11:11 (misuta) 【ジニー】「ふぅ」 11:12 (misuta) ほぅと、息を吐いて。体内の熱を逃す 11:14 (misuta) 浴衣、というらしい衣類は。あまりかっちりと身体を締めてはおらず。身体を覆ってはいるのだが、どこか落ち着かない 11:15 (misuta) 脱衣場の外。部屋に戻る前に、そこにあった椅子に、腰を下ろした 11:16 (misuta) 【ジニー】「こんな事、してていいのかな」 11:17 (misuta) 小さく、呟く。父の願い、アハーンへ帰る事。ギルドに入って、ようやく端に手を触れた、界渡りへの手掛かり 11:18 (misuta) でも、焦っても、ピースが足りないのは分かっていて。身体の熱と共に、焦燥も、部屋に戻る前に搾り出そうと 11:19 (misuta) 大きく伸びをして。湯の香りのする空気を、胸に吸い込んだ 11:24 (torazou) 冒険者だとは聞いていた…だが再会は出会った時と同じく不意打ちで 11:26 (torazou) 【アズマ】「はふ…」 11:26 (torazou) 自分の行動に溜息ばかり出る… 11:28 (torazou) ジニーの前に居るとどうしても浮つき落ち着かなくなる自分への嫌気を洗い流すために入った風呂は心地よく 11:29 (torazou) 【アズマ】「あ…うん、頑張らなきゃ」 11:31 (torazou) あまり長くは無い滞在期間を少しでも楽しめたら良いなと浴衣を着て温泉を上がる…… 11:32 (torazou) 気を取り直した矢先に出会うのはなにかの悪戯か 11:33 (torazou) 【アズマ】「あっあう、ジニーさんもお風呂だったんですか?」 11:34 (misuta) 【ジニー】「はぇ?」 11:34 (misuta) 腕を大きく伸ばし、後ろの風景が逆さまに見えている所に、声がかかる 11:35 (misuta) 慌て、身を起こすと。そこにアズマが居た 11:36 (misuta) 【ジニー】「え、ええそうですよ。アズマさんもでしたか?」と、不自然にならないように返す。いや、返したつもりで 11:38 (torazou) 【アズマ】「うん、はい、そっそうですっ!ええっと…他の人は?」不自然と言うなら傍から見たら余程こちらの方が不自然で 11:40 (misuta) 【ジニー】「あぁ、一緒じゃありませんよ。一回は、一緒に入ってたんですけど、また入り直しに」 11:41 (misuta) リアと、悠。正体を知っている仲間と、正体を知らぬ仲間。特に、リアの方はこちらをからかって楽しんでいるようで。一緒に居ると、いつ、不用意に正体を知らされるか 11:42 (misuta) だから、最初は早々に出てしまって、楽しむどころではなかったから 11:42 (torazou) 【アズマ】「あっうっ、そっそうなんですか?あっあの…その…えーと…一寸話しても良いですか?」湯船以外の原因で頬まで真っ赤にしながら尋ね 11:45 (misuta) 【ジニー】「え〜と、どんな御用事でしょう?」首を傾げ、アズマを見上げる。ある程度の想像はつくけれど、自分はアズマの想いを“知らない”のだから。警戒もできなくて 11:50 (torazou) 【アズマ】「用事って程じゃないんですけど…折角だからジニーさんと…えっと…お話したくて…駄目ですか?」少しでもジニーのことを知りたいと思う気持から出る言葉、そして視線はとても真摯に向けて 11:52 (misuta) 【ジニー】「ええと……そうですね、構いませんよ。私は最近入ったばかりですから、知らない事も多いでしょうし。ただ、湯冷めするといけませんから、あまり長話はできませんけれど」手振りで、向かいの椅子を勧めながら 11:54 (torazou) 【アズマ】「あっはいっありがとうございますっ!!」承諾を得て尻尾があったら振ってるかのように見えるくらい嬉しそうにしながら 11:56 (torazou) 【アズマ】「でも、吃驚しました……ジニーさんが、AAAに入ってるなんて思いませんでしたし。事件があったから別の町に移るって言ってたのに…」 11:57 (torazou) 【アズマ】「やっぱりリアさん辺りと知り合いなのもその辺が原因なんですか?」 11:59 (misuta) 【ジニー】「あっちこっち、ふらふらしていますからね。ええ、他所の方のお仕事で一緒になって。でもまさか、本拠がラインとは思いませんでしたけれど」 12:00 (misuta) AAAが、転送を利用して方々の仕事を請けている事は知っている。これならば、そう不自然では無いだろう。編成の偏りを除けば、だけれど 12:04 (torazou) 【アズマ】「へーそうなんですか。でもあの……又会えるとは思ってなかったので…えっと…とっても嬉しかったです」疑問など思いも浮ばず、ほにゃらと笑みを浮かべながら相槌をうち 12:06 (misuta) 【ジニー】「そうですね、とはいっても。あまりいい出会いじゃありませんでしたけれど。あの事は、その。忘れてくれると……」口ごり、顔を俯かせて 12:09 (torazou) 【アズマ】「ああっ御免なさいっ!!わっ忘れます、忘れますからっ!?」気分を害させたと思って立った椅子から立ち上がり慌てたように言葉を紡ぎ 12:13 (misuta) 【ジニー】「ありがとう、無理を言ってごめんなさい」一旦、頭を上げ。慌てるアズマに、頭を下げる。アズマがこれほど慌てると分かっていて、こんな事を言う自分は、リアと大差無いのかも知れないと思いながら 12:17 (torazou) 【アズマ】「いっいえっ良いんですっ…あの、えっと…ジニーさんは…」慌てた所為で色々と聞きたい事が有ったが言葉にならず 12:19 (misuta) 【ジニー】「良かった……覚えてられると、恥ずかしいですからね」胸に手をあて、ほっとした顔で撫で下ろし 12:24 (torazou) 【アズマ】「恥しい…ええっと…あう、うん。ジニーさんはええっと、その転移の研究してるんですよね。賢者の館で収穫は有りましたか?」取り合えずと自分が知ってる事で当たり障りなく聞けそうな事を尋ねてみる 12:25 (misuta) 【ジニー】「そうですね、それなりに。ですが、足りない事も分かりましたけれど」収穫はあったけれど、大きな壁もあった。前進はしたがし切れず、思いは複雑で 12:28 (torazou) 【アズマ】「そんなに難しいんですか?えっと……転移して、何処か行きたいところでも有るんですか?」 12:30 (torazou) 【アズマ】「ああ、それともAAAの研究関係の仕事してたとか?」 12:30 (misuta) 【ジニー】「ええ。でもそこに、私は行った事が無いんですよ。それに、知っている人も誰も」それは、どこにもメモが無い、という事で 12:32 (misuta) 【ジニー】「研究関係は、確か、別の人が居るんじゃありませんでしたっけ? 私は、会った事は無いですけれど」 12:33 (torazou) 【アズマ】「ふえ」 12:33 (torazou) 【アズマ】「それじゃあ知らない所に行きたくて冒険者になったんですか…凄いなぁ」 12:36 (misuta) 【ジニー】「荘ですね、耳でしか知らない所。まるで、御伽噺みたいですね」小さく、笑って 12:38 (torazou) 【アズマ】「ああうん、御伽噺……確かにそうですね…えっとあの…」この世界は確かに御伽噺のようだと思いながら答えて、その笑みにまた真っ赤になって俯き 12:39 (misuta) 【ジニー】「ええと、何か?」小首を傾げ、言葉の続きを待って 12:41 (torazou) 【アズマ】「ジニーさんがちゃんと笑ってるのはじめて見た気がして…えっとううっ」 12:41 (torazou) 問い返されるとは思ってなくてそのまま言葉に出してまた真っ赤に為り 12:44 (misuta) 【ジニー】「そりゃあ、おかしな事とか、楽しそうな事とかあれば笑いますよ。もうっ」(片手を軽く上げ、宙をこつんと叩いて 12:46 (torazou) 【アズマ】「あっ・・・うんそうですよね。一寸心配してたんです僕なんかと話しても楽しく無いかなぁって……」 12:50 (misuta) 【ジニー】「そうですね、あまり楽しくは無いかもしれませんよ? 僕“なんか”って思っていると。知ってますか、人間は、志向する事で、それに近付いていくんだって」と、小さく指を振って 12:52 (torazou) 【アズマ】「ああっうん、御免なさい。それじゃあえっと…」 12:57 (torazou) その言葉に頷いて 12:58 (torazou) 【アズマ】「そのお詫びにジニーさんの研究で手伝える事が有ったら言ってください、えっと−僕が出来ることなら手伝いますから」 13:00 (misuta) 【ジニー】「それじゃあ割が合いませんよ。もっとも、庵の書物の解読には、手を借りる事は多くなってしまうと思いますけれど」 13:01 (torazou) 【アズマ】「手伝いたいんですっ!そのはいっ、それくらいなら喜んでっ!!」前の言葉にしょんぼりしそうになるが後ろの言葉で大きく喜び 13:03 (misuta) 【ジニー】「手伝っても、いい事なんて何もありませんよ? それに……アズマさんには、アズマさんの目的とか、無いんですか?」 13:06 (torazou) 【アズマ】「ふぇ?僕の目的ですか…えっと…」目的…そんな事は考えたこともなく…あえて言うならばジニーと再会する事は目的では有ったが…改めて尋ねられると言葉に詰まる 13:07 (torazou) 【アズマ】「こっちに着てから、生きて行くのに忙しくて、そんな事考えた事も無かったです」溜息と共に正直に答える 13:08 (misuta) 【ジニー】「あんな怖いものと、対峙して。私の手伝いをして。それって、依頼や、他の人の為、ですよね? そろそろ、自分が何をしたいか、考えてみるのも、いいかも知れませんよ」 13:09 (misuta) 馬鹿な事を言ってるとは思う。自分のではなく、父の夢を追っている時点で、自分も人の事は言えない。でも 13:10 (misuta) 何も分からないまま、ただ死んでいくのは、幸いでは無いだろう。そろそろ、それなりの貯えもできているはずだ。もう、生きる事を急ぐ必要は無いのだと。 13:15 (torazou) 【アズマ】「ああうん。えっと…何がしたいか……」暫し悩んでから口に出す「あれの病魔の所為で世界が滅ぶのなら…僕は病魔を倒したいです…もう同じ後悔したくないですから」 13:18 (misuta) 【ジニー】「同じ後悔、ですか?」同じ、異世界の者という以外は、何も知らない。それでも、それは辛い記憶なのだろうとは、口ぶりから分かる 13:21 (torazou) 【アズマ】「ああっうん違います、ほら僕臆病だから逃げてちゃ後悔ばかりだからっ!!そう言う意味ですよっ!!」繰り返されて自分の言った言葉に気が付いて慌てて訂正を入れる 13:23 (torazou) 【アズマ】「ほらさっきジニーさんも言ってたじやないですか、僕なんかって言ってるとって、アレですそうアレ折角アドバイス貰ったんだからちゃんと生かさなきゃって!!」 13:25 (misuta) 【ジニー】「分かりました、分かりましたから。落ち着いて、ね?」両の耳に人差し指を差し込んで、少し大き過ぎる声に、顔をしかめ 13:26 (torazou) 【アズマ】「あっはい。御免なさい」しゅんとなって 13:28 (torazou) 【アズマ】「でもだから僕がやりたいのはそう言う事です。ジニーさんの言ってた事とは違うかもしれませんけど」 13:30 (misuta) 【ジニー】「『自分のなりたい自分になる』のも、立派な目的ですよ。『なりたくない自分でなくなる』よりは、よっぽど」 13:31 (misuta) その目的も、間違いでは無いと、頷いて。何かをするだけが、目的ではないのだから 13:32 (misuta) もっとも、何故、そんな自分になりたいのかは、また理由があるはずだけれど。今は、そこまで掘り下げる必要は無いだろう 13:33 (torazou) 【アズマ】「でもジニーさんの様に人に言えるほど立派な決意でもないです、何時も逃げたくなっちゃいますから」 13:34 (torazou) 【アズマ】「だから今の話は人には内緒にして置いてくださいね…えっとやっぱりそう言う自分がそう言う事を言ってるって知られるのは恥しいですし」 13:36 (misuta) 【ジニー】「それじゃあ、私が迷わないみたいじゃないですか。迷わないで済むような事は、決める必要も無いんですよ? 恥ずかしいのは分かりますから、それはいいですけれど」 13:40 (torazou) 【アズマ】「ふぇ・・・じゃあジニーさんも自分の研究投げ出したくなったりするんですか?」 13:43 (misuta) 【ジニー】「だって、庵の資料を調べるまで、何の進展も無かったんですよ? 頑張っても頑張っても、何も得られないのは、心が先に音を上げそうになりますよ」苦笑を漏らし 13:46 (torazou) 【アズマ】「それじゃあ…えっと…余計に手伝わないとですね、進展しそうなんだったら。」 13:48 (misuta) 【ジニー】「でも、これは。自分で始めて、自分で終わる事ですから。私以外には、進展させる意味は無いですよ?」この世界には、ひょっとしたら何も残らないかも知れないのだから。自分自身すらも 13:54 (torazou) 【アズマ】「そんな事無いですよ、ジニーさんの研究が成功するなら僕も嬉しいですよ?それに知らない所に行くのならその…えっと…僕を…ごっ護衛に雇ってくれても良いですし。ほら、自分で終る事じゃ無いじゃないですか」ただジニーが喜ぶ顔をみたいが故、真実を知らない故の言葉は善意に満ち 13:59 (misuta) 【ジニー】「護衛ですか、考えておきますね。ただ、まだ絵に描いた餅みたいな物ですから」苦笑する。どうせ、独りで行くくせに。行ってからの展望など、何も無いのに。 14:01 (torazou) 【アズマ】「ホントですか?ちゃんと考えておいてくださいねっ!」その言葉に笑顔で答えながら 14:03 (torazou) 【アズマ】「それじゃあ明日は早速庵に行って手伝います、行きますよね?」向けるのは純粋に子供のような笑みで 14:05 (misuta) 【ジニー】「はい、ちゃんとですね。それじゃあ、お手数ですけれど、明日はよろしくお願いしますね」頭を下げる。ちゃんと考えるほど、誰も連れては行けない。どれだけ好意を向けられても、応えてはいけない。それなのに、期待を持たせるような事をしている。残酷にも 14:07 (torazou) 【アズマ】「それじゃあ改めてよろしくお願いしますジニーさん」と手を差し出して 14:09 (misuta) 【ジニー】「じゃあ、今日は。風邪を引かないように、あったかくしないと。もう、随分冷えちゃいましたけれど」普通の顔を、作ったつもりで手を握り返す。でも、本当にこれが、いつもの顔だろうか? 仮面があれば、そんな事気にしないで済んだのに 14:11 (torazou) 【アズマ】「はい、でも僕は手伝うだけなんですからジニーさんの方こそ風邪なんか引いちゃ駄目ですよ」 14:11 (torazou) 笑顔でその言葉に答える 14:13 (misuta) 【ジニー】「お言葉に甘えて、今日はもう寝ますね。それじゃあ、また明日」そそくさと、礼をして。走り出したい気持ちを抑えながら、部屋の方へ歩み 14:15 (torazou) 【アズマ】「おやすみなさい、ジニーさん」もう一度声を掛けて改めて座り直す 14:18 (torazou) 嫌われるてのでなくほっとして 14:19 (torazou) 関わり合いが途切れる事が無いのに安堵して 14:20 (torazou) 今しばらくは自分の目的に彼女の目的を重ねられる、それが少し嬉しくて心が少しだけ軽くなる 14:21 (torazou) 握り返された掌に残ったように感じる暖かさは幻想かもしれないけれど 14:22 (torazou) 明日は今までより少しだけと……