくてもう無いからですけど」 16:48 (misuta) 【アーヴィニ】「あまり、あり得べからざる事態であるという点には同意しよう。だが、その仲間を探すのはやめたまえ。誰の為にもならない」 16:51 (torazou) 【アズマ】「あっあの違います、僕が探してるのはそう言うのじゃなくて、他にも誰か助かった人が居ないかって知りたかっただけです。失言だったのは謝ります」 16:52 (misuta) 【アーヴィニ】「どれ程、絶望的な状況か知っていても? 君は、どうやって助かり、エリンディルに来たのかね」 16:55 (torazou) 【アズマ】「ええっとそれは良く判りません気が付いたらこの世界でしたから…新兵器の落ちた直ぐ傍だったし…死んで無いのが不思議な位じゃないかなっとは思うんですけど」 16:59 (misuta) 【アーヴィニ】「では、生きて、更にエリンディルに来ている可能性は、かなり不思議なわけだ。期待は、心を確実に削り取って行く。現実にする気が無いのならば諦めたまえ。それでも確率は変わらないし、もしがあった時喜べる」 17:01 (torazou) 【アズマ】「でも………アーヴィニさんは何かに期待する事とかって無いんですか?」 17:04 (misuta) 【アーヴィニ】「無くは無いが、できる限りしないようにしているよ。例えばそうだね、美味しい料理を出す店があったとしよう。そこに、美味しいという評判を聞いて行くのと、知らずに行って美味しかったのと、喜びはどちらの方が大きいと思う?」無論、アーヴィニが外食をする、という仮定自体ナンセンスなのだが 17:08 (torazou) 【アズマ】「それだってやっぱり人それぞれじゃかと思いますよ……結局は美味しいって喜べるなら。」と一端口にしてから「ええと、あの気を使ってくれてるのに御免なさい」謝罪の為に頭を下げて 17:12 (misuta) 【アーヴィニ】「別に、気を遣っているわけでは無いよ。ただ、重荷になっているのであれば止めておこうか。そこまでの意味も無い」質問の本題。期待に反して平凡な味や、好みに合わなかった場合どう感じるのか、といった問いを片付けて 17:18 (torazou) 【アズマ】「すみません…アーヴィニさんのお父さんが僕の世界の人だったら良いなって期待してたのは確かにありましたけど…」はふと溜息をつきながら 17:22 (misuta) 【アーヴィニ】「御期待に沿えず、悪かったね。答え難い問いが多かったとは思うが」くつくつと、笑い声を篭らせ 17:23 (torazou) 【アズマ】「あうーすいません」恐縮して縮こまって 17:26 (misuta) 【アーヴィニ】「謝るのが、どうやら癖のようだね。問いがそれまで、という事は無いだろうが。続ける気分でもあるまい? それに」懐中時計を、ローブの合わせ目から取り出し 17:27 (torazou) 【アズマ】「…そうですね。又次の機会にさせてもらいます」 17:28 (torazou) 【アズマ】「それじゃあ…あのアーヴィニさん、色々と有り難う御座いました」席を立ってそう言うとしょんぼりしながら部屋を出る 17:30 (misuta) 【アーヴィニ】「多少の時間を割いただけに過ぎぬよ。いつでも快く、と言うほど心は広いわけではないが。そろそろ夕食の時間だ。滋養を摂って、活力を取り戻し給え」 17:31 (misuta) 落ちた肩に、最後の言葉を投げかけ 17:32 (misuta) そして、鍵をかける。扉に、心に 17:34 (misuta) 【アーヴィニ】「期待したって、いい事なんて無いのに、本当に……」それでも、人は期待してしまう生き物 17:35 (misuta) ある意味、アズマの問いは期待に皹を入れた。アハーンが、父の故郷が無くなっている可能性は、考えていなかったから 17:37 (misuta) 病魔が世界を消し去ろうとしているように。アズマの故郷が消えてしまったように。アハーンが滅び、滅ぼうとしていないとは、断言はできなかった 17:40 (misuta) 自分は、何も知らないのだ。偉そうな事を言っても、14の小娘に過ぎない。素顔を隠し、声を変え、身長を誤魔化しても。 17:45 (misuta) だから、アズマの期待にも応えるつもりは…… 17:45 (misuta) 【アーヴィニ】「……そこまで背負えやしないんだから」 17:46 (misuta) うんと伸びをする。少し、考え過ぎだ。そもそも背負うつもりが無い物を背負った時の事を考えている時点でどうかしている 17:47 (misuta) うん、忘れよう。美味しい夕食を食べて、甘いデザートに舌鼓を打って 17:49 (misuta) 【アーヴィニ】「期待しない期待しない」人に言ったそばから、自分が期待してどうするのか。こつんと、自分の頭を小突き、鍵を開ける 17:51 (misuta) 女の子の自分、迷う自分を置いて、夕食を取りに部屋を出る。 17:53 (misuta) いつものように、仮面とローブ。そして声色とシークレットブーツで、自らを鎧って