23:46 (rouge)   23:46 (rouge)   23:46 (rouge)   23:49 (rouge) それは月のない夜。 激しい雨音が屋根をうつ、凍えた夜。 月奈は窓の外に視線をやる。 先程目を通した資料を思い出し…一つ、溜息。 23:51 (rouge) 【月奈】「…宣戦布告、か。」 小さく呟き、再び廊下を歩く。 目指しているのは、フィアの部屋。 23:52 (rouge) 《敵》は、間違いなく彼女に何かしらの感情を抱いていた。 …そして、それは放置して置けるものでもない。 23:53 (rouge) 彼女の部屋の前にたち、深呼吸。  一つ、二つ、ノックをする。 23:56 (rouge) 【月奈】「……フィアさん、私です。 ……いらっしゃいますか?」 23:58 (Fake_) 【フィア】「月奈…? うん、居る――」部屋の中から返る声は、小さい。足音がした後、扉がゆっくりと開かれ… 00:00 (rouge) 【月奈】「怪我のほうの経過は、どうです?  …部屋、宜しいでしょうか。」  彼女の顔をうかがい、心の中では気遣いつつも、口調は事務的に告げていく。 00:02 (Fake_) 【フィア】「怪我は、平気。私より、ショートのほうが重症――何のよう? って言っても… 聞きたい事は、少し分かる。入って」 完全に扉を開き、銀髪の少女が姿を見せる。憔悴した表情、疲れからなのか…小さな身体はよりいっそう小さく見えて。 00:05 (rouge) 【月奈】「ショートさんのほうも、かなりの傷でしたからね…、一度見舞いにいくべきかもしれませんね、私も。」  会釈して、軽い会話を交わしながら、彼女の部屋に足を踏み入れる。  00:07 (rouge) 【月奈】「そして、今日来たこと。 …大体は、フィアさん自身も、想像がついていると思いますけれど。」 00:09 (Fake_) 【フィア】「……うん、流石にこれで白を切るほど――もう、隠せないことだし」 小さく息を吐いて、月奈に椅子を進め。自分はその反対側の椅子に座る。 本来は一人でなく、同居人の居る部屋。フィア一人では広さを感じる場所で―― 00:10 (rouge) 【月奈】「…いい部屋ですね。」  そんな、一人では手狭な部屋。 二人によって彩られた部屋を見回して、短く呟き。 00:12 (Fake_) 【フィア】「やったのは私じゃないけど、ね。ほとんどショートだよ」 普段ならもう少し篭るはずの感情が、篭らない言葉。どうはなしたらいいのかと、悩み…尋ね返す「どこから、話せばいい?」 00:15 (rouge) 【月奈】「こちらも、ギルドの進退に関わる事ですから、ね。色々調べさせてもらいました。 ……《部族》。 ……フィアさんは、その名前に心当たりがある。間違いはないですか?」 00:17 (Fake_) 【フィア】「…ええ、あるわ。いいえ…むしろ、深く関わっていた――どんな所まで、調べたの?」 その名前にぴくりと反応し、答えていく。 00:19 (rouge) 【月奈】「《氷精の槍》、《炎精の剣》。  そういった単語が出てくる程度には、調べました。」  個人の過去を暴き立てる行為。 後ろめたさは感じるものの、それを表面には出すことなく、ただただ、淡々と。 00:22 (Fake_) 【フィア】「そこまで調べてるなら、うん……話すよ。私は、その《部族》の一人。 魔術を使い、人を暗殺する――そういう仕事を専門として請け負ってきた人間の一人」 《槍》。その単語は…彼女の過去そのもの。放たれた槍のごとく、対象を貫く…ただ、それだけを生業としてきたこと。 00:25 (rouge) 【月奈】「…。 もう、フィアさんは《部族》とは、袂を分けている、と聞きました。 …真実ですか?」  それは、理解している事実だけれども。 情報を預からなければならない身として、言葉を紡ぐ。 00:28 (Fake_) 【フィア】「2年くらい、前……私は《部族》を捨てた。何で捨てようと思ったのかは… まだはっきりと覚えてる――信じてもらえるかは分からないけど」目を反らし、微かに俯いたまま…答える。 00:33 (rouge) 【月奈】「……よければ、聞かせてもらえますか? フィアさんの深部に関わる事ですし、 踏み入る事ではないのかもしれないですけれど。 …こちらを、信頼してくださるのであれば。」  背景を抉る事は、彼女にとっては辛い事。  それを理解しながらも、止める事はできない。 彼女の口から出た真実が、彼女を見定める判断状況となるのだから。 00:35 (Fake_) 【フィア】「分かった、少し長くなるけど…。構わない?」顔を上げ、月奈の目を見る。首を傾げ、尋ねて。 00:37 (rouge) 【月奈】「……ええ。」 瞳を見返し、その奥に宿る意思を見据えながら、肯定の言葉を。 00:40 (Fake_) 【フィア】「まず、私の名前から言ったほうがいいよね。私の名前は…名前でもあり、番号でもある。 私たちの世代で4番目に《ラクティス》の名を受けるべくして生まれたから…私は、フィアって名前を付けられた」 少しずつ、自分のことを話していく。出来ることなら、話さずに居たかった事。けれど…それはもう、できないから。 00:42 (rouge) 【月奈】「……なるほど、それで。」  アインとセカンドネームが同じなのは、そういう理由か、軽く頷きながら、静かに彼女の言葉が紡がれるのを待つ。 00:45 (Fake_) 【フィア】「《ラクティス》の名前は、普通は依頼者にも明かさないから…… 名前を知ってる人は、ほとんど居ないはず。だから、私はこう名乗ってたんだけど…」 既に、その名前は危険なもの。どこかに、《剣》が居るのであれば、尚更。 00:46 (Fake_) 【フィア】「そして……子供のときから、大体――10歳を超えたくらいから、そういう仕事に就いてた」 00:48 (rouge) 【月奈】「……。」 背景事実は掴んでいた。  だけれど、改めて本人の口から語られると、目を背けたくなるような話で。  自分が10歳といえば、まだ剣を握り始めた頃か、と、そんな事を考え。 00:52 (Fake_) 【フィア】「でも、ずっとそうしていて…疑問を持ったことは無かった。けれど、私を変えてくれた人が…いた――」 月奈のほうを見て、話を続ける。お茶を一口飲んで、唇を湿らせ…言葉を続ける 00:56 (rouge) 【月奈】「……転機、ですか。」 掟に従い、生きてきた彼女。 それを変えるほどの出来事。  それは、調査の対象外であり、初めて耳にする事実。 無言のままに耳を傾ける。 01:00 (Fake_) 【フィア】「私が殺す相手、だった人――その人が、冒険者だった。 眠っているところに侵入したところで、気づかれたんだ…それでも、依頼はこなした。 そのときに言われた言葉があって…それが、私を変えたのかな…」 少しだけ目を細め、遠くを見つめる。思い出すかのように… 14:30 (rouge) 【月奈】「冒険者……ですか。」  何の因果か、彼女も今はまた、冒険者。 または、そうなった理由がこれからの話に含まれているのか。  しばし思案して、話を聞く姿勢を取り直し。 14:32 (Fake_) 【フィア】「普通、自分が今これから殺されると分かったら抵抗するもの。 けど――けど、そのひとは何も抵抗せずに…受け入れようとした、自分の死を。その代わり少しだけ話を聞いて欲しい、って…」 目を閉じ…少しずつ、思い出して行く。心の奥にしまいこんだ記憶を…引き出しながら 14:36 (rouge) 【月奈】「稀有な、方ですね。 …いや、…それとも、悟っていたのか…。」  死の間際を、想像してみる。 …自分は、その際にどんな表情を見せるのだろう。  ……かつて一度だけ見た、他人の死の間際。 それは、苦い記憶となって彼女の心を蝕む。  …表情には、出さない。 続けてください、と、フィアの話を促す。 14:38 (Fake_) 【フィア】「そのときの私にとっては…依頼をこなすことが第一。 話を聞くだけでそれが叶えられるならと思って――話を聞いた」 月奈の表情を見て、続ける。彼女の方は至って平然と、語る――慣れ、からなのか。 「言われたのは…道具として生きること、に…疑問を持って欲しいということ――そして、もっと…世界は素晴らしい物で溢れているよ、と」 14:44 (rouge) 【月奈】「…終わりを悟っても…それでも、次に何かを繋げる為。 …きっとそんな言葉、だったのでしょうね。」  その冒険者は、多分…見ただけで、フィアの空虚だった心を察した。  …そして臆することなく終わりを覚悟して…穏やかに語ったのであろう。 14:48 (Fake_) 【フィア】「それから私は……ちょっとだけ変わった。 依頼をこなすときにも――その人の周りを見るように、なった。周りと言っても…その人が、どういう人間か―― 周囲にどんな人が居て、どうやって過ごしているのか…依頼のためにも必要なことだけど。それ以外のことを…考えるようになった」 月奈の返事を待って、続ける言葉。「少しずつ、私の心にあった疑問は…大きくなった。 そして…私は《部族》から離れることを、決めた――その人が言ったものを、見てみようって、ね。」 14:49 (Fake_) そこまで言い切った後、小さく笑う。その瞳に、後悔の感情は混じることなく。 14:56 (rouge) 【月奈】「その言葉は、フィアさんに…響いたのですね。」  見えた表情…それは、確かに…ギルドに入ってからの彼女の笑み。 以前の彼女では、それはきっと見られなかったものなのだろう。 その表情にも、言葉にも、偽りは感じなかった。 少なくても、ここにいる自分は。スリーエースのギルドマスターである自分は。 15:02 (Fake_) 【フィア】「私の話は、ここまで。《部族》を抜けてからは…冒険者試験を受けて、冒険者になって。 今、私はここにいる――」ほぅ、と息を吐いて。月奈のほうを見る―― 15:08 (rouge) 【月奈】「……あなたが、《部族》を離れる意思を持って、冒険者となり、この世界で人間として生きている。  それは、判りました。 私も、フィアさんの言葉を信じましょう。」  調べた彼女の経歴と、彼女の言葉。 それに、不整合な点は見当たらなかった。 懸念の一つは解消されたといってもいい。  もう少しいうのであれば…ここで彼女を信じたいと思う、自分の感情も在るのだろう。それには、違和感もないし後悔もない。 ギルドマスターとしては、もう少し詰問すべきなのかもしれないが、自分はこれでいいのだ。 15:09 (rouge) 【月奈】「…それを踏まえて、聞きます。」 安堵に少し、緩んだ表情。 それを凛としたものに戻して、フィアに問いかける。 15:09 (rouge) 【月奈】「……これから、フィアさんは……如何するつもりでいますか?」 15:11 (Fake_) 【フィア】「…何?」表情が戻ったのに気づいて、こちらも表情を戻し。 「……私は――ここに居たい…な、ショートも居る…皆が居る。私は、この場所が好きだから」 偽りの無い、本心からの言葉。月奈を真っ直ぐに見据えて… 「アインとの決着、私自身との決着も…つけなきゃいけない、けど。私は――この場所に、居たい」 15:18 (rouge) 【月奈】「…《炎精の剣》…いえ、今日この日においては《猛火泉》と、呼ぶべきでしょうね。  アイン=ラクティス。 彼女は、私たちに宣戦布告をしました。  …あなたにとって、最も向き合いたくない人間の一人でしょう、彼女は。ここにいれば、必ず関わる。  それでも、その言葉は…変わりませんか?」  まっすぐに向けられた視線。 それを、どこかまぶしく思いながら… そして、聞かされた彼女の過去から、こうも変わるものかと…どこか嬉しく。 彼女に向ける、最終確認。 15:21 (Fake_) 【フィア】「……今、私は答えを言った。関わるのは――覚悟してる」 月奈を見…言葉を返していく。はっきりと、真っ直ぐに――「私の意志は決まってる――変わらない、よ」 15:27 (rouge) 【月奈】「判りました。 フィアさん。 私たちの関係は、これまでと変わりません。 …ともに地平を切り開き、ともに死線を潜り、ともに世界を巡る。 そうありたいと、私も願っています。」 15:29 (Fake_) 【フィア】「…月奈、ありがとう――」自然な笑みを浮かべ、頭を下げる。安堵の息を吐いて… 15:33 (rouge) 【月奈】「…後、これは、老婆心…と言うか、付け加え…のようなものだと思って聞いてください。」  その表情を見て、表情を崩しそうになるが…厳しい表情のままで、続ける。 15:36 (Fake_) 【フィア】「……?」顔を上げ、続く言葉を…待つ 15:38 (rouge) 【月奈】「あなたは、このスリーエースを自分の好きな場所だと、言ってくれました。  あなたがいて、ショートさんがいて、私達がいる、そんな場所です。 …あなたの幸せは、あなたがいてこそ。 そういう事を忘れないでくださいね。 …既に一度先走った私が言うのも、ちょっと説得力がないですけれど。」  言い聞かせるように、彼女に告げて。 …ジェリクとの邂逅において、平静を崩した自分を思い出し、ちょっとばつが悪げに。 でも、優しい声と、表情で。 15:41 (Fake_) 【フィア】「…うん――私自身だけで抑えられるか、分からないから… その時は、みんなに頼むしかないかもだけれど――」 きゅ、と胸元の服を握って……アインと対峙したとき、自分がどこまで加熱してしまうか、自分でも想像がつかないから。 15:46 (rouge) 【月奈】「……一応、私の話はこれで終わりです。 フィアさんの決意も聞けた。  今のような言葉も、もらえた。 話を終わらせるには、丁度いい幕切れとなるでしょう。」  そこまでは、いたわるような表情。 「……ですが、話さなかったこともあります。」  だけれど、次の言葉で、再び…ギルドマスターとしての表情に、戻る。 15:47 (rouge) 【月奈】「……多分、これは…あなたがアインを退け、私たちと歩んでいく上では…必要のない話です。  あなたは、耳に入れないことも出来る。」 15:48 (Fake_) 【フィア】「……まだ、なにか――あるんだ」言葉を聴いて…考え、判断する。 「…何のこと? 月奈――教えて」何かもったいぶるような…モノではなく、話しづらそうなもの。 それでも…何かあるのであれば、知りたいと。 15:53 (rouge) 【月奈】「…戦うにおいては、必要のない情報です。 正直、聞いて欲しくはないし… あまり耳にいい話ではないと思います。 …それでも、伏せておくのも、不義理とも判断しました。  …未熟でごめんなさい、ね。 私には、判断がつけられませんでした。  フィアさん、ですので…これを聞くかは、あなたの判断にお任せします。」 15:56 (Fake_) 【フィア】「……なら、隠しておいて欲しくない。教えて、月奈」 一体、自分の知らない何を月奈は知ってるのだろう、と… 15:58 (rouge) 【月奈】「…私は、《炎精の剣》、そして、フィアさん、そして《部族》。 それらにまつわる沢山の情報を収集しました。」  フィアの言葉に…目を伏せ、首を軽く振り逡巡して…重い口を、開く。 15:59 (Fake_) 【フィア】「……」こくり、と頷いて…続きを待つ。その行動自体は当然のものだから―― 16:00 (rouge) 【月奈】「フィアさん。 ……ここ数年、《部族》…について、何か活動していると。 そういう話を聞いたことは…ありますか?」 確かめるように、じわじわと言葉を積み上げるように、静かに、静かに語る。 16:01 (Fake_) 【フィア】「…私が、《部族》を離れてから――ううん、聞いたこと無い。それに…調べたことも、無かった」 16:06 (rouge) 【月奈】「……結論から言います。  《部族》は、フィアさんが脱走してからの2月の後、組織崩壊しています。」 淡々と、事実を告げる。 もしかしたら、彼女を抉る言葉になるのではないかと、危惧しながら。  「原因は《氷精の槍》、脱走による構成員の死傷と…負傷。そして動揺。  そんな時期…《部族》を、疎ましく思っていた大国の軍勢に、攻め入られて。」 16:08 (Fake_) 【フィア】「……っ――」初めて知った事実。小さく息を呑む音…流石に驚きは、隠しようが無くて。 「……《剣》の、ううん…アインの私を見る目の理由は――そこにあるの、ね」 16:13 (rouge) 【月奈】「それから、《炎精の剣》の名前は、ぷつりと消えた。  …そこに至るまで、どのような道があったのか想像もつきませんが…。 今、彼女は《猛火泉》となった。  …アインは、恐らくあなたを憎悪しているのでしょう。 …だからこそ、挑発めいた言動を、とってみせた。」  どの程度の感情が今のフィアの中で渦巻いているかは、想像のしようもない。 16:16 (Fake_) 【フィア】「……私はもう…《部族》とは関わりを断った。でも、だからこそアインは…私を憎悪している、かな」 目を伏せ、言葉を続ける。月奈のほうを見るために顔を上げて… 「私は、アインとの決着もつけなきゃいけないと思う――けど、今は…やることが、他にあるから」 16:19 (rouge) 【フィア】「……憎悪は、恐ろしい感情です。 …容易く…人を引き込む。」  脳裏によぎるのは、今でも夢に見る…妹の婚約者、その腕を激情に任せ切断する記憶。 …見えないはずの、修羅めいた自分の表情。  「ですから…フィアさんは、引き込まれないでください。 自分と…私達のことを…忘れないでください、ね。」 16:27 (Fake_) 【フィア】「……アインを、解き放つためにも――戦わなきゃ、ならないか…」 小さく、言葉を呟く。光へ向かった自分、生き残った自分が恨まれるのは分かっていても。 それじゃダメだと…自分で伝えようと思う。「分かってる、月奈…心配してくれて、ありがとう」 16:31 (rouge) 【月奈】「……では、私からのお話は、これで本当に終わりです。」  帰ってきた、明確な意思を含んだ言葉。 それに安堵を覚えながら、席を立つ。  「後のフィアさんの課題は、身体を治すこと。 怪我をされて、心配されている人も多いです。  早く…元気な顔を見せてあげてくださいな。」 16:33 (Fake_) 【フィア】「うん…わかった」席を立った月奈を、扉まで送るために自らも席を立つ。 「…ショートが庇ってくれたから、私は…酷くは無いから。私より、ショートのほうを心配してあげて…怪我、酷かったから」 ショートの怪我に言及するとき、声が自然と小さくなる。不安、後悔がまだ…消せずに居て。 16:37 (rouge) 【月奈】「ええ、ショートさんのほうにも、お見舞いにいっておきます。  …それでは、フィアさん。 外は少し肌寒いですけれど…風邪等には気をつけて。 また明日、です。 おやすみなさい。」 16:38 (rouge) そんな弱々しげな様子、フィアの肩を抱いて、励ますように。 16:41 (Fake_) 【フィア】「…ありがとう――うん、お休み」肩を抱かれ、笑みを零す。私の居場所はここにあるんだ、と。 ここが、私の居たい場所なんだと…改めて、実感する 16:47 (rouge) 【月奈】「それでは…。」  その笑みは、こちらにとっても同じ表情を映し出してくれるもので… 会釈をしながら、部屋を出る。 …肌寒い外気が、肌を刺す。 「…フィアさん。」 小さく呟く。  様々な想いがこめられた、そんな呟き。 もう一度、ドア越しに礼を交わし…歩き出す。  まだ、沢山の仕事が自分を待っているのだから。 次は…ショートのお見舞いか、それとも…