21:18>kon--ton<   21:26>kon--ton< 暑い一日が終わり、西日が沈む学路 21:28>kon--ton< 歩く小さな影は、いつもと同じ様な歩みで帰路につく 21:31>kon--ton< もう直期末試験も近付く日々。いつもと同じような生活を繰り返す少女の頭には、常にある影がちらつく 21:33>kon--ton< 獣の姿と力を持ち、――かつて両親を殺し、そして先日知り合いの少女を攫った相手 21:34>kon--ton< ――《貪るもの》、と呼ばれるオーヴァードの存在が 21:39>kon--ton<   21:42>kon--ton< そんな日の帰り道、 21:48>kon--ton< 【桜】「――?」 どこか見知った背中を見つけ――先日、爾の見舞いの時に一緒になった相手と思い出し 「――水原、玲、さん?」 声を掛ける 21:51 【玲】「…え?」聞いたことのある声――振り向いた相手は、確かに見知った相手「白銀――桜さん、でしたね。どうしました、か?」何かあるのか、と思い…尋ねる。 21:58>kon--ton< 【桜】「――お久しぶり、です」 ペコリ、と頭を下げて 「――御蔓鬼さん、の事を、少し聞きたい……と思って」 21:59 【玲】「お久しぶりです――」こちらも頭を軽く下げ。「爾さんのことを? えっと、どう言う理由で――ですか?」 22:03>kon--ton< 【桜】「――いえ……アーリアの資料で、此処暫く御蔓鬼さん、と一緒に行動していることが多い、ようですし」 少し俯き 「――先日、も退院したその日に任務に借り出されていました、し……」 22:04>kon--ton< 【桜】「――偶にアーリア、でも姫崎さん達と一緒にお話し、しているのを見かけました、から仲がいいのかな、と思って……」 22:05 【玲】「確かに…一緒に行動しましたし、任務も。ええ――仲はいいと思います。それで、それが何か…?」俯いている桜に、少し困惑気味の表情で 22:12>kon--ton< 【桜】「――――」 何かを考えるような表情で 「――不躾、ですが……何か、変わったこと、を聞いたりした、ことは無い……ですか?」 22:15 【玲】「何か変わったこと…ですか――」こちらも少し考える表情…が、すぐに表情を戻して「特には、です。何か変わったことと言う点では…なかったですね」 22:17>kon--ton< 【桜】「――そう、ですか……」 僅かに声のトーンを落とし 22:18>kon--ton< 【桜】「――いえ……御蔓鬼さん、が退院したその日、に任務に借り出された様……なので少し心配でしたので」 22:21 【玲】「大丈夫でしたよ、爾さんは。特に調子がおかしいこともなく、任務を3人でこなせましたしね――」それは、嘘。だけど、簡単に言えるようなことでもないから――そして、下手に巻きこむ訳に行かないから、隠して。 22:28>kon--ton< 【桜】「――そ、う……です、か……」 少し肩を落とし 「――なら好かった、です……あの後、数えるくらいしかお見舞い、に行って無かった、から無茶してまた、って思って……」 22:31 【玲】「――無茶は、確かにしそうですけど…大丈夫じゃないですかね。その為に、私たちでフォローできる時はフォローすればいいんですから」 22:35>kon--ton< 【桜】「――うん……けど、」 沈む夕日を眺めて目を細め 「――御蔓鬼さん、は何処か“危うい”、気がするんです……」 22:35>kon--ton< 思い出すのは、廃ビルで爾を見つけた時の光景 22:38 【玲】「“危うい”、ですか――確かにそう見える箇所はいくつかありますけれども」言葉を一度切って…小さく笑い「そう言う時に、仲間がいるんですよ。支えあえる友達が、仲間がいれば」 22:41>kon--ton< 【桜】「――なか、ま……」 噛むように、口の中で言葉を転がし 「――そう、ですね……」 小さく、笑う 22:44 【玲】「ええ。そうなんだと思います」 22:45>kon--ton< 【桜】「――――」 ふ、と玲の顔を見つめ 「――私、も仲間になれる、でしょうか……?」 22:46>kon--ton< どこか、寂しげに呟く 22:48 【玲】「…桜さんの悩みは私にはわかりませんが――信じれる友達がいて、その相手が受け入れてくれるなら…でしょうか?」小さく首を傾げて 22:55>kon--ton< 【桜】「――信頼、できる、友達……」 玲を見上げ、口を開――こうとして、 「――――でも……私、は……」 望む言葉で無い言葉を紡ぎ、  少し、視線を落とす 22:55>kon--ton< 【桜】「――私、に与えられた――『植え付けられた“力”』、は……他者を――同族(オーヴァード)を傷付けることしか出来ない、“力”だから……」 22:59 【玲】「…Dロイスの中にそんなのがありましたね、“対抗種”でしたか――」また、考え込むような仕草を見せて。桜のほうに目線を向けて――「その力を持ってるから、誰とも友達になれないとか、仲間になれないとかは…言い訳だと思います。それに、仲間も友達も…自分で作るものです。待っていて…、向こうから来てくれる訳じゃないです」 23:11>kon--ton< 【桜】「――――ぁ」 ハ、っとした顔で玲を見て 「――う、ん……がん、ばってみる……」 さっきよか、幾分明るい表情で、応える 23:14 【玲】「偉そうには言ってみたのですけど…これも、お母さんの受け売りです」くす、と笑って――「頑張って、としか私にはいえませんけど」 23:22>kon--ton< 【桜】「――う、ん……」 コクリ、と小さく頷き 「――水原、さんの……お母、さんの?」 23:24 【玲】「ええ…私もチルドレンですけど――お母さんと一緒に暮らしていますし。色んなことを教わりましたから」 23:26>kon--ton< 【桜】「――そう……なんだ……水原、さんのお母、さんってどんな人、ですか?」 23:28 【玲】「…えーっと、優しい人です。でも、厳しいところは厳しいですし――いい、お母さんなんじゃないかって私は思っています」 23:35>kon--ton< 【桜】「――そうなん、だ」 少し明るい表情で 「――うち、も初香さん優しい、しちゃんと怒ってもくれる、し」 少し誇るような顔で 23:43 【玲】「…そういう人がいるなら、いいじゃないですか」首をかしげながら、にこりと笑う「――悩み事は、少しは解決になったのでしょう、か?」 23:50>kon--ton< 【桜】「――ぁ……」 驚いた顔になって 「――は、い。ありが、とうございます」 ニコリ、と笑う 23:53 【玲】「桜さんの方が先輩なんです、から――」くす、と笑い返して。 23:55>kon--ton< 【桜】「――それ、もそうです、ね……」 つられて、小さく笑う 00:07>kon--ton< 【桜】「――今日、はありがとう……」 ペコリ、とお辞儀する 00:08 【玲】「いえ、こちらこそです――また、何かあったら」ぺこり、と頭を下げ―― 00:08>kon--ton< 【桜】「――う、ん……また」 00:12>kon--ton< ――あの、最悪の再開から、少しささくれ立った心 00:13>kon--ton< ――今日は少しだけ、痛まなかった  そんな、気がする…… 00:13>kon--ton<